上田哲の発言 (安全保障特別委員会)
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○上田(哲)委員 両参考人には、お忙しいところどうもありがとうございます。
簡単に一つ御意見を伺うことにいたしますが、非常に素朴に、核戦争というものが一体起きるのか。ここまで年間の軍事費が特に核を中心にして八千億ドルともあるいは一兆ドルとも言われるような状態の中では、かえってそのことがくびきとなって実際にはボタンが押せないのではないかという見方というものも一種の自然律とでも言いましょうか、そういうメカニズムというのがあるようにも私は思うのですが、そういう議論では議論になりません。お伺いする形としては、もし核戦争があり得るとすればどういう場合にあり得るのか。青木さんのお話で、言うなれば核競争というのは二つの超大国の戦いである。これは、お話では戦術核と戦域核、戦略核の区分として出たのでありますけれども、私なりに翻訳をすればそういう言い方もあるのではないかと思いますが、そういうふうに限定した場合に、少なくとも第三国、超大国でないところが引き金を引く要素となることは余り考えられないわけですから、その意味ではどういう場合に核戦争というのが起き得るのか、要因と背景という立場でひとつお伺いしたい。これが一点でございます。
それから、問題のSDIでありますが、これは田久保さんの御指摘のように最初に出てきたのが八三年三月ですから、今回急に出てきたという話ではないわけですね。結局、日本のかかわり合いとしては、この一月のロン・ヤス会談で中曽根さんの発言が出てきたところからにわかに脚光を浴びたということになると思うのですが、そういう意味では、どうしてこの二年の間こういう経過であったものがにわかに脚光を浴びるようになったのか。それは技術論的にSDIというものがそれなりの研究が進んで、実用性とか可能性というものが出てきたというよりも、もっとそれ以上の政治的な背景、要因といいましょうか、そういうものであるようにも思えるわけです。先ほどお二人から、SDIの研究の可能性というものはスターウォーズという名前で言われているよりももう少し実質的なものがあるというような御指摘があったように思うのですけれども、では、それほど確たるものになっていないという現状と巨大な費用がかかるんだという感覚からすれば、今そんなに具体化すべきものではないように思うわけです。
したがって、繰り返すようですけれども、どうしてここへ来てこんなに注目されねばならなくなったのか。裏返して言えば、それは中曽根発言あるいは日米関係というようなものが他の国々の反応と違って強調されているからであるのかなとなど、その辺御整理いただければありがたいと思います。
最後に、これは田久保参考人にお尋ねしたいのであります。今までのは御両所からお答えいただければありがたいと思いますが、田久保参考人にお伺いしたいのは、サッチャーさんがゴルバチョフ氏に会ったときには、かなりこれについては否定的な見解を表明されたと思います。先ほどのお話で、アメリカに行かれたときの見解としては百八十度違ったような御発言だったというふうにお話があったと思うのですが、どの辺に真意があるのか、あるいは誤報であるのかあたりもお話ししていただければありがたいと思います。以上でございます。