中村俊夫の発言 (商工委員会、外務委員会、農林水産委員会、科学技術振興対策特別委員会連合審査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(中村俊夫君) 先生のお話の中で、ヨーロッパのメーカーあるいはアメリカのメーカー、努力が足らぬじゃないかということを私が申し上げたことについて、若干誤解があるといけませんので敷衍して申し上げてみたいと思うのですが、私が申し上げましたのは、まさに先生のおっしゃるセールスのことでございまして、日本の市場というのは制度的には開放されているけれども、ノン・タリフ・バリアが一様にたくさんあってなかなか入れないというようなことをよくヨーロッパ、アメリカのメーカーが申します。これは先ほど申しましたように、私らも、その国その国で事情はそれぞれ違います。文化も違います、歴史も違います。したがって、その国のニーズに合うような商品をつくる、あるいはその国の制度に合うようなやり方で輸出をしていく、こういう努力をしてきたということを申し上げておりまして、優等生が劣等生に対して努力が足らぬじゃないかといったような、そういう意味で申し上げているのじゃございませんので、われわれはどこまでも、よくECから来た人たちに申し上げるんですが、道路の上に小さな石がありましても、それをまたぐ気持ちがなければバリアになるわけでございます。われわれはかなりの石をまたいでまたいで前へ進んできた。その小さな石さえのけようという気がなければこれは前に進めないんだということをよく私ら申し上げるのですけれども、そういう意味でもう少し日本の実情に合うような車を持ってこられるということが必要だということを申し上げているわけでございます。
 それで、たとえばよくアメリカで五千ドルぐらいの車が日本へ来ると一万ドルにもなるというようなことを言う方があります。これもわれわれの所管ではありませんが、輸入組合の方々に伺いますと、アメリカで使っておるんだからそのままで日本でも使えるはずだということで持ってこられる。したがって、もちろんハンドルは逆ですけれども、ハンドルの逆なのはまだいいとしても、バックミラーあるいはフェンダーミラーもそのままドアミラーでつけてくるとか、フェンダーミラーをつけないとか、いろいろなことで向こうで使っているままで使えるはずだという考え方でマーケティングをしてこられますので、港へ着きましてからこれを全部外してつくり直す、あるいは輸送中にも傷んでくる。それを全部塗装し直す、そういうようなこちらへ来て一台一台手直しをすることによって非常に金がかかる。そのために外車が非常に高くなるということを輸入業者が言っておりますが、われわれは仕向け国がナイジェリアであろうとフランスであろうと、その国の規制基準に合うような車を工場のラインでつくって出しておりますので、先方へ行って直したり、あるいは塗装し直すというようなことのないような輸送もしておる。こういうことでございまして、そういう意味で少し外国もお考えになったらどうか、こういうことを申し上げております。われわれはアメリカを打ち負かすとか、そんな大それた考えはございません。GMのような大きな会社は、一昨年来赤字になっておりましたけれども、昨年九億六千万ドルの税引き後の利益を上げております。あれだけ市場が減って、売り上げが減って減収になりながら増益をしております。これは九億六千万ドルの税引き後の利益というのは、トヨタよりも大きい利益でございます。これだけの力を出す相手に打ち勝つということは、なかなかわれわれも考えられないということで、決して侮っておるわけではございませんで、その意味で競争と協調ということをわれわれは二つの柱としてやっていきたい、こういうことを申し上げておるわけでございます。

発言情報

speech_id: 109814462X00119830223_025

発言者: 中村俊夫

speaker_id: 9117

日付: 1983-02-23

院: 参議院

会議名: 商工委員会、外務委員会、農林水産委員会、科学技術振興対策特別委員会連合審査会