坂本重雄の発言 (農林水産委員会)

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○坂本参考人 お答えいたします。
 大変これは難しい問題でございまして、第一の五万円という最低保障の水準が生活保護基準にもいかない、そのことにつきましては、いろいろな収入があってその足しにこれがあればいいという発想だと思うのです。しかし現在でも七割以上の方が国民年金の対象で平均三万しかいかない、こういう状況で考えますと、これはやはり財政にも影響が大きいわけですが、生活保護基準の最低、いわゆるナショナルミニマムという線は維持してもらいたい。でないと、今後これは最低賃金その他いろいろな影響を持ってきますし、今後スライドする場合にも人事院勧告並みのことを毎年やらなければならないかもしれない。そういう影響力を持つものであるだけに、単に生活の足してはなくて生活保護基準でいう六十五歳以上の老人の水準、恐らく七万ぐらいになっていますか、そういう線に近づけるということが必要であるというふうに考えます。
 なお、その場合の財源でありますけれども、これは大変難しい問題で、サラリーマンの階層の部分と住民の場合とは本当は性格的には違いますけれども、一緒になってこの基礎年金に入ってくる。そのためにこの水準を上げるということはそれ自体大変な影響を持つわけですし、さらに助成金ということになると大変な額になってくる。しかし、それにしましても現在の基礎年金の三分の一国庫負担というのは低過ぎる。残り三分の二がサラリーマンにかぶさってくる。将来は、住民対象の国民年金の階層の掛金とサラリーマンの掛金とはお互いに助け合うといいますが、これはあり得ないことでありまして、これからはサラリーマンがふえる一方でありますから、恐らくサラリーマンが国民年金階層を応援するという一方交通に、なるだろうというふうに考えます。
 そういう意味で、この三分の一という負担でいきますと、残り三分の二をほとんどサラリーマンにかぶせていく、しかもそれは自分の分という意味だけでなくて、全体の共通の国民のレベルでの負担に転嫁されていくという意味で、三分の一というのは低いということを先ほど意見として申し上げました。やはりこれは税方式が一番確実に読めると思いますけれども、もう一方、所得比例方式ということにつきましては、私はまだ確たる考えを持っておりませんが、これも一つの方法だろう。今考えておりますことは、三分の一という国庫負担の率を上げていくということにつきましては申し上げたとおりでございます。
 それから次に職域年金の問題、共済の職域年金の特殊性というのは今後は三階部分にしか反映しない。二階部分の賃金のとり方によっては共済のメリットも出ないわけではありませんけれども、今のところ地方公務員等で若干の違いはございますから、全体としましてやはり厚生年金に近い形の給与の算定をして、それの二階部分の二〇%を三階に乗せるという形になっております。
 共済の立場から批判いたしますと職域年金としてのメリットは少ない。共済の対象というのは、一般的に申しまして、やはり長年その職種にいて活躍することによってより効果を発揮する、給料によって動くという仕事じゃなくて、多少待遇が悪くてもそこで頑張っていただいて熟練をして貢献をする、こういう意味での評価からこの職域年金というのはついてきている。期間が長いために給付額も若干よくなる、こういうメリットがあって、これは当然これまでの歴史では人事管理上のプラスになっているのではないかということが言えると思います。ところが、それが今回は三階部分だけにとどまるという点は、共済の立場から見ますと、職域年金としてのメリットは余りないのではないか。むしろ大きな企業ではこの三階部分で非常に大きな企業年金を乗っけてくるということで、中小企業よりはいいかもしれませんが、大きな企業に比べるとかなり中身が悪くて、公務員の場、皆さんの農林共済の場、そういうところに人材を導入することは恐らく難しくなるということが予測できると思います。
 ただ、その三階部分と基礎年金部分というものの関連でございますけれども、これはどうも関連は余りないのではないか。要するに三階部分に乗っけたということでありまして、職域年金としての性格が非常に薄められたというふうに思っておりまして、このかかわりというのは余りないのではないかと思っております。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 坂本重雄

speaker_id: 33927

日付: 1985-11-26

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会