田久保忠衛の発言 (安全保障特別委員会)

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○田久保参考人 簡単にお答えいたします。
 SDIは防御用の兵器かどうか、攻撃用の兵器なのではないか、これは実は海のものとも山のものとも本当にわからないのであります。少なくともレーガン政権から公式に発表されるものを読む限り、これを攻撃用兵器とは認めにくいのではないかというふうに思うのです。このことも釈迦に説法でございますけれども、ブーストの段階からねらっていく、要するに向こうで上げなければ、先制攻撃はもちろんできないわけでありまして、向こうの攻撃用の兵器に対してこれを防御するということでございますから、これが無限に軍拡をもたらすというふうには私はどうしても解釈できないわけでございます。これは先生とちょっと見解が違うかもしれません。
 それから、これはイギリスもそうでございます、西ドイツ、イタリア、フランスもそうでございますけれども、このSDIに対する不安は、SDIが攻撃用の兵器がではなくて、SDIがだんだんできていくとSDIをペネトレートつまり貫通していく、この兵器をソ連がつくり出していくのではないか、それに対してまた新しい兵器をつくるのではないか、ここで軍拡が起こる可能性がある。したがって、スタートのところでこれが攻撃用の兵器であるからという議論はちょっと西側では見当たらないのではないかなというふうに思っております。
 それから抑止と均衡の議論でございますが、これはやはり戦後アイク、ダレス時代のニュールックあたりから相互確証破壊の理論がずうっと続いてきて現在に至っているわけでありますが、現実の問題としてこれ以外にはどうも、今の国際情勢はこの理論をやめて成り立つような国際情勢ではないのじゃないかというふうに私は考えております。しからば今のMADはいいのか。このSDIはそこのところが今の相互確証破壊の理論の中で、どうもどんどん相手がいろいろな兵器をつくっていく、SALTのときにはローンチャーを制限した。その後すぐ多弾頭の兵器ができてしまった。これは抜け道であります。今どうもそこの抜け道をどんどんつくっていく。相手の兵器をカウントできない。それから移動する。これがどんどん続いていくと、やはりどうしても防御用のSDIの方向に世界の体制が徐々に向かっていくのはやむを得ないのではないかというふうに、最初の御質問の関連でございますが、そう思うのであります。
 それから、ソ連も実はSDIに真っ向から反対しているというふうには思わない。私は、ソ連もずっと続けていくであろうと思うのです。
 先ほどちょっと御紹介申し上げました、これは賛成論で恐縮なんでございますが、民主党の三人組なんでいいだろうと思うのですが、ニューヨーク・タイムズ・マガジンに出たカンベルマン、それから例のジャストロー、ブレジンスキー、三人の議論なんであります。彼がここで言っていることは、
  米国の戦略宇宙防衛が拡大すれば、攻撃力の規模を漸減することが現実的に可能となる。最初米国、そしてやがてはソ連にも訪れるこのような過渡期には、本当に防衛に専念した姿勢をとることになり、双方とも相手に第一撃を加える脅しをかけず、したがって安定した状態が生まれるだけでなく、もっと広範な軍縮協定を追求する上で最大の助けとなるだろう。何とか新しい軍縮の局面を、きっかけをつかもうということでこのSDIができたというふうに私は理解しておるところであります。抑止と均衡の議論に関連してちょっと申し上げました。

発言情報

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発言者: 田久保忠衛

speaker_id: 4757

日付: 1985-03-27

院: 衆議院

会議名: 安全保障特別委員会