葉梨信行の発言 (予算委員会第四分科会)

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○葉梨主査 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
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  〔林国務大臣の説明を省略した部分〕
 次に、その主要な内容について概略御説明申し上げます。
 第一は、高齢化社会における雇用と生活安定対策に必要な経費であります。
 本格的な高齢化社会の到来を迎え、経済社会の活力を維持、発展させていく上で、六十五歳程度までの高年齢者の雇用就業の場の確保は、早急に対処しなければならない極めて重要な課題であります。
 このため、六十歳定年を事業主の努力義務とすることなどを内容とする高年齢者の雇用就業対策に関する総合的な法律案を今国会に提出し、これらによって、六十歳代前半層までを含めた継続雇用の推進のための指導援助体制、助成制度の整備拡充、高年齢者の再就職の促進のための公共職業安定所の機能強化、定年退職後等における就業の場の確保等の総合的な雇用就業対策の推進を図ることとしております。
 また、公共職業訓練施設の高年齢者向け訓練科の増設等により、高年齢者の能力開発を促進し、さらに、高年齢者の職域の拡大と安全衛生の確保を図るため高年齢者向けME機器等の研究開発を推進するとともに、勤労者の老後生活の安定を図るための対策に関する総合的研究を推進していくこととしております。
 これらに必要な経費として、一千七十一億六百万円を計上いたしております。
 第二は、労働者の健康、安全確保対策と労災補償対策に必要な経費であります。
 高齢化の進展等最近の社会情勢の変化を踏まえ、年金受給者間の不均衡を是正するため年金給付の給付基礎日額に年齢階層別の最低保障額及び最高限度額を設定する等労働者災害補償保険の制度面における不均衡等の是正を図るための労働者災害補償保険法等の改正法案を今国会に提出することとしております。
 また、新技術の導入に伴う職場環境の変化等に対応した健康、安全対策、また、身体的健康のみでなく心の面を加えた健康確保対策など労働者の健康と安全を確保するための施策を総合的に展開していくこととしております。
 これらに必要な経費として九千七百七十七億四千九百万円を計上いたしております。
 第三は、中小企業労働者福祉等対策であります。
 我が国の企業の大多数を占める中小企業は、労働条件、福祉等の面で大企業との格差が大きく、中小企業に働く人々の福祉等の向上を図ることは、労働行政の主要な課題であります。
 特に、中小企業における退職金制度の導入は必ずしも十分ではなく、また、大企業との退職金水準の格差は極めて大きいという状況にあります。このため中小企業退職金共済制度について掛金納付月数の通算制度の拡充、掛金月額の範囲の引き上げ、掛金助成制度の新設、資金運用範囲の拡大等の整備充実を図ることとし、そのための中小企業退職金共済法の改正法案を今国会に提出したところであります。
 また、中小企業労働者の労働条件、福祉の向上を図るため、中小企業の人事労務管理改善施策を拡充し、国と都道府県が一体となった施策を推進するとともに、中小企業における安全衛生確保対策のより一層の推進を図ることとしております。
 これらに必要な経費として、四百八十七億三千三百万円を計上いたしております。
 第四は、労働時間の短縮と勤労者生活の向上対策に必要な経費であります。
 昨年六月に策定した「労働時間短縮の展望と指針」に基づき、社会的、国民的合意形成の促進、労使の自主的努力に対する指導援助等により、週休二日制の普及等の労働時間短縮のための施策を推進することとしております。
 また、勤労者生活の向上を図るため、持ち家融資制度等の充実による勤労者財産形成促進制度の活用を促進してまいります。
 さらに、最近、家庭の主婦層を中心に、増加の著しいパートタイム労働者については、その雇用の安定、労働条件の確保等を図るため、パートタイム労働対策要綱に基づき、労使に対する啓発指導等を一層推進するとともに、パートバンクの増設により職業紹介体制の充実を図ることとしております。
 これらに必要な経費として、二十四億百万円を計上いたしております。
 第五は、労働力需給の円滑な調整に必要な経費であります。
 本格的な高齢化社会の到来、ME化を中心とする新たな技術革新の進展、女子の職場進出、産業構造の転換等労働市場の構造的変化が進む中で、これらの変化に対応した労働力需給の円滑な調整が必要であり、このため、本年七月に予定されている労働者派遣法の施行を円滑に進めること等により、労働者派遣事業、民営職業紹介事業の適正な運営の確保を図り、さらに総合的雇用情報システムの導入等により、公共職業安定機関の労働力需給調整システム機能の整備を図ることとしております。
 また、ME化への対応のあり方について、ブロック別労使等会議の開催等により広範なコンセンサスの形成を促進するなどME化に対応した雇用対策を推進することとしております。
 これらに必要な経費として、一兆三千四百五十九億九千五百万円を計上いたしております。
 第六は、職業能力開発対策に必要な経費であります。
 昨年の職業能力開発促進法の制定を踏まえ、新時代の生涯職業能力開発を推進するため、生涯能力開発給付金制度の拡充、職業能力開発サービスセンターの増設等により、民間企業における計画的な職業能力開発を促進することとしております。
 また、技術革新の進展等の環境変化を踏まえつつ、離転職者、新規学卒者等の職業訓練を地域のニーズに応じて弾力的に実施するなど公共部門による職業能力開発を的確に推進するとともに、中小企業の社内検定に対する援助等を通じて職業能力評価体制の整備に努めることとしております。
 これらに必要な経費として、八百七億三千五百万円を計上いたしております。
 第七は、男女の雇用機会均等の確保等女子労働者対策に必要な経費であります。
 本年四月から施行される男女雇用機会均等法の周知徹底を図るほか、女子労働者と事業主との間に紛争が生じた場合の調停を行う機会均等調停委員会を各都道府県婦人少年室に設置し、その円滑な運営により紛争解決の援助を行うなど同法の円滑な施行を図ることとしており、また、女子が職業生活と家庭生活との調和を図ることができるようにするため、育児休業制度の普及を促進するほか、女子再雇用促進給付金を創設し、女子再雇用制度の普及促進に努めることとしております。
 これらに必要な経費として、二十七億九千七百万円を計上いたしております。
 第八は、障害者等特別な配慮を必要とする人々の職業生活援助対策に必要な経費であります。
 障害者の雇用機会の確保を図るため、身体障害者雇用率制度の適正な運営を図るとともに、重度障害者、精神薄弱者に重点を置いた雇用対策を推進するほか、障害者の能力開発対策を図ることとしております。
 また、身体障害者の社会復帰を促進するため、治療から社会復帰までを一貫して行う総合リハビリテーション施設の設置等を推進することとしております。
 このほか、季節・出稼ぎ労働者対策については、冬期雇用安定奨励金制度等の延長による通年雇用化の基盤の整備を図ることとしております。
 また、失業対策事業については、昨年十一月の失業対策制度調査研究会報告の趣旨に沿って、失業対策事業紹介対象者の年齢制限の実施等制度の改善を図ることとしております。
 さらに、国鉄余剰人員対策につきましては、昨年末に閣議決定された国鉄余剰人員対策の基本方針に基づき、関係省庁と協力しながら、余剰人員の再就職促進にかかる所要の法案を今国会に提出することとしております。
 これらに要する経費として、一千四百九十八億九千百万円を計上いたしております。
 第九は、労働外交の展開に必要な経費であります。
 近年、各国間の相互依存関係の深まりと我が国の国際的地位の向上に伴い、労働の分野においても、我が国の国際的責務にふさわしい積極的な活動が要請されております。このため、諸外国との相互理解の促進や国際協力の強化等対外労働政策を積極的に展開してまいります。中でも開発途上国の人づくり等に協力するため、職業訓練、労使関係等労働の各分野における技術協力を拡充強化することとし、特にアジア・太平洋地域技能開発計画(APSDEP)の活動を支援することとしております。
 これらに要する経費として、四十三億五千六百万円を計上いたしております。
 第十は、労使関係安定対策に必要な経費であります。
 産業労働懇話会等の労使の対話の場を設け、労使の相互理解と信頼を強化するための環境づくりを推進することとしております。
 これらに要する経費として、四億八千二百万円を計上いたしております。
 以上のほか、中長期的な労働政策の樹立と労働行政体制の整備及び一般行政事務費等に必要な経費を計上いたしております。
 以上、昭和六十一年度労働省所管一般会計及び特別会計の予算について概略御説明申し上げました。
 何とぞ、本予算の成立につきまして、格別の御協力を賜りますようお願い申し上げる次第であります。
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発言情報

speech_id: 110405270X00119860306_004

発言者: 葉梨信行

speaker_id: 14748

日付: 1986-03-06

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第四分科会