小林進の発言 (予算委員会第一分科会)
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○小林(進)分科員 あなたの第一番目の、それは国会の中に議会制度調査会があるから、そこでやる方が適当だという話ですが、しかし、これは率直に言って、建前と本音は違うのだから、これはやはり建前はそうだけれども、本音は各党のいろいろの各派交渉会みたいな形で出てきて、こういう選挙法の改正なんかになると、もうあなたも経験されているように、ゲリマンダーだとかハトマンダーだとかといって、徹底的に議員のエゴが出て、これは成立しなかったわけですけれども、そういう形があらわれてくる傾向はあるのだから、そういう意味においては、私はやはり議長の下に本当のやはり専門家、知識を有する公平妥当な人たちでもって構成するそういう調査会というか諮問会というか、議長の諮問に答える、そういう制度を設けて、そこで案をつくったらどうか、それを議長が改めて調査会なら調査会、国会なら国会の各部署にそれを投げかけるという、そういう方法でこの選挙制度の改正をやったらどうかと私は思っているのですよ。この点はひとつ考えておいてくださいよ。
それからアメリカの今のスタッフの問題ですが、私は、日本において一番悪いのは官僚政治だと思うのです。議会制度だとか立法府だとか言うけれども、事実上は官僚が全部これを動かしている。国会の答弁だってそのとおり。のこのこ出てきて、難しい質問になると大臣やなんか答弁できなくて官僚が成りかわって国政に対する答弁をしている。こんなみっともない議会制度なんというものは、私はそのままにしておくわけにはいかないと思います。どうしても立法府と銘を打つならば、アメリカの大統領制であろうと、それは英国の議会制度の民主主義が日本と同じような組織であろうといかんを問わず、法律は議員がつくるのが当たり前です。私はそう思う。その方向へいま少し真剣に私は考えていただきたい。これは立法府の問題、法律立案の問題ですから。官僚が法律をつくるということは、何といったって三権分立の建前に反するんですから。これはひとつ議長によく伝えてやってください。
それからいま一つ、しゃべっていると時間が来ますから言いますけれども、いま一つは、いわゆる立法府は言論の府という、議論をして物をつくり上げる府なんです。一体日本のこの国会に言論の府がありますか。我々だってそのとおりだ。みんな時間に縛られているじゃないか。おまえ三十分だ。どんなに内容があろうったって、予算委員会へ行ったって何委員会へ行ったってみんな時間に縛られて、時間が来たらオミットだ。形式じゃありませんか。ともかく一年に二百日以上は立法府は会議を開いている。開いているが、その中で一体言論の府と言われるくらい十分に議論をしている時間がどれくらいありますか。まず二百日のうち委員会だって各委員会一週間に一回か二回。二回としたところで、その二回が、出ていけばそのとおりじゃないですか。おまえは三十分だ、時間をちゃんと切られて、大体委員会の審議時間というものは二時間か三時間か、せいぜい四時間で終わってしまう。でありまするから、これを通算してみたって、どこで一体言論の府と言われるような形が残っておりますか。言論の府じゃないですよ。不言論の府ですよ、ここは。こういうのをやはり本質的に改めなければならぬ。
しかも、答弁は全部役人だ。その役人が、政府委員と称するものが三百何十人、今四百人ぐらいいるか、これがみんなのこのこ来て、その政府委員にまた補充員が二人も三人もついて、ふろしき抱えてわんさわんさとあらわれてきて、そして行政というものを全部麻痺したり休めて、そうしてこの立法府の中で役人の諸君が一切成りかわって答弁をしたり作文をつくったりしている。これは恥ずかしいことですよ。
仮に英国などへ行ってみますと、これは夜遅くまで与野党対立の形になって、与野党はもう真剣に議論を尽くしている。夜の夜中までも討論をしている。そこにはもうマスコミなんか、テレビなんか入れない。なぜイギリスは原則として入れないかと言えば、いわば議員の質疑や応答がショー化するおそれがある。これは悪くすると実に日本にもその傾向がありますね。テレビの映りがどう出るかなんてその勘定をして、テレビ映りするネクタイまでして、そしてこんなところで質問をしているという、実に本末転倒をしているんだな、日本の議会のやり方は。だから私は、こういう委員会などというものも、官僚が答弁で出るとか――イギリスなんかで原則としては議員の質問応答の中には官僚は、役人は入れません。原則として役人を入れません。そして、真剣に議員が討論をして、その討論したものは直ちに速記録になって次の日ずうっと国民に流されて、それで国民の批判をすぐ受ける。これが言論の府の正しいあり方ではないかと私は思うのでありますが、こういう問題についてもひとつ衆議院議長の御答弁を願いたいと思います。