小林進の発言 (予算委員会)

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○小林(進)委員 くどいようだが、これだけは民族やわれわれの魂を腐らせる実にけしからぬことですから、これには、警察庁なかなかがんばっています、それでいいです。厚生省の麻薬取り締まりはまだ検挙率が少ない。それから大蔵大臣、いまの麻薬、覚せい剤の問題はあなたの大蔵省の関税も非常に影響いたしますから、これは大蔵省、警察庁、それから厚生省、三者横の連絡をとりながら絶対的に撲滅する。一年と言いたいけれども、まあ無理だから、三年間でわが日本からはこの麻薬、覚せい剤犯罪を撲滅するというひとつ目標を掲げて堂々と取り組んでもらいたい。特に関税の違反が多いのですよ。大蔵大臣、ひとつがんばっていただきたいと思います。もう時間がないから、残念だが、これはまた次の委員会で私はやります。
 次には、老人医療の問題だ。これは重大問題。老人保健法は今日昭和のうば捨て山法だ。お年寄りは死んでしまえという、こういういわゆる老人保健法をつくり上げたんだな。いいですか。ちょっとこれはしゃべっていると時間がなくなっちゃうけれども、いま大体孤独の老人が九十万人以上おりますね。孤独の老人ですよ。家族は何にもいないんだ。それから、半年以上入院をしている老人が三十万人以上いるでしょう。これに対して、いまこの老人保健法は何と言った。いいですか。
 ちょっと申し上げますけれども、六十九歳までは注射料はまだ普通並みにやってもらえるから、大体一日七百五十円の範囲で注射や治療をしてもらえるが、七十歳以上になるとこの老人保健法で途端にこれはもう注射はできない。症状の軽重、緊急性あるいは必要性などというものは一切関係なく、点滴注射料として同じ注射は一日二百円、二百円以上使っても金は払わぬよ、こういうふうに制限されてしまう。いいですか。お年寄りは、あなた方もう注射なんか七十歳以上は打ってもらえないんだよ。六十九歳までで。
 それから、四月一日から実施される事項で、老人を六〇%以上収容しているいわゆる老人病院では、老人の医療料金として別に点数が使われる。たとえて言えば、この法律によれば、一般臨床の検査、いわゆる検査項目というものは三十一項目あるんだが、各項目とも月一回ずつ検査を実施していただくことになりますると、六十九歳までは一万二千円ぐらいを要する、それを老人は全部臨床検査を受けていたが、それが七十歳になると途端に月千五百円。何やっても千五百円だから、医者は千五百円では、一万二千円だからちょいちょい丁寧に検査するけれども、何をやってもトータルは千五百円以上払わない、打ち切りだから、これではやりませんよ。だからこれは老人は死んでいきなさい。
 注射はどうだ。注射は、皮下注射でも、静脈でも、点滴注射でも、どれをやっても七十歳以上は一カ月千円だ。これは何をやっても千円以上払わない。
 それからまた、目や耳、鼻、お年寄りは耳や目が一番やられるんだ。この処置としても、目や耳もみんな含めて月三百円だ。それ以上は何やっても全然払いませんよというのだ、これは。いいですか、一日十円ですよ。目が悪いといって医者のところに行っても、医者はそれで目を診ても十円しか医療費をもらえないから、まあまあよそへいらっしゃいというようなもので、医者だって商売だからめんどうは見ないですよ。
 さらに、心電図や内臓の超音波検査は、月に何回やろうと、原則として月一回しか認めない。どんなに心臓ががたがたしても月一回しか診ない。そして、それでは私はつらいから心電図をもっととってもらいたい、検査をしてもらいたい、そのためには、いわゆる差額は患者の小林進自体が払いますよと言ったところで、差額の個人負担はだめよと言って断られる。個人負担も差額の徴収もやらせない。そして、しかし何をやっても月に三百円以上は、金は厚生省が払ってくれないという、これが一体うば捨て山でなくて何ですか。
 七十歳になると途端にこういう冷遇を受けるのです。そして厚生官僚はこれに対して、お年寄りなんか入院しても孤独になるから、早くうちへ帰して、在宅治療といって、うちに置いて、そして訪問看護婦だとかホームヘルパーなどが行って、きめの細かい親切な治療や手当てをしてくれるところに老人の人間性が生まれ変わるのでございます、こういう説明を官僚はしている。説明をしながら、経済的には、いままでの老人医療からこれをやることによって費用は六分の一だ。六分の一の費用でこれは上がるのです。だから、老人保健法というものはまさに国の経費を、いわゆるいままでのやつを六分の一の安上がりにしようとするためにこういう法律をつくったんだ。喜んでいるのは大蔵大臣だけですよ。あとはもう年寄りは全部うば捨て山に捨てられるのと同じ状況ですよ、これは。こういう残酷非道なことをやってまで一体臨調、行政改革をやる必要があるのですか。いいですか。こういうひどいことをやって、もう時間がないから、もっと残虐なことを説明したいが、私は結論として申し上げる。
 こういう老人保健法の実施は、しばらくテスト期間を置くということで、延期したらどうですか。四月一日から実施することを延期し、そしていま少しきめの細かい処置を講ずるというふうにやるべきであると思うが、いかがですか。

発言情報

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発言者: 小林進

speaker_id: 8598

日付: 1983-03-03

院: 衆議院

会議名: 予算委員会