安田修三の発言 (地方行政委員会)

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○安田委員 そこで、この公務災害の場合、民間と大変機能の質を異にしているという点で、これはどうしてこういうことになって――あるいはこういう立て方が一つあるので、私らの方があるいは誤っておるのかと思っておるのですけれども、民間の労働災害の場合は、とにかく労働基準監督行政がそこに一つあって、それがこれらの労働災害についての認定その他処理に当たっていきますし、補償は補償保険法が別個にある、こういうことになりますが、公務の場合は、とにかく基金の下部機関が、支部そのものが知事あるいは政令の都市の長。副支部長が大体副知事か総務部長、あるいは大きいところの市長さん。事務局長が、大体人事課長さんだとかそういう人たちでやっておられる。そこで認定が行われていく。
 こうなりますと、ちょうど一家のうちでおやじが全部子供の面倒を見て、そして教育もさせれば、子供を病院に入院させることも指図とるというような感じがありまして、言うならば、この間ある宗教に凝っている方が子供の輸血を拒んだというような、ああいう内輪のことですとそういう問題が起きるようなものでありまして、どうも役所の公務認定というのは、他の方から別にこれをクロスチェックするものがないというおもしろい機能があります。そういう点で私は、なるほどこういうおもしろい組織というのはあったんかな、こういうのが今まで論議されずに来たのかな、私が不勉強でそう思うのかなと改めて気づいたわけであります。将来の公務災害についての立て方について、これはひとつ別の角度から検討すべきものではなかろうかと実は思っております。
 さて、補償問題に入りたいと思うのですけれども、夫の遺族年金の受給権の問題であります。議論を先へ飛ばしまして、なぜ夫が年齢制限があって、働いている妻が死んで遺族たる夫が五十五歳以下の場合にはなぜ当たらないのかということになりますが、当然部長さんは、それは稼得能力という問題があって、男の場合には働けるからそれは当たらないという答弁が返ってくるだろうと思っております。
 ところが、最近はそうじゃなくして、夫婦共稼ぎで家を建ててローンを返しておる、あるいは子供はぜひとも大学を二人とも済ませたい、そのためにはひとつなるべく死なないで一生懸命頑張るということで、夫婦ともども所得について分け――分けというよりも、二人の稼ぎで家計を運営しておられるケースが大変ふえてまいりました。そういう点からいたしますと、稼得能力という問題は、もちろん日本の実社会にとっては捨てて通るわけにはいかないけれども、時代の変化からしますと以前のような比重はなくなってきたのじゃなかろうか、ここらあたりはもうそろそろひとつ考えてみるべき時点に来ておるのじゃなかろうかと思いますが、その点、夫の場合は当たらないというのは、これはどうも不公平じゃないでしようか。

発言情報

speech_id: 110204720X01719850613_029

発言者: 安田修三

speaker_id: 10683

日付: 1985-06-13

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会