大坪健一郎の発言 (外交・総合安全保障に関する調査特別委員会)
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○大坪健一郎君 例えば終戦後のどさくさで北方四島をソ連が占領して今ソ連の領土みたいに彼らは言っております。これもまた条約上の解決もちゃんとされておりません。それから、竹島については韓国が軍隊を派遣してここを占領しております。これも日本が日韓関係のことを考えてあえて紛争の議題にのせておりませんけれども、日本は、国会の政府関係者の答弁その他でも明らかなように、この竹島は日本の領土であるということを中外に宣明しておるわけであります。それから、尖閣列島につきましても、尖閣列島は日本の領土であるという日本の主張と中国の領土であるという中国の主張がまだ対立したまま解決は先延ばしになっておるわけでございます。ですから、先生がおっしゃるように、日本の周辺のいろいろな問題がすべて解決しておるということにはならない。
フォークランドの問題でイギリスとアルゼンチンがあんな小さな島で、人の何千人しか住んでいない島で激しく相争ったのも、国家の主権とか国家の領土という問題になったときに、これを放置するような国家は結果的に滅ぼされておるという歴史の事実があるからではないかと思うのでございますが、先生の御議論で、例えば今一番重要な、国際社会におけるやるべきことをやれということですが、具体的な国際社会というと、先進工業国、特に資本主義の先進工業国は結束をして国際社会における発言権とそれから相互援助をいたしておるわけですが、その連中が一番日本に対して苦情を持っておりますのは、日本がいつまでたっても能力にふさわしいいわば防衛力も持たず、余計な面倒を我々に見させておる、余計な出費を我々に迫っておる、そしてそういうところから生じた余剰能力がおまえたちの工業発展力の基礎ではないかというような勘ぐった議論さえ出てきておるわけでございますから、どうも前田先生の御議論は何か先に結論をお決めになっておっしゃっているような気がしてならないのでございます。
問題が起こってから急に安全保障上の力を身につけようとしたって防衛力なんてそんな一日、二日でできるものでもございませんし、やはりスウェーデンにいたしましても、スイスにいたしましても随分と苦労して中立を保ちながら自国の安全保障については心魂を砕いておる。そのために、例えばヒトラーが南進策をとるときにスイスを避けて通ったというような事態もあるわけでございますから、私どもは先生の何もしなくていいという御議論はどうも納得できないのですけれども、そこのところをもう一度ちょっと御説明いただきたい。