社会労働委員会

1984-04-05 衆議院 全174発言

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会議録情報#0
昭和五十九年四月五日(木曜日)
    午前九時三十五分開議
出席委員
 委員長 有馬 元治君
  理事  愛知 和男君 理事 稲垣 実男君
  理事  今井  勇君 理事 丹羽 雄哉君
  理事  池端 清一君 理事 村山 富市君
  理事 平石磨作太郎君 理事 塩出  晋君
      伊吹 文明君    古賀  誠君
      斉藤滋与史君    自見庄三郎君
      谷垣 禎一君    友納 武人君
      中野 四郎君    長野 祐也君
      西山敬次郎君    野呂 昭彦君
      浜田卓二郎君    箕輸  登君
      森下 元晴君    網岡  雄君
      河野  正君    多賀谷眞稔君
      竹村 泰子君    永井 孝信君
      森井 忠良君    大橋 敏雄君
      沼川 洋一君    橋本 文彦君
      森本 晃司君    神田  厚君
      塚田 延充君    浦井  洋君
      田中美智子君    菅  直人君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 渡部 恒三君
 出席政府委員
        厚生政務次官  湯川  宏君
        厚生大臣官房長 幸田 正孝君
        厚生大臣官房審
        議官      古賀 章介君
        厚生大臣官房審
        議官      新田 進治君
        厚生大臣官房会
        計課長     黒木 武弘君
        厚生省公衆衛生
        局長      大池 眞澄君
        厚生省環境衛生
        局長      竹中 浩治君
        厚生省医務局長 吉崎 正義君
        厚生省薬務局長 正木  馨君
        厚生省社会局長 持永 和見君
        厚生省児童家庭
        局長      吉原 健二君
        厚生省保険局長 吉村  仁君
        社会保険庁年金
        保険部長    朝本 信明君
 委員外の出席者
        議    員  森井 忠良君
        議    員 平石磨作太郎君
        議    員  塩田  晋君
        議    員  浦井  洋君
        議    員  菅  直人君
        警察庁刑事局捜
        査第一課長   三上 和幸君
        大蔵省銀行局中
        小金融課長   朝比奈秀夫君
        文部省体育局学
        校保健課長   青柳  徹君
        厚生省環境衛生
        局水道環境部長 山村 勝美君
        農林水産省農蚕
        園芸局植物防疫
        課長      管原 敏夫君
        特許庁総務部工
        業所有権制度改
        正審議室長   福田 泰三君
        社会労働委員会
        調査室長    石黒 善一君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月五日
 辞任         補欠選任
  小渕 正義君     神田  厚君
同日
 辞任         補欠選任
  神田  厚君     小渕 正義君
    ―――――――――――――
四月五日
 原子爆弾被爆者等援護法案(森井忠良君外六名
 提出、衆法第一二号)同月四日
 食品添加物の規制緩和反対、食品衛生行政の充
 実強化に関する請願(阿部昭吾君紹介)(第二
 〇八四号)
 同(市川雄一君紹介)(第二〇八五号)
 同(江田五月君紹介)(第二〇八六号)
 同外一件(大橋敏雄君紹介)(第二〇八七号)
 同(貝沼次郎君紹介)(第二〇八八号)
 同外三件(佐藤誼君紹介)(第二〇八九号)
 同外一件(斎藤実君紹介)(第二〇九〇号)
 同(坂井弘一君紹介)(第二〇九一号)
 同(沢田広君紹介)(第二〇九二号)
 同(柴田弘君紹介)(第二〇九三号)
 同(多賀谷眞稔君紹介)(第二〇九四号)
 同(高沢寅男君紹介)(第二〇九五号)
 同(玉城栄一君紹介)(第二〇九六号)
 同(橋本文彦君紹介)(第二〇九七号)
 同外一件(林百郎君紹介)(第二〇九八号)
 同(日笠勝之君紹介)(第二〇九九号)
 同(伏屋修治君紹介)(第二一〇〇号)
 同外一件(簑輪幸代君紹介)(第二一〇一号)
 同外一件(森本晃司君紹介)(第二一〇二号)
 同外十三件(薮仲義彦君紹介)(第二一〇三号
 )
 同(横江金夫君紹介)(第二一〇四号)
 同外一件(渡辺三郎君紹介)(第二一〇五号)
 中途失聴者・難聴者の救済等に関する請願(簑
 輪幸代君紹介)(第二一〇六号)
 医療・年金の改悪反対、充実改善に関する請願
 (多賀谷眞稔君紹介)(第二一〇七号)
 国民に対する医療改善に関する請願(武田一夫
 君紹介)(第二一〇八号)
 医療保険改悪反対、充実改善に関する請願(林
 百郎君紹介)(第二一〇九号)
 同外一件(松本善明君紹介)(第二一一〇号)
 医療保険の改悪反対、充実改善に関する請願(
 沼川洋一君紹介)(第二一一一号)
 同(藤田高敏君紹介)(第二一一二号)
 食品添加物の規制強化に関する請願(森田景一
 君紹介)(第二一一三号)
 医療保険の改悪反対等に関する請願(松沢俊昭
 君紹介)(第二一一四号)
 医療保険制度の改悪反対等に関する請願(近江
 巳記夫君紹介)(第二一一五号)
 同(新村勝雄君紹介)(第二一一六号)
 同(富塚三夫君紹介)(第二一一七号)
 同(東中光雄君紹介)(第二一一八号)
 同(元信堯君紹介)(第二一一九号)
 同(矢追秀彦君紹介)(第二一二〇号)
 同(山口鶴男君紹介)(第二一二一号)
 児童扶養手当制度改悪反対に関する請願(近江
 巳記夫君紹介)(第二一二二号)
 同外一件(多賀谷眞稔君紹介)(第二一二三号
 )
 パート労働法の早期制定に関する請願(木内良
 明君紹介)(第二一二四号)
 同(吉浦忠治君紹介)(第二一二五号)
 医療保険制度の改善に関する請願(岩垂寿喜男
 君紹介)(第二一二六号)
 同(上田卓三君紹介)(第二一二七号)
 同(新村勝雄君紹介)(第二一二八号)
 同(田中美智子君紹介)(第二一二九号)
 同外二件(多賀谷眞稔君紹介)(第二一三〇号
 )
 同(高沢寅男君紹介)(第二一三一号)
 同(正森成二君紹介)(第二一三二号)
 同(矢追秀彦君紹介)(第二一三二号)
 同(吉浦忠治君紹介)(第二一三四号)
 社会保障制度の改悪反対に関する請願外一件
 (大橋敏雄君紹介)(第二一三五号)
 同外一件(斎藤実君紹介)(第二一三六号)
 同外一件(西中清君紹介)(第二一三七号)
 同外一件(横手文雄君紹介)(第二一三八号)
 同(渡辺三郎君紹介)(第二一三九号)
 被保険者本人の十割給付引き下げ反対等に関す
 る請願(戸田菊雄君紹介)(第二一四〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出第二二号)
 原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律
 の一円を改正する法律案(内閣提出第三九号)
 保健所法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 四〇号)
 原子爆弾被爆者等援護法案(森井忠良君外六名
 提出 衆法第一二号)
 厚生関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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有馬元治#1
○有馬委員長 これより会議を開きます。
 厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。網岡雄君。
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網岡雄#2
○網岡委員 まず、最初にお尋ねをいたしますが、昭和四十七年に衆議院本委員会において、食品衛生に関する運用についての附帯決議がなされております。たしか十一項目にわたって決議をされていると思いますが、この附帯決議が一体今の厚生省の食品添加物に関する行政運営上どういう位置づけがなされているか、その点についてまずお答えをいただきたいと思います。
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竹中浩治#3
○竹中政府委員 昭和四十七年の附帯決議でございますが、食品添加物についてはその使用を極力制限する方向で措置することという附帯決議でございます。
 私どもといたしましては、この附帯決議の線に沿いながら、一方でまた、御承知のような食生活の多様化、加工食品の普及あるいは食品流通の国際化、その他食生活をめぐる環境の大きな変化がございますので、そういった変化とそして先ほどの附帯決議両方を踏まえながら、食品添加物行政を進めておるところでございます。
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網岡雄#4
○網岡委員 一応その附帯決議というものを頭に入れながら厚生行政が進められている、こういうふうに踏まえて次の質問に移りたいと思います。
 昭和五十八年四月十一日に「食品添加物の指定における当面の対応について」、こういう当面対応策についての対策が食品衛生調査会の毒性・添加物都会において確認をされておりますが、この内容は、この文書にもありますように、「政府は国際社会の一員として内外無差別、規格・基準の国際化等の観点から我が国が市場開放を推進することを内外に表明した。その政府決定においては、食品添加物についても、各国からの要望を聴取し、各国衛生当局と十分協議を行いつつ新たな指定等につき措置するものとする。」、こういう内容が骨子になっていると思いますが、要するに、市場開放のアメリカを初めとするヨーロッパなどの要請にこたえて、内外無差別、規格・基準の国際化を目指していくための対応としてこの方針案が出されたと聞いておりますが、そのように踏まえていていいものでしょうか。
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竹中浩治#5
○竹中政府委員 今お読みになりましたとおり、食品添加物だけではございませんで、政府全体としてそういった規格・基準の国際化をやっていこう、こういうことでございます。
 ただ、食品添加物は、御承知のように食品衛生上非常に重要な問題でございますので、各国の要望は聴取はいたしますが、さらに各国の衛生専門の当局と協議をした上で、必要なものについて措置をする。その場合の考え方がその下の一、二等に書かれておるわけでございます。
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網岡雄#6
○網岡委員 ここに私、朝日新聞の昨年十二月十五日の朝刊に出ております、前食品課長をやっておみえになりました藤井さんの食品添加物の規制緩和に関する論文が掲載されているものを今持っておりますが、これによりますと藤井さんは、「私が課長になった当時、国内のメーカーからは食品添加物の指定要請が六十件も山積みになっている。昭和四十七年の衆議院における国会附帯決議に縛られて手をこまねいていたんです。私が秋まで課長をやっていたのならこれは当然続いて認可をしていたものだが、」こういう内容の談話といいますか、規制緩和に関する論文の一文として書かれておるのでございます。そして、藤井さんの持論だと思うのでございますが、「私は一つの添加物を集中して食べるよりも、多くの種類を分散して食べた方が安全」である。ナトリウム塩の問題を例にとりながら、グルタミン酸ナトリウムだけではなくてカルシウムもほかのものもどんどん指定をしていけば、結局一つのものが分散消化していく、こういう効果をするんだということで言われておるわけでございますが、私はこの藤井さんの論文というのは、前文に書かれている、六十件山積みになっていた、国会の決議に縛られてそれが思うようにいかなかった、こういう内容の見出しから始まったこの論文というものは、極めて今日の厚生省の行っている食品添加物に対する行政に逆行するものであるし、非常に問題になる記述であるというふうに私は思うわけでございますが、この点について厚生省はどういうお考えになっているか。特にこの人が、食品課長として食品添加物の拡大に主要な役割を果たしたという点で極めてこの論文は重要であると思いますが、この論文と今日の厚生省の添加物行政との間にとういうかかわりを持っているか、お答えをいただきたいと思います。
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竹中浩治#7
○竹中政府委員 前の藤井課長が実際に、朝日新聞に対しましてどう話をしたか正確にはつかんでおらないわけでございますが、国内のメーカーからいろいろ指定してほしいという話があったことは事実のようでございます。あるいはまた、グルタミン酸ナトリウムのお話しがございましたが、ナトリウム塩というのは御承知のように高血圧の原因になると言われておりますので、同じものでカルシウム塩、カリウム塩があればその方がいいという学者の先生方も相当おられることは事実でございます。
 いずれにいたしましても、私どもといたしましては、先ほど御答弁申し上げましたように、食生活の変化に対応しつつ、もちろん国会の附帯決議を尊重しその線に沿いつつ、両方踏まえて食品添加物行政を進めていくという考え方には何ら変わりはございません。
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網岡雄#8
○網岡委員 十二月十五日のこの藤井さんの論文を拝見をいたしまして、特に私は指摘をしなければならぬと思いますのは、実は食品添加物を十一品目、十四品目の拡大をされたあの八月における添加物指定の決定をしていくために、従来、四十七年の国会附帯決議によって、添加物の指定に当たっては慎重を期しなさい、こういう内容の附帯決議の重みがかかっている、それを外すために、貿易摩擦解消のあれとして、しかもアメリカ、ECを中心とする我が日本に対する貿易自由化の要請に絡んで、この例の食品添加物指定における当面の対応、こういう形でその外国の要請にこたえるような食品添加物の対応策を考えたのだ、こういうにしきの御旗をかざして、結局のところ食品添加物を拡大をするためのにしきの御旗、それを隠れみのに使ったのだ、こういう嫌いがあるということを感ぜざるを得ないわけでございます。
 例えば十一品日の新たな食品添加物の指定をなさいましたけれども、実際に使われておりますのは、十一品日のうちでアメリカが指定したものは七つ、そして日本の業者の指定に基づくものが四つです。それで、アメリカの政府から要請があって指定をした七つのうちの大部分は、食品添加物の使用状況を見ますとほとんど使用されていない、そういう状況が実はあるわけでございます。むしろ使われているのは、アスパルテームとか銅塩とか亜鉛塩といったような、日本の国内企業がそれに便乗してと申しましょうか指定を受けていったものがたくさん使われているのです。その方が食品添加物としての使用はふえている。こういう現実の実態の姿を見まするときに、余計この感を強くするわけでございます。
 特にもう一つ、私ども指摘をいたしたいと思いますことは、この四月十一日に出された当面の対応策に四つの当面の対応策が示されているのですが、四つのうちの三つは、確かに外国の要請にこたえて、A(1)ランクの問題とか、あるいはWHOの評価を受けて有用性、必要性の乏しいものについては再検討を加えなければならないとか、これは多少はチェックを打つ項目がつくられているわけでございますが、さらにADIの問題とかこういうことが規定されているのですが、第三番目の項目に当面の対応とはほとんど無関係なものが一つ入っておるわけでございます。これが、藤井さんの論理と全く合致をすることがここに出されておるわけです。
 読み上げますと、「添加物を指定するに当たっては、天然に由来する添加物の品質の向上、ナトリウム塩摂取の分散化、特定添加物の集中使用の防止などが図られるような品目は公衆衛生上望ましい指定対象と考える。」、つまりナトリウム塩の分散、そして添加物の使用集中を防止する、こういうことが書かれておるわけでございます。これは藤井さんが細かく言っておるように、一つのものに集中するのではなくて、たくさん添加物を許していけばそれが薄まっていくのだ、こういう論理によって、むしろ、外国に対応するということで掲げた当面の対応策は、実は三番目の規定によって姿を変えて、国内の業者の要請にこたえて、むしろ国内の業者が申請している、彼自身が言っている六十件も山積みになっている懸案の食品添加物指定を急ぐための対策として、全然無関係の第三点が入ってきている。そして、実際に十一品目の指定の使用状況の実態を眺めますと、先ほど言ったとおりだというところから見ますと、まさに食品衛生調査会における審議の内容、あるいは食品添加物の厚生省の行政のあり方というものは、四十七年国会附帯決議を全くじゅうりんする、無視した行政が行われていると思うのでありますが、この点について、厚生省は一体どういうお考えをお持ちになっていますか。
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竹中浩治#9
○竹中政府委員 まず最初に、お話しのございました貿易摩擦というような問題でございますが、私どももアメリカ側も、貿易障害あるいは貿易摩擦の解消というふうな観点で議論が行われておるのではございませんで、むしろ各種の基準、これは食品だけではございませんが、いろいろの国内基準について、やはり先進諸国は国際的なそういう基準の調和を図る必要があるのじゃないか、同じ学問に立脚して同じように考えてやるのであるから、人種の差とか習慣の差、そういうもので若干変わるにしても、やはり一国が非常にとっぴな規制をするのはおかしいというような議論が中心になりまして、今回の食品添加物の問題になっておるわけでございます。したがいまして、ほかの貿易摩擦の問題につきましては、アメリカ側の相手方はUSTR、貿易代表部でございます。ところが、私どもの食品添加物につきましては、今申しましたような観点でございますので、USTRは後ろへ下がりまして、もつぱらFDAが私どもの交渉相手になっておる。食品添加物につきましては、先ほどの基準認証問題についてはそういう特殊性があるということでございます。
 それから、十一品目のうち米側要請のものについて輸入が必ずしもないではないかという御指摘でございます。現実問題といたしまして、恐らくは、国内要請品目につきましては対応が早いわけでございますし、それから米国要請のものにつきましては必ずしも対応が早くないわけで、若干のずれはございますけれども、現在時点におきましても、例えば二酸化チタンでございますとかあるいはEDTAといったようなものにつきましては、実際にそれを使ったものがすでに輸入をされておるという状況でございます。
 それから、先ほどの調査会の部会の当面の対応についての三の部分でございます。先ほども若干申し上げましたが、添加物行政を進めるに当たって、科学的基盤に立って考えればどういうことになるかというようなことが、今のお話しの三番に出てまいるわけでございます。現在、食品衛生法におきましては、化学合成品である食品添加物をもっぱら規制をいたしておるわけでございまして、天然添加物につきましては、一般的な規制はいたしておりますが、具体的な基準等の作成はしていない。そこで、化学合成添加物につきまして規制を強めれば強めるほど、天然添加物に実際上業界が逃げていく。そうなりますと、天然添加物の品質の向上を図るということは非常に重要なごとになるわけでございますので、合成添加物の規制とともに、天然添加物の品質の向上を図ることは非常に重要だということが一点。それからナトリウム塩につきましては、先ほど申し上げましたような高血圧との関係、それから特定添加物の集中使用の防止でございますが、これも、私ども使用基準をつくりまして、その使用基準に従ってやっていただくわけでございますけれども、私どもとしては、使用基準の中で、使う量の最高の量の一〇%、十分の一か二十分の一ぐらいにその添加物の使用量が上がってまいりますと、私どもとしては非常に関心を寄せるわけでございます。その理届は、これは一般の食品でも、偏食をして特定のものばかり食ったのではいかぬ、やはり多様な食品、多種類の食品をとることが、例えばがんの発生について防止するための食品のとり方というのは、一つの食品に偏らないでできるだけ広い食品をとるというようなことが言われておるわけでございまして、それと全く同じ理屈で使用基準を決めてやっておりますが、一つのものが非常にたくさんとられて、ほかの、例えば同じ効力のあるものでもほかの添加物が全く使われないというのは余り好ましい状態ではない、そういう意味でこの三が書かれているわけでございまして、食品添加物についての科学的な知見に基づいた意見であるというふうに理解をしておるわけでございます。
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網岡雄#10
○網岡委員 私は、一つお尋ねをいたしたいのですが、それならば、食品衛生法の第六条で規定されている「人の健康を害う虞のない場合」に添加物が指定をされることが原則ですね。であるとするならば、私は、これは化学合成品でございますから、いかに人体に害がないと言っても、異物であることには間違いないのであります。したがって、人が食べる食べ物の中に化学合成品を入れるということは、やはりその一番基礎的なものとなるべき判断の中に必要なものは、最小限度にとどめなければならぬということが原則だと思うのでございます。そうだとするならば、指定に関する基準の中にもありますように、藤井さんの論理とは逆のことを私は申し上げたいわけでございますが、甘味料として認められているものがすでに幾つかあるわけでございます。そうすれば、人工甘味料として我々がとるとするならば、今あるものをとればいいのでございまして、改めてそれを求める必要はどこにもない。有用性の意味において私は非常にそれは論理が乏しいのじゃないだろうか。後で申し上げたいのでございますが、私は毒性を持っているという点からいきますと非常に問題があるのじゃないかというふうに思うのでございます。このことが、食品衛生法に基づく食品添加物の指定の原則からいきますと、極めて重大な、法律に適法でない取り扱いが行われているのじゃないかということを私は思うわけでございます。
 具体的に申し上げたいのでございますが、それの端的なものとしてアスパルテームがございます。これは、厚生省は毒性を実はお認めになっているわけでございます。八月二十七日に都道府県に向けて通達を出しておみえになりますが、概要を言いますと、まずアスパルテームはフェニルケトン尿症の子供に対しては有害であるということをはっきりと厚生省はお認めになっておるわけでございます。そして、アスパルテームを用いた食品の摂取についても注意する必要がある、アスパルテームが多くの食品に使用されることになると思われるので、表示の有無を確認する習慣を身につけるように指導を必要とする、それから、アスパルテームを使用している食品であって含有量がわからないものについてはこれは行政指導上問題がある、こんなものが出てくるとなると問題だと思うのでございますが、そういう含有量がわからないものについては食べることを控えよということを、四点にわたって指示をなさっておるわけでございます。
 食品添加物というものの原則は、これは今さら言うこともないと思いますけれども、どんな人がどんな条件のもとでもそれを人間の体に取り入れましても絶対に安全が保証される、こういうものでなければ食品添加物として指定できないはずでございます。これは食品衛生法の六条、七条、それから添加物の指定を行う際の基準というものが厚生省でつくられているわけでございますが、その基準によりましても、食品添加物は安全性が実証され、かつ、確認されたものでなければ厚生大臣は許さない、それから、その利用が消費者に何らかの意味の利点を与えるものでなければならない、つまり有用性、必要性というものがなければいかぬ、こういうことがきちっと枠としてはめられているわけでございます。そういう点からいきますと、初めから――一部の消費ということは言えるかわかりませんが、いずれにいたしましても、一部の消費者であろうと何であろうと、食品添加物というものは、すべての人がどんな状態でも安心して食事をしていける、とり入れていくことができる、こういうものでなければならないということが食品衛生法の中で明確に決められているわけでございます。そうすると、初めから有害の指示がなされていくようなものに食品添加物としての資格があるのでございましょうか。こういうものを今まで添加物として指定をなさった例というものはあるのでございましょうか。お尋ねをいたします。
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竹中浩治#11
○竹中政府委員 最初に先生がおっしゃいましたように、食品添加物は化学合成品で、いずれにしろ異物であるから最小限度にとどめるべきである、これは全くお話しのとおりで、私どももそのように対処しているつもりでございます。
 それからアスパルテームについて、例えばサッカリン等過去に人工甘味料が指定されておるにもかかわらず、これを認めるのはどうかというお話してございますが、私どもやはり一般原則として、新たな有用性があるもの、それは値段の問題もございましょうしいろいろあると思いますが、新しい有用性があるものに限定をして認めていくということをできるだけやっていきたいと思っております。
 アスパルテームにつきまして言われておりますのは、サッカリン等に比べまして砂糖に非常に近い甘みである、サッカリンは苦みがあるというふうなことが言われておりますが、非常に砂糖の甘みに近いものだということが特徴でございまして、それが有用性として言われておるということでございます。
 それから、アスパルテームがフェニルケトン尿症の子供さんに悪いということ、これは事実でございます。アスパルテームが分解をいたしますとフェニルアラニンができてまいる。フェニルアラニンと申しますのは必須アミノ酸でございまして、人間が生きていく上にどうしても必要なアミノ酸の一つがこのフェニルアラニンでございます。ただ、フェニルケトン尿症の赤ちゃんにとってはフェニルアラニンが非常に問題を生ずるということで、これは前から児童家庭局の方でそういう赤ちゃんの検査をして、大部分の九七%の赤ちゃんが、この子はフェニルケトン尿症であるということがわかっておるわけでございますが、そういう子供さんにつきましては、従来からフェニルアラニンをとっちゃいかぬ、できるだけ制限すべきである。フェニルアラニンというのは、およそたんぱく質のものにはほとんど含まれておりまして、御承知のようにイワシ、かつおぶし、かまぼこ、たらこ、ホタテガイ、イカ、鳥肉、豚肉、卵、チーズ、キャベツ、浅草ノリあるいは白米といったようなものにすべて含まれておる必須アミノ酸でございます。こういうものについてはできるだけ量を少なくするようにということがそういう赤ちゃんについて指導されておりますので、その一連のものといたしまして、このアスパルテームはフェニルアラニンを含んでおるのですよということを表示をいたしておるわけでございます。したがって、決して有毒というあるいは毒性ということではございませんで、むしろ必須アミノ酸であるということでございます。
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網岡雄#12
○網岡委員 一面においては私もその点は認めますが、しかし、フェニルケトン尿症の子供には有害であるということには間違いないのでございます。それは厚生省もお認めになっているわけでございます。
 それから、今魚やそういう食品の中にフェニルアラニンがたくさんある、こういうことをおっしゃって、必須アミノ酸の一つである、こういうことを言われましたが、それはそうでありますけれども、問題はやはり、それは量によるわけでございますね。毒性試験のデータの中にも出てきておりますけれども、量が多くなればフェニルアラニンは脳障害を起こすというようなことを初め、開眼不全などやいろいろな催奇性を持った毒性があるということがデータの中でも出ているわけでございます。一つは、味の素が出した資料の中にも、開眼不全の有意差が出ているというデータすらもが出ているわけでございまして、問題は量が問題なのでございます。天然の場合は、人間が五千年も一万年も二万年もずっと生きている中で、自然に物を摂取していく中で、自然と人間の体が解毒をしていく体系をちゃんとつくっております、天然にとっていくものについては。したがって、それだけに対応というのが自然に人間の体の中にできているわけでございますが、いわゆる合成化学物質である食品添加物というものは、そこが問題なんでございます。新しい化学物質を人間の体の中に入れていく、こういうことになれば、突然人間はそれを受けていくわけでございますから、したがってそこに幾つかの障害が出てくる。現に必須アミノ酸と言われているフェニルアラニンにしても、量がふえればやっぱり障害があるんだということは実験データの中でも出てきているわけでございますね。
 最近、アメリカのワートマンという人が、これはFDAにも公聴会を開けということで申し入れをされているそうでございますが、ある八歳の子供が、夏の暑いときに飲料水を飲んで、アスパルテームの含まれた菓子を食べたとするならば、普通の水のときよりも三倍のフェニルアラニンを検出をした。これは〇・〇一で有意性があるということがデータの中ではっきり出てきていると指摘がなされているわけでございますが、こういう点からいきますと、フェニルアラニンとかトリプトファンとかいったようなアミノ酸が異常にふえていくということが、そのデータの中でも出てきているわけでございます。そうなると、やはりこのアスパルテームという食品添加物というものは非常に問題がある添加物ではないかということが指摘されると思うのでございますが、特に一部の人間であろうとも、その添加物をとることによってフェニルケトン尿症に有害であるということがはっきりわかるような食品添加物は、これはやめるべきだと思うのです。
 重ねて、お答えがなかったのでございますが、一部の人間であろうとだれであろうと、そういう消費者に有害であるということがはっきり初めから、指定をされる前からわかっているようなものが食品添加物として指定された事実というものが今までにあったでしょうか。あれば具体名を挙げて出していただきたいと思うのです。
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竹中浩治#13
○竹中政府委員 アスパルテームは、先生も御承知のように、胃の中へ入りますとアスパラギン酸とフェニルアラニンの二つのアミノ酸に分解をいたすわけでございまして、ここでできますフェニルアラニンは、先ほど例として申し上げましたいろいろの自然の食品に含まれておるフェニルアラニンと何ら真なるところはないわけでございます。
 それから、米国のワートマンの話でございます。いろいろ議論はございましたが、最終的には問題はないという結論になっておると私ども聞いておるわけで、これはFDAからそういう連絡を受けておるわけでございます。
 それから、どうも同じお答えで申しわけございませんが、荷であるということでは、私ども毒性という理解は全くいたしておりませんで、要するに自然の食品に含まれるフェニルアラニンと同じフェニルアラニンができる。したがって、自然の食品についてフェニルケトン尿症のお母さんが御注意なさると同じように、このものについても御注意を撒いたいということでございまして、毒性議論ではないというふうに理解をいたしております。
 今申し上げましたようなこういうフェニルケトン尿症のような、あるいはアスパルテームとフェニルケトン尿症との関係のような食品添加物がこれまであるかという御質問でございますが、今私の頭の中ではそういうものは今まではなかったように思っております。
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網岡雄#14
○網岡委員 もう時間がどんどんたっていきますので、この辺で次に行きたいと思いますが、一つだけ申し上げたいのですけれども、天然にとっていく物の量というものはやはり基本的に少ないのですね。食品添加物としてとる場合には、これは幾ら注意をいたしましても、子供でございますから、やはり暑いときには飲んでしまいますし、現にフェニルケトン尿症のチェックというものが完全にできるでございましょうか。五十七年でいくと百五十万の子供が生まれたということでございますが、その中には助産婦の手によって生まれた子供がございます。今いわゆる先天性代謝異常の検査によってほとんどの者は網にかかるようになっておるのでございますが、しかし、これは任意によるものでありますから全部とらえているということにはならないと思うのでございます。特に助産婦の場合には採血の場合に金を払っていかなければならぬわけでございますから、拒否をするところもありますし、助産婦の場合はそういうことまで指導しない場合もあります。そうするとその検査の網にかかっていない場合があるわけですが、そういう人たちはこの指示をどこからも聞かずに終わってしまうわけでございます。特に対象が子供であるということでは抑制力がないわけですね、大人の場合はあるかもわかりませんが。そういう点で極めてこれは危険であるというふうに思うわけでございますけれども、その点についてどうなんでしょうか。
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竹中浩治#15
○竹中政府委員 食品添加物であるアスパルテームを大量にとる場合があるかどうかということでございますが、御承知のようにこれは砂糖の二百倍の甘さを有するものでございますから、実際にとるといたしましてもそんなに多くの量は自然ととれない。実際に日本人が使用いたしております砂糖を全部アスパルテームに切りかえたにいたしましても、ADI、一日最大計許容量のぐっと下、何分の一というぐっと下になるわけでございますから、そういう点でアスパルテームを多量にとることによる心配というのはないと私どもは思っております。
 それからフェニルケトン尿症の子供さんの検査でございますが、先ほどちょっと申し上げましたのは、若干誤って申し上げたかもしれませんが、五十七年度で生まれてきた赤ちゃんのうちの九七%がこの検査を受けておるということでございます。そういたしまして、助産婦さんによる在宅出産児でございますが、これにつきましても、出生後一週間以内にその助産婦さんが登録しておる医療機関において検査を受けるという体制をこれは児童局の方でとっておりますので、助産婦さんによる出産児につきましても十分指導が行われておるというふうに理解をいたしておるわけでございます。
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網岡雄#16
○網岡委員 前に有害であったものが指定されたものは何だったかということは、お答えいただいたでしょうか。有害であるものが指定されたという点はお答えいただいたでしょうか。
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竹中浩治#17
○竹中政府委員 先ほどちょっと申し上げましたが、もちろん一般的な意味での有毒なものにつきまして指定をするということはございません。
 ただ、こういうアスパルテームとフェニルケトン尿症というふうな、毒性ということじゃなしに、そういう代謝異常の子供さんに問題があるような食品添加物、そういうものについて指定をしたかという御質問でございますと、先ほど申しましたように、現在私の記憶する範囲では、こういうアスパルテームとフェニルケトン尿症との関係のような食品添加物はなかったかと思っております。
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網岡雄#18
○網岡委員 そうなると、これは厚生大臣、有害であるということが初めからわかっているものを食品添加物として、アスパルテームの場合指定をなさったわけでございます。
 四月九日、間もなくですけれども、コカ・コーラが、コカコーラ・ライトといってコカコーラの中にアスパルテームが入った飲料水を、今度春から夏にかけていよいよこれはねらいどころへ来ておるわけでございますが、四月九日発売開始になるわけでございます。そうすると、WHOでは消されたというふうに言われておりますけれども、ワートマンの指摘によりまず仮説が全くぴったりはまっていく季節に入っていくわけでございます、特に夏にかかっていくわけでございますから。飲料水の中にアスパルテームが入っていくということでございます。これは実験のデータではWHOでも認めておるわけでございますが、とにかくフェニルアラニンやいわゆるアミノ酸が血液中にふえていくことだけは、これは認めているわけでございます。そういうことからいきますと、現にフェニルケトン尿症の人たちには有害であるということがはっきりしておるわけでございますし、今政府委員からの御答弁がありましたように、今までの食品添加物の指定の中で、一部の人たちにいわゆる有害であるものを認めたという添加物というものはない、こういうことが明確に答弁に出ているわけでございますが、私は、四十七年の国会附帯決議の精神、そして食品添加物の六条、七条、それから指定の基準に対する項目、これは人間にとって絶対に安全である、絶対ということかどうかわかりませんが、安全である、それから有用性寸必要性というものがなければいかぬというこの一連の基準から見ますと、明らかにこれは大きな問題があると思うのでございます。もし今後、こういう形で許しておいた中で事故が発生したとするならば、厚生大臣、一体いかなる責任をとられようとしますか。
 薬の場合は許可でございます。しかし食品添加物は指定でございます。だから国が全部調べて、いいですよということで指定するわけですね。だから事故が起きた場合は、やった方にも責任があるかわかりませんが、国が大半責任を負わなければならない。
 時間がございませんでしたから私は指摘ができなかったのですが、データの検査にしても、味の素やサール社といったような企業の実験データによってやられているという点は、私は、指定の行政というものから見ますと極めて問題だと思うのでございます。つまり政府が指定するわけですから、自分の手の内で確認をしていくということが原則でございます。そうであれば公的機関で検査をする、あるいは権威あるところで調べよというふうに基準はなっているのでございますから、文字どおりそこでそういうものに足るような機関でやっていかなければならぬわけでございますが、今聞くところによりますと、厚生省はそういう明確な基準がないそうでございます。薬のときにはGLPという基準があるそうですが、これは自主規制のようでございますけれども、これも問題があります。しかし、ちゃんとした公の基準、データ検査機関として基準というものを厚生省がつくっていく必要があるのじゃないかという点を私は最後に指摘をしておきたいと思いますが、それらの点について厚生大臣、有害のものについて指定をするということについてどういう責任をお感じになっているか。やめる意思はないのか。先ほど言った二、三についての点ですが、御答弁願いたいと思います。
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渡部恒三#19
○渡部国務大臣 これは言うまでもありませんが、食品添加物問題、今先生からも御指摘があり、政府側からも答弁しましたように、これはあくまでも安全第一でございます。ただ、国際化する流動的な時代の変化とか、また国民の食品に対するニーズの変化、多様化、こういうものの中で、安全第一という前提で、これは私の前の大臣の時代でありますが、十一品目について行われたわけでありますが、私はこれらのものはすべて安全第一、これを前提にして行われたものと思っておりますし、また今後についても、いろいろな問題が起こってくるでありましょうが、私どもは、食品衛生の行政に当たっては、まず安全第一ということを前提にしていくことは当然でございます。
 今、専門的な問題で政府委員と先生との間で議論が交わされておりましたが、私が報告を聞いておるところでは、これらのものは、使用基準を明確にしていくことによって安全性は保たれるという前提の上でこういう処置をとったという報告を聞いております。それで、今先生との議論のやりとりの中で、安全性に問題があるのではないか、こういうことでございますが、これは先生の方では御心配がある、政府委員の専門的な答弁では使用基準を明確にして安全性は守れるというやりとりの中でございますから、私は、先生は非常な見識のある専門家でございますが、大臣としては政府委員の側の専門家の意見の報告を一応聞いて安心しておりましたので、これからも重々これは勉強をしてまいりまして、もちろん安全性に非常な危惧があるというようなことが客観的に明確にされた場合は政府の大きな責任になりますから、私ども新たなる対処をしていくことは当然のことと存じます。
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有馬元治#20
○有馬委員長 大橋敏雄君。
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大橋敏雄#21
○大橋委員 本日は、軽費老人ホーム並びに血友病患者対策に関しまして、若干質問したいと思います。
 高齢化社会と老人ホーム、これは極めて重要な関係でつながっていくわけでございますが、特に施設の整備あるいは運営面にはきめ細かい行政指導が必要だと思うわけであります。
 初めに、軽費老人ホームのA型が今どの程度施設されているのか、あるいは将来性等についてお伺いしたいと思います。
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持永和見#22
○持永政府委員 お尋ねの軽費老人ホームの施設の数でございますけれども、お話しのように軽費老人ホームにはA型とB型というのがございまして、現在、五十七年の十月一日現在でございますが、A型というのは御案内のとおり食事のサービスを行う施設でございますけれども、全国で二百八カ所ございます。ちなみにB型が三十八カ所ございまして、軽費老人ホーム全体としては二百四十六カ所でございます。
 今後の施設整備の方針でございますが、やはりこういった軽費老人ホームというのは、先生御案内のとおり契約によって入所できるという老人ホームでございまして、そういった意味で今後とも、高齢化がますます進んでまいりますし、また一方では年金を中心とする所得保障制度も成熟してまいりますが、そういった中でニーズはふえていくというふうに私どもも考えております。そういった意味におきまして、養護老人ホームだとかあるいは有料老人ホームだとかそういったものとの関連とか、あるいは地域の実情に応じて必要な施設整備については十分進めてまいりたいと考えております。
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大橋敏雄#23
○大橋委員 我が国の老人ホームは、御承知のとおり救貧施設としてスタートしたわけですね。そういう状況の中で、今でも養護老人ホームは低所得者を対象にしているということから、老人ホームというのは何とはなく暗いイメージを持つ人が多いわけです。これは何としても、明るい気軽なホームだというイメージチェンジを図らねばならぬと思うのです。
 実は、私は、老人ホームの運営の内容についていろいろと御質問を進めていくつもりだったのですけれども、大臣が参議院の予算委員会にお行きになるということもございますので、順番をちょっと入れかえまして、軽費老人ホームの運営費等に関する補助金交付について先にお尋ねしたいと思うのです。これはいかなる法律に基づいて、どのような手続、方法で交付されているか、まずお尋ねしたいと思います。
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持永和見#24
○持永政府委員 軽費老人ホームにつきましては、御案内のとおり運営費についての補助が出ておりますが、これにつきましては、老人福祉法の二十六条だったと思いますが、補助できるという規定がございまして、実体法としてはその法律に基づいてやっておるものでございます。なお、その補助金の執行その他については、財政法なりあるいは補助金適正化法、そういった法律に基づいてやっておるということでございます。
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大橋敏雄#25
○大橋委員 補助金の交付の目的は、地方公共団体が行う軽費老人ホームの利用料の減免、あるいは事務費の一部に要する経費の一部を補助することにより、居宅で生活が困難な低所得者層に属する老人が低額な料金で利用できるようにし、もって老人の福祉の増進を図るということにあると思うわけでございますが、実は私が大臣にぜひとも聞いていただいて改善措置をとっていただきたいことをここで申し上げるわけでございます。これは全国的な問題だと思うのでございますけれども、補助金交付の実情について、私は福岡県の例を一応申し上げます。
 実は私は北九州市に住んでいるものですから、北九州市を見ていると、これは政令都市でございまして、ここは施設に毎月補助金の交付が行われているのですけれども、そうでない地域は違うのですね。年に四回になっております。四、五、六月の三カ月分を五月に交付、七、八、九の三カ月分は八月に、十、十一、十二月の三カ月分は十一月に、一、二、三月の三カ月分は二月に、このようになっているわけでございますが、実際の交付が非常に遅延しているようでございます。したがいまして、施設の運営上さまざまな支障を来しているようでございまして、ほとんどの施設が、運営費が不足するために、法人の保有金を借用するとか、あるいは銀行等からの借入金によってどうにかその運営をしている、非常に想像以上に苦労をしているわけです。その借入金の利子というものも大変な額になっているようでございまして、ばかにならぬと言っておりました。
 そこで、私は、こういう三カ月に一度の交付というのはおかしいのじゃないかということで、さらに過去を調べてみたのです。例えば過去における補助金交付状況ですけれども、五十五年を見ると、四回にはなっておりますが、七月の十八日、八月の二十六日、十一月の十八日、三月二十七日。五十六年は六月十六日、八月の十三日、十一月三十日、三月三十一日。振り込みの関係で四月一日になったところもあるそうです。五十七年度は六月十八日、八月十七日、十一月十八日、三月八日。五十八年度は六月二十日、九月十九日、十二月五日と、一-三月分はまだ聞いておりませんが、恐らくこういう姿で、そのあらかじめ決められている月よりもかなりおくれて支給されている事実があるわけですね。そういうことで、職員の給料あるいは期末手当等の支給についても大変おくれる状況にあるということでありまして、これは何とか改善せねばならぬな、どこにこんなにおくれる原因があるんだろうかということを非常に疑問に思っているわけですが、これについて大臣のお気持ちを聞かせてください。
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渡部恒三#26
○渡部国務大臣 軽費老人ホームに対するそれぞれの地域社会における要望が大変強くなっております。この運営費の補助金がおくれておるということで、私の聞いておりましたところでは、都道府県の申請によって行われるので、その申請がおくれるためにおくれておるというような報告を聞いておるのでありますけれども、今大橋先生のお話しを聞きますと、この補助金がおくれるということは、運営しておる皆さんにとっては大変なことだろうということを十分理解できますので、これから政府委員を督励いたしまして、先生の御指摘でもございますので、その期待にこたえられるように、運営費を一日も早く、せっかく出すものですから、交付できるような事務的な処理を検討させたいと思います。
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大橋敏雄#27
○大橋委員 今、大臣の前向きな御答弁をいただいて力強く思うわけでございますが、しかし、御答弁の中に、申請がおくれるために交付がおくれているのだ、これは道理からいけばそうなるのじゃないかと思うのですけれども、では現に、その施設から恐らく県に申請し県が国に申請を出すわけですね、実態はどの程度おくれてどうなっているのですか。
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持永和見#28
○持永政府委員 軽費老人ホームの運営費の補助金については、従来私どもとしては、五月の三十日までに各県から申請書を出してください、こういうようなことをしておったのでございますが、実は五十七年度を見てみますと、私どもの方で指示しておるとおり五月の末までに提出した県が二県しかございません。一番遅いのが十二月ということになっておりまして、したがって、五十七年度は国の補助金の決定が一月になってしまったというようなことになっております。そういったこともありまして、実際にお困りになるのは老人ホームの方々でございますので、五十八年度におきましては、特に全国ブロックで開きましたブロック会議におきまして、この交付申請書を早く出してくれということを言ったわけでございます。それによりまして、五十八年度におきましては十月に交付決定をしたということで、三カ月程度五十七年度より早めたという経緯になっております。
 ただ問題は、果たして十月でいいかという問題がございまして、この点については私どもの方もいろいろと反省しなければならない問題もあろうかと思います。したがって、今大臣から御指摘ありましたように、今後ともこういった軽費老人ホームの運営費の補助金につきましてはできるだけ早くこれをやりたいということで、今対応策をいろいろ検討しておるところでございます。
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大橋敏雄#29
○大橋委員 一応規定では五月の三十日までに申請書を出しなさいというのが、実態はかなりおくれているというのは、県の方からの申請がおくれているわけですね。そうしますと、その原因がどこにあるのかもっとよく調べた上で改善してもらいたいのですが、今の答弁の中に、前は提出の遅いのが十二月なので一月に決定していたけれども、今度は十月に早くできた、さらにもっと早くできるような方法を今考えつつあるのだと言われるけれども、では、ぎりぎり早くできるというのはどのくらいになるのですか。
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