網岡雄の発言 (社会労働委員会)
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○網岡委員 十二月十五日のこの藤井さんの論文を拝見をいたしまして、特に私は指摘をしなければならぬと思いますのは、実は食品添加物を十一品目、十四品目の拡大をされたあの八月における添加物指定の決定をしていくために、従来、四十七年の国会附帯決議によって、添加物の指定に当たっては慎重を期しなさい、こういう内容の附帯決議の重みがかかっている、それを外すために、貿易摩擦解消のあれとして、しかもアメリカ、ECを中心とする我が日本に対する貿易自由化の要請に絡んで、この例の食品添加物指定における当面の対応、こういう形でその外国の要請にこたえるような食品添加物の対応策を考えたのだ、こういうにしきの御旗をかざして、結局のところ食品添加物を拡大をするためのにしきの御旗、それを隠れみのに使ったのだ、こういう嫌いがあるということを感ぜざるを得ないわけでございます。
例えば十一品日の新たな食品添加物の指定をなさいましたけれども、実際に使われておりますのは、十一品日のうちでアメリカが指定したものは七つ、そして日本の業者の指定に基づくものが四つです。それで、アメリカの政府から要請があって指定をした七つのうちの大部分は、食品添加物の使用状況を見ますとほとんど使用されていない、そういう状況が実はあるわけでございます。むしろ使われているのは、アスパルテームとか銅塩とか亜鉛塩といったような、日本の国内企業がそれに便乗してと申しましょうか指定を受けていったものがたくさん使われているのです。その方が食品添加物としての使用はふえている。こういう現実の実態の姿を見まするときに、余計この感を強くするわけでございます。
特にもう一つ、私ども指摘をいたしたいと思いますことは、この四月十一日に出された当面の対応策に四つの当面の対応策が示されているのですが、四つのうちの三つは、確かに外国の要請にこたえて、A(1)ランクの問題とか、あるいはWHOの評価を受けて有用性、必要性の乏しいものについては再検討を加えなければならないとか、これは多少はチェックを打つ項目がつくられているわけでございますが、さらにADIの問題とかこういうことが規定されているのですが、第三番目の項目に当面の対応とはほとんど無関係なものが一つ入っておるわけでございます。これが、藤井さんの論理と全く合致をすることがここに出されておるわけです。
読み上げますと、「添加物を指定するに当たっては、天然に由来する添加物の品質の向上、ナトリウム塩摂取の分散化、特定添加物の集中使用の防止などが図られるような品目は公衆衛生上望ましい指定対象と考える。」、つまりナトリウム塩の分散、そして添加物の使用集中を防止する、こういうことが書かれておるわけでございます。これは藤井さんが細かく言っておるように、一つのものに集中するのではなくて、たくさん添加物を許していけばそれが薄まっていくのだ、こういう論理によって、むしろ、外国に対応するということで掲げた当面の対応策は、実は三番目の規定によって姿を変えて、国内の業者の要請にこたえて、むしろ国内の業者が申請している、彼自身が言っている六十件も山積みになっている懸案の食品添加物指定を急ぐための対策として、全然無関係の第三点が入ってきている。そして、実際に十一品目の指定の使用状況の実態を眺めますと、先ほど言ったとおりだというところから見ますと、まさに食品衛生調査会における審議の内容、あるいは食品添加物の厚生省の行政のあり方というものは、四十七年国会附帯決議を全くじゅうりんする、無視した行政が行われていると思うのでありますが、この点について、厚生省は一体どういうお考えをお持ちになっていますか。