農林水産委員会
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会
会議録情報#0
昭和六十年十一月二十六日(火曜日)
午前十時開議
出席委員
委員長 今井 勇君
理事 衛藤征士郎君 理事 島村 宜伸君
理事 田名部匡省君 理事 玉沢徳一郎君
理事 小川 国彦君 理事 田中 恒利君
理事 武田 一夫君 理事 神田 厚君
大石 千八君 太田 誠一君
鍵田忠三郎君 菊池福治郎君
佐藤 隆君 鈴木 宗男君
田邉 國男君 月原 茂皓君
野呂田芳成君 羽田 孜君
保利 耕輔君 松田 九郎君
三池 信君 山崎平八郎君
上西 和郎君 串原 義直君
島田 琢郎君 新村 源雄君
竹内 猛君 辻 一彦君
日野 市朗君 細谷 昭雄君
駒谷 明君 水谷 弘君
吉浦 忠治君 稲富 稜人君
菅原喜重郎君 津川 武一君
中林 佳子君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 増岡 博之君
農林水産大臣 佐藤 守良君
出席政府委員
厚生大臣官房審
議官 山内 豊徳君
農林水産大臣官
房長 田中 宏尚君
農林水産大臣官
房審議官 吉國 隆君
農林水産省経済
局長 後藤 康夫君
農林水産省農蚕
園芸局長 関谷 俊作君
食糧庁長官 石川 弘君
委員外の出席者
大蔵省主税局税
制第一課長 小川 是君
厚生省年金局年
金課長 谷口 正作君
厚生省年金局数
理課長 坪野 剛司君
自治省財政局調
整室長 鶴岡 啓一君
日本国有鉄道副
総裁 橋元 雅司君
参 考 人
(全国農業協同
組合中央会常務
理事) 桜井 誠君
参 考 人
(静岡大学教授)坂本 重雄君
参 考 人
(全国農林年金
受給者連盟会
長) 田代 満君
参 考 人
(農林年金中央
共闘会議議長)
(全国農業協同
組合労働組合連
合会中央執行委
員長) 後藤 英雄君
参 考 人
(茨城県農業協
同組合労働組合
連合中央執行委
員長) 本田 詔一君
参 考 人
(農林漁業団体
職員共済組合理
事長) 榊 春夫君
農林水産委員会
調査室長 門口 良次君
—————————————
委員の異動
十一月二十六日
辞任 補欠選任
日野 市朗君 竹内 猛君
同日
辞任 補欠選任
竹内 猛君 日野市朗君
—————————————
本日の会議に付した案件
農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する
法律案(内閣提出、第百二回国会閣法第八三号
)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時開議
出席委員
委員長 今井 勇君
理事 衛藤征士郎君 理事 島村 宜伸君
理事 田名部匡省君 理事 玉沢徳一郎君
理事 小川 国彦君 理事 田中 恒利君
理事 武田 一夫君 理事 神田 厚君
大石 千八君 太田 誠一君
鍵田忠三郎君 菊池福治郎君
佐藤 隆君 鈴木 宗男君
田邉 國男君 月原 茂皓君
野呂田芳成君 羽田 孜君
保利 耕輔君 松田 九郎君
三池 信君 山崎平八郎君
上西 和郎君 串原 義直君
島田 琢郎君 新村 源雄君
竹内 猛君 辻 一彦君
日野 市朗君 細谷 昭雄君
駒谷 明君 水谷 弘君
吉浦 忠治君 稲富 稜人君
菅原喜重郎君 津川 武一君
中林 佳子君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 増岡 博之君
農林水産大臣 佐藤 守良君
出席政府委員
厚生大臣官房審
議官 山内 豊徳君
農林水産大臣官
房長 田中 宏尚君
農林水産大臣官
房審議官 吉國 隆君
農林水産省経済
局長 後藤 康夫君
農林水産省農蚕
園芸局長 関谷 俊作君
食糧庁長官 石川 弘君
委員外の出席者
大蔵省主税局税
制第一課長 小川 是君
厚生省年金局年
金課長 谷口 正作君
厚生省年金局数
理課長 坪野 剛司君
自治省財政局調
整室長 鶴岡 啓一君
日本国有鉄道副
総裁 橋元 雅司君
参 考 人
(全国農業協同
組合中央会常務
理事) 桜井 誠君
参 考 人
(静岡大学教授)坂本 重雄君
参 考 人
(全国農林年金
受給者連盟会
長) 田代 満君
参 考 人
(農林年金中央
共闘会議議長)
(全国農業協同
組合労働組合連
合会中央執行委
員長) 後藤 英雄君
参 考 人
(茨城県農業協
同組合労働組合
連合中央執行委
員長) 本田 詔一君
参 考 人
(農林漁業団体
職員共済組合理
事長) 榊 春夫君
農林水産委員会
調査室長 門口 良次君
—————————————
委員の異動
十一月二十六日
辞任 補欠選任
日野 市朗君 竹内 猛君
同日
辞任 補欠選任
竹内 猛君 日野市朗君
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本日の会議に付した案件
農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する
法律案(内閣提出、第百二回国会閣法第八三号
)
————◇—————
今
今井勇#1
○今井委員長 これより会議を開きます。
第百二国会内閣提出、農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
本日は、本案審査のため、参考人として全国農業協同組合中央会常務理事桜井誠君、静岡大学教授坂本重雄君、全国農林年金受給者連盟会長田代満君、農林年金中央共闘会議議長、全国農業協同組合労働組合連合会中央執行委員長後藤英雄君、茨城県農業協同組合労働組合連合中央執行委員長本田詔一君及び農林漁業団体職員共済組合理事長榊春夫君、以上六名の方々に御出席をいただき、御意見を承ることといたしております。
この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、本案につきまして、それぞれのお立場から忌揮のない御意見をお聞かせいただき、審査の参考にいたしたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げますが、桜井参考人、坂本参考人、田代参考今後藤参考人、本田参考人、榊参考人の順で、お一人十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対しお答えをいただきたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、発言の際は委員長の許可を得ることとなっております。また、参考人は委員に対し質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おきいただきたいと存じます。
それでは、桜井参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →第百二国会内閣提出、農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
本日は、本案審査のため、参考人として全国農業協同組合中央会常務理事桜井誠君、静岡大学教授坂本重雄君、全国農林年金受給者連盟会長田代満君、農林年金中央共闘会議議長、全国農業協同組合労働組合連合会中央執行委員長後藤英雄君、茨城県農業協同組合労働組合連合中央執行委員長本田詔一君及び農林漁業団体職員共済組合理事長榊春夫君、以上六名の方々に御出席をいただき、御意見を承ることといたしております。
この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、本案につきまして、それぞれのお立場から忌揮のない御意見をお聞かせいただき、審査の参考にいたしたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げますが、桜井参考人、坂本参考人、田代参考今後藤参考人、本田参考人、榊参考人の順で、お一人十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対しお答えをいただきたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、発言の際は委員長の許可を得ることとなっております。また、参考人は委員に対し質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おきいただきたいと存じます。
それでは、桜井参考人にお願いいたします。
桜
桜井誠#2
○桜井参考人 全国農協中央会の桜井でございます。今回の農林年金制度の改正法案につきまして意見を申し上げたいと思います。
御承知のとおり、この農林年金制度といいますのは、昭和三十四年一月に農林漁業団体多年の運動の結果実現をいたしております。
若干歴史を申し上げますと、昭和二十六年ごろから役職員の間に身分の安定、それから老後保障というふうな声が出てまいりまして、特に役職員連盟がこの運動の中心になって動いたわけでございますが、言ってみますと当時は戦後復興の時代でございまして、国民食糧を増産してまいらなければいかぬ、そのためには農林漁業の振興が必要である、ところが中核になります農林漁業団体の経営が非常に困難である、また優秀な人材が外へ流出をしてしまう、こういうふうな状況のもとにございました。特に農業協同組合におきましては、昭和二十四、五年ごろにおきましては大体四割ぐらいの農協が経営不振、連合会も同様の形で再建整備をしなければならないという状況の中で、優秀な人材をどうやって確保するかということが大きな問題であったわけであります。
そういう中で、身分の安定あるいは老後保障という運動が沸き起こってまいりまして、最終的には、昭和三十年の全国農協大会でこの農林年金制度の確立を決議いたした結果、政府、国会の御理解を得まして三十四年の発足、こういうことになったわけでございます。
それから二十六年たちまして、現在、御承知のとおり農林年金は、組合員四十九万人、年金受給者が十四万人、一兆円の積立金を持つ、こういうふうな段階にまで発展をいたしておりますが、特に農林漁業団体の人材の確保、それから団体の機能発揮、ひいては農林漁業の発展にこの農林年金制度が大きく寄与してきたもの、こういうふうに考えるわけでございます。
ところが、年金の受給者がだんだんふえてまいることに伴いまして、農林年金自体におきましても財政の長期安定ということが一つの大きな課題になってまいったわけであります。また、歴史的ないろいろな背景のもとで事情を異にして成立をいたしました各種の年金制度、これにつきましても、国民の間からは共通の基盤を持つべきではないかというふうな声が大きくなってきたというふうに考えるわけであります。したがいまして、今回の国民年金、厚生年金それから共済年金制度の制度改正というものは、言ってみればこのような背景のもとに成立し、あるいは提案をされておる、こういうふうに認識をいたしております。
ところで、今回の改正を現行制度と比較いたしました場合に、例えば加給年金あるいは在職者支給という面で改善点はあるわけでございますけれども、当面、当分の間六十歳からの特別支給というのもあるわけでございますが、原則的には六十五歳からの年金支給になる。それからもう一つは、六十歳支給年齢への段階的な繰り上げ、現在は昭和七十五年ということになっておりますが、昭和七十年までに期間を短縮するという問題、あるいは従来は最終一年の標準給与ということになっておりましたけれども、全期間平均をとるというふうな問題、あるいは年金の算定方法の改定というふうなこともございまして、結果的には年金水準自体が現在の制度よりも下がるということになるわけであります。あるいは国の補助が、従来は給付に対しましての一八%あるいは財源調整一・八二%ということでございましたけれども、基礎年金の拠出金の三分の一の国庫補助あるいは三十六年四月以前の期間に係ります給付の二〇%以内の補助、こういうことでございまして、片方、掛金率は相当程度上がるということが予定されるわけでありますから、そういう面におきましては、大きな問題点を持っておるというふうに認識をいたすわけでございます。
では、現在の制度を継続いたしました場合にどういうことになるかということでございますけれども、先行き積立金もなくなってまいる、あるいは昭和百年ころにおきますと、御案内のとおり四四%も掛金を払わなければいかぬというふうな事態になりました場合には、当然これは制度の存続がおぼつかない、できない、こういうことでございますので、農林年金の財政を長期にわたって安定をし、制度を存続するというふうに考えました場合には、今回の制度改正というものは避けて通ることができない道ではないかというふうに考えるわけでございます。
なお、二、三の点につきまして申し上げたいと思っております。
一つは、支給開始年齢が、先ほど申し上げましたとおり、段階的に繰り上げられまして、昭和七十年に六十歳ということでございますが、この関連で、定年制との問題が絡むわけでございます。現在、農業協同組合におきましては、六十歳定年を実施しておりますものが三七%でございますが、定年の延長を実施もしくは検討をいたしております農協が大体三七%ございます。その大部分は六十歳定年を目指しておるということでございまして、私どもの見通しては、昭和六十四、五年ごろには大体六割以上の農業協同組合におきまして六十歳定年になる、こういうふうに見ておるわけでございますが、全中といたしましては、今後も積極的にこの六十歳定年を推進いたしまして、定年退職と年金支給との間に空白期間が生じないような形で指導、推進をしていく所存でございます。
二つ目は、御承知のとおり、行革関連特例法によりまして、国の補助が五十七年度から現在まで四分の一カットされておるわけでございますが、四分の一カットが現在二百二十五億円くらいになっておるわけでございます。これについては返還が約束をされておるわけでございますけれども、具体的にいつどの程度の利子をつけて返還されるかということが決まっていないわけでありますので、早急に返還されるべきもの、こんなふうに考えます。
三つは、農林年金財政の安定化、掛金負担の急激な増高を避けるということで、農林漁業団体は昭和五十六年に全国農林漁業団体振興会というものをつくりまして、現在十四億三千五百万円を農林年金に助成いたしておるわけでございます。しかしながら、六十一年度に実施が予定されます掛金率の改定、これにつきましても相当程度掛金がふえるというふうに見えるわけでありますけれども、急激な掛金負担の増高を避けるという意味合いで、農林漁業団体振興会からの助成は引き続き継続実施をしていく方針でございます。
これに関連いたしまして、農林漁業団体役職員の教育研修、福利厚生の相互扶助事業に対しまして現在国の補助が六億一千万円あるわけでございますが、私学共済におきましては、不足財源に充てますために、国の出資を受けております私学振興財団からの援助がある、あるいは都道府県からの援助があるということを考え合わせますと、農林年金等の問題も絡めまして、この農林漁業団体の相互扶助事業の予算は継続をして実施していただきたい、こんなふうに考えるわけであります。
以上述べましたような前提に立ちまして、今回提案の農林年金制度改正案につきましては成立を図ることが必要ではないか、こういうふうに考えております。
ちょっと時間を過ぎまして申しわけありません。以上でございます。拍手
この発言だけを見る →御承知のとおり、この農林年金制度といいますのは、昭和三十四年一月に農林漁業団体多年の運動の結果実現をいたしております。
若干歴史を申し上げますと、昭和二十六年ごろから役職員の間に身分の安定、それから老後保障というふうな声が出てまいりまして、特に役職員連盟がこの運動の中心になって動いたわけでございますが、言ってみますと当時は戦後復興の時代でございまして、国民食糧を増産してまいらなければいかぬ、そのためには農林漁業の振興が必要である、ところが中核になります農林漁業団体の経営が非常に困難である、また優秀な人材が外へ流出をしてしまう、こういうふうな状況のもとにございました。特に農業協同組合におきましては、昭和二十四、五年ごろにおきましては大体四割ぐらいの農協が経営不振、連合会も同様の形で再建整備をしなければならないという状況の中で、優秀な人材をどうやって確保するかということが大きな問題であったわけであります。
そういう中で、身分の安定あるいは老後保障という運動が沸き起こってまいりまして、最終的には、昭和三十年の全国農協大会でこの農林年金制度の確立を決議いたした結果、政府、国会の御理解を得まして三十四年の発足、こういうことになったわけでございます。
それから二十六年たちまして、現在、御承知のとおり農林年金は、組合員四十九万人、年金受給者が十四万人、一兆円の積立金を持つ、こういうふうな段階にまで発展をいたしておりますが、特に農林漁業団体の人材の確保、それから団体の機能発揮、ひいては農林漁業の発展にこの農林年金制度が大きく寄与してきたもの、こういうふうに考えるわけでございます。
ところが、年金の受給者がだんだんふえてまいることに伴いまして、農林年金自体におきましても財政の長期安定ということが一つの大きな課題になってまいったわけであります。また、歴史的ないろいろな背景のもとで事情を異にして成立をいたしました各種の年金制度、これにつきましても、国民の間からは共通の基盤を持つべきではないかというふうな声が大きくなってきたというふうに考えるわけであります。したがいまして、今回の国民年金、厚生年金それから共済年金制度の制度改正というものは、言ってみればこのような背景のもとに成立し、あるいは提案をされておる、こういうふうに認識をいたしております。
ところで、今回の改正を現行制度と比較いたしました場合に、例えば加給年金あるいは在職者支給という面で改善点はあるわけでございますけれども、当面、当分の間六十歳からの特別支給というのもあるわけでございますが、原則的には六十五歳からの年金支給になる。それからもう一つは、六十歳支給年齢への段階的な繰り上げ、現在は昭和七十五年ということになっておりますが、昭和七十年までに期間を短縮するという問題、あるいは従来は最終一年の標準給与ということになっておりましたけれども、全期間平均をとるというふうな問題、あるいは年金の算定方法の改定というふうなこともございまして、結果的には年金水準自体が現在の制度よりも下がるということになるわけであります。あるいは国の補助が、従来は給付に対しましての一八%あるいは財源調整一・八二%ということでございましたけれども、基礎年金の拠出金の三分の一の国庫補助あるいは三十六年四月以前の期間に係ります給付の二〇%以内の補助、こういうことでございまして、片方、掛金率は相当程度上がるということが予定されるわけでありますから、そういう面におきましては、大きな問題点を持っておるというふうに認識をいたすわけでございます。
では、現在の制度を継続いたしました場合にどういうことになるかということでございますけれども、先行き積立金もなくなってまいる、あるいは昭和百年ころにおきますと、御案内のとおり四四%も掛金を払わなければいかぬというふうな事態になりました場合には、当然これは制度の存続がおぼつかない、できない、こういうことでございますので、農林年金の財政を長期にわたって安定をし、制度を存続するというふうに考えました場合には、今回の制度改正というものは避けて通ることができない道ではないかというふうに考えるわけでございます。
なお、二、三の点につきまして申し上げたいと思っております。
一つは、支給開始年齢が、先ほど申し上げましたとおり、段階的に繰り上げられまして、昭和七十年に六十歳ということでございますが、この関連で、定年制との問題が絡むわけでございます。現在、農業協同組合におきましては、六十歳定年を実施しておりますものが三七%でございますが、定年の延長を実施もしくは検討をいたしております農協が大体三七%ございます。その大部分は六十歳定年を目指しておるということでございまして、私どもの見通しては、昭和六十四、五年ごろには大体六割以上の農業協同組合におきまして六十歳定年になる、こういうふうに見ておるわけでございますが、全中といたしましては、今後も積極的にこの六十歳定年を推進いたしまして、定年退職と年金支給との間に空白期間が生じないような形で指導、推進をしていく所存でございます。
二つ目は、御承知のとおり、行革関連特例法によりまして、国の補助が五十七年度から現在まで四分の一カットされておるわけでございますが、四分の一カットが現在二百二十五億円くらいになっておるわけでございます。これについては返還が約束をされておるわけでございますけれども、具体的にいつどの程度の利子をつけて返還されるかということが決まっていないわけでありますので、早急に返還されるべきもの、こんなふうに考えます。
三つは、農林年金財政の安定化、掛金負担の急激な増高を避けるということで、農林漁業団体は昭和五十六年に全国農林漁業団体振興会というものをつくりまして、現在十四億三千五百万円を農林年金に助成いたしておるわけでございます。しかしながら、六十一年度に実施が予定されます掛金率の改定、これにつきましても相当程度掛金がふえるというふうに見えるわけでありますけれども、急激な掛金負担の増高を避けるという意味合いで、農林漁業団体振興会からの助成は引き続き継続実施をしていく方針でございます。
これに関連いたしまして、農林漁業団体役職員の教育研修、福利厚生の相互扶助事業に対しまして現在国の補助が六億一千万円あるわけでございますが、私学共済におきましては、不足財源に充てますために、国の出資を受けております私学振興財団からの援助がある、あるいは都道府県からの援助があるということを考え合わせますと、農林年金等の問題も絡めまして、この農林漁業団体の相互扶助事業の予算は継続をして実施していただきたい、こんなふうに考えるわけであります。
以上述べましたような前提に立ちまして、今回提案の農林年金制度改正案につきましては成立を図ることが必要ではないか、こういうふうに考えております。
ちょっと時間を過ぎまして申しわけありません。以上でございます。拍手
今
坂
坂本重雄#4
○坂本参考人 坂本でございます。お手元にレジュメのようなもので、非常に即席の字で書きましたので恐縮でございますが、それに沿いまして意見を述べたいと思います。
今回の農林年金を含めた共済年金四法案の中で、従来議論になっておりました基礎年金という問題、これをひとつ最初に取り上げてみたいと思います。
まず基礎年金につきましては、基本設計がどういう形で、厳しくなるということはやむを得ないにしましても、なぜこういう四十年加入で給付が満額五万円、こういうことになるのかということの設計の数字につきまして、これまで国共審その他の場でよく質問をしてきたのでございますが、それが一向に明らかになっていない。これはある程度推計はやむを得ないということはわかるのですけれども、幾つかの疑問点をまず出してみたいと思います。
まず六十歳以上という、これは在職老齢年金の対象になりますけれども、こういう雇用につきましては数字が被保険者に入ってこない、あるいは女子の就労がふえてくることは言うまでもありませんが、今後厚生年金にもパートの方が入れる、こういう事態の中でも被保険者がふえてまいりますけれども、こういうものの数字が出てこない。そして、三百万人の推定になっていますサラリーマンの無業の妻、これは強制加入で保険料を払わない、こういう扱いになっておりますために、保険料納入義務者の数が相当少なく押さえられてしまっている、こういう点が第一点でありまして、こういうところが、出発点では技術的にやむを得ないという意見があるかもしれませんけれども、こういう押さえ方でいきますと当然中身が厳しくなってくるということの一つの原因だと思います。
次に、例えば二〇二五年という一番高齢化のピークの時点でありますけれども、この場合は収入を上回って給付額が出る。この時点でも、その給付額の総額の一年分を積み立てる、これを前提に組んであります。そういう計算での保険料率は当然高くなってくると思います。西ドイツの場合なんかは三カ月くらいで支払い準備に影響がないと言われている。それを日本は一年積んでいる。
第三番目に、人口の高齢化ということは否定できない事実でございます。しかし、その場合の高齢化の見方につきましてまず一つ申しますと、日本が特別なものじゃないと思いますけれども、特徴は、急速に来る、しかし、二〇二五年を越えますと急速にまた若年化が進む、この年金制度が根づくときには若年化に向かう、こういう点で、年齢構成に合った設計がどうかに疑問を持っています。また、外国でよく言われますのは、高齢化というのは児童が少なくなることから出てくる数字でございます。ところが、児童が少なくなるということは、公的にも私的にも児童への扶養の負担が減るということでございます。その点の評価が非常に低い。それからさらに、団塊の世代が二十年ごとに出てきているということは、ある意味では扶養の関係、公的負担の関係ではプラスの面だ、こういった年齢構成上の問題なんかもすべて暗い方にとってしまっては困る。
以上のような点で、年金設計の推計なり年金の構造につきまして非常に疑問がある。ただ、そういうことは甘い見方であって、実際はそうはならないかもしれない。しかし、もし私が申し上げましたことが事実だとすれば、そういうことは早い時点で見直しがなければ、非常に偏った、財政当局本位の案になりかねないのではないか、こういう疑点が第一でございます。
以上のようなことによってできました基礎年金というものが具体的にどうなんだ。例えば五万円という給付、これは満額でありますけれども、この場合は生活保護基準を下回るということであります。極端な質問が出ますのは、例えば無年金でいた場合に、生活保護をもらったら七万ですね、こういうことにもなりかねない。こういう点で、生活の足してはなくてこれだけを頼っている、現在でも七割の方が国民年金だけでございます、そういう水準を維持することにはかなり重要な意味があると思います。
それから四十年という気の遠くなるような非常に長い期間でございますけれども、学卒の場合ですと恐らく四十年ぐらい働くわけですが、これからは生涯雇用のような安定雇用が減ります。その中断した場合に、月一万三千円払うというようなことが果たしてうまくいくか。さらに、二階部分の共済なり厚年をもらえばいい、一階は要らないと言うことはできないシステムでありまして、四十年加入に近い、少なくとも二十五年以上を確保するということを前提に二階部分が出てくる。そういう意味でも四十年加入は非常に厳しいと言えると思います。なおこれだけの厳しさを出しながらも、サラリーマンの無業の妻につきましては強制加入としながら掛金は要らない、こういう点は非常にアンバランスだというふうにも思います。
こういった点で、個人年金の方がいいという、年金に対する不信感というものを非常に私は恐れます。その点で、ヨーロッパの場合、今一番高齢化の厳しい時期に、これまで社会保障財政をうんとつぎ込んでやってきた。これに対しては反省の余地もあるかもしれませんが、これまで老齢者対策をやってこなかった日本の場合に、ようやく年金が根づいてきている段階で一挙にこういう形の改悪というのは避けるべきではないか、特に受給者の立場を考えるのが年金問題の基本ではないかというふうに思います。
農林年金につきましては、御専門のお詳しい方が御意見を述べられますので私は避けたいと思うのですが、もともと厚生年金を上回るということをねらってつくられたものだと聞いておりますけれども、実際には給与水準が低いために四共済年金の中で一番低い水準だと思います。この点で、これまで四共済含めて官民格差ということが盛んに言われておりますけれども、現在、厚生年金が根づく中で格差はかなり縮小しております。ただ、恩給という非常に厄介なものがそのまま天井知らずにありますので、平均受給額は非常に多いということで、特に公務員共済については批判がございます。しかし、恩給を除きますとかなり格差は少なくなりますし、あとは職域年金の特徴という問題がどうしても残ってくるのではないか、こういうふうに考えます。そういう官民格差の議論は厚生年金と共済の間の議論でありますけれども、これは合計で三割でありまして、残り七割というのは依然として三万平均程度の国民年金だ。そういう意味では、日本の年金が国際水準だということはまだ言えないのではないかというふうに考えております。
以上を集約しまして、基礎年金五万円という水準は設計の基本でありますから簡単には動かせないと思いますけれども、既に前国会でも議論がなされての附帯決議があったと聞いております。この点は、やはり生活保護基準を下回るようなものであっては困るということをぜひ申し上げたいと思います。
それからなお、国庫負担が基礎年金の三分の一という点でございますが、これは残り三分の二が恐らくサラリーマンの方に負担がいくだろうという点で、確かに公平化という議論は進んでおりますけれども、サラリーマンと一般住民の場合の生活の形態の違いから見まして、余りにもサラリーマンの方に負担がいき過ぎているという点に危惧を感じます。
なお、二階部分と言われる共済部分ですけれども、これの自主性ということが非常に大事だと思います。ただ、今後財政調整が進んでまいりますと自主性は尊重できなくなる。この点で、現在問題になっております国鉄共済年金の救済、これがどうなるかによって、各単位共済の今後の財政がどうなるかということが非常に大きな影響を受けるものですから、やはり国鉄共済の問題というのは前提として大事であろうと考えております。
以上、時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →今回の農林年金を含めた共済年金四法案の中で、従来議論になっておりました基礎年金という問題、これをひとつ最初に取り上げてみたいと思います。
まず基礎年金につきましては、基本設計がどういう形で、厳しくなるということはやむを得ないにしましても、なぜこういう四十年加入で給付が満額五万円、こういうことになるのかということの設計の数字につきまして、これまで国共審その他の場でよく質問をしてきたのでございますが、それが一向に明らかになっていない。これはある程度推計はやむを得ないということはわかるのですけれども、幾つかの疑問点をまず出してみたいと思います。
まず六十歳以上という、これは在職老齢年金の対象になりますけれども、こういう雇用につきましては数字が被保険者に入ってこない、あるいは女子の就労がふえてくることは言うまでもありませんが、今後厚生年金にもパートの方が入れる、こういう事態の中でも被保険者がふえてまいりますけれども、こういうものの数字が出てこない。そして、三百万人の推定になっていますサラリーマンの無業の妻、これは強制加入で保険料を払わない、こういう扱いになっておりますために、保険料納入義務者の数が相当少なく押さえられてしまっている、こういう点が第一点でありまして、こういうところが、出発点では技術的にやむを得ないという意見があるかもしれませんけれども、こういう押さえ方でいきますと当然中身が厳しくなってくるということの一つの原因だと思います。
次に、例えば二〇二五年という一番高齢化のピークの時点でありますけれども、この場合は収入を上回って給付額が出る。この時点でも、その給付額の総額の一年分を積み立てる、これを前提に組んであります。そういう計算での保険料率は当然高くなってくると思います。西ドイツの場合なんかは三カ月くらいで支払い準備に影響がないと言われている。それを日本は一年積んでいる。
第三番目に、人口の高齢化ということは否定できない事実でございます。しかし、その場合の高齢化の見方につきましてまず一つ申しますと、日本が特別なものじゃないと思いますけれども、特徴は、急速に来る、しかし、二〇二五年を越えますと急速にまた若年化が進む、この年金制度が根づくときには若年化に向かう、こういう点で、年齢構成に合った設計がどうかに疑問を持っています。また、外国でよく言われますのは、高齢化というのは児童が少なくなることから出てくる数字でございます。ところが、児童が少なくなるということは、公的にも私的にも児童への扶養の負担が減るということでございます。その点の評価が非常に低い。それからさらに、団塊の世代が二十年ごとに出てきているということは、ある意味では扶養の関係、公的負担の関係ではプラスの面だ、こういった年齢構成上の問題なんかもすべて暗い方にとってしまっては困る。
以上のような点で、年金設計の推計なり年金の構造につきまして非常に疑問がある。ただ、そういうことは甘い見方であって、実際はそうはならないかもしれない。しかし、もし私が申し上げましたことが事実だとすれば、そういうことは早い時点で見直しがなければ、非常に偏った、財政当局本位の案になりかねないのではないか、こういう疑点が第一でございます。
以上のようなことによってできました基礎年金というものが具体的にどうなんだ。例えば五万円という給付、これは満額でありますけれども、この場合は生活保護基準を下回るということであります。極端な質問が出ますのは、例えば無年金でいた場合に、生活保護をもらったら七万ですね、こういうことにもなりかねない。こういう点で、生活の足してはなくてこれだけを頼っている、現在でも七割の方が国民年金だけでございます、そういう水準を維持することにはかなり重要な意味があると思います。
それから四十年という気の遠くなるような非常に長い期間でございますけれども、学卒の場合ですと恐らく四十年ぐらい働くわけですが、これからは生涯雇用のような安定雇用が減ります。その中断した場合に、月一万三千円払うというようなことが果たしてうまくいくか。さらに、二階部分の共済なり厚年をもらえばいい、一階は要らないと言うことはできないシステムでありまして、四十年加入に近い、少なくとも二十五年以上を確保するということを前提に二階部分が出てくる。そういう意味でも四十年加入は非常に厳しいと言えると思います。なおこれだけの厳しさを出しながらも、サラリーマンの無業の妻につきましては強制加入としながら掛金は要らない、こういう点は非常にアンバランスだというふうにも思います。
こういった点で、個人年金の方がいいという、年金に対する不信感というものを非常に私は恐れます。その点で、ヨーロッパの場合、今一番高齢化の厳しい時期に、これまで社会保障財政をうんとつぎ込んでやってきた。これに対しては反省の余地もあるかもしれませんが、これまで老齢者対策をやってこなかった日本の場合に、ようやく年金が根づいてきている段階で一挙にこういう形の改悪というのは避けるべきではないか、特に受給者の立場を考えるのが年金問題の基本ではないかというふうに思います。
農林年金につきましては、御専門のお詳しい方が御意見を述べられますので私は避けたいと思うのですが、もともと厚生年金を上回るということをねらってつくられたものだと聞いておりますけれども、実際には給与水準が低いために四共済年金の中で一番低い水準だと思います。この点で、これまで四共済含めて官民格差ということが盛んに言われておりますけれども、現在、厚生年金が根づく中で格差はかなり縮小しております。ただ、恩給という非常に厄介なものがそのまま天井知らずにありますので、平均受給額は非常に多いということで、特に公務員共済については批判がございます。しかし、恩給を除きますとかなり格差は少なくなりますし、あとは職域年金の特徴という問題がどうしても残ってくるのではないか、こういうふうに考えます。そういう官民格差の議論は厚生年金と共済の間の議論でありますけれども、これは合計で三割でありまして、残り七割というのは依然として三万平均程度の国民年金だ。そういう意味では、日本の年金が国際水準だということはまだ言えないのではないかというふうに考えております。
以上を集約しまして、基礎年金五万円という水準は設計の基本でありますから簡単には動かせないと思いますけれども、既に前国会でも議論がなされての附帯決議があったと聞いております。この点は、やはり生活保護基準を下回るようなものであっては困るということをぜひ申し上げたいと思います。
それからなお、国庫負担が基礎年金の三分の一という点でございますが、これは残り三分の二が恐らくサラリーマンの方に負担がいくだろうという点で、確かに公平化という議論は進んでおりますけれども、サラリーマンと一般住民の場合の生活の形態の違いから見まして、余りにもサラリーマンの方に負担がいき過ぎているという点に危惧を感じます。
なお、二階部分と言われる共済部分ですけれども、これの自主性ということが非常に大事だと思います。ただ、今後財政調整が進んでまいりますと自主性は尊重できなくなる。この点で、現在問題になっております国鉄共済年金の救済、これがどうなるかによって、各単位共済の今後の財政がどうなるかということが非常に大きな影響を受けるものですから、やはり国鉄共済の問題というのは前提として大事であろうと考えております。
以上、時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。拍手
今
田
田代満#6
○田代参考人 田代でございます。全国農林年金受給者連盟の会長をいたしております。
先生方、特に農林水産委員会の先生方には、農林年金のことでいつもお世話をかけております。この席からお礼を申し上げます。
まず、私どもの組織でございますが、全国農林年金受給者連盟は、各県の受給者で県の組織をつくり、その県の組織が加入して全国連盟をつくっておるという状況でございまして、そういう段階で進んでおります。
その組織の中で今度の共済年金の改革の問題につきましてはいろいろ検討をいたしておりましたが、昨年の十月に共済年金制度改革検討委員会で出されました「共済年金制度改革の方向」というものを中心にいたしましてさらに検討を進めまして、受給者の皆さんにも理解をしてもらうような方向での手段をとる。また、私の方で出しております「全国連盟ニュース」というものも通じまして、年四回の発行でございましたが、特に五回、一回余計に出してみんなに理解をさせるという手段をとってまいりました。
ことしの一月には、この改革法案について全国の各県の会長会議を開きまして内容の検討をし、そして改革に対します意見の集約をいたしたものを先生方なり農林水産省等にも要請をいたしました。これはもう提案されております過去の問題になりますので省略させていただきますが、中心といたしましては、改革案で、受給者としましては特に既得権の保障というのが一番問題点でございましたが、相当程度緩和されるといいますか、既得権が生かされてきたというふうに私どもとしては理解をいたしておるわけでございます。
さらに、今度提案されております改正案につきましては、各都道府県の受給者連盟の会長あるいは事務局長の会議をいたしまして、全国六ブロックで意見の取りまとめをいたしましたものをさらに集約をいたしまして私どもの方の役員会での審議をし、さらにまた各県の会長会議をいたしまして、ことしの八月に一応の取りまとめをいたしました。また今月二十日には、これによります全国の受給者代表大会をいたしまして、要請事項並びに国庫補助確保につきましての要請を決定いたしまして、この決定を既に先生方にもお願いを申し上げに陳情しておることと思いますが、その問題で、特に私として申し上げたいことは三点ございます。
第一点は、遺族年金の生計維持基準というのが各制度で統一されてないということでございますので、これの整合性を図っていただくようにお願いを申し上げたい。
第二点は、今度の改正されます法案への移行と同時に、新法と旧法の格差の是正をお願いしたい。新法は三十九年の十月一日から、旧法は三十九年の九月三十日まででございますので、その間に、旧法では共済方式一本立てで三カ年の給与平均、新法は一カ年の給与平均を取り出し、さらにまた物価スライドも見るというようなことでの格差が出ておりますので、これを何とか是正していただくようにお願いを申し上げたい。
以上の二点につきましては、全国連盟が発足しました四十五年から毎年お願いを申し上げておる事柄でございますことを、特に強く申し上げたいと思います。
それから次には、物価スライドの問題でございます。この問題につきましては、今度の新しい法律案では五%物価が上がった場合に引き上げるということでございますが、我々年金で生活をしております者としましては、五%以下であっても、やはり生活のために幾らかでも上がっただけは上げていただきたいということと、さらにまた、今度の裁定がえを受けます共済年金方式の人たちにつきましては、通年方式でやられましたものとの差額を足踏みをさせるという案のようでございますが、年金で生活します者としましては、やはり幾らかでも上げていただいて生きがいを感ずるような措置を、先生方の寛大なお気持ちでのお取り計らいをお願い申し上げたい、こうお願いをいたすわけでございまして、これらのことにつきましては、先ほども申しましたように既に今月の二十日、二十一日にかけて、各県の受給者からお手元にお願いを申し上げておると思います。
最後に、改正案に対します私の印象を申し上げますと、改正法案の中身は、現在あるいは将来の組合員につきましては相当厳しいものとなっておると感じますが、年金受給者の立場から申しますと、既得権の保障ということに配慮されている点を高く評価できるのでございます。一方、高齢化社会におきましても農林年金制度を永久的に存続させるためには、絶対に改革も必要でもあろうということを考え合わせまして、こういう観点から今回のこの改正は、まあ満足はできませんが、改正に賛成せざるを得ないものと考えるわけでございます。
以上をもちまして私の意見陳述を終わります。拍手
この発言だけを見る →先生方、特に農林水産委員会の先生方には、農林年金のことでいつもお世話をかけております。この席からお礼を申し上げます。
まず、私どもの組織でございますが、全国農林年金受給者連盟は、各県の受給者で県の組織をつくり、その県の組織が加入して全国連盟をつくっておるという状況でございまして、そういう段階で進んでおります。
その組織の中で今度の共済年金の改革の問題につきましてはいろいろ検討をいたしておりましたが、昨年の十月に共済年金制度改革検討委員会で出されました「共済年金制度改革の方向」というものを中心にいたしましてさらに検討を進めまして、受給者の皆さんにも理解をしてもらうような方向での手段をとる。また、私の方で出しております「全国連盟ニュース」というものも通じまして、年四回の発行でございましたが、特に五回、一回余計に出してみんなに理解をさせるという手段をとってまいりました。
ことしの一月には、この改革法案について全国の各県の会長会議を開きまして内容の検討をし、そして改革に対します意見の集約をいたしたものを先生方なり農林水産省等にも要請をいたしました。これはもう提案されております過去の問題になりますので省略させていただきますが、中心といたしましては、改革案で、受給者としましては特に既得権の保障というのが一番問題点でございましたが、相当程度緩和されるといいますか、既得権が生かされてきたというふうに私どもとしては理解をいたしておるわけでございます。
さらに、今度提案されております改正案につきましては、各都道府県の受給者連盟の会長あるいは事務局長の会議をいたしまして、全国六ブロックで意見の取りまとめをいたしましたものをさらに集約をいたしまして私どもの方の役員会での審議をし、さらにまた各県の会長会議をいたしまして、ことしの八月に一応の取りまとめをいたしました。また今月二十日には、これによります全国の受給者代表大会をいたしまして、要請事項並びに国庫補助確保につきましての要請を決定いたしまして、この決定を既に先生方にもお願いを申し上げに陳情しておることと思いますが、その問題で、特に私として申し上げたいことは三点ございます。
第一点は、遺族年金の生計維持基準というのが各制度で統一されてないということでございますので、これの整合性を図っていただくようにお願いを申し上げたい。
第二点は、今度の改正されます法案への移行と同時に、新法と旧法の格差の是正をお願いしたい。新法は三十九年の十月一日から、旧法は三十九年の九月三十日まででございますので、その間に、旧法では共済方式一本立てで三カ年の給与平均、新法は一カ年の給与平均を取り出し、さらにまた物価スライドも見るというようなことでの格差が出ておりますので、これを何とか是正していただくようにお願いを申し上げたい。
以上の二点につきましては、全国連盟が発足しました四十五年から毎年お願いを申し上げておる事柄でございますことを、特に強く申し上げたいと思います。
それから次には、物価スライドの問題でございます。この問題につきましては、今度の新しい法律案では五%物価が上がった場合に引き上げるということでございますが、我々年金で生活をしております者としましては、五%以下であっても、やはり生活のために幾らかでも上がっただけは上げていただきたいということと、さらにまた、今度の裁定がえを受けます共済年金方式の人たちにつきましては、通年方式でやられましたものとの差額を足踏みをさせるという案のようでございますが、年金で生活します者としましては、やはり幾らかでも上げていただいて生きがいを感ずるような措置を、先生方の寛大なお気持ちでのお取り計らいをお願い申し上げたい、こうお願いをいたすわけでございまして、これらのことにつきましては、先ほども申しましたように既に今月の二十日、二十一日にかけて、各県の受給者からお手元にお願いを申し上げておると思います。
最後に、改正案に対します私の印象を申し上げますと、改正法案の中身は、現在あるいは将来の組合員につきましては相当厳しいものとなっておると感じますが、年金受給者の立場から申しますと、既得権の保障ということに配慮されている点を高く評価できるのでございます。一方、高齢化社会におきましても農林年金制度を永久的に存続させるためには、絶対に改革も必要でもあろうということを考え合わせまして、こういう観点から今回のこの改正は、まあ満足はできませんが、改正に賛成せざるを得ないものと考えるわけでございます。
以上をもちまして私の意見陳述を終わります。拍手
今
後
後藤英雄#8
○後藤参考人 参考人の後藤でございます。私は、当委員会が農林年金制度の改善のために御努力を続けてこられたことに対して敬意を表したいと思います。
御承知のように、農林年金制度は昭和三十四年に、農林漁業団体の健全な育成を図るという趣旨の施策の一つとして厚生年金から分離発足をして以来、当委員会初め関係各位の努力によって年金制度は充実をしてきました。この間に支給開始年齢の延伸等の改悪がなされ、一部充実を図らなければならない諸点はありますけれども、しかし、公的制度である農林年金についての信頼と期待は、組合員、受給者にとって強いものがあるというように考えているところです。
しかしながら、今回政府が提案をしたこの法案は、特に組合員にとっては期待を大きくそがれ、制度存続に疑問を抱かせるほどの大改悪と言わなければならないと考えております。もしこのまま推移するならば、年金制度を通じて組合員が感じている国の権威に疑念を挟ませ、国に対する安心感を失わせる結果も引き起こしかねないというように私は考えているところであります。したがいまして、この法案審議は慎重に慎重を重ねて行われるように、特に冒頭お願いをしておきたいと思います。
私ども農林年金中央共闘会議は七つの労働組合の組織で構成をしております。全国農業協同組合労働組合連合会、全国漁協労働組合協議会、全国農業会議所労働組合、全国森林組合労働組合協議会、全国農業共済協会労働組合、全国厚生連労働組合協議会、全国酪農業協同組合連合会労働組合。その構成人員はおよそ十二万人であります。
現在審議されている法案の中身に立ち入る前に、年金制度に対する基本的な立場を明らかにしておきたいと思います。
第一は、すべての公的年金制度は、労働を通してその産業の発展、ひいては国の発展に貢献をしてきたその労働者の老後の生活を保障するという社会保障としての位置づけを明確にすべきであって、したがいまして、この制度を充実させるためには、国あるいは産業の資本、企業の雇用主等々の負担によって充実を図るべきだという点が第一であります。
第二は、以上のことからも、私は、さきの第百二国会で成立をされました厚生年金等の改悪についても今後改善を図るべきだという立場をとっていることを申し添えます。
以上の立場から、また農林年金組合員の実態に立って、現在審議をされている法案に関連して、以下意見を申し述べたいと思います。
私どもは厚生年金の改悪にも反対をしてきました。とりわけ共済年金問題については、昨年二月の「公的年金制度の改革について」、さらには昨年十月の「共済年金制度改革の方向」について、それぞれ発表された段階から重大な関心を寄せて、きょうまで第十八次に上る中央行動を組織いたしまして、それぞれ関係省庁あるいは議員の先生方、あるいは関係団体等に要請を行ってきているところであります。
政府は、この間に、高齢化社会の到来、給付と負担の均衡あるいは適正化、官民格差の是正問題、婦人の年金権確立等々を大々的に宣伝をしまして、世論の誘導を図ろうとしてきたことは御承知のとおりであります。これらについて吟味してみると、次のような諸点があいまいにされたままでいるのではないかというように考えております。
高齢化社会の到来問題についてでありますけれども、本来長生きをする、長寿というのは祝福されるべきものであろうと思います。しかるに、高齢化社会が大変な事態になるという風潮が現在世論の大筋になっているのではないか、また、それを誘導しているのではないか。政治家の方々や財界の方々の実力を持っておられる方は、そう年齢は若くはない。しかるに、その能力と実力を十分に発揮しておられる。それに比べて一般庶民、勤労市民の場合には年をとることが何か悪いことをしているような風潮が現在あるというところに大きな問題があるだろうと思います。
同時に、高齢化社会問題を考えるときには、例えば生産力人口、生産者の数とそれから社会的に扶養される高齢者あるいは青少年の数との比率を見ていく必要があるだろうというように考えております。つまり従属人口というふうに一般的に言われているそれと、その従属人口を扶養する生産年齢人口、これの相対的な動きについて見ておく必要があるだろうと思います。
私どもが国勢調査あるいは人口問題研究所の日本の将来人口推計、これらでつくられた試算を見ますと、一九五五年に生産年齢人口は五一・六%で従属人口、これは六十五歳以上と二十歳未満の青少年で四八・四%、一九八〇年には六〇・三%と三九・七%、将来二〇一〇年にはそれがおのおの五七二一%と四二・八%になるというふうに推計されているところであります。そうすると、八〇年と二〇一〇年を比較してみますと、従属人口はわずか三・一ポイントしか増加をしていないということになります。そうなりますと、扶養すべき青少年の扶養費を高齢者に向けるという移転が社会的に行われると、この問題については論理的には解決をするということがあろうかと思います。
次に、給付と負担の均衡あるいは適正化という宣伝についてでありますけれども、これは既に政府が厚生年金問題についてこのように言っておるわけであります。四十年加入者の年金額は現役労働者賃金の八三%にも達する。つまり、現在働いている者の八三%にも達する年金をもらっているのだから、もっと下げてもいいのではないか、こういう宣伝でありますけれども、これにはまやかしがありまして、これは年収で比較をしますと標準月額プラス一時金、ボーナスが加算されますので、ボーナスを仮に五カ月分加算をしたとしてみますと、約五八%強、五八・七%、半分強にしかすぎないということであります。八三%に達するというのが、実はボーナスを加えた労働者の賃金に比較をすると五八・七%程度にしかならないという問題であります。
次に負担の問題でありますけれども、御承知のように年金の負担は国庫負担、それから団体負担、企業主負担、そして組合員の負担、三つの負担によって成立をしているわけでありますが、これの適正化、適正化と言いますけれども、国庫負担は大変に削減される。時間がありませんので省略いたしますけれども、大変に削減される。農林年金ではまだ試算されていませんけれども、恐らく昭和百年ごろには国庫負担は現行制度と比較して四〇ないし五〇%ぐらい減るのではないかというように思われているところであります。結局のところ、負担については政府の負担を軽減することにしかならないと考えております。
次に、官民格差問題でありますけれども、官民格差については、現在農林年金と厚生年金の受給者の年金額を比較してみますと、農林年金の方が低いという現実があるわけであります。それはさておきまして、官民格差というならば、低いところに合わせるのではなくて、むしろ高い水準に引き上げていくというのが国の制度として適切あるいは最もとらなければならない道ではないかというように考えております。
婦人年金権の問題についても、言われるように五万円もらったからということで簡単には喜べない問題があります。これについても時間がありませんので、中身については省略いたします。
したがいまして、私ども、政府がこの制度を改悪するために大宣伝してきたこういう一つ一つをとってみても、いろいろ疑問もあるし、もっと解明されていかなければならない問題が多いのではないかというように考えているところであります。
さらに、国庫負担を大幅に削減する、支給開始年齢を六十五歳に延伸する、あるいは現在共済年金の経過措置として行われている年限を五年間短縮するという問題だとか、あるいは給付は二割から若い人では五割近くも減らされるという問題だとか、掛金が三倍程度にもはね上がるというような問題だとか、我々にとって現在審議されているこの法案をこのまま了承するわけにはいかないということを申し上げまして、時間が来ましたので、私の意見の陳述といたします。どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →御承知のように、農林年金制度は昭和三十四年に、農林漁業団体の健全な育成を図るという趣旨の施策の一つとして厚生年金から分離発足をして以来、当委員会初め関係各位の努力によって年金制度は充実をしてきました。この間に支給開始年齢の延伸等の改悪がなされ、一部充実を図らなければならない諸点はありますけれども、しかし、公的制度である農林年金についての信頼と期待は、組合員、受給者にとって強いものがあるというように考えているところです。
しかしながら、今回政府が提案をしたこの法案は、特に組合員にとっては期待を大きくそがれ、制度存続に疑問を抱かせるほどの大改悪と言わなければならないと考えております。もしこのまま推移するならば、年金制度を通じて組合員が感じている国の権威に疑念を挟ませ、国に対する安心感を失わせる結果も引き起こしかねないというように私は考えているところであります。したがいまして、この法案審議は慎重に慎重を重ねて行われるように、特に冒頭お願いをしておきたいと思います。
私ども農林年金中央共闘会議は七つの労働組合の組織で構成をしております。全国農業協同組合労働組合連合会、全国漁協労働組合協議会、全国農業会議所労働組合、全国森林組合労働組合協議会、全国農業共済協会労働組合、全国厚生連労働組合協議会、全国酪農業協同組合連合会労働組合。その構成人員はおよそ十二万人であります。
現在審議されている法案の中身に立ち入る前に、年金制度に対する基本的な立場を明らかにしておきたいと思います。
第一は、すべての公的年金制度は、労働を通してその産業の発展、ひいては国の発展に貢献をしてきたその労働者の老後の生活を保障するという社会保障としての位置づけを明確にすべきであって、したがいまして、この制度を充実させるためには、国あるいは産業の資本、企業の雇用主等々の負担によって充実を図るべきだという点が第一であります。
第二は、以上のことからも、私は、さきの第百二国会で成立をされました厚生年金等の改悪についても今後改善を図るべきだという立場をとっていることを申し添えます。
以上の立場から、また農林年金組合員の実態に立って、現在審議をされている法案に関連して、以下意見を申し述べたいと思います。
私どもは厚生年金の改悪にも反対をしてきました。とりわけ共済年金問題については、昨年二月の「公的年金制度の改革について」、さらには昨年十月の「共済年金制度改革の方向」について、それぞれ発表された段階から重大な関心を寄せて、きょうまで第十八次に上る中央行動を組織いたしまして、それぞれ関係省庁あるいは議員の先生方、あるいは関係団体等に要請を行ってきているところであります。
政府は、この間に、高齢化社会の到来、給付と負担の均衡あるいは適正化、官民格差の是正問題、婦人の年金権確立等々を大々的に宣伝をしまして、世論の誘導を図ろうとしてきたことは御承知のとおりであります。これらについて吟味してみると、次のような諸点があいまいにされたままでいるのではないかというように考えております。
高齢化社会の到来問題についてでありますけれども、本来長生きをする、長寿というのは祝福されるべきものであろうと思います。しかるに、高齢化社会が大変な事態になるという風潮が現在世論の大筋になっているのではないか、また、それを誘導しているのではないか。政治家の方々や財界の方々の実力を持っておられる方は、そう年齢は若くはない。しかるに、その能力と実力を十分に発揮しておられる。それに比べて一般庶民、勤労市民の場合には年をとることが何か悪いことをしているような風潮が現在あるというところに大きな問題があるだろうと思います。
同時に、高齢化社会問題を考えるときには、例えば生産力人口、生産者の数とそれから社会的に扶養される高齢者あるいは青少年の数との比率を見ていく必要があるだろうというように考えております。つまり従属人口というふうに一般的に言われているそれと、その従属人口を扶養する生産年齢人口、これの相対的な動きについて見ておく必要があるだろうと思います。
私どもが国勢調査あるいは人口問題研究所の日本の将来人口推計、これらでつくられた試算を見ますと、一九五五年に生産年齢人口は五一・六%で従属人口、これは六十五歳以上と二十歳未満の青少年で四八・四%、一九八〇年には六〇・三%と三九・七%、将来二〇一〇年にはそれがおのおの五七二一%と四二・八%になるというふうに推計されているところであります。そうすると、八〇年と二〇一〇年を比較してみますと、従属人口はわずか三・一ポイントしか増加をしていないということになります。そうなりますと、扶養すべき青少年の扶養費を高齢者に向けるという移転が社会的に行われると、この問題については論理的には解決をするということがあろうかと思います。
次に、給付と負担の均衡あるいは適正化という宣伝についてでありますけれども、これは既に政府が厚生年金問題についてこのように言っておるわけであります。四十年加入者の年金額は現役労働者賃金の八三%にも達する。つまり、現在働いている者の八三%にも達する年金をもらっているのだから、もっと下げてもいいのではないか、こういう宣伝でありますけれども、これにはまやかしがありまして、これは年収で比較をしますと標準月額プラス一時金、ボーナスが加算されますので、ボーナスを仮に五カ月分加算をしたとしてみますと、約五八%強、五八・七%、半分強にしかすぎないということであります。八三%に達するというのが、実はボーナスを加えた労働者の賃金に比較をすると五八・七%程度にしかならないという問題であります。
次に負担の問題でありますけれども、御承知のように年金の負担は国庫負担、それから団体負担、企業主負担、そして組合員の負担、三つの負担によって成立をしているわけでありますが、これの適正化、適正化と言いますけれども、国庫負担は大変に削減される。時間がありませんので省略いたしますけれども、大変に削減される。農林年金ではまだ試算されていませんけれども、恐らく昭和百年ごろには国庫負担は現行制度と比較して四〇ないし五〇%ぐらい減るのではないかというように思われているところであります。結局のところ、負担については政府の負担を軽減することにしかならないと考えております。
次に、官民格差問題でありますけれども、官民格差については、現在農林年金と厚生年金の受給者の年金額を比較してみますと、農林年金の方が低いという現実があるわけであります。それはさておきまして、官民格差というならば、低いところに合わせるのではなくて、むしろ高い水準に引き上げていくというのが国の制度として適切あるいは最もとらなければならない道ではないかというように考えております。
婦人年金権の問題についても、言われるように五万円もらったからということで簡単には喜べない問題があります。これについても時間がありませんので、中身については省略いたします。
したがいまして、私ども、政府がこの制度を改悪するために大宣伝してきたこういう一つ一つをとってみても、いろいろ疑問もあるし、もっと解明されていかなければならない問題が多いのではないかというように考えているところであります。
さらに、国庫負担を大幅に削減する、支給開始年齢を六十五歳に延伸する、あるいは現在共済年金の経過措置として行われている年限を五年間短縮するという問題だとか、あるいは給付は二割から若い人では五割近くも減らされるという問題だとか、掛金が三倍程度にもはね上がるというような問題だとか、我々にとって現在審議されているこの法案をこのまま了承するわけにはいかないということを申し上げまして、時間が来ましたので、私の意見の陳述といたします。どうもありがとうございました。拍手
今
本
本田詔一#10
○本田参考人 参考人の本田であります。
私たちの農林年金は、ほぼ同一の職場実態にある市町村役場の職員と対比しまして低賃金であった、それから、市町村職員共済組合よりも年金受給などで老後保障も低劣であったというようなことが条件になりまして、その職場に有能な人材を確保し、またその人たちの待遇を改善し、老後保障を充実して安心して働けるということを前提に、昭和三十四年に誕生したというわけであります。
しかし、現実にそういう問題が全部解決されて私たちの職場が今日まで来ているかというと、必ずしもそうではないというふうに言い切れると思います。そういう中で、茨城の農協の実態、これは全国の農協の実態と言っても過言ではないと思うのですが、それをざっくばらんに報告をしてみたいというふうに思います。
茨城は今年の十一月、状況調査というものをやっております。その中で農協の職員数が五千九百七十八人という結果が出ております。この数字は昨年と対比しましてわずかに三名増というような結果であります。それから、平均年齢を見ますと三十五・二歳ということで、これも前年よりも〇・四歳ほど高まっているというのが実態であります。そういう三十五・二歳の平均年齢の職員がどういう賃金実態下にあるかと申しますと、何とこれが十七万七千五百三十八円という結果になっております。三十五・二歳で十七万七千五百三十八円という実態であります。
こういうことでありますから、当然五十五歳の退職時の基準内基本給になりますと、例えばの例でこちらで調査した結果がありますので御報告しておきますと、本県でもナンバーワンと言われる賃金を誇っている農協に結城市農協というところがあります。そこに五十五歳の年齢の人が現在二名おるわけですけれども、その二名の平均賃金が二十八万四千六百四十三円です。ところが、県内の非製造業の二百九十九人以下の企業、これで調査をしますと、新制高校及び旧制中学校卒ということで五十五歳の平均基本給が三十六万一千三百七十四円というように、もうここで相当の開きが出ていることが実態として明らかになっているわけであります。
それから、今も五十五歳ということで例をとりましたけれども、まだまだ農協の職場は六十歳定年に着手したばかりで、五十五歳、五十七歳というのが圧倒的であります。そういうことが現在の農協の実態だと思います。
それから、最近特に目に見えていることとして、減量経営と株式会社化という問題について報告をしておきたいと思います。これは先ほど人数で申し上げましたが、たった三名しかふやしていないということで、減量経営の極端なことがうかがい知れると思います。と同時に、多様なニーズにこたえるためということで、株式会社ということで農協から切り離して会社を設立しておる。そういうのが最近の農協の中で変わった実態だと感じております。
そういう現在の農協における低賃金の実態からして、今度の国庫補助削減による保険料の大幅引き上げが実施されれば、農協労働者は毎月の生活さえ圧迫されるような状況になってしまうというようなことであります。それから、年金額が切り下げになれば今よりも老後保障が低劣となって、毎月苦しくなってなおかつ老後も安定して生活できないということで、不安ばかりの毎日になってしまうというのが実態かと思います。
年金支給開始年齢をとっても、六十五歳になってしまえば、今が五十五歳、五十七歳が圧倒的でありますから、このギャップがあって、大きな問題となるだろうと考えます。
それから、年金適用対象範囲についても、先ほど報告しましたように関連企業というような格好で職場から切り離してしまっています。これは今の法律でも農林年金には入れません。そういう格好でますます農林年金の底上げができない環境になりつつあるということだと思います。臨時職員等の加入有資格者についても、余り厳しくチェックされておらないものですから、現行法でも四カ月以上たてば農林年金に加入させなければならないことになっておりますが、臨時だとかパートだとか嘱託という職員については必ずしもそれが守られていないということで、これについても底上げを阻止している原因になっているということだろうと思います。
そういう問題については、五十九年度末の所要財源の増加が千分の二十九・三八というようなことで言われていますが、これらの要因の中に、組合員数の伸びが停滞したことによるものが千分の十二・九二ということになっております。これを見ても、この関連企業の問題をどうしていくのか、それからこの臨時職員等の加入促進についてはどう罰則規定を厳しくしていくのかということについても、現行の中ででも触れていただきたいと思います。
そういうような今の状況を報告しまして、今度の農林年金制度の改悪案については、私たち農協に働く労働者にとっては将来への不安を募らせるばかりでなく、毎月の生活をも圧迫することが必至だと受けとめております。農林年金に加入をして保険料を支払い、老後に一定の給付を期待している私たち若い労働者にとっても、今回の法案が給付水準の大幅低下ということで残念でなりません。農林漁業の見直しなど、その職場の特性を十分検討し、対策を講じていただくと同時に、社会保障財源は税負担という原則を前提に農林年金制度を再度見直し、検討していただいて、私たちが将来ともに安定して働けるように、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。
以上で、意見を述べさしていただきました。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →私たちの農林年金は、ほぼ同一の職場実態にある市町村役場の職員と対比しまして低賃金であった、それから、市町村職員共済組合よりも年金受給などで老後保障も低劣であったというようなことが条件になりまして、その職場に有能な人材を確保し、またその人たちの待遇を改善し、老後保障を充実して安心して働けるということを前提に、昭和三十四年に誕生したというわけであります。
しかし、現実にそういう問題が全部解決されて私たちの職場が今日まで来ているかというと、必ずしもそうではないというふうに言い切れると思います。そういう中で、茨城の農協の実態、これは全国の農協の実態と言っても過言ではないと思うのですが、それをざっくばらんに報告をしてみたいというふうに思います。
茨城は今年の十一月、状況調査というものをやっております。その中で農協の職員数が五千九百七十八人という結果が出ております。この数字は昨年と対比しましてわずかに三名増というような結果であります。それから、平均年齢を見ますと三十五・二歳ということで、これも前年よりも〇・四歳ほど高まっているというのが実態であります。そういう三十五・二歳の平均年齢の職員がどういう賃金実態下にあるかと申しますと、何とこれが十七万七千五百三十八円という結果になっております。三十五・二歳で十七万七千五百三十八円という実態であります。
こういうことでありますから、当然五十五歳の退職時の基準内基本給になりますと、例えばの例でこちらで調査した結果がありますので御報告しておきますと、本県でもナンバーワンと言われる賃金を誇っている農協に結城市農協というところがあります。そこに五十五歳の年齢の人が現在二名おるわけですけれども、その二名の平均賃金が二十八万四千六百四十三円です。ところが、県内の非製造業の二百九十九人以下の企業、これで調査をしますと、新制高校及び旧制中学校卒ということで五十五歳の平均基本給が三十六万一千三百七十四円というように、もうここで相当の開きが出ていることが実態として明らかになっているわけであります。
それから、今も五十五歳ということで例をとりましたけれども、まだまだ農協の職場は六十歳定年に着手したばかりで、五十五歳、五十七歳というのが圧倒的であります。そういうことが現在の農協の実態だと思います。
それから、最近特に目に見えていることとして、減量経営と株式会社化という問題について報告をしておきたいと思います。これは先ほど人数で申し上げましたが、たった三名しかふやしていないということで、減量経営の極端なことがうかがい知れると思います。と同時に、多様なニーズにこたえるためということで、株式会社ということで農協から切り離して会社を設立しておる。そういうのが最近の農協の中で変わった実態だと感じております。
そういう現在の農協における低賃金の実態からして、今度の国庫補助削減による保険料の大幅引き上げが実施されれば、農協労働者は毎月の生活さえ圧迫されるような状況になってしまうというようなことであります。それから、年金額が切り下げになれば今よりも老後保障が低劣となって、毎月苦しくなってなおかつ老後も安定して生活できないということで、不安ばかりの毎日になってしまうというのが実態かと思います。
年金支給開始年齢をとっても、六十五歳になってしまえば、今が五十五歳、五十七歳が圧倒的でありますから、このギャップがあって、大きな問題となるだろうと考えます。
それから、年金適用対象範囲についても、先ほど報告しましたように関連企業というような格好で職場から切り離してしまっています。これは今の法律でも農林年金には入れません。そういう格好でますます農林年金の底上げができない環境になりつつあるということだと思います。臨時職員等の加入有資格者についても、余り厳しくチェックされておらないものですから、現行法でも四カ月以上たてば農林年金に加入させなければならないことになっておりますが、臨時だとかパートだとか嘱託という職員については必ずしもそれが守られていないということで、これについても底上げを阻止している原因になっているということだろうと思います。
そういう問題については、五十九年度末の所要財源の増加が千分の二十九・三八というようなことで言われていますが、これらの要因の中に、組合員数の伸びが停滞したことによるものが千分の十二・九二ということになっております。これを見ても、この関連企業の問題をどうしていくのか、それからこの臨時職員等の加入促進についてはどう罰則規定を厳しくしていくのかということについても、現行の中ででも触れていただきたいと思います。
そういうような今の状況を報告しまして、今度の農林年金制度の改悪案については、私たち農協に働く労働者にとっては将来への不安を募らせるばかりでなく、毎月の生活をも圧迫することが必至だと受けとめております。農林年金に加入をして保険料を支払い、老後に一定の給付を期待している私たち若い労働者にとっても、今回の法案が給付水準の大幅低下ということで残念でなりません。農林漁業の見直しなど、その職場の特性を十分検討し、対策を講じていただくと同時に、社会保障財源は税負担という原則を前提に農林年金制度を再度見直し、検討していただいて、私たちが将来ともに安定して働けるように、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。
以上で、意見を述べさしていただきました。ありがとうございました。拍手
今
榊
榊春夫#12
○榊参考人 農林年金理事長の榊でございます。
私どもの農林年金につきましては、これまで先生方から一方ならぬお世話をいただいておりますことにつきまして、厚くお礼を申し上げます。
それでは、農林年金制度の実施機関を預かっております立場から、制度の現状なり今回の改正法案について申し上げます。
まず、現状でございます。農林年金制度は、昭和三十四年一月に厚生年金から分離独立して以来二十七年目を迎えておりますが、諸先生方及び関係者の皆様の御協力のもと、その目標としておりました市町村共済組合と同等の制度内容に構築されておりまして、農林漁業団体役職員の老後保障制度として職域内に定着しており、農林漁業団体の健全な発展を図るために必要な有能な人材確保に大きく貢献しております。
まず、組合員数につきましては、四十八万五千人台に達しており、毎年増加はしておりますものの、ここ数年の組合員数の伸びは、農林漁業団体を取り巻く厳しい環境を反映して停滞傾向を示しております。
他方、年金受給者につきましても、年々増加しておりまして、現在では十四万人台に達しており、特に、制度の中心的な年金給付であります退職年金の受給者数は、全年金者数の六割に当たる八万五千人に達しております。
平均年金額につきましては、年金受給者の組合員期間が延びてきておりますことと、国家公務員給与の上昇率によるスライドや物価スライドの年金額の改定によりまして相当な水準にまで達しており、例えば新たに農林漁業団体を退職した入の退職年金の月額では、十五万七千円程度の水準にまで達しております。
また、年金業務につきましては、このほか、組合員の福祉を増進するための福祉事業として組合員の保健や保養に資する施設の経営、組合員の臨時の支出に対する貸し付けなどの業務を行っておりまして、特に、住宅取得の資金の融資などの福祉貸し付け事業につきましては、年金積立金のおよそ一割に当たる約一千億円の還元融資となっておりまして、現在組合員とのつながりを深める面で大きな成果を上げております。
次に、年金財政の状況について若干述べさせていただきたいと思います。
農林年金が預かっております年金積立金は一兆円に達しております。しかし、年金受給者が増加していること、年金支給額が増大してきていること、平均寿命の延びによる年金の受給期間が延びてきていること、また、組合員数の伸びが停滞していることなどの要因が重なり合いまして、財政事情は大きく変化しつつあります。
昭和五十九年度について見ますと、単年度収支全体では、年金積立金の自主運用や農林漁業団体の自助努力による全国農林漁業団体振興会からの助成金などによりまして黒字となっており、年金積立金は増加しておりますものの、年金制度の収支の中心であります掛金収入と給付金支出とを見ますと、給付金支出を常に上回っておりました掛金収入が、制度発足以来初めて給付金支出より下回るという状況が生じてきております。
以上、現状の概略を申し上げましたが、本制度の運営に当たりましての課題につきまして若干申し上げてみたいと思います。
まず、年金制度は世代間の相互扶助を前提として成り立つことが基本であります。農林年金は一万二千余の多種多様の団体で構成され、これらの団体が全国に散在しておりますことから、本制度の職域年金制度としての役割、年金制度を取り巻く情勢などにつきまして積極的なPRを行い、制度の安定的な運営につきましての理解と合意を得ることに努力していかなければならないと考えております。
次に、今年度は、来年度から適用する新掛金率の基礎となる五年目ごとの財政再計算の年に当たっておりまして、今日までの財政状況につきましての農林漁業団体や組合員への学習活動を土台といたしまして、新掛金率への円滑な移行のため、年金財政の健全化についての理解浸透に努めていかなければならないと考えております。
また、農林年金の業務は、その性格上、組合員や年金受給者と長期にわたって関係するものでありますので、組合員資格や給与の届け出、掛金の徴収、年金の裁定などの業務につきまして、系統組織など関係団体の協力を得まして、一層の適正かつスムーズな運営に努めていかなければならないと考えております。
最後に、今回の改正案につきまして若干の所見を述べさせていただきたいと思います。
まず、今回の改正案は、高齢化社会の到来等社会経済情勢の変化に対応し、年金制度の長期的安定と整合性ある発展を図るための改正であり、職域年金制度としての性格にも配慮がなされていると考えております。すなわち、給付設計につきましては、他の共済組合と同等に仕組まれており、基礎年金の上乗せとして、厚生年金相当部分の年金額に、その二割に当たる職域年金相当部分の年金額を加えたものをもちまして本制度が支給する年金額となっており、従来どおり厚生年金より厚みを持ったものとなっておりまして、制度創設の経緯に十分配慮がなされているものと考えております。
しかし、一方で給付の適正化が図られているわけですが、今日の厳しい財政事情や現行制度のままでは成熟段階の掛金率が現行の四倍にも達するという将来見通しからも、今回の給付の適正化は避けて通れないものであると考えております。
次に、この改正案は、現行制度の給付設計を大きく変革するものでありますが、その激変緩和措置としまして、中高齢者への一定の配慮がなされておりますほか、年金受給者の年金額についての既得権も保全されております。また、農林水産省や関係者の御尽力によりまして、退職、障害共済年金の在職支給の導入や職務上災害への最低保障額の設定などの本制度の独自性への配慮もなされておりますことを考えますと、私としましては妥当なものであると考えております。
最後に、今回の改正案が抜本的なものであることから、十分な御審議をいただくことはもちろんでございますが、私ども制度の実施機関を預かっている者といたしましては、現行制度からの円滑な移行に万全を期する責務がございますこと、また、この改正案の実施が国民年金法等一部改正法と同時実施できなくなった場合には、その改正が行われるまでの間、被扶養の妻が無年金となるおそれがあること、制度間格差がさらに深まることなどの問題が生じますことから、これらの点についても特段の御配慮をお願いする次第であります。
以上をもちまして私の意見とさせていただきます。拍手
この発言だけを見る →私どもの農林年金につきましては、これまで先生方から一方ならぬお世話をいただいておりますことにつきまして、厚くお礼を申し上げます。
それでは、農林年金制度の実施機関を預かっております立場から、制度の現状なり今回の改正法案について申し上げます。
まず、現状でございます。農林年金制度は、昭和三十四年一月に厚生年金から分離独立して以来二十七年目を迎えておりますが、諸先生方及び関係者の皆様の御協力のもと、その目標としておりました市町村共済組合と同等の制度内容に構築されておりまして、農林漁業団体役職員の老後保障制度として職域内に定着しており、農林漁業団体の健全な発展を図るために必要な有能な人材確保に大きく貢献しております。
まず、組合員数につきましては、四十八万五千人台に達しており、毎年増加はしておりますものの、ここ数年の組合員数の伸びは、農林漁業団体を取り巻く厳しい環境を反映して停滞傾向を示しております。
他方、年金受給者につきましても、年々増加しておりまして、現在では十四万人台に達しており、特に、制度の中心的な年金給付であります退職年金の受給者数は、全年金者数の六割に当たる八万五千人に達しております。
平均年金額につきましては、年金受給者の組合員期間が延びてきておりますことと、国家公務員給与の上昇率によるスライドや物価スライドの年金額の改定によりまして相当な水準にまで達しており、例えば新たに農林漁業団体を退職した入の退職年金の月額では、十五万七千円程度の水準にまで達しております。
また、年金業務につきましては、このほか、組合員の福祉を増進するための福祉事業として組合員の保健や保養に資する施設の経営、組合員の臨時の支出に対する貸し付けなどの業務を行っておりまして、特に、住宅取得の資金の融資などの福祉貸し付け事業につきましては、年金積立金のおよそ一割に当たる約一千億円の還元融資となっておりまして、現在組合員とのつながりを深める面で大きな成果を上げております。
次に、年金財政の状況について若干述べさせていただきたいと思います。
農林年金が預かっております年金積立金は一兆円に達しております。しかし、年金受給者が増加していること、年金支給額が増大してきていること、平均寿命の延びによる年金の受給期間が延びてきていること、また、組合員数の伸びが停滞していることなどの要因が重なり合いまして、財政事情は大きく変化しつつあります。
昭和五十九年度について見ますと、単年度収支全体では、年金積立金の自主運用や農林漁業団体の自助努力による全国農林漁業団体振興会からの助成金などによりまして黒字となっており、年金積立金は増加しておりますものの、年金制度の収支の中心であります掛金収入と給付金支出とを見ますと、給付金支出を常に上回っておりました掛金収入が、制度発足以来初めて給付金支出より下回るという状況が生じてきております。
以上、現状の概略を申し上げましたが、本制度の運営に当たりましての課題につきまして若干申し上げてみたいと思います。
まず、年金制度は世代間の相互扶助を前提として成り立つことが基本であります。農林年金は一万二千余の多種多様の団体で構成され、これらの団体が全国に散在しておりますことから、本制度の職域年金制度としての役割、年金制度を取り巻く情勢などにつきまして積極的なPRを行い、制度の安定的な運営につきましての理解と合意を得ることに努力していかなければならないと考えております。
次に、今年度は、来年度から適用する新掛金率の基礎となる五年目ごとの財政再計算の年に当たっておりまして、今日までの財政状況につきましての農林漁業団体や組合員への学習活動を土台といたしまして、新掛金率への円滑な移行のため、年金財政の健全化についての理解浸透に努めていかなければならないと考えております。
また、農林年金の業務は、その性格上、組合員や年金受給者と長期にわたって関係するものでありますので、組合員資格や給与の届け出、掛金の徴収、年金の裁定などの業務につきまして、系統組織など関係団体の協力を得まして、一層の適正かつスムーズな運営に努めていかなければならないと考えております。
最後に、今回の改正案につきまして若干の所見を述べさせていただきたいと思います。
まず、今回の改正案は、高齢化社会の到来等社会経済情勢の変化に対応し、年金制度の長期的安定と整合性ある発展を図るための改正であり、職域年金制度としての性格にも配慮がなされていると考えております。すなわち、給付設計につきましては、他の共済組合と同等に仕組まれており、基礎年金の上乗せとして、厚生年金相当部分の年金額に、その二割に当たる職域年金相当部分の年金額を加えたものをもちまして本制度が支給する年金額となっており、従来どおり厚生年金より厚みを持ったものとなっておりまして、制度創設の経緯に十分配慮がなされているものと考えております。
しかし、一方で給付の適正化が図られているわけですが、今日の厳しい財政事情や現行制度のままでは成熟段階の掛金率が現行の四倍にも達するという将来見通しからも、今回の給付の適正化は避けて通れないものであると考えております。
次に、この改正案は、現行制度の給付設計を大きく変革するものでありますが、その激変緩和措置としまして、中高齢者への一定の配慮がなされておりますほか、年金受給者の年金額についての既得権も保全されております。また、農林水産省や関係者の御尽力によりまして、退職、障害共済年金の在職支給の導入や職務上災害への最低保障額の設定などの本制度の独自性への配慮もなされておりますことを考えますと、私としましては妥当なものであると考えております。
最後に、今回の改正案が抜本的なものであることから、十分な御審議をいただくことはもちろんでございますが、私ども制度の実施機関を預かっている者といたしましては、現行制度からの円滑な移行に万全を期する責務がございますこと、また、この改正案の実施が国民年金法等一部改正法と同時実施できなくなった場合には、その改正が行われるまでの間、被扶養の妻が無年金となるおそれがあること、制度間格差がさらに深まることなどの問題が生じますことから、これらの点についても特段の御配慮をお願いする次第であります。
以上をもちまして私の意見とさせていただきます。拍手
今
今
衛
衛藤征士郎#15
○衛藤委員 本日は、参考人の皆様方におかれましては農林年金改正法案の審議に当たりまして貴重な御意見をお述べいただきましてまことにありがとうございました。
時間が限られておりますので早速参考人の皆様方に御意見を拝聴いたしたいと思いますが、私の持ち時間は十分でありますので、全参考人に御意見をお伺いすることはできないと思います。あらかじめお許しをいただきたいと思います。
まず、後藤参考人にお伺いをいたしますが、御承知のように、我が国社会の今後の高齢化の進展は避けて通ることができない現象でありまして、これを年金制度の観点から見れば、いわゆる現役を引かれた年齢の老齢の方々、すなわち年金の受給世代の方々の割合が増加する一方で、これを支える現役世代の若い人たちの割合が減少していくことが不可避であります。これはどの年金制度でも同じ問題でありまして、制度の成熟率、すなわち現役組合員に対する年金受給者の割合は今後高まらざるを得ないのであります。
もちろん農林年金制度といえどもこの例外であるわけにはまいりません。公的年金制度、すなわち社会保険に基づく年金制度は、御承知のように私的貯蓄とは異なるものであり、世代間による支え合い、相互扶助に基づくものであります。したがって、今後年金受給者の方々が増加し現役世代の割合が低下することは、現役で一線に立って働いている一人一人が支えなければならない、負担すべき量は大幅にふえていかざるを得ないと思います。農林年金の場合も、現状のままで推移すれば、現役組合員、特に二十代、三十代の若い組合員の人たちが将来負担しなければならない負担額は今の四倍にも達するであろうとの試算もございます。
農林年金は、御承知のように昭和三十四年一月の発足ということで比較的制度が新しく、成熟率も現在は他の制度に比べてそれほど高くはございません。それでも二十一世紀を見通した長期的な制度の安定性ということを考えますと、今まで申し述べました状況から、給付と負担のバランスのとれた制度にするという今度の改正の目的なり必要性は御理解いただけると思いますが、このような農林年金の長期的安定性、将来を見通した制度の安定化方策について特に御意見がございますればお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →時間が限られておりますので早速参考人の皆様方に御意見を拝聴いたしたいと思いますが、私の持ち時間は十分でありますので、全参考人に御意見をお伺いすることはできないと思います。あらかじめお許しをいただきたいと思います。
まず、後藤参考人にお伺いをいたしますが、御承知のように、我が国社会の今後の高齢化の進展は避けて通ることができない現象でありまして、これを年金制度の観点から見れば、いわゆる現役を引かれた年齢の老齢の方々、すなわち年金の受給世代の方々の割合が増加する一方で、これを支える現役世代の若い人たちの割合が減少していくことが不可避であります。これはどの年金制度でも同じ問題でありまして、制度の成熟率、すなわち現役組合員に対する年金受給者の割合は今後高まらざるを得ないのであります。
もちろん農林年金制度といえどもこの例外であるわけにはまいりません。公的年金制度、すなわち社会保険に基づく年金制度は、御承知のように私的貯蓄とは異なるものであり、世代間による支え合い、相互扶助に基づくものであります。したがって、今後年金受給者の方々が増加し現役世代の割合が低下することは、現役で一線に立って働いている一人一人が支えなければならない、負担すべき量は大幅にふえていかざるを得ないと思います。農林年金の場合も、現状のままで推移すれば、現役組合員、特に二十代、三十代の若い組合員の人たちが将来負担しなければならない負担額は今の四倍にも達するであろうとの試算もございます。
農林年金は、御承知のように昭和三十四年一月の発足ということで比較的制度が新しく、成熟率も現在は他の制度に比べてそれほど高くはございません。それでも二十一世紀を見通した長期的な制度の安定性ということを考えますと、今まで申し述べました状況から、給付と負担のバランスのとれた制度にするという今度の改正の目的なり必要性は御理解いただけると思いますが、このような農林年金の長期的安定性、将来を見通した制度の安定化方策について特に御意見がございますればお伺いいたしたいと思います。
後
後藤英雄#16
○後藤参考人 それでは私の考えを述べさせていただきます。
先ほども冒頭申し上げましたように、私どもは農林年金制度も含めて公的年金制度というのは社会保障として明確に位置づけるべきだというように考えているところであります。したがって、昨今急速に言われている相互扶助という立場をとるのではなくて、社会保障として国の補助を含めて充実をさせていくという考え方であります。現役と受給者の問題だけに的を絞って考えると年金問題は恐らく永久に解決のつかない問題ではないかというように考えております。したがって、国の負担あるいは産業資本の負担、雇用主の負担という問題をそこに入れなければこの問題は解決しないというように考えております。
私ども中央共闘会議は、これまでいろいろ、将来年金制度はどうあるべきかということも検討してきました。そのうちの一つでありますけれども、基礎年金と言われるこの部分については国が全額負担をすべきであるという考え方を実は持っている、そういう政策を持っております。国の負担といっても限界があるのではないかという意見もありますが、私どもは、軍事費だとかあるいは不要不急な費用、あるいは大企業がぼろもうけをしている、そういうものに対する適正な税制を設定をしてそこから負担をするべきではないかという考え方であります。したがって、おっしゃるように、現役と年金受給者という考え方にもう一つ加えて、そこに大幅な国の助成が必要であるということでありますので、その点だけ強調しておきたいと思います。
この発言だけを見る →先ほども冒頭申し上げましたように、私どもは農林年金制度も含めて公的年金制度というのは社会保障として明確に位置づけるべきだというように考えているところであります。したがって、昨今急速に言われている相互扶助という立場をとるのではなくて、社会保障として国の補助を含めて充実をさせていくという考え方であります。現役と受給者の問題だけに的を絞って考えると年金問題は恐らく永久に解決のつかない問題ではないかというように考えております。したがって、国の負担あるいは産業資本の負担、雇用主の負担という問題をそこに入れなければこの問題は解決しないというように考えております。
私ども中央共闘会議は、これまでいろいろ、将来年金制度はどうあるべきかということも検討してきました。そのうちの一つでありますけれども、基礎年金と言われるこの部分については国が全額負担をすべきであるという考え方を実は持っている、そういう政策を持っております。国の負担といっても限界があるのではないかという意見もありますが、私どもは、軍事費だとかあるいは不要不急な費用、あるいは大企業がぼろもうけをしている、そういうものに対する適正な税制を設定をしてそこから負担をするべきではないかという考え方であります。したがって、おっしゃるように、現役と年金受給者という考え方にもう一つ加えて、そこに大幅な国の助成が必要であるということでありますので、その点だけ強調しておきたいと思います。
衛
衛藤征士郎#17
○衛藤委員 次に榊参考人にお伺いいたしたいと思います。
今回の改正法案におきましては、基礎年金制度を組合員や配偶者に適用するとともに、給付内容等につきましても大幅な変更を行うことになっておりまして、かつその実施時期につきましてはすべての制度共通に来年の四月一日としております。
そこでお伺いいたしますが、もしこの四月一日実施に農林年金の改正が間に合わなかった場合、どのような問題点が生ずるのか、制度的にも実務的にも相当の不都合あるいは混乱が生ずる、このように思われますが、この点について榊参考人にお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →今回の改正法案におきましては、基礎年金制度を組合員や配偶者に適用するとともに、給付内容等につきましても大幅な変更を行うことになっておりまして、かつその実施時期につきましてはすべての制度共通に来年の四月一日としております。
そこでお伺いいたしますが、もしこの四月一日実施に農林年金の改正が間に合わなかった場合、どのような問題点が生ずるのか、制度的にも実務的にも相当の不都合あるいは混乱が生ずる、このように思われますが、この点について榊参考人にお伺いいたしたいと思います。
榊
榊春夫#18
○榊参考人 今回の改正で農林年金だけが改正が実施されないということになりますと、一口に申し上げますと公的年金制度の中で農林年金だけがいわば孤児になってしまうということであろうと思います。基礎年金制度の導入によって全部の公的年金制度が一つの統一した基盤の上に築かれるということでございますから、ぜひ同時発足をさせていただきたいというふうに考えております。
具体的な問題といたしましては、特に私どもが気にいたしておりますのは、確かに財政面におきまして今回の改正がねらっている点が実行できなくなるというマイナスが当然出てまいりますほかに、制度面におきまして、例えば被扶養配偶者が国民年金にも入れないし農林年金にも入れない、こういうふうな無年金者になるおそれがあるというような問題がございます。
そのほか、他の制度との調整が非常に難しくなりまして、例えば再就職をしたとかなんとかいう場合の問題等も大変面倒になると思いますし、またシステムの開発とか事務手続の問題であるとか、そういった実務面でも大きな問題を残すことになるのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →具体的な問題といたしましては、特に私どもが気にいたしておりますのは、確かに財政面におきまして今回の改正がねらっている点が実行できなくなるというマイナスが当然出てまいりますほかに、制度面におきまして、例えば被扶養配偶者が国民年金にも入れないし農林年金にも入れない、こういうふうな無年金者になるおそれがあるというような問題がございます。
そのほか、他の制度との調整が非常に難しくなりまして、例えば再就職をしたとかなんとかいう場合の問題等も大変面倒になると思いますし、またシステムの開発とか事務手続の問題であるとか、そういった実務面でも大きな問題を残すことになるのではないかというふうに考えております。
衛
衛藤征士郎#19
○衛藤委員 時間が余りございませんが、最後に桜井参考人にお伺いいたします。
全国農協中央会としまして、これからの農林年金制度のあり方といいますか、そういうことにつきまして、時間はございませんけれども御意見をいただければと思います。
この発言だけを見る →全国農協中央会としまして、これからの農林年金制度のあり方といいますか、そういうことにつきまして、時間はございませんけれども御意見をいただければと思います。
桜
桜井誠#20
○桜井参考人 先生からのこれからの農林年金制度のあり方ということでございますが、今回の改正によりまして職域年金という形で厚生年金とは違った性格が付与されておるというふうに考えております。問題は、掛金が今後ふえてまいるということでございまして、農林漁業団体としまして、先ほど申し上げましたけれども、現在、振興会というふうな組織をつくりまして農林年金に対する財政援助といいますか、そういう措置をとっておるわけでございますが、これに対しましては継続実施をしてまいる。団体の立場からも年金制度の健全な発展ということをこれからも指導してまいりたいというふうに思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →以上でございます。
衛
今
田
田中恒利#23
○田中(恒)委員 参考人の皆さん方には、御多忙の中わざわざ当委員会で貴重な御意見をいただきましてまことにありがとうございます。
時間が二十分でありますので全部の参考人の御意見を聞くことはできないと思いますが、お許しをいただきたいと思います。
私は、まず最初に桜井参考人に、全国農協中央会の立場でこれからの農業、特に農協経営の動向をどういうふうににらんでいらっしゃるのか。農村の状況は御承知のとおり極めて厳しい、国際的な金融自由化などの問題がかぶさっておるわけでありますが、こういう中で農協の経営というのがどういうふうに変わっていくのか、特に当年金制度と関係のある役職員の数、賃金の上昇、こういう問題などに焦点を絞って、お考えの向きがありましたらお答えいただきたい、これが一つです。
もう一つは定年制、農林漁業団体の定年制の問題は、これは経営体がさまざまでありますからそれぞれで進められておるわけでありますが、全国農協中央会は定年制延長の方向で指導せられていらっしゃるようでありますが、今回の法改正で六十五歳、こういう形が出てきておるわけであります。これまでに間に合うかどうかというと、なかなか大変だと思うのですが、この定年制の状況についてもあわせてお答えをいただきたい、こう思います。
この発言だけを見る →時間が二十分でありますので全部の参考人の御意見を聞くことはできないと思いますが、お許しをいただきたいと思います。
私は、まず最初に桜井参考人に、全国農協中央会の立場でこれからの農業、特に農協経営の動向をどういうふうににらんでいらっしゃるのか。農村の状況は御承知のとおり極めて厳しい、国際的な金融自由化などの問題がかぶさっておるわけでありますが、こういう中で農協の経営というのがどういうふうに変わっていくのか、特に当年金制度と関係のある役職員の数、賃金の上昇、こういう問題などに焦点を絞って、お考えの向きがありましたらお答えいただきたい、これが一つです。
もう一つは定年制、農林漁業団体の定年制の問題は、これは経営体がさまざまでありますからそれぞれで進められておるわけでありますが、全国農協中央会は定年制延長の方向で指導せられていらっしゃるようでありますが、今回の法改正で六十五歳、こういう形が出てきておるわけであります。これまでに間に合うかどうかというと、なかなか大変だと思うのですが、この定年制の状況についてもあわせてお答えをいただきたい、こう思います。
桜
桜井誠#24
○桜井参考人 御承知のとおり農協の経営は、近年事業費が従来に比べますと伸び悩んでおる。それから剰余金自体も従来に比べますと減少しておる。さらにこれから特に問題になりますのは金融の自由化、現在も進んでおりますけれども六十二、三年ごろには小口預金の自由化等も問題になってくるということで、極めて経営状況、めぐります環境は厳しいというふうに考えております。
そういう中で経営の刷新強化を現在図りつつあるわけでございますけれども、基本的にはやはり農協の規模を大きくしていく、合併を推進をしてまいる、でなければこれからの厳しい競争には生き抜いていけないのじゃないかということで、現在合併の推進運動をいたしておるということでございます。
それから定年制の問題でございますが、御承知のとおり今回の改正法案によりまして昭和七十年には六十歳支給になるということでございまして、これと定年制との絡みが問題になるわけでございます。現在六十歳以上の定年制を持っております農業協同組合は三六・七%であります。それから現在、これは五十八年の四月でございますが、定年の延長を実施、検討しております農協が千五百六十七ございまして、この中の大部分が六十歳定年を目指しておるわけでございます。
したがいまして、私どもの予測といいますか、推定では、昭和六十四、五年ごろには大体六〇%以上の農業協同組合におきましては六十歳定年に移行する、実施がされているものというふうに思うわけでございますが、先ほどから申し上げておりますように、六十歳への段階的な定年延長と農林年金の支給開始年齢の繰り上げ、その間に空白期間が生じてはいけないということは、全中におきましてもそのように考えております。前回の大会あるいは今回の農協大会におきましても、定年制は六十歳に延長するということで指導をいたしておるわけでございまして、空白期間のないような推進を今後とも十分留意して進めたい、こんなふうに考えております。
この発言だけを見る →そういう中で経営の刷新強化を現在図りつつあるわけでございますけれども、基本的にはやはり農協の規模を大きくしていく、合併を推進をしてまいる、でなければこれからの厳しい競争には生き抜いていけないのじゃないかということで、現在合併の推進運動をいたしておるということでございます。
それから定年制の問題でございますが、御承知のとおり今回の改正法案によりまして昭和七十年には六十歳支給になるということでございまして、これと定年制との絡みが問題になるわけでございます。現在六十歳以上の定年制を持っております農業協同組合は三六・七%であります。それから現在、これは五十八年の四月でございますが、定年の延長を実施、検討しております農協が千五百六十七ございまして、この中の大部分が六十歳定年を目指しておるわけでございます。
したがいまして、私どもの予測といいますか、推定では、昭和六十四、五年ごろには大体六〇%以上の農業協同組合におきましては六十歳定年に移行する、実施がされているものというふうに思うわけでございますが、先ほどから申し上げておりますように、六十歳への段階的な定年延長と農林年金の支給開始年齢の繰り上げ、その間に空白期間が生じてはいけないということは、全中におきましてもそのように考えております。前回の大会あるいは今回の農協大会におきましても、定年制は六十歳に延長するということで指導をいたしておるわけでございまして、空白期間のないような推進を今後とも十分留意して進めたい、こんなふうに考えております。
田
田中恒利#25
○田中(恒)委員 次に、坂本先生にお尋ねをいたします。
今回の改正法、いわゆる公的年金の一元化の土台というか、基本になっております基礎年金の問題について大変多くの示唆をお与えをいただいたわけでありますが、本来基礎年金というものが、今の日本のさまざまな年金制度、特に国民年金に実質的に移行されるわけでありますが、これに移行されてこの形でやっていけるのかどうか、そのことを私どもも非常に心配をしておるわけであります。
特に基礎年金の性格からいえば、少なくとも国民の最低の所得保障、こういうものが考えられるべきであるけれども、現実に財政的になかなかこれは難しい状況にある、こういうことになっておるようでありますので、私どもの方はむしろ思い切ってこれは税方式で社会保障政策の視点を強める必要がある、こういう立場に立っておるわけであります。この基礎年金というものにつきまして、一つは国庫の助成を、三分の一ですか、これを四割にするとか五割にするとか、こういう方向を目指すべきである、こういう意見も当然出てまいりますし、あります。同時にいま一つ、所得比例型の保険料率を考えるべきだ、こういう意見も聞いておるわけでありますが、先生はこれについてどういうふうにお考えになっておられるでしょうか、お尋ねをしたい一つであります。
それから二番目は、職域年金というものが共済組合の場合三段階でつくられるわけでありますが、この職域年金というのは、官民格差と言いますが、農林年金は初めから団体の性格は官じゃなくて民なんであります。年金は、官ということで位置づけられて官民格差と言われているわけですが、実態は、先ほど参考人の方からもお話があったように非常に低い水準にとどまっておるわけであります。この職域年金というものの性格は企業年金、厚生年金に準じたと言っておるわけでありますが、そういうものにつながるとすると、基礎年金どこの職域年金の相互関係というのはどういうふうに私どもは考えたらいいのだろうか、実はこういう問題を持っているわけでありますが、この点についても御示唆がございましたら御教示をいただきたい、こういうふうに考えるわけであります。
この発言だけを見る →今回の改正法、いわゆる公的年金の一元化の土台というか、基本になっております基礎年金の問題について大変多くの示唆をお与えをいただいたわけでありますが、本来基礎年金というものが、今の日本のさまざまな年金制度、特に国民年金に実質的に移行されるわけでありますが、これに移行されてこの形でやっていけるのかどうか、そのことを私どもも非常に心配をしておるわけであります。
特に基礎年金の性格からいえば、少なくとも国民の最低の所得保障、こういうものが考えられるべきであるけれども、現実に財政的になかなかこれは難しい状況にある、こういうことになっておるようでありますので、私どもの方はむしろ思い切ってこれは税方式で社会保障政策の視点を強める必要がある、こういう立場に立っておるわけであります。この基礎年金というものにつきまして、一つは国庫の助成を、三分の一ですか、これを四割にするとか五割にするとか、こういう方向を目指すべきである、こういう意見も当然出てまいりますし、あります。同時にいま一つ、所得比例型の保険料率を考えるべきだ、こういう意見も聞いておるわけでありますが、先生はこれについてどういうふうにお考えになっておられるでしょうか、お尋ねをしたい一つであります。
それから二番目は、職域年金というものが共済組合の場合三段階でつくられるわけでありますが、この職域年金というのは、官民格差と言いますが、農林年金は初めから団体の性格は官じゃなくて民なんであります。年金は、官ということで位置づけられて官民格差と言われているわけですが、実態は、先ほど参考人の方からもお話があったように非常に低い水準にとどまっておるわけであります。この職域年金というものの性格は企業年金、厚生年金に準じたと言っておるわけでありますが、そういうものにつながるとすると、基礎年金どこの職域年金の相互関係というのはどういうふうに私どもは考えたらいいのだろうか、実はこういう問題を持っているわけでありますが、この点についても御示唆がございましたら御教示をいただきたい、こういうふうに考えるわけであります。
坂
坂本重雄#26
○坂本参考人 お答えいたします。
大変これは難しい問題でございまして、第一の五万円という最低保障の水準が生活保護基準にもいかない、そのことにつきましては、いろいろな収入があってその足しにこれがあればいいという発想だと思うのです。しかし現在でも七割以上の方が国民年金の対象で平均三万しかいかない、こういう状況で考えますと、これはやはり財政にも影響が大きいわけですが、生活保護基準の最低、いわゆるナショナルミニマムという線は維持してもらいたい。でないと、今後これは最低賃金その他いろいろな影響を持ってきますし、今後スライドする場合にも人事院勧告並みのことを毎年やらなければならないかもしれない。そういう影響力を持つものであるだけに、単に生活の足してはなくて生活保護基準でいう六十五歳以上の老人の水準、恐らく七万ぐらいになっていますか、そういう線に近づけるということが必要であるというふうに考えます。
なお、その場合の財源でありますけれども、これは大変難しい問題で、サラリーマンの階層の部分と住民の場合とは本当は性格的には違いますけれども、一緒になってこの基礎年金に入ってくる。そのためにこの水準を上げるということはそれ自体大変な影響を持つわけですし、さらに助成金ということになると大変な額になってくる。しかし、それにしましても現在の基礎年金の三分の一国庫負担というのは低過ぎる。残り三分の二がサラリーマンにかぶさってくる。将来は、住民対象の国民年金の階層の掛金とサラリーマンの掛金とはお互いに助け合うといいますが、これはあり得ないことでありまして、これからはサラリーマンがふえる一方でありますから、恐らくサラリーマンが国民年金階層を応援するという一方交通に、なるだろうというふうに考えます。
そういう意味で、この三分の一という負担でいきますと、残り三分の二をほとんどサラリーマンにかぶせていく、しかもそれは自分の分という意味だけでなくて、全体の共通の国民のレベルでの負担に転嫁されていくという意味で、三分の一というのは低いということを先ほど意見として申し上げました。やはりこれは税方式が一番確実に読めると思いますけれども、もう一方、所得比例方式ということにつきましては、私はまだ確たる考えを持っておりませんが、これも一つの方法だろう。今考えておりますことは、三分の一という国庫負担の率を上げていくということにつきましては申し上げたとおりでございます。
それから次に職域年金の問題、共済の職域年金の特殊性というのは今後は三階部分にしか反映しない。二階部分の賃金のとり方によっては共済のメリットも出ないわけではありませんけれども、今のところ地方公務員等で若干の違いはございますから、全体としましてやはり厚生年金に近い形の給与の算定をして、それの二階部分の二〇%を三階に乗せるという形になっております。
共済の立場から批判いたしますと職域年金としてのメリットは少ない。共済の対象というのは、一般的に申しまして、やはり長年その職種にいて活躍することによってより効果を発揮する、給料によって動くという仕事じゃなくて、多少待遇が悪くてもそこで頑張っていただいて熟練をして貢献をする、こういう意味での評価からこの職域年金というのはついてきている。期間が長いために給付額も若干よくなる、こういうメリットがあって、これは当然これまでの歴史では人事管理上のプラスになっているのではないかということが言えると思います。ところが、それが今回は三階部分だけにとどまるという点は、共済の立場から見ますと、職域年金としてのメリットは余りないのではないか。むしろ大きな企業ではこの三階部分で非常に大きな企業年金を乗っけてくるということで、中小企業よりはいいかもしれませんが、大きな企業に比べるとかなり中身が悪くて、公務員の場、皆さんの農林共済の場、そういうところに人材を導入することは恐らく難しくなるということが予測できると思います。
ただ、その三階部分と基礎年金部分というものの関連でございますけれども、これはどうも関連は余りないのではないか。要するに三階部分に乗っけたということでありまして、職域年金としての性格が非常に薄められたというふうに思っておりまして、このかかわりというのは余りないのではないかと思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →大変これは難しい問題でございまして、第一の五万円という最低保障の水準が生活保護基準にもいかない、そのことにつきましては、いろいろな収入があってその足しにこれがあればいいという発想だと思うのです。しかし現在でも七割以上の方が国民年金の対象で平均三万しかいかない、こういう状況で考えますと、これはやはり財政にも影響が大きいわけですが、生活保護基準の最低、いわゆるナショナルミニマムという線は維持してもらいたい。でないと、今後これは最低賃金その他いろいろな影響を持ってきますし、今後スライドする場合にも人事院勧告並みのことを毎年やらなければならないかもしれない。そういう影響力を持つものであるだけに、単に生活の足してはなくて生活保護基準でいう六十五歳以上の老人の水準、恐らく七万ぐらいになっていますか、そういう線に近づけるということが必要であるというふうに考えます。
なお、その場合の財源でありますけれども、これは大変難しい問題で、サラリーマンの階層の部分と住民の場合とは本当は性格的には違いますけれども、一緒になってこの基礎年金に入ってくる。そのためにこの水準を上げるということはそれ自体大変な影響を持つわけですし、さらに助成金ということになると大変な額になってくる。しかし、それにしましても現在の基礎年金の三分の一国庫負担というのは低過ぎる。残り三分の二がサラリーマンにかぶさってくる。将来は、住民対象の国民年金の階層の掛金とサラリーマンの掛金とはお互いに助け合うといいますが、これはあり得ないことでありまして、これからはサラリーマンがふえる一方でありますから、恐らくサラリーマンが国民年金階層を応援するという一方交通に、なるだろうというふうに考えます。
そういう意味で、この三分の一という負担でいきますと、残り三分の二をほとんどサラリーマンにかぶせていく、しかもそれは自分の分という意味だけでなくて、全体の共通の国民のレベルでの負担に転嫁されていくという意味で、三分の一というのは低いということを先ほど意見として申し上げました。やはりこれは税方式が一番確実に読めると思いますけれども、もう一方、所得比例方式ということにつきましては、私はまだ確たる考えを持っておりませんが、これも一つの方法だろう。今考えておりますことは、三分の一という国庫負担の率を上げていくということにつきましては申し上げたとおりでございます。
それから次に職域年金の問題、共済の職域年金の特殊性というのは今後は三階部分にしか反映しない。二階部分の賃金のとり方によっては共済のメリットも出ないわけではありませんけれども、今のところ地方公務員等で若干の違いはございますから、全体としましてやはり厚生年金に近い形の給与の算定をして、それの二階部分の二〇%を三階に乗せるという形になっております。
共済の立場から批判いたしますと職域年金としてのメリットは少ない。共済の対象というのは、一般的に申しまして、やはり長年その職種にいて活躍することによってより効果を発揮する、給料によって動くという仕事じゃなくて、多少待遇が悪くてもそこで頑張っていただいて熟練をして貢献をする、こういう意味での評価からこの職域年金というのはついてきている。期間が長いために給付額も若干よくなる、こういうメリットがあって、これは当然これまでの歴史では人事管理上のプラスになっているのではないかということが言えると思います。ところが、それが今回は三階部分だけにとどまるという点は、共済の立場から見ますと、職域年金としてのメリットは余りないのではないか。むしろ大きな企業ではこの三階部分で非常に大きな企業年金を乗っけてくるということで、中小企業よりはいいかもしれませんが、大きな企業に比べるとかなり中身が悪くて、公務員の場、皆さんの農林共済の場、そういうところに人材を導入することは恐らく難しくなるということが予測できると思います。
ただ、その三階部分と基礎年金部分というものの関連でございますけれども、これはどうも関連は余りないのではないか。要するに三階部分に乗っけたということでありまして、職域年金としての性格が非常に薄められたというふうに思っておりまして、このかかわりというのは余りないのではないかと思っております。
以上でございます。
田
田中恒利#27
○田中(恒)委員 どうもありがとうございました。
最後でありますが、農協労連のお二人おいでですが、後藤さんにお答えいただきましょうか。
掛金の問題ですが、掛金の負担の限度といったようなものについて掛金を納めておる立場でどういうふうにお考えになっておるのか。
それから、財政再計算の時期にことし入っておりますから特にことしは注目をされておるわけですが、掛金の決定をめぐって皆さんの立場からはいろいろな御意見があるんじゃなかろうかと思います。何といっても年金の財政の中心は掛金でありますから、この掛金率の限界と、掛金決定をめぐってのこれまでのあり方の中で特にお気づきになったような点がございましたらこの機会にお述べをいただきたい、こういうふうに考えます。
この発言だけを見る →最後でありますが、農協労連のお二人おいでですが、後藤さんにお答えいただきましょうか。
掛金の問題ですが、掛金の負担の限度といったようなものについて掛金を納めておる立場でどういうふうにお考えになっておるのか。
それから、財政再計算の時期にことし入っておりますから特にことしは注目をされておるわけですが、掛金の決定をめぐって皆さんの立場からはいろいろな御意見があるんじゃなかろうかと思います。何といっても年金の財政の中心は掛金でありますから、この掛金率の限界と、掛金決定をめぐってのこれまでのあり方の中で特にお気づきになったような点がございましたらこの機会にお述べをいただきたい、こういうふうに考えます。
後
後藤英雄#28
○後藤参考人 それでは考えを述べさせていただきます。
先生も御承知のとおり、農林年金の財政方式は昭和五十一年以来修正積立方式という方式をとっているわけであります。これは計算上必要財源率をはじきますとその急激な負担にたえ切れないということから配慮して、現在の所要財源率は千分の百五十四・五七でありますが、これは修正率七七・五を採用してそのとおりになっているわけであります。したがいまして、掛金率も千分の百九、これでも私ども、懐からいいますと高いという感じがあるわけですが、一応計算上の掛金率と実行の掛金率は修正率によって修正をされている、こういうことであります。
それでも生活の実態からいえば高いということで、今私どもは掛金の労使の折半を負担割合の変更ということで、これは既に国会答弁でもそれについては法律違反ではないという趣旨の答弁もあるところで、この取り組みをして、今日、中央共闘会議の中で五百十七団体が何らかの形で折半割合を掛金の負担割合を変更させている、こういう事情があるわけです。
それはさておきまして、しかし政府は千分の二百四十が負担の限界であるということを言っているわけです。年金当局は、これはしばしば私ども理事長初めいろいろ要請をしまして話を伺っているところでありますけれども、昭和百年になると場合によれば千分の四百四十一にも達するのじゃないかというようなことも言われているわけです。そういうことで給付の切り下げが必要であると言っているわけですが、例えば改正された厚生年金の例を見てみますと、昭和九十五年に千分の二百八十九、つまりこれは政府が言っている負担の限界二百四十というのを大幅に超えるという試算がなされているわけです。さらに農林年金の場合にはこれを上回ることも予想される、そういう負担には到底組合員はたえ切れるという状況にはありません。
したがいまして、先ほども申し上げましたように国庫負担の増額、さらには掛金負担の割合変更、労働者三、使用者七というように我々運動しているわけですが、これが急務であるというように考えているところであります。
以上でございます。
この発言だけを見る →先生も御承知のとおり、農林年金の財政方式は昭和五十一年以来修正積立方式という方式をとっているわけであります。これは計算上必要財源率をはじきますとその急激な負担にたえ切れないということから配慮して、現在の所要財源率は千分の百五十四・五七でありますが、これは修正率七七・五を採用してそのとおりになっているわけであります。したがいまして、掛金率も千分の百九、これでも私ども、懐からいいますと高いという感じがあるわけですが、一応計算上の掛金率と実行の掛金率は修正率によって修正をされている、こういうことであります。
それでも生活の実態からいえば高いということで、今私どもは掛金の労使の折半を負担割合の変更ということで、これは既に国会答弁でもそれについては法律違反ではないという趣旨の答弁もあるところで、この取り組みをして、今日、中央共闘会議の中で五百十七団体が何らかの形で折半割合を掛金の負担割合を変更させている、こういう事情があるわけです。
それはさておきまして、しかし政府は千分の二百四十が負担の限界であるということを言っているわけです。年金当局は、これはしばしば私ども理事長初めいろいろ要請をしまして話を伺っているところでありますけれども、昭和百年になると場合によれば千分の四百四十一にも達するのじゃないかというようなことも言われているわけです。そういうことで給付の切り下げが必要であると言っているわけですが、例えば改正された厚生年金の例を見てみますと、昭和九十五年に千分の二百八十九、つまりこれは政府が言っている負担の限界二百四十というのを大幅に超えるという試算がなされているわけです。さらに農林年金の場合にはこれを上回ることも予想される、そういう負担には到底組合員はたえ切れるという状況にはありません。
したがいまして、先ほども申し上げましたように国庫負担の増額、さらには掛金負担の割合変更、労働者三、使用者七というように我々運動しているわけですが、これが急務であるというように考えているところであります。
以上でございます。
田