松井達郎の発言 (社会労働委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府委員(松井達郎君) 労働基準法研究会は、昨年始めたわけでございまして、この研究会がねらいといたしますのは、最近の社会情勢の変化ということから見まして、三十数年前に制定された労働基準法というのは、その解釈も含めまして、果たしてこれにマッチしたものであるかどうかということを検討いたしておるわけでございまして、その取り扱います範囲といたしましては、労働契約の問題、それから労働時間の問題、それから賃金の問題というのを大きく三分類しておるわけでございます。
もちろん、労働基準法の取り扱っております分野はそのほかいろいろあるわけでございますが、先生御存じのように、たとえば、安全衛生の問題につきましては労働基準法から安全衛生法が独立したとか、あるいは最低賃金の問題につきましては最低賃金法が独立したということで、大きなテーマにつきましては、いわば基準法が枝分かれして新しい法律をつくったわけでございますけれども、いま申しました三つの分野につきましては、比較的手がついていなかったわけでございます。
ところが、いま申しました契約の部分につきまして考えてみますと、いま御指摘のパートタイマーにつきましても、新しいタイプの労働者ではなかろうかと思います。労働基準法ができました当時は、多分、工場で働いておったフルタイマーというようなものがその念頭に置かれておったのではなかろうかというふうに思うわけでございまして、当時パートはあったでしょうけれども、ほんの微々たるものでございまして、現在のように、日本の雇用労働者の一割近くがパートであるというような実情とはおよそ違っておった時代であったわけでございます。
そういうことで、パートタイマーにつきまして考えてみた場合に、現在の労働基準法の規定の解釈が果たして実際に合っておるかと、あるいは規定も十分であるのかないのかというような点が問題になってきますし、そのほか労働契約面におきましては、たとえば労働者なり使用者なりというものを一体どう考えたらいいのかというようなものも出てきておるわけでございます。
余り具体的なことを申し上げるのは恐縮ですが、たとえばコンピューターをリースする場合に、オペレーターをつけて貸すというようなことがしょっちゅう起こっておるわけでございますけれども、一体その使用者はだれなんだというようなことがありますし、労働者は一体だれに対して労働者なのかというような問題もありまして、契約の部分というのはこういうことをやっておりますが、その一つとして、このパートの問題をやっておるわけでございます。
それで、パートだけでも早くまとめて、ひとつ考えを基準法研究会に出してもらったらどうかというお話がございました。実際に私どもとしましても、もし、その基準法の解釈の見直しだけじゃなくて、基準法の改正が必要であるということであるとすれば、やはり全体を見た改正ということが必要なのではないかと思いますんですが、しかしながら、そうかといって問題の緊急性というようなことを考えてみた場合に、しかもそれが解釈の見直しということでできるようなものである場合には、それは、そのこと自体を独立に取り上げて、そして実際にそれを現実の施策とすると、対策とするということももちろん当然でございまして、そういうことから、雇入通知書の制度につきましては、現にパートの雇い入れをめぐるトラブルが非常に多いということから、基準法研究会の先生方、それから関係する労使の各団体にも諮りまして、とりあえずはこういうことでいってみようじゃないかということでやったわけでございます。
そのほかにも、パートについての問題点はいろいろあるわけでございまして、この点につきましては現在、片方を基準法研究会でやっていただいておりますし、また片方、役所の中でもプロジェクトチームを設けまして、その結論を急ごうということでやっておりますので、私どもとしましては、できる範囲で、そうしてまた、それが政策の対象となるまとまりを持つような範囲でやっていきたいというような気持ちで臨んでおるところでございます。