安田修三の発言 (地方行政委員会)
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○安田委員 大臣からいろいろお話ありました。例えば、中央集権化ということについては、長年見て私は余りそうは思わないというお話があったのですけれども、しかし事実は、地方公共団体の側から見れば、例えば起債許可にしても、あるいはまた今これから進められようとする、まあまたいずれ議論が出るわけですが、地方事務官の身分移管問題にしましても、地方自治の根幹にかかわるようなことが何から何まで制度改正なりあるいは行革という名で出てくるのです。それは一つ一つの個別ケースからしたら、地方の方は以前から見ると非常にやりにくいです。事実、県や市町村の個別の仕事をやった場合に自治省にお伺いを立ててどうするこうするということになりますと、あるいは各省庁に補助金その他でということになりますと、締めつけは非常に濃厚です。ただ地方公共団体の方が、自治法を施行されて三十七年という面では非常に運営にもなれ、またいろいろな締めつけをくぐりながらやれる要領を覚えたということ、自分らで統治能力を持つ力をつけてきたという点では、地方の分権化なり地方自治が根をおろしてきたということは言えると私は思うのです。
これは個別の問題を一々大臣に言って議論をしないと、抽象論ではどうにもなりませんが、きょうは大臣の所信をお聞きした中からたまたまそう出ましたので、私はそのことを一言言っておきます。
先般の本会議の続きということで後ほど地方財政計画にちょっと触れますが、先般述べられたこの大臣の所信の中で、例えば「総合的な地域振興策」ということを大臣はかなり大きく言っておられるわけです。「それぞれの地域の特性を生かしつつ、その総合的な整備を図る必要があります。」こうして、地域振興ということについて大臣の所信表明のかなり前段の方に出ております。
そういう点で、地域の特色づくり、例えば今度自治省の方では計画と決算との間の乖離が大きいということでかなり単独事業を削られた。しかし、そのほかに今度は三千億円の町づくりの事業費が組まれてきた。そういういろいろなことをあわせまして、私は二点のことで続いてお伺いしたいわけです。
例えば、昨年テクノポリスという高度技術集積都市の法律が通りました。これは所管は通産省でありますけれども、地域振興策という点からしますと、自治省としてその推移をかなり見ておられる問題でありますし、そこでこの問題をお尋ねするわけであります。
自治省関係の見方では、高度技術開発を中心にしながら、あわせて地域の経済対策の一つの戦略だと実は見ておられるようであります。事実、自治省関係の方ではそのようなことも書物にも書いておられます。そういう立場からの構想という点からしますと、今まで自治省あるいは国土庁あるいは建設省、通産省と、多岐にわたりましていろいろな地域のこの種の構想は出てまいるわけです。
このテクノポリスの問題につきまして私たちはいろいろな問題点を指摘し、あるいは将来住民との関係では危惧感を持ついろいろな問題点もありますが、何はともあれこういう法律ができて、これに十九地域が競って指定してもらいたい、こういうことになってまいりました。ただ、これをやる場合に、先ほど話がありました地方の自主、自助というのが最近よくはやりますが、とにかく地方でそういう基盤づくりをしながらやりなさい、あるいは既存の産業、既存の高度技術を持った産業あるいは技術系その他の大学等を総動員しながらそういうテクノポリスをつくっていきなさい。その場合に、自前でやる地域に財政的にどのように対応していくかということになりますと、今のところ財政的なものは、例えば高度な試験所あるいは試験施設等をつくった場合、不均一の固定資産税を交付税で見てやろう、こういうような程度であります。まずそういう点で、財政的あるいはその他ではどういうぐあいに自治省では見ておられるか。
あるいはまた、かつての新産都市建設の場合からも思い起こすわけでありますが、農林漁業、そこにある地場産業あるいは地域住民の生活基盤整備事業は全部打ち捨てられていく。これは、大臣の「地域の特性を生かしつつ、その総合的な整備を図る必要がある」という精神からしますと、今言ったように、第一次産業である農林漁業や地場産業というのは、どうもまたうっちゃっていかれる危険性も出るのではないだろうか。そういう点では、自治省がこのテクノポリス建設に絡んで全体的な一つの行政指導なりビジョンをどういう構想で示すか、私は極めて大切な立場にあるのじゃないかと思うのです。そういう点でまず自治省のお考えをお聞きしたいと思います。