前田寿夫の発言 (外交・総合安全保障に関する調査特別委員会)

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○参考人(前田寿夫君) 今日どこの国であっても、公海自由の原則によりまして自由に世界の公海を通じまして経済交流をすることができる、日本だけではございません、ソ連であろうと中国であろうと公海を通ることは自由であります。我が国のシーレーンが、あるいは海上交通路が、中東との交通路がアメリカの第七艦隊によって守られているなどというのはとんでもないおためごかしであります。我々はそのような他国から兵糧攻めにされるというような状態に陥る心配は全くない。そんなような状況にならないようにすることこそ我々の外交及び安全保障政策の基本でございます。
 第七番目でございます。朝鮮半島からの波及というものにつきましては、我々は大して心配することはない。
 朝鮮半島で仮に北が南を圧倒したといたしましても、北は南を圧倒して朝鮮半島を統一することによってその目的を達するのであります。その余勢を駆って日本に乗り込んでくるというようなことを我々は全く心配する必要はございません。朝鮮半島からの波及というものはせいぜい逃亡してきた敗残兵が流入する、あるいは難民が流入してくると、こういった問題でございます。あるいはお互いの戦闘が幾らか及んでくるかもしれない、こういう問題でございます。これは現在程度の自衛力があれば十分にこのようなものは防げるのであります。かつての佐藤総理のように、朝鮮半島の安全は日本の安全にとって緊要である、そんなことは考える必要は全くございません。まして、アメリカの力によってそれを防いでもらうというようなことを考える必要は全くない。
 第八番目、先ほど申し上げましたように、日米安保は百害あって一利なしである。それはソ連の軍事的脅威を日本に呼び込むだけの作用しか持っておらない、こういうことであります。ただ乗りしているのはアメリカである。
 第九番目、したがいまして、我々は相互安保、相互安全保障というようなものを考える必要は全くない。我々のこの日本の防衛あるいは安全の問題は、経済から何からあらゆる手段を動員してそうして国を守らなきゃならないといったようなそんな問題ではございません。我々は、経済交流はあくまでも経済交流として行うべきである。今日、アメリカのしり馬に乗りまして、カリブ海の援助に乗り出したり、あるいはパキスタンの援助に乗り出したり、あるいはトルコの援助をしたりというようなことは日本の将来にとって決してよいことではない、このように思うのであります。
 第十番目、したがいまして、我が国の防衛の国家政策全体に占める優先度というものは決して高いものでなございません。今日の極めて窮屈な財政状況の中では無理してまで防衛費を突出させる必要は全くない、このように考えます。したがいまして、GNP一%のこの制約というものは我々の安全保障、これは防衛政策の重要な一つの柱として今後とも守っていくべきだ、このように考えます。
 以上、時間を若干超過いたしまして申しわけございません。説明の足りない点は午後の質疑の際に申し述べたいと思います。
 どうも御清聴ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 前田寿夫

speaker_id: 22376

日付: 1984-02-22

院: 参議院

会議名: 外交・総合安全保障に関する調査特別委員会