中曽根康弘の発言 (外交・総合安全保障に関する調査特別委員会)
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○国務大臣(中曽根康弘君) 国際情勢は依然として厳しい状況にあると思います。米ソ首脳会談が昨年の秋に行われまして以来、やや日差しが差しかけた感がありましたけれども、しかしその後の情勢を見ますと、やはり底流には非常に厳しいものがあって、それが時々また頭をもたげて出てきつつある、そういう感を禁じ得ません。
それから、単に軍備関係の問題のみならず、国際情勢全般を見ますと、経済問題というものが非常に重要な問題として台頭しつつあります。すなわち、いわゆる債務国の債務累積の問題であります。これらの問題も決してゆるがせにはできない問題で、これが政治あるいは安全保障に絡んでこないとは限らない。石油の問題一つにしてもそうであります。石油が今急に低下しつつありますけれども、これがある限度を超すというと反動が将来起きないとも限りません。
そういうような諸般の問題を考えてみますと、単に軍事的な安全保障のみならず、政治的にも経済的にも世界は非常に複雑化してきつつありまして、そういう意味においては我々はますます総合安全保障の観点に立って、広い、豊かな長期的観点から安全保障問題を考えていかなければならない。東京サミットが近く行われますが、やはりそういう基本的な立場をもって私は臨んでいきたいと考えておる次第であります。