森井忠良の発言 (社会労働委員会)
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○森井委員 大臣、お聞きのように三十億です。これは多いと言えば多い、少ないと言えば少ない、大変な金額であることには間違いありませんが、例示をいたしますとそれぞれ差しさわりがありますから申し上げませんけれども、私は三十億あれば所得制限の撤廃はできる。
今、非常に無理をしておるのですね。ほかの所得制限というのは厚生省の予算でも大体削られる傾向にあります。例えばその最たるものと言うと語弊がありますが、よく例に出されます老齢福祉年金等ですね、これはずっと据え置きであります。一部切り込まれたりしておりますが、据え置きということは、全般的に物価や所得が上がる状況にありますから、所得制限は強化の方向に向かっている。しかし、原爆被爆者の場合はことしもふやされているのですね。これは年間の所得税額が七十九万二千三百円。前年度はこれよりも少なかったわけであります。金額は定かでないから申し上げませんが、年々所得制限額を、所得税額でありますけれども金額をふやして、ちょうど四%にひっかかるように計算がしてあるのですね。ですから私はお困りになるのだろうと思うのです。今申し上げましたように七十九万二千三百円の根拠を話してくださいと言えば、これは大変難問だと思うのです。しかし、それは今申し上げましたように、無理をして何とか四%の所得制限を残したいということから逆算をした数字でございまして、ただ、申し上げましたように、他の所得制限額というのが切り込まれている中で、被爆者対策については事実上被害者がないからという形で予算がふやされていますから、これは評価ができるわけです。できるわけでありますから、これ以上は申しませんけれども、三十億、多いか少ないかわかりませんが、しかし、今申し上げましたように、私ども野党も援護法案を出しておりますが、これにはこだわらないうんと歩み寄ってもよろしい。後で申し上げますけれども。
いずれにしても、まず国家補償という眼を入れよう。そのあかしとして、せめて所得制限だけは撤廃をしたらどうですか。そういう意味で、一昨年の附帯決議の第一項目に書いてありますね。「医療特別手当については、所得制限が撤廃されたが、他の諸手当についても、被爆者の障害の実態に即して改善すること。」、残念ながら附帯決議の改善にはなっていないわけであります。現状維持と改善は違うでしょう。ですから何とか再考をいただけないものか。やがて六十年度予算の概算要求の時期が来るわけでございます。今度はシーリングと言わないようでありますけれども、要求基準というのですか、いずれにしてもこれは中曽根さんと藤尾さんの、表現は違いますけれども、今年度の予算がこれだけ切り込まれた後でありますから、今度は何としてもこれでは承知しないぞということで、大臣も決意のほどをせんだっても健保の審議で承りましたけれども、与党の皆さんも社会部会を中心にいたしまして今までのとおりではいけない、何とか予算をふやしていこうという形になっているわけでありますから、私は、事務当局としても絶好のチャンスだと思うし、厚生大臣としても百万の味方を得たような感じで頑張られることができると思うわけでございます。
そこで、今申し上げました所得制限三十億、事務当局がせっかくはじいてくれましたけれども、私はまだ疑いを持っています。もう少し少なくて済むのではないか、少し多目なんじゃないか、そう思っておりますけれども、いずれにいたしましても、一番多い場合で三十億という形になると思うわけでございます。これは積算の難しさもありますから事務当局を責めるつもりはありません。ひところは十数億でいいのではないかと言われた方もいらっしゃいますから、その意味でちょっとひっかかるわけであります。
長くなりますからはしょりますけれども、何とか所得制限については来年撤廃の方向で御検討願えないか。大臣、いかがでしょうか。