中曽根康弘の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(中曽根康弘君) 中国もソ連も独立の主権国家であります。したがって、独自の外交政策を近隣諸国に対してやっておるので、日本に対しても中国は独自の見解を持っておやりになり、ソ連に対しても独自の見解を持っておやりになっておる。中国の場合は割合にそういう独立性というものが強いと思っております。中国は、何と申しますか、毛沢東の第三世界理論というものは捨てていないと思います。そういうような基本的立場を持ちながらバンドンの十原則というものをやはり堅持しておる。平和共存ということも唱え、あるいは内政不干渉とか、あるいは平等互恵であるとか、独立と主権の尊重であるとか、そういう立場を堅持しておる、そう思います。
それで、ソ連との関係におきましても、中国が今一番必要としているのは環境の平和であると思います。やはり二十一世紀に至るまでに近代化をやって、そして鉱工業生産みるいは国民所得等を四倍に持っていくという非常に雄大な計画を推進中で、ひたむきにこれをおやりになっておられる。それができるかできないかは、環境が静ひつであるかどうかという点にもかかっている。そういう意味において、一番平和を欲しているのは中国ではないかと私は思っております。
そういう情勢下にあると判断をしながら私は中国外交というものを進め、ですから日中不戦の誓いというようなものすら私はあえて申し上げ、向こうも了承したわけでありますが、ソ連に対しても中国は平和共存を求めておりまして、独立国家相互としての普通のつき合いはもちろんおやりになる。ですから、貿易量もふえるであろうと日本人に中国の首脳部は言っております。私もそういうふうになるであろうと思っております。ただしかし、国家安全保障上の重要問題については譲るべからざる一線を持っておりますから、そういう点についてはやはり毅然たるものは内面的に堅持しつつ行っていくというふうに考えますが、普通の貿易やあるいは人材交流とかそういうものは進むのは当たり前であろう、そう思っております。