松井達郎の発言 (社会労働委員会)

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○政府委員(松井達郎君) 中小企業における労働時間の短縮でございますが、先生お挙げになりましたように、週休二日制につきましてもかなり普及状況に格差があるということは残念ながら認めざるを得ないということだと思います。
 先ほど賃金福祉部長が申しましたとおり、千人以上と、それからもう一つ三十人から九十九人までというところで見ますと九対四ぐらいの、これは労働者の数にしてそうでございますし、また、企業の数にしましてもやはりその程度以上の格差があるのではなかろうかというふうに思われます。それで、どうしてそういうような格差が生ずるかということを考えてみますと、これはやはり、一般的には中小企業の経営の体質が弱いと申しますか、生産性が低いということに大きな原因があるのではなかろうかと思っておりますが、たとえばアンケートで調べてみましても、やはり中小企業において週休二日制が実施できない理由を見てみますと、やはり生産性が低いからだとか、あるいはなかなか景気が悪くてむずかしい環境にあるとか、そういうことを指摘する声があるわけでございます。
 そこで、先生御存じのように、現在の状況を反映しまして、また、先ほど御指摘のありましたように、週休二日制の推進計画におきまして総実労働時間二千時間を目標に進めるということでやってきておるわけでございますが、ここ一、二年の状況を見ましても、実は二年間で十数時間しか減らないというような状況で、いまのところ総実労働時間で二千百時間を少し切ったというような状況でございますので、目標として掲げた数字に参りますにはなかなか大変だという感じが私どもの実は率直なところでございます。
 それで、どんなふうにこれから進めていくかという問題でございますけれども、実は、先生御存じのように、ことしの二月に、銀行の土曜閉店制ということでもって全金融機関が足並みをそろえてやるというところまで参りまして、これは、月一回でございますが、ことしの八月の第二土曜日から全金融機関が足並みをそろえて土曜閉店に入るということになってまいったわけでございますが、この決定に至ります段階を見ましても、実は、昨年の四月にこの方針を大体固めたわけですが、そこで中小企業団体の方から、やはり利用者のことももっと考えるべきではないかというようなお話が出てまいりまして、かなりその調整に手間取って、一年近くかけて本決まりになったというような経緯をたどっております。私は、これも
基本的には現在の経営情勢が悪く、また、中小企業の経営が苦しいというところの状況が一つ反映したのではないかと思います。
 しかしながら、苦しいからなかなか進まないと言っているだけではこれはしようがないわけでございまして、実際問題としまして、この週休二日制につきまして、それじゃどうしてできないかということを考えてみますと、先ほどのアンケートでは経営状況のことを申しましたが、片方もう一つ、取引上の都合とかあるいは同業他社が実施していないとか、あるいは金融機関がやっていないとか、そういうような理由を挙げていらっしゃるところもあるわけでございます。今度金融機関が一歩を踏み出せばその理由の一つも解消することにはなるわけでございますけれども、それにしましても、やはり先ほど申しましたような経営上の事情とあわせて、他との並びというような問題もあるのではなかろうかと思っております。
 そこで、私どもとしましては、中小企業についてどういうふうに進めるかということでございますが、これはやはり業種として、あるいは地域として、グループでやはりこういうような時短を進めるということが、先ほど申しましたように同業他社とのつり合いとか、こういう観点からいって進めやすいのではないかというふうに考えまして、それで地域、業種の実情に応じたような進め方を地方の労働基準局ごとに進めるというようなことでやっております。
 この進め方につきましても、率直に申しまして、現在の状況を反映してはかばかしく進んでいないというのが実情だと思いますが、何にしましても、私どもとしましては今後の問題を考えてみた場合に、やはり労働時間短縮というのは、何と申しますか大きな世の中の流れであろうかというふうに思っておりますので、地域、業種の実情に応じまして着実にいま指導に努める、また、企業の実情に応じてやっていくというような方針で進めていきしたというふうに思っております。

発言情報

speech_id: 109814410X00919830428_011

発言者: 松井達郎

speaker_id: 715

日付: 1983-04-28

院: 参議院

会議名: 社会労働委員会