村山富市の発言 (社会労働委員会)
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○村山(富)委員 国会の審議の経過というものは、私はやはり素直に尊重してもらわなければいかぬと思うのですね。少なくとも、この前回の国会審議の経過を見ますと、こういう負担のとり方というのは、ある意味では二重に税金を取るという形になる可能性もあるわけですから、これはやはり租税法定主義に反するのではないかと私は思いますよ。
しかも、あなた方を支持しています経営者団体の意見も、新聞を見てみますと、こういう意見が出ていますよ。「日経連首脳は、加入者按分率の引き上げ案に対し「財政の辻褄合わせが目的、との感じは否めない」「もし同按分率を引き上げれば、企業労使の急激な保険料負担増はさけられず、これは、形を変えた実質増税である」と主張。そして、同法の改正は、「健保組合の財政基盤の崩壊を招き、同組合が果たしている医療費のチェック機能を喪失させ、医療費の増大を放任するおそれがある」「安易に国に頼るムードが助長されるのではないか」」とこういった懸念が表明されて、この按分率の引き上げについては反対しておる。
私も、老人の医療というものを全部の国民が公平に負担をするという考え方について、別に異論はないと思うのです、全部で見なければ見れぬわけですから。しかし、この按分率を一〇〇%に引き上げるということについては、これは逆に不公平になるのではないか、こういう意見もありますし、こういう按分率の拠出のとり方というのは、先ほどから言っていますように、税の二重負担になるという意見さえあるわけですから、もっと慎重にやる必要があるのではないか、私はそう思っているわけです。
そこで、私はまず一〇〇%というこの按分率の出し方については反対であるというふうに強く申し上げておきますから、この点は今後十分ひとつ検討してもらいたいと思うのです。
そこで、重ねてお尋ねしたいと思うのですけれども、今の健康保険組合の実態を見ておりますと、按分率が上がることによって拠出金が大変激増する組合がある。それから保険料率が既に法定の上限、九・五%となっている組合、さらにまた赤字組合もたくさんある。ですから、健保組合といったって中にはいろいろあるわけですね。しかも、これからまた、最近のように、円高不況業種がふえて、鉄鋼も造船も海運も、それから軽金属も非鉄金属も一切合財が大変な不況に追い込まれて、合理化をしなければならぬ、操短をしなければならぬ、こういう状況に追い込まれている現状からしますと、これから逆に保険の負担だけは、拠出金だけはどんどんふえていく、こういう状況になりますと、健康保険組合の経営は非常に苦しい。しかも老人保健の負担の拠出金はふえていく、こういう傾向は強まってくるのではないか。今、国がそうした赤字組合に対して臨時財政調整補助金というものを十三億円ほど計上して出しておりますけれども、こういう赤字組合に対する対策というものを別途十分検討していく必要があるのではないかというふうに思いますが、そういう点についてはいかがでしょうか。