大坪健一郎の発言 (社会労働委員会)
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○大坪健一郎君 ですから、ヨーロッパやアメリカと比較して日本が非常にある意味で状況がいいという説明が多いんです。これを私ども安易に聞いているんですけれどもね。しかし、実際にそこのところに非常に大きな問題があるような気がするんですね。というのは、日本の場合は、労使関係がいわば企業別であることとか、あるいは年功序列、終身雇用のシステムがあるとか、こう言われていて、雇用がある意味で水ぶくれになっている。外国の場合は、若年労働者をシニアシステムでどんどん切るから失業がすぐ出る。だから外国は出やすいと言うけれども、世界経済の実態は先進工業国に対して大体同じに働いているんだから、恐らく、このままでいくとなかなかむずかしい経済状態じゃないか。
企画庁来ておられるとすれば、まず、そこをちょっとお聞きしたいんですけれども、新聞やなんかの報道を総合しても、ヨーロッパもアメリカも成長率のことしの見通しが悪い。特にヨーロッパはむしろ成長率を下方修正している。それから設備投資意欲が非常に衰えておって、失業率のむしろ増大を見込んでおる。ベルギーなんかはもう失業が一五%になってきています。そういう情勢は日本だって当然響いてくるはずです、世界市場が狭くなっているんだから。そうすると、経済実態は同じなんだけれども、失業の現象の出方が違うということは、逆に言うと、こらえ切れなくなったときに日本で非常に激しくその問題があらわれてくるのではないか。たとえば若い人とか、女の方とか。これはベビーブームの段階的な差ですから。外国ではいまベビーブームの人たちが新しい労働力として出てきて失業している。日本はそれが一つ前に進んでいるからいいんだというようなことがあるけれども、実は日本のように低い失業率でも、五十五歳以上の中高年齢層の失業率は日本の方がアメリカより高いんですからね。いま見たアメリカの失業率は非常に高いんだけれども、しかし、五十五歳以上になると日本の方がむしろ高いんです。だから、そういう日本の状態がある意味でいい、いいと安心していられるかどうか、そういう点もあるわけなんです。
そこで、まず経済企画庁にお伺いしたいんですけれども、ちょっと時間がなくなったから質問も簡単にしますから、説明も簡単にしていただきたいんですけれども、国際金融上の問題等がいろいろあって、経済の先行きは必ずしも楽観を許さないと私どもは思うんです。企画庁は、「昭和五十八年度の経済見通し」の中で、「我が国経済は民間活動がその主体をなすものであること、また、殊に国際環境の変化には予見し難い要素が多いことに鑑み、」見通しを立てましたけれども、当てになりませんと書いている。当てになりませんと言うと語弊があるけれども、「これらの数字はある程度の幅をもって考えられるべきである。」と。これはことしの一月につくったやつですけれども、現在の状態から見て、この国際環境の変化等の予見しがたい状況をどういうふうに、ネガティブに見られるか、ポジティブに見られるか。雇用に対して、ことしの中間から後半にかけて積極的に見て安心できるかどうか、お答えいただきたいんです。