松永光の発言 (文教委員会)

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○松永国務大臣 青少年の非行の増加あるいは落ちこぼれ、いじめ、こういう極めて憂慮すべき事態の原因でございますが、先ほど来申し上げておりますように、いろいろな原因が複合してそうなっていると思うわけであります。
 今先生は、過熱した受験競争そして学歴社会、それに非常に大きなウエートを置いて御発言をなさったわけでありますが、私も、過熱した受験競争そして学歴社会の弊風、これも極めて大きな要因であると思いますけれども、だからといって、受験競争が過熱しているから過熱した受験競争がなくならない限り非行、落ちこぼれ、いじめはなくならないというふうには私は考えないわけであります。あるいは学歴社会があるから非行に走るのもやむを得ないという考え方には私は立ちたくないわけであります。やはり受験競争にしろ学歴社会にしろ実は昔もあったわけであります。高等学校の入学競争、ある意味では昔の方が競争は激しかったと思います。あるいは大学の受験競争、昔もまた激しかったと思います。したがって、それだけに責任を転嫁することは私はいかがなものかなというふうに思うわけでありまして、先ほど申したとおり、家庭における養育のあり方あるいは家庭環境、そして今申し上げたような学校の場においては受験競争の問題があり、そして社会の問題としては学歴社会の問題がある。いずれもそれぞれに問題があるわけでありまして、それぞれを解決していくことが大事なことであって、受験競争、学歴社会にだけ問題を持っていくのは、私はちょっと、ほかの分野の責任というものがなくなって、転嫁されるおそれがあると思いますので、やはり先ほど来申し上げましたとおり、家庭、学校、社会それぞれに原因がある、それぞれが責任を持って問題解決に当たらなければならぬと思っておるわけであります。
 そういうことから、受験競争の問題にいたしましては、前々からこの委員会でも御議論なされておりますように、高等学校の入学試験のあり方について改善されるように、文部省としては都道府県教育委員会に通知を出し、そして改善措置をお願いする。その中身は、公立高校についての受験機会の複数化、あるいは偏差値偏重による選考をやめてもらいたい、それからまた進路指導に当たる先生に対しましては、生徒の適性、能力あるいは意欲等々を総合的に判断して適切な指導をするように、こういった幾つかの改善措置をしてくれるように指導して、受験競争の過熱化に対応しようとしているわけであります。同時に、大学の受験の過熱の問題にいたしましては、国大協あるいは臨教審でその改善策が今検討されておる、こういうことでございます。学歴社会というのは、これは社会の対応との関係もございますので文部省だけでは対応できない点もあるわけでありますが、やはりこれは学校側も、それから社会、企業の側も、学歴じゃなくして学力、あるいは生涯を通じての学習というようなことで、公正な立場でそれぞれが生きていけるような状態をつくり出すことが大事なことであろうというふうに思っておるわけであります。

発言情報

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発言者: 松永光

speaker_id: 15760

日付: 1985-04-19

院: 衆議院

会議名: 文教委員会