加藤万吉の発言 (地方行政委員会)
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○加藤(万)委員 私も細かな、現実に今どういうようなことが検討されているかということは内部的なことですから申しませんが、基本的なスタンスをどこに置くかということはきちっとしておきませんとこれからいろいろ出てくるであろう問題点に対応できないと実は思っているのですよ。
私は、山中先生がおやりになっている自民党税調の幾つかの問題点の指摘、実は共感するところがあるのです。例えば増減税同額、同時という問題。これには山中先生の方から税調に対する批判が出ていますね。それにはビジョンがない。財政再建へ向かうためのビジョンが欠けているじゃないか。それはそうですね。増減税同額でしたら、一体今までの赤字国債とかあるいは国債をどこでどういう償還をしていくんだというセンスがないわけですね。同じように自治省が、今地方団体が持っておる借金、地方債を含めまして、あるいは特別会計の借り入れも含めましてどう変えていくのかということが、この税制改革の中から一定の方向性というものが出てきませんと、単に現状で、国と地方との財源配分だけで問題を見るというのはやはり間違ってくると私は思うのです。私はそこの面については実は共感はするのです。ただ、中身については私は全く反対です、山中さんとは反対の意向を持っていますけれども。単なる増減税、しかも同時実施というこの方向だけではできないと私は思っているのですよ。
例えばどうですか、地方税でも、国税でもそうですが、仮に減税を六十三年度から実施をしまして、同額のものが、仮に税調から出る幾つかの案をもちまして六十三年度それだけの財源収入が、税収入があるでしょうか。私はないと見ているのです。減税はできますよ、六十三年四月一日から。しかし、税収の方はどうなりましょうね。
例えば現実にそれが地方税にリンクをされてくる、あるいは交付税にリンクをされてくる等々見ますると、今度の増税案がどういう形に出るかわかりませんけれども、仮に出している税調の幾つかの案をとってみても、六十三年度、入ってくるのは六十四年の一月から入ってくるお金で、そのお金が私どもの推定では大体七千億ないし八千億ぐらいではないかというふうに見ているのです。もし所得税だけで二兆七千億をやりますと、仮に七千億入ったとしても二兆円、六十三年度に限ってみれば歳入欠陥になりますね。そうするとその二兆円を何で埋めるかということが今度は出てこなければいかぬのですね。これは建設国債でやるか赤字国債でやるか、何らかの形でやらなければだめですよ。ですから同額、同時という実行はできない。したがって、最近の新聞では、自民党さんいろいろ研究されまして、初年度の減税額は大体七千億ぐらいだろうという新聞報道なども出ているわけです。もしも今のような形でいくとするのであれば私はそうなると思うのです。いわゆる同額、同時期実施というのは不可能に近い。
同じように、もしそれが、地方税にはね返ってくる、税制改革が起きた場合には。地方税におけるような、例えば個人住民税は減額になりました、今おっしゃいましたように一兆円、事業税も含めまして一兆円前後の仮に減額になりました、それを同年度で同額を埋めることはできますか、どうですか。これは仮定の話で申しわけないですけれども、今の税調の、六十三年度から実施した場合、地方税はどういう歳入欠陥が出るのでしょうか。