瀬崎克己の発言 (外務委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○瀬崎説明員 最初に先生の御質問なさいました日中の貿易の現状等について若干御説明させていただきますと、一九八三年の貿易総額は百億ドルでございます。中国の総貿易額は四百億ドルでございますので大体二五%ということでございまして、日本から見ますとこの百億ドルというのは日本の総貿易額の三・七%ということでそれほど大きな位置づけではないわけでございますが、とにかく中国側から見ますと対外貿易の四分の一が日本との貿易ということで、非常に重要な貿易であるということが言えるはずでございます。そうして、中国側から見まして、輸出では香港に次ぎまして日本が第二位、それから輸入では日本が第一位を占める、こういう状況になっております。
 それから企業進出でございますが、先ほど先生おっしゃいましたとおり合弁企業が六件、それから一〇〇%出資の子会社が一件ということでかなり少ないわけでございまして、今回の中曽根総理の訪中の際にも、先方側から日本は貿易パートナーとしては第一位だけれどもどうも資本進出の面では少ないからもっと大いに進出していただきたいということがあったわけでございます。他方、これに対しまして我が方からは投資環境の整備がやはり必要だということを強調したわけでございますが、今先生がおっしゃいましたとおり、企業進出の数が非常に少ないというのは実態でございまして、これについては、やはり投資の環境が整備されるということが基本になるわけでございます。
 中国側は一九七九年以降四つの近代化ということを前提といたしまして紀元二〇〇〇年には一九八〇年の農工業生産の四倍にするということを前提にいろいろな諸策を進めているわけでございますが、経済特区をつくったりあるいは合弁企業の法律を整備したり、いろいろ努力はしているわけでございまして、その一環で今回の日中租税協定も締結されたということでございますが、他方、日本の企業から見ますと、例えば経済特区というような企業誘致のためのいろいろな誘致策をとっているわけでございますけれども、中国の中にこういった経済特区につきましてもかなり批判的な意見があるということで、果たしてこういった中国側の企業誘致策というものが定着するかどうかということについて不安があったと思われるわけでございます。
 しかし、この近代化路線を追求する中国の政策というのはかなり堅実な進展を示しておりまして、その証左といたしまして、最近では経済特区に対する企業進出の数も非常にふえている。あるいは特許法を制定いたしましたり、その他もろもろの法律を制定しているわけでございますが、こういうことで徐々に企業の不安というものも解消しつつあるやに見受けられるわけでございます。
 企業の方でも例えば合弁企業が現在百八十八件進出しているわけでございますけれども、そのうちの百件は一九八三年に進出したということでございまして、最近では外国企業の中国に対する目というのが徐々に変わりつつあるということかと思います。
 他方、いま一つ日本の企業にとりまして若干問題となっておりますのは、経済特区にせよあるいは企業誘致にいたしましても、中国側としてはどちらかと申しますと輸出振興に重点を置いているわけでございまして、日本の企業から見ますと、中国の十億の人口を相手といたしました中国市場の中に参入するということで、若干目的の点でずれがあるということでございます。
 他方、この点につきましても、中国側といたしましては非常に改善の方策をとっておりまして、例えば日本が進出しておりますある電機メーカーの製品でございますけれども、最近のお話をお聞きしますと、テレビジョンの五五%を中国市場に売ることを認めたり、テープレコーダーの一五%を中国市場の中に売ることを認めるというようなことでございまして、徐々に日本側あるいは外国の進出している企業の問題点ということについても中国側が理解しているということでございます。
 したがいまして、今までのところは確かに日本の企業の進出の数、実態というものはそれほど中国側の期待にこたえてなかったという面もございますが、今後恐らく締結交渉が進展するであろうと期待されております投資保護条約あるいは中国側の法体系が整備されるにつれまして、日本の企業進出の可能性というのはさらに開けてくるのではないか、このように私どもは考えているわけでございます。

発言情報

speech_id: 110103968X00519840404_007

発言者: 瀬崎克己

speaker_id: 6377

日付: 1984-04-04

院: 衆議院

会議名: 外務委員会