関晴正の発言 (科学技術委員会)

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○関委員 私は、今度の法律改正に伴いまして、何が今我々にとって一番大事なことなんだろうかということを基本にしながらお尋ねをしてみたいと思うのであります。
 原子力船の計画というものは、我が国において既に昭和三十年にこの問題が出ておったわけであります。そうして、三十八年には具体的な事業として原子力船開発事業団が誕生じ、この事業団がきっとうまくやってくれるであろう、こういうことで事に臨んだのでありますが、現状は、まさに二十年たって全く何のことをしたのかわけのわからない結果に今ある、こう思います。何のためにこういう結果になったのかという一つの反省なしに次の道を踏み出すというわけにはいかないだろう、こう思います。私は、一番先に誤りがあった、理念において構想においてはそんなに間違ってもおらなかったと思うのですが、事業に着手した当初において一番の誤りがあった、こう思うのです。
 それは何かというと、原研においても既に一つの研究原子炉なるものをつくっておりまして、JRR4なるものがある一つの線を出しておるわけです。その炉においてストリーミング現象というものが起きているわけです。その措置について、きちんとした対応をしないままに船に載せちゃって、そして同じ現象が太平洋上で惹起して、これは一体この道にかかわっておった人たちは何をしておったのだ。予告があり、そういう研究の成果物があって、ちっともそれを利用しようとしなかった。なぜそれができなかったのか。それが大きな間違いをつくる始まりであった。
 あげくに、予算の執行にもあるわけだが、この船をつくるという場合の契約において一貫した契約というものがなされなかった。設計どおりにやると、やたらに高くつく。もっと安くなるだろうと思ったら、やたらに高くつく。そこで設計内容をがたんがたんとあなた方は下げたでしょう。必要な設計の変更を価格に合わせてしてしまって、何のための実験船であるのかという性格を失わせるようなことをしちゃったのですよ、あなた方は。それでいて、今さらこの問題については、今後のエネルギーの問題であるとかあるいは必要な開発であるとかなんとかと言っているけれども、知らないで信頼してきた国民こそいい面の皮だと言っていいと思う。そういうことを考えるときに、合すっかり体を洗って、そうして出直すことが大事じゃないだろうか。
 私は、この際、岩動長官に申し上げたいし御意見を固さたいと思うのですが、あなたもやっとこの間なった長官ですよね。今、覚えたふりしていろいろ言っているけれども、そんなに覚えているわけでもない。私ども青森県から出ている政治家にとっては、この問題にかかわってきたのは昭和四十二年以来十六年なんです。私なんか、断食道場で寝ておったのを、寝てもおれなくなって飛び起きて、大変なことになるぞ、我が国の科学がどこまで行っておるかわからぬが、しかしこの問題はいいかげんに青森県を振り回すことになりはせぬか、こういうおそれが十分にあったものだから、検討に検討を加えろ。しかし、そのとき政府は何と言いました。森山科学技術庁長官、原子力の火を恐れる者は野獣の火を恐れるがごときものなりと言って、青森県民を罵倒したでしょう。罵倒する資格ありやと今昔いたいですよ。初めに誤りありきなんです。
 そういうことを考えるときに、今また誤っちゃならないと思うのです。何のために今統合するのです。統合しなきゃならない必然性というのはどこなんです。言っているところの内容から見ますと、理由はここに書いていますよ、行政の各般にわたりその簡素化及び効率化を進める見地から、日本原子力船研究開発事業団を日本原子力研究所と統合するために必要な措置を講ずる云々。これによってどれだけのお金を生み出そうというのですか。これによってどれだけの予算の経済が期せられるというのですか。
 まず大臣、ひとつこの問題に取っ組んで、私どもは廃船を主張していますよ。また、自民党の中にも「原子力船を考える会」といって、中山太郎君を先頭に、廃船しかないと言っていますよ。長官だって、かつてこのメンバーの一人だったでしょう。ここにおられる諸君たちも、向かい合っている諸君たちはみんな「考える会」のメンバーですよ。「考える会」では何と言っているかというと、考えた結果、これは廃船にすべきだと、言っている。自民党の科学技術都会でも、これは廃船にすべきだと方針を出している。方針が撤回されたとは、まだ発表されていませんよ。方針は生きています。そうして、この問題の取り扱いに困っちゃって打ち出したのが、ことしの八月末までに何とか一つの線を出すか、こういうのでしょう。
 これほど情けない行政の責任者の現状というものはないと私は思うのです。そういう意味において、長官、ひとつこの問題をすっきりさせるために、私ならば、原子力船開発事業団というものはもう歴史的任務は終わった、新しい任務というものを考えなきゃならない。それがためには、この事業団の扱った船も一緒に解散しちゃって、廃船にしちゃって——舶用炉の開発は続けることについて我々社会党といえども何も否定しませんよ、これに反対する何物もありませんよ。だが、余計な荷物をしょったまま原研の方においでになるということについては問題がある。
 原研の側の職員の代表、所長さんが何と言っているか、わかりませんよ。国のやることだから、反対もできないでしょう。はいはいと聞かざるを得ないでしょう。心の中に何とあるか、聞きたいものだとも思っています。原研は原研としての使命があるし任務がある。その使命、任務というものを、これを合わせることによって阻害されることにならないだろうか。要らない荷物を受けることになることは明らかだと思う。そういうことから、私はいろいろなことをこれまで言ってきましたけれども、やはりここでもう一遍考え直す、そういう原点に立っていいんじゃないだろうか、こうも思いますので、ひとつその点について長官からまずお考えをいただければと思います。

発言情報

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発言者: 関晴正

speaker_id: 25338

日付: 1984-04-19

院: 衆議院

会議名: 科学技術委員会