暉峻淑子の発言 (行政改革に関する特別委員会公聴会)

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○暉峻公述人 おっしゃるとおりだと思います。そのことについては、私はさっき言いましたように、専門家の集団の中でまず自浄する、自律するというシステムをつくることが大事です。御承知かと思いますが、例の富士見病院事件というのは、あれは結局起訴することができませんでした。民事ではいままだ裁判が続行中なんですけれども、結局検察庁の告訴では有罪にはならないということで、あれだけの証拠がありながら何でこれが処罰できないのかということで、みんな本当に変に、変というよりもびっくりしているわけですね。これは結局、証拠もある、つまり何ら病気になっていない臓器をさっさと摘出して取ってしまったという証拠もあって、できないことはないのにそれができない。
 これはなぜかというと、医者のかばい合いです。つまり、法廷に行って、こういう手術は間違っている、これはただお金稼ぎの医療だということを言ってくれる人がないということが一番大きなガンになっているんです。こういう専門家集団というのは大変おかしなことで、たとえば素人に何がわかるかというような言い方をされますが、イギリスなんかでもちゃんと医者と法律家とそれから患者の立場を代表する人々がそういうことを審議するところを持っていて、苦情は年とともにふえていく一方です。イギリスでも医者は初め反対したんだけれども、反対しても事件はどんどんふえるからということでこれが設けられたわけですね。日本はそういう点で、ある営利団体が反対をするということについて政府の対応がきわめて鈍い。たとえば民間に任せていい許認可事務なんかは、やはり利権にかかわるからなかなか手放さないくせに、つくらなければならないものはなかなかつくってくださらないわけですね。
 では一方、さんざんもうかるところにお金が転げ込みながら、国立病院はどうなっているかといいますと、朝十時半にはもう診療の窓口の受付は閉まってしまうのです。九時から十時半までたった一時間半しか外来の窓口は開いていないんですね。しかも国立療養所などは看護婦さん一人で五十人見ている。一日二百人の外来が療養所でもあるのですが、これはみんなパートの看護婦さんしかやっていない。それから薬剤師その他の資格を持っていなければいけない人が雇えなくて、保健所からたびたびおしかりを受けているような療養所がずいぶんあります。こんなアンバランスですね。
 製薬メーカーや医療機器メーカーや、それからお医者さんが皆悪徳だとは思いませんが、いいお医者さんもあると同時に悪徳の医者もいるわけで、そっちへむだなお金が流れながら、必要なところにはお金が行ってない、こういう仕組みを、たとえば厚生省などはただただ保険の点数で医師会と相談し合うだけが業務であって、あと政府機関としての何か行政らしいことを戦後なさっていらしたのでしょうかと思います。薬事審議会の問題もそうですし。ですから、私たちは、公共サービスというのは公共の福祉を守る、これが公共サービスですね。だから、そういう役割りを果たさないのだったらそれこそ行政改革で、なくてもいいのじゃないかというふうに思います。

発言情報

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発言者: 暉峻淑子

speaker_id: 31236

日付: 1983-10-05

院: 衆議院

会議名: 行政改革に関する特別委員会公聴会