中曽根康弘の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(中曽根康弘君) 民主党の時代ですから、昭和三十年前後ですね、それは。自民党の合同、自由党と民主党の合同が昭和三十年ですから、民主党というと、そのちょっと前、鳩山内閣ができる前ですね。そのころ、教科書問題の偏向が著しく論ぜられまして、いまよりもっとひどかったんです。
 それで、あのころ日教組を飛び出した石井一朝さんという方が、その教科書の偏向ぶりを世の中に問う出版物をいたしまして、私もそれを拝見し、非常に驚いて、それで石井さんにも会いまして、教科書を全部自分も集めてみて読んでみました。すると、あのころの教科書はいまより非常にひどい左翼偏向ぶりの教科書でありました。そこで、あのころ三木武吉先生が民主党のリーダーの一人でありましたが、三木さんとも話をして、これは直さなければいけないというので、「うれうべき教科書の問題」というパンフレットを出したり、民主党の党内に教科書対策特別委員会というのをつくりまして、それでキャンペーンをやりました。それが動機になりまして教科書を見直そうということになって、そのころからいろんな検定や教科書制度に関する論議が巻き起こったのでございます。
 そのころいろいろ検討しました中に、私もいろいろ勉強しまして、こういう議論もあったんです。いまのようなばらばらで、各地域で、小区域で採択しているというと、たとえば公務員が転勤する、あるいは農協の職員が転勤した場合に、隣の村へ行ったらもう教科書が使えない、また新しい教科書を全部買わなけりゃいけない、とてもこれでは経済負担にたえられないし、もったいない、だから昔のようにお兄らゃんの本を弟が使える、そういうふうにしてくれないかという要望もかなりありました。そこで、広域採択という問題が出てまいりましたし、ある場合にはそれは全国一本にしたらどうか、しかし全国一本にするについては編集が問題だから、それは民主的な編集委員会をつくって、そしてそれをある場合には議会がチェックできるような形にもして、そして編集委員会をつくって民主的な教科書をつくって全国一本にしたらどうか、またある人の中には、昔のような国営みたいな固定教科書にしたらどうか、しかしそうでないのがいい、アメリカそのほかの国みたいに自由につくらして採択するというやり方の方がいいじゃないかと、さまざまな議論が出ました。その中の一環として、たしか民編ということを私は当時言ったことがあると覚えております。
 その後、いろいろそれが端緒になりまして、教科書制度をどうするかという問題が起こりて検定制度というふうになり、そしていまのような教科書制度に発展してきたと、こう思っております。

発言情報

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発言者: 中曽根康弘

speaker_id: 15356

日付: 1983-03-12

院: 参議院

会議名: 予算委員会