田久保忠衛の発言 (安全保障特別委員会)

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○田久保参考人 それじゃ簡単に、続けて申し上げます。
 上田先生は、なぜSDIがにわかに脚光を浴びてきたか、そのとおりだと思うのであります。一月二日の中曽根・レーガンのロサンゼルス会談、ここでSDIの問題が出てきた。恐らく外務省、防衛庁なんかは前からやっていたと思うのでありますが、どうも日本は気づくのが遅過ぎるんじゃないかと私は思うのです。八三年の三月のレーガンの発表のときの新聞記事をよく見まして、全部チェックしてみたわけでありますが、なかなか問題の核心をついた記事はございません。政府その他でも、あるいは世論だけではなくて、国会も言論界も財界も官界も要するにわっとこれに飛びつけなかったのではないかというふうに思います。そういうところから考えますと、SDIに関してはもっともっと早くから気がついて研究に着手すべきだった。ただし、これは日本だけではございません。ドイツ、イタリア、フランス、イギリスその他も大変おくれをとっている。はっきり申しますと、これはアメリカのプレゼンテーションの仕方が非常にまずかったのではないか。つまりスターウォーズなどという表現をいつの間にか政府も否定しないで使い始めた。スターウォーズはSDIに反対する人々が使い始めた表現なんであります。レーガン大統領は、一月の九日だと思ったのですが、記者団の一人がスターウォーズ云々と言ったら、スターウォーズという使い方はやめてください、我々は初めからスターウォーズという言葉は使ったことがないんだということを言ったんでありますが、つまりレッテルの張り方が非常にまずい。それから、研究だけは、ABM条約に違反しないというんであれば、黙ってやればいいじゃないかと私は思うのです。それを何だか知らないけれども鐘や太鼓入りでわあわあ騒いで、恐らく内心しまったと思っているのがレーガン大統領じゃないかと思うわけです。
 私が申し上げたいのはいろいろあるのですが、もう一つつけ加えたいのは、軍事上の観点からではなくて、科学の進歩からいったらどういうことになるかなということを考えるのです。実はフランスとドイツの軍縮局長が相次いで日本に来られた。私ちょっとお会いしたんでありますが、そのときにそのお二方の片方の方が言っておられたんですけれども、欧州はハイテクに関しては日本とアメリカに完全におくれをとったと思っている、二十一世紀、科学の進歩は何が出てくるかわからない、その状況でSDIにつばをつけないとどんなことになるか、軍事以外の科学の進歩でまた決定的なおくれをとった場合にどうしようか、これが大変心配であるということを言っていたわけであります。私はSDIは別の科学的な見地から研究までを拒絶する理由はないんではないかというふうに思っております。

発言情報

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発言者: 田久保忠衛

speaker_id: 4757

日付: 1985-03-27

院: 衆議院

会議名: 安全保障特別委員会