田久保忠衛の発言 (安全保障特別委員会)

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○田久保参考人 最初に検証の問題ですが、青木先生のおっしゃったことに余りつけ加えることはございませんが、例えば検証と言った場合に、米ソ両国の検証あるいは二番目は第三国が検証をするのかということでございます。米ソの場合もいろいろやっているようであります。ただ、地下核爆発実験、地下の実験でありますけれども、これもいろいろ問題があるのではないかと思うのです。岩盤の強さ、強弱によってなかなか判定が難しい、極めて難しい状態ではないか。米ソ以外の、例えば日本は、先ほど申し上げましたように、口では幾らでも言えるのですけれども、技術的に、写真を撮る技術があるのか、それを鑑定する技術があるのか大変難しいのではないかというふうに思います。軍縮にこの辺から手がかりをというのは大いに結構なんですけれども、これはもう少し詰めないと難しい問題ではないかなというふうに思います。
 それから二番目でございますが、首脳会談の問題であります。
 この首脳会談は、少し申し上げますと、去年の六月十四日にロンドン・サミットから帰ってきたレーガン大統領に、当時のベーカー上院院内総務、共和党であります、それから共和党のパーシー上院外交委員長の二人がホワイトハウスに駆けつけまして、どうも大統領、大変だ、民主党のモンデールが、前のカーター、フォード、ニクソンはすべてソ連の首脳と会談しているじゃないか、レーガンだけが会談をやらない唯一の人間だと言っているが、これは困ったことだ、あなたは何とかしないとと言ったら、さすがレーガンであります。翌日、十四日にホワイトハウスで全米向けテレビ放送の中継をさせて、いつでもいい、場所はどこでもいい、議題は何でもいい、無条件の首脳会談を提案したわけであります。これが去年の六月十四日です。ところが、その後ソ連からは余り色よい返事がなかったわけです。
 二度目は、今回の三月十三日の葬儀にブッシュ副大統領がレーガン大統領の親書を持っていったわけであります。これは異例な丁重な親書で、三ページにわたるものであった。首脳会談だったら一行でいいのじゃないかと私なんか思うのでありますが、非常に丁重なものであった。これは西側の首脳が全部葬儀に出席しているのに、レーガン大統領だけが欠席したわけであります。これはセキュリティーそれからロジスティックスなどいろいろな問題があったようでありますが、それで行かなかったのだろうと思うのであります。そのかわりに大変丁重な提案を出した。ゴルバチョフ書記長はフランスの招待は受けた、西ドイツの招待も受けた。ところがブッシュの招待だけは受けていない。これは拒絶したのではなくて、イエスともノーともまだ言っていないわけであります。
 そこで、この問題はどういうことになるのかということでございますけれども、先ほど私が申し上げましたように、ソ連はジュネーブ交渉に出ざるを得ない、そういう理由がたくさんあるわけであります。したがって、ジュネーブ交渉の中身が詰まろうと詰まるまいと、レーガンと会いたいとゴルバチョフは内心思っておるのではないかと私は考えているわけであります。
 そこで、首脳会談としてはいつがタイミングがいいかということでございますが、第一は五月説、第二は八月説、三番目は九月説なのであります。
 五月というのはどういうことかといいますと、五月の初めにボンでサミットが行われます。この後側のVEデー、ビクトリー・イン・ヨーロッパ・デー、第二次世界大戦で、日本はまだやっていたわけでありますけれども、欧州が勝った、この戦勝記念日、これがボン・サミットの直後に開かれるわけであります。ここに、第二次世界大戦をともに戦った米ソですから、ゴルバチョフを呼んではどうか、これが一つのチャンスになるぞという考え方があるわけであります。
 二番目の八月説というのはどうか。これは、全欧安保協力会議が閉幕したのがちょうど十年前であります。東西関係があの当時大変よくなったと言われたわけでありますが、ちょうど十周年で記念の行事が行われる。ここに東西関係のシンボルであるレーガンとゴルバチョフを出席させて首脳会談をやったらどうか、これが第二の案であります。
 三番目は、秋の国連総会でありますから、九月になりますね。これは、ゴルバチョフが書記長になりまして、まだ五十四歳でありますから、世界に顔見せする絶好のチャンスである。恐らくゴルバチョフが行くであろうと私は思うわけであります。そうすると、レーガンも、去年も行きましたから、行って、ちょうどいいチャンスになるのではないか。実は、おとといでありますけれども、リーガン大統領首席補佐官が記者会見でこの問題を聞かれまして、九月はいい機会だというようなことを言っておるわけであります。きのうはレーガン大統領が、九月がもしゴルバチョフ書記長にとって都合がよければ自分はこれを受け入れるのだというようなことを言っております。
 五月説、八月説、九月説の中で、私がたれが考えてもごく自然だなと思うのは九月説ということでございます。

発言情報

speech_id: 110203818X00319850327_024

発言者: 田久保忠衛

speaker_id: 4757

日付: 1985-03-27

院: 衆議院

会議名: 安全保障特別委員会