地方行政委員会

1986-11-20 衆議院 全174発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
昭和六十一年十一月二十日(木曜日)
    午後六時開議
 出席委員
   委員長 石橋 一弥君
   理事 岡島 正之君 理事 片岡 清一君
   理事 渡海紀三朗君 理事 西田  司君
   理事 野呂 昭彦君 理事 安田 修三君
   理事 草野  威君 理事 岡田 正勝君
      石渡 照久君    魚住 汎英君
      臼井日出男君    江口 一雄君
      金子 一義君    北村 直人君
      熊谷  弘君    熊川 次男君
      鈴木 恒夫君    竹中 修一君
      中山 利生君    古屋  亨君
      松田 九郎君    五十嵐広三君
      加藤 万吉君    左近 正男君
      佐藤 敬治君    山下八洲夫君
      小谷 輝二君    宮地 正介君
      安藤  巖君    経塚 幸夫君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     葉梨 信行君
 出席政府委員
        警察庁刑事局長 仁平 圀雄君
        警察庁刑事局保
        安部長     漆間 英治君
        警察庁警備局長 三島健二郎君
        農林水産大臣官
        房審議官    青木 敏也君
        自治政務次官  渡辺 省一君
        自治大臣官房審
        議官      渡辺  功君
        自治省行政局選
        挙部長     小笠原臣也君
        自治省財政局長 矢野浩一郎君
        自治省税務局長 津田  正君
        消防庁長官   関根 則之君
  委員外の出席者
        経済企画庁調整
        局財政金融課長 大塚  功君
        国土庁土地局地
        価調査課長   森   悠君
        法務省民事局第
        三課長     田中 康久君
        大蔵大臣官房参
        事官      森田  衞君
        大蔵大臣官房企
        画官      杉井  孝君
        大蔵省主計局主
        計官      武藤 敏郎君
        厚生省保険局国
        民健康保険課長 加納 正弘君
        気象庁地震火山
        部地震火山業務
        課長      鈴置 哲朗君
        地方行政委員会
        調査室長    島村 幸雄君
    ─────────────
委員の異動
十一月二十日
 辞任         補欠選任
  染谷  誠君     臼井日出男君
  竹下  登君     熊谷  弘君
  竹中 修一君     熊川 次男君
  友納 武人君     江口 一雄君
  柴田 睦夫君     安藤  巖君
同日
 辞任         補欠選任
  臼井日出男君     染谷  誠君
  江口 一雄君     友納 武人君
  熊谷  弘君     竹下  登君
  熊川 次男君     竹中 修一君
  安藤  巖君     柴田 睦夫君
    ─────────────
十一月十四日
 地方自治法の一部を改正する法律案(内閣提出第一五号)
同日
 ボーリング場の娯楽施設利用税の撤廃に関する請願(小泉純一郎君紹介)(第一一二四号)
 同(田名部匡省君紹介)(第一一二五号)
 同(玉沢徳一郎君紹介)(第一一二六号)
 同(藤尾正行君紹介)(第一一二七号)
同月十七日
 ボーリング場の娯楽施設利用税の撤廃に関する請願(佐藤一郎君紹介)(第一一六八号)
 地方財政の確立に関する請願(村上弘君紹介)(第一二一四号)
同月十八日
 ボーリング場の娯楽施設利用税の撤廃に関する請願(中西啓介君紹介)(第一三九九号)
 同(堀之内久男君紹介)(第一四〇〇号)
 同(宮下創平君紹介)(第一四四二号)
同月十九日
 ボーリング場の娯楽施設利用税の撤廃に関する請願(愛知和男君紹介)(第一四九六号)
 同(大西正男君紹介)(第一四九七号)
 同(浜田卓二郎君紹介)(第一四九八号)
 同(武藤嘉文君紹介)(第一四九九号)
 同(相沢英之君紹介)(第一五六二号)
 同(小川元君紹介)(第一五六三号)
 同(田邉國男君紹介)(第一五六四号)
 同(松永光君紹介)(第一五六五号)
同月二十日
 ボーリング場の娯楽施設利用税の撤廃に関する請願(自見庄三郎君紹介)(第一七三五号)
は本委員会に付託された。
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二一号)
     ────◇─────
この発言だけを見る →
石橋一弥#1
○石橋委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。加藤万吉君。
この発言だけを見る →
加藤万吉#2
○加藤(万)委員 最初に、最近税制改革問題が大変問題になっておりますので、政府税調の答申、それから自民党の山中税調の議論、税制改革に対する論議が大変いろいろ華やかといいましょうか、あるいは来年の税制改革に向かって各党とも真剣な討論がなされております。せんだって新聞に、減税財源に対する個別増税の拡大ということで、大蔵省と自治省がそれぞれリストを出されていらっしゃいます。当然自治省としては、この税制改革が地方財政に大変な影響を持つものでありますから、関心があると同時に、単なる関心だけではなくして、これに対する自治省側の一つのスタンスといいましょうか、あるいは基本的な対応といいましょうか、これがなくてはいけないと私は思っているわけです。当然のことですが、財政当局を預かるそれぞれの局長あるいは大臣のサイドでも、部内討議あるいはそれに向かっての対応策がとられていると思うのです。どうでしょうか、今度の税制改正、言うところの四兆五千億に上る減税、片方の、まだ出ておりませんけれども大型消費税の導入、それに伴いましてリンクすべき交付税の減額あるいは地方財源の増減、それぞれがあろうかと思うのですが、自治省としては基本的にこれにどういう対応をされようとしているのか、まずその視点をお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →
津田正#3
○津田政府委員 お答えいたします。
 昨年の九月、内閣総理大臣より政府税調に対して、税制の抜本的改革、抜本的見直し、こういうような諮問を行いまして、先月末に答申が出たわけでございます。その趣旨は、御承知のとおり、公平、公正、活力、選択さらには国際化等の問題も含めまして、そういうような理念に基づき、現在のシャウプ税制で戦後税制が立てられて以来の社会経済情勢の変化に対応した、ゆがみあるいはひずみの是正、こういうような観点で答申が出されておるわけでございます。
 そういうような税制におきますひずみ、ゆがみの是正、それぞれの問題点の指摘あるいは是正策というものが出されているわけでございますが、その答申に対応いたしまして、現在政府部内におきまして具体案というものを検討しておる段階でございます。そういう意味で、政府案というものについてまだ確定しておるわけではございません。ただ、そのときの考え方としまして、政府税調の答申に沿ったひずみ、ゆがみの是正というような税制上の考え方と同時に、現在の財政事情等に照らして所要の財源措置については税収中立性の中で処理しなければならない、こういう方向で進んでおるわけでございます。
 税制調査会におきましては、審議の過程におきまして種々の減税案あるいは増税案というものが検討され、その検討を進める一つの手段としまして、仮の計算でこの程度こういうもので減税し、この程度財源補てんをするというようなものが出されておるわけでございます。幾つかの案が出されておるわけでございますが、よく新聞紙上等で取り上げられておりますのは、所得課税で二兆七千億円、それから法人課税で一兆八千億円、これに対応する新間接税あるいは利子配当等の非課税措置の見直し、こういうような一つの仮の案ということで検討された経緯もございまして、これが新聞紙上出ております。
 仮に、今申しました所得課税二兆七千億というような場合には、おおむね所得税で二兆弱、それから個人住民税で七千億強、大ざっぱな見当でございますが、このようになるかと思います。それから、法人課税につきましては一兆八千億と言われておりますが、法人税で下げて、それに対応して法人税割が下がる。いわゆる法人税割は法人税を課税標準としておりますので、税率をいじらないでも、法人税自体が落ちてまいりますと法人税割が落ちる。こういうような仕組みを前提といたしますと、大体一兆五千億ぐらいが法人税の減といたしますと三千億弱ぐらいが法人税割の減になるであろう、このように考えられるわけでございます。合わせまして地方税で一兆円ということでございます。
 それと同時に、法人税あるいは所得税は交付税の算定税目でございます。したがいまして、これら税の減税に伴いまして地方交付税への影響ということも考えられるわけでございまして、その交付税への影響をそのまま受けるとすると、やはり一兆一千億円程度の交付税の落ち込み、したがいまして、地方財政にとりましては地方税で一兆円、地方交付税で一兆一千億円程度の減収、これをどうするか。もともと出発点が税制を検討するに際しての仮の案の数字でございますが、いずれにしましても、今後税制改正を詰めていく際に、地方財政としましては地方税の問題と同時に国税の減収に伴います地方交付税、両者を含めた減収措置というものを考えていかなければならない、税制上の仕組みあるいは財政上の仕組みを考えていかなければならない、かように存じております。
この発言だけを見る →
加藤万吉#4
○加藤(万)委員 税務局長、前の税調の答申による経過あるいは中身についてはそれぞれ承知をしていますから、一兆円の減収、一兆一千億円の交付税への影響、こういうものに対して自治省としてはどういう対応をしようとしているのか、ここが聞きたいのですよ。
この発言だけを見る →
矢野浩一郎#5
○矢野政府委員 税制改正の考え方、すなわちシャウプ以来のゆがみ、ひずみの是正、地方税制の改正はもとよりその線に沿って行われなければならないということにつきまして、ただいま税務局長から申し上げたとおりでございますが、御承知のとおり仮の案、数字とは申しながら、四兆五千億というような大きな負担の軽減策、これは地方財政に非常に大きな影響を及ぼすわけでございます。私どもとしては、財政的にはあくまでも税収の中立性を保っていただきたい、そうすべきである、その場合においては国、地方間の実質的な税財源の配分に対応した税収の中立性でなければならない。端的に申しますと、地方税、それから国税の負担軽減、減税に伴う地方交付税、この両者を含めて税財源の中立性が保たれなければならない、このような考え方で基本的には臨んでおるわけでございます。
 現段階におきまして、財源確保策の方の具体的な案、これはまだ煮詰まっていない段階でございますが、そういうものの煮詰まりに対応いたしまして、私どもとしては地方税財源の確保に全力を挙げて努力をしてまいりたい、こういう考え方でございます。
この発言だけを見る →
加藤万吉#6
○加藤(万)委員 私も細かな、現実に今どういうようなことが検討されているかということは内部的なことですから申しませんが、基本的なスタンスをどこに置くかということはきちっとしておきませんとこれからいろいろ出てくるであろう問題点に対応できないと実は思っているのですよ。
 私は、山中先生がおやりになっている自民党税調の幾つかの問題点の指摘、実は共感するところがあるのです。例えば増減税同額、同時という問題。これには山中先生の方から税調に対する批判が出ていますね。それにはビジョンがない。財政再建へ向かうためのビジョンが欠けているじゃないか。それはそうですね。増減税同額でしたら、一体今までの赤字国債とかあるいは国債をどこでどういう償還をしていくんだというセンスがないわけですね。同じように自治省が、今地方団体が持っておる借金、地方債を含めまして、あるいは特別会計の借り入れも含めましてどう変えていくのかということが、この税制改革の中から一定の方向性というものが出てきませんと、単に現状で、国と地方との財源配分だけで問題を見るというのはやはり間違ってくると私は思うのです。私はそこの面については実は共感はするのです。ただ、中身については私は全く反対です、山中さんとは反対の意向を持っていますけれども。単なる増減税、しかも同時実施というこの方向だけではできないと私は思っているのですよ。
 例えばどうですか、地方税でも、国税でもそうですが、仮に減税を六十三年度から実施をしまして、同額のものが、仮に税調から出る幾つかの案をもちまして六十三年度それだけの財源収入が、税収入があるでしょうか。私はないと見ているのです。減税はできますよ、六十三年四月一日から。しかし、税収の方はどうなりましょうね。
 例えば現実にそれが地方税にリンクをされてくる、あるいは交付税にリンクをされてくる等々見ますると、今度の増税案がどういう形に出るかわかりませんけれども、仮に出している税調の幾つかの案をとってみても、六十三年度、入ってくるのは六十四年の一月から入ってくるお金で、そのお金が私どもの推定では大体七千億ないし八千億ぐらいではないかというふうに見ているのです。もし所得税だけで二兆七千億をやりますと、仮に七千億入ったとしても二兆円、六十三年度に限ってみれば歳入欠陥になりますね。そうするとその二兆円を何で埋めるかということが今度は出てこなければいかぬのですね。これは建設国債でやるか赤字国債でやるか、何らかの形でやらなければだめですよ。ですから同額、同時という実行はできない。したがって、最近の新聞では、自民党さんいろいろ研究されまして、初年度の減税額は大体七千億ぐらいだろうという新聞報道なども出ているわけです。もしも今のような形でいくとするのであれば私はそうなると思うのです。いわゆる同額、同時期実施というのは不可能に近い。
 同じように、もしそれが、地方税にはね返ってくる、税制改革が起きた場合には。地方税におけるような、例えば個人住民税は減額になりました、今おっしゃいましたように一兆円、事業税も含めまして一兆円前後の仮に減額になりました、それを同年度で同額を埋めることはできますか、どうですか。これは仮定の話で申しわけないですけれども、今の税調の、六十三年度から実施した場合、地方税はどういう歳入欠陥が出るのでしょうか。
この発言だけを見る →
津田正#7
○津田政府委員 政府の段階におきましてはまだ検討中でございますので、政府税調におきます答申のスタンスをまず申し上げますと、基本的に税収中立性、こういうような意見で集約されております。さらにその上に踏み込みまして、「この税収中立性の原則については、改革の全体図としてはもとより、これを具体化する各年度においても維持されるべきだとする指摘」も実はなされております。
 今後私ども具体的な税制改正作業、また補てんの問題、財政問題も含めてでございますが、やはりこのような御指摘というものも留意してまいりませんと、現在の財政事情におきましては混乱を招くのではないか、そういうような留意を十分しながら対処してまいりたい、かように考えております。
この発言だけを見る →
加藤万吉#8
○加藤(万)委員 税制改革が、今度の場合は、税調の答申によって当面は増減税四兆五千億前後。単にそれだけではない、将来的なものを内容的に持つがゆえに、相当慎重にしかも自治省としては対応策という具体策をある意味においては持ちながら、例えば大蔵あるいは各セクションで行われる税制審議に対応される必要があると私は思うのですね。まさか腕をこまねいてなんて私言いませんよ。言いませんが、相当積極的な発言が自治省側からなければ、今おっしゃったことすら確保できないと私は見ているのですよ。
 さて、それでもし六十二年度から実施をするというふうに仮定しましょうか。そうしますと、六十一年度単年度だけで始末をしなければならない地方税がありますね。
 例えば、まずたばこ消費税、これなどはもう具体的に六十二年度予算の中で地方財政計画の中でどうするかが出てくるわけでしょう。それからいま一つは例の赤字法人の一年繰り入れ延期がありますね。これも六十一年度限りですね。そうしますと、六十二年度にもし税制改正が行われて、どんな形であれ大型消費税が出てきた場合、この六十一年度に単年度限りだと決めたこととこの新しい税制のドッキングをどうされるのか、これは具体的な問題ですよ。六十二年度にもし税制改革が出た場合に、今六十一年度、単年度であるものをどういう形で繰り込んでいくかという発言がなければ、地方税でたばこ消費税が仮に二分の一ずつで下がったら千二百億欠陥ですね。それからこれは後経済企画庁に聞きますけれども、赤字法人の繰り入れで地方財政への影響はたしか六百八十億だったと思いますけれども、交付税にリンクするものが。これも六十一年度の地方財政計画の歳入の欠陥になるわけです。これなどはどう扱われるのですか。
この発言だけを見る →
津田正#9
○津田政府委員 先生御指摘のとおり、いわゆる抜本的税体系の見直し、こういうような観点とまさしく御指摘のたばこ消費税、あるいは赤字法人におきます法人税の特例の一年停止というような影響があるわけでございます。したがいまして、現在まず作業としましては全体像の構築、こういうようなことからやっておるわけでございますが、現実のこの十二月の予算編成等におきましては、まさしく先生御指摘の問題もあわせて解決しなければならない、こういうことを認識しておりまして、税体系の全体像とともに具体的な来年度の地方財政に対する措置というものを考えてまいりたい、かように思います。
この発言だけを見る →
加藤万吉#10
○加藤(万)委員 考えていきたいと思いますというのはいいんですが、もう概算要求が出ておりますね。六十二年度の地方財政計画を含めて予算編成が年度内に行われますか、あるいは今国会が少し延びそうですから、年度内予算編成が難しいかもしれませんけれども、概算要求の折衝段階では例えば今言ったような問題は、たばこ消費税の問題ないしは赤字法人の繰り入れの問題はどういうふうに大蔵省と接触されているのですか。
この発言だけを見る →
矢野浩一郎#11
○矢野政府委員 明年度の予算編成の大詰めの時期を間近に控えまして、私どもの方といたしましても、明年度の地方財政の収支見通しを立てて、そのもとで明年度の地方財政の運営に支障のないような方策を講じなければならないと考えておるわけでございます。ただ収支見通しにつきましては、現段階ではまだ経済の見通しなりあるいは国税の税収の動向等が明確でございませんので、その辺は明らかにすることはできませんが、御指摘のような昭和六十一年度の補助負担率の引き下げに伴う影響の第二年度目の問題、これに伴って例に挙げられましたたばこ消費税の問題、そういった点も含めまして、これは当然に検討を進めておるところでございます。
 ただ、一方では明年度の場合、先ほどから御指摘になられるような税制の抜本改革という問題と実は両方一緒になって議論をしておるわけでございます。この場合において税制の抜本改革とそれから昭和六十二年度における各般の措置というものをどう結びつけていくかということは、実は大変難しい問題でございます。しかも抜本改革の方につきましては、現在まだ具体的な見通しはこうだということが、それが早い時期に決まるという情勢にはなかなかございません。まだ現在論議の最中でございます。そういう意味ではそういう論議とそれから六十二年度そのものの地方財政の対策、両方を含めまして一気にいろいろな議論を出し、結論を出していかなければならない、そういう局面が十分予想されるわけでございますが、いずれにいたしましても私どもはその両者を踏まえまして、明年度の地方財政についてもちろん適切な方策を講じていきたいというつもりでございます。
この発言だけを見る →
加藤万吉#12
○加藤(万)委員 難しいと思うんです、率直に言って。難しいだけに次官、大蔵省との折衝でも、これは自治省側から相当強いアプローチをしなければ、税制の抜本改正と六十二年度の地方財政の財源確保の問題は短期間でできませんよ。私はそれだから税制改革の問題と単年度で起きるであろう問題とを早く自治省側からアプローチをするか、ないしは税制改革の分野にもその問題の提起をしていきませんと六十二年度の財政計画ができませんよと、実はこう申し上げているのです。まだ結論が出た段階でどうだという詰めの話じゃありませんけれども、この視点だけは財政局長も税務局長もしっかりひとつ踏まえてもらいたいと思うんですね。
 大蔵省お見えになっていますが、六十一年度の赤字法人の繰り入れのいわゆる一年間停止に基づきまして、財政収入がたしか二千二百三十億だと思いましたけれども、もし数字に間違いがあれば訂正をいたしますが、これはリンクして法人税割に、交付税になってきますから、この見通しは間違いがございませんでしたか。どうですか。
この発言だけを見る →
森田衞#13
○森田説明員 お答えいたします。
 昭和六十一年度の税制改正で講じられました欠損金の繰越控除の一部停止措置にかかわります改正増収でございますが、先生の御指摘のとおり初年度二千二百三十億ということになっております。
 その実績見込み等でございますが、現に年度途中でございますので、まだ確かな数字は出ておらないというところでございます。
この発言だけを見る →
加藤万吉#14
○加藤(万)委員 私はことしの二月の審議の折にこう申し上げたのです。六十年度に赤字法人だったものが六十一年度に黒字になるはずがない。それは景気の見通しから見て、主として中小企業の分野にかかわる問題が多いものですから、これは黒字になるはずがない。したがって、その面からもいわゆるリンクする交付税収入の六百何十億ですかの金を見込むのは間違いではないか、こう申し上げたのですよ。年度途中ですから今のところ数字が明らかになっておりません、こうおっしゃいますが、法人税全体の収入が今少ないわけでしょう。結果として今度の交付税法の改正に見られるような形での歳入欠陥が生まれたわけですね。どうなんですか、その見通し、間違いということはなかなか言いにくいのでしょうけれども、当初の見込みに対してどういう現況、あるいは見通しを持たれるかくらいのことは言えるのじゃないでしょうか。
この発言だけを見る →
森田衞#15
○森田説明員 お答えいたします。
 先生御指摘の法人税収でございますが、六十一年度当初予算額では十二兆七千六十億で計上いたしたわけでございますが、御指摘のように昨今の経済情勢等ございまして、今般の補正予算では九千八百十億の減を出したところでございます。したがいまして補正後予算額では十一兆七千二百五十億となっておるところでございますが、今後の見通しにつきましてできる限りの的確な見通しのもとに補正後予算を組んだわけでございますが、これが決算となった場合にどのような形になるのかということにつきましてはなかなか見通しが難しい、しかしながら、この数字はできる限り正確に見込んだつもりでございます。
この発言だけを見る →
加藤万吉#16
○加藤(万)委員 経済企画庁、見えていますね。ことし財政計画をつくる折に、日本の経済成長率を四%ととりまして、せんだって、これまた新聞にも報道されているとおりでありますが、経済企画庁は下方修正をしましたね、三・五%。どうですか、三・五%経済成長率に下方修正をされたということは、今大蔵省が言っていらっしゃる、六十一年度はできる限り法人税で十二兆七千億の税収見込みをします、またそれに近いようにいたしますということは可能な経済成長の方向でしょうか。
この発言だけを見る →
大塚功#17
○大塚説明員 本年度の経済成長率でございますが、今先生が下方修正したのかというお尋ねでございましたけれども、私どもまだそういうふうなことをやっているわけではございません。そのような報道がなされたことは承知いたしておりますが、私ども現段階で下方修正といった形でまとまった見通しを出しているわけではございません。
 私どもといたしましては、六十一年度の経済成長率につきましては、現段階ではまだ第一・四半期の実績が出たのみでございますので確たることを申し上げる段階にはないわけでございます。ただ定性的に言えますことは、内需につきましては、個人消費にいたしましても住宅投資にいたしましてもいろいろな指標から見る限り大変堅調に推移している。ただ一方、外需の方につきましては対外不均衡の是正という局面でありまして、輸出数量が停滞し輸入数量が伸びるというようなことでございますので、相当の減にならざるを得ないのかというふうな見通しでございますけれども、そういう背景がありまして、先般九月には総合経済対策を出しましたし、またつい先日その骨格となります補正予算が通過をしたということでございます。現段階ではこの総合経済対策なりあるいは補正予算なりの実施につきまして全力を投入して実施をしているという段階でございまして、また一方、公定歩合も先般下がりましたし、それから円高とか原油安に伴いますいわゆる交易条件改善効果というものがございまして、こういったものが今後内需面にも出てくるというようなことを考えておりまして、我が国経済は着実に成長するというふうに考えておる次第でございますが、その結果の数字がどうなるかということにつきましては現段階でははっきり申し上げることはできないわけでございます。
 なお、税収との関係についてお尋ねがございましたけれども、私ども税収につきましてはよく承知をしておりませんが、経済成長率と直接リンクするというものではなくて、税目別に税収実績等を踏まえて積み上げて算出をしているというふうに聞いているところでございます。
この発言だけを見る →
加藤万吉#18
○加藤(万)委員 ちょうど大臣もお見えになりましたから、お聞きをしておいていただきたいと思うのですが、今、経済成長率四%、下方修正したのかどうか、いや今のところは総合経済対策を立ててそれが進行中ですから答えが出ません、こういうお話でございました。そうじゃないのじゃないですか、企画庁さん。ことしの六月段階で経済企画庁は、今年度の経済見通しの上から立って下方修正をするかあるいは総合経済対策を立てなければならぬという意見をお持ちじゃなかったのですか。
    〔委員長退席、西田委員長代理着席〕
現実には、御案内のように六月解散・総選挙ということがございましたから、これは余り表に出なかった話ですけれども、その段階でもう既に六十一年度の経済見通しについては下方修正せざるを得ない、だからあそこで三兆八千億前後の総合経済対策を改めて決めて九月に、今度の補正予算ないしは交付税の関係に出ている新しい総合実施計画を確立された、これが本当のところじゃないですか。
 私は、この前の二月の国会で大塚さんともここでやりとりをいたしましたね。そのときに、どう見ても民間の調査の方が正しい、当時私は三%ないしは三・五%前後じゃないかという発言をしたのですが、いや今民間投資が大変旺盛ですから多分輸出関係の多少の伸び悩みがあってもこの成長率は可能です、こうおっしゃいましたよね。そして今のお話でいきますと、今度は総合的な新しい計画を立てそれを実施に移しますからできる限り四%に近い範囲で成長率は保たれるでしょう、成長率と税収とは税目によって変わりますから、こう言いますけれども、一番大きいのは地方税関係、国もそうですが、法人税、法人事業税、非常に大きいのですね。この成長がとまれば税収の面でそれとリンクする税収の減というのは当然起きることですよ。ですから、成長率と税収とは関係ありませんという議論にはこの場合はなりません。少なくとも法人税に関する限りはならないと思うのですね。ただそこで、新しく九月で決めたいわゆる総合計画ですけれども,この総合計画の中に災害、公共事業そして地方の単独事業の八千億、繰り込まれていますね。そういうものを総合してみて四%に近い経済成長率を保とう、これが経済企画庁の計画ですね。間違いありませんね。
この発言だけを見る →
大塚功#19
○大塚説明員 総合経済対策を策定する際に考えましたことは、円高の進展というものが当初考えておりましたものよりもはるかに急なペースで起こったということで、これは対外不均衡の是正という点では極めて望ましいわけでございます。しかし、一方で国内経済に対して非常に抑制的効果があるということでありますので、やはりこの抑制的効果あるいは生産に対する影響というものをなるべく埋め合わせをして、それで当初考えておりました経済の姿になるべく近づける、そのためにどうすればいいかということで考えたわけでございます。
 なお、九月の対策より以前におきましても、そういった円高の進行に合わせまして、四月にも公共事業等の施行促進等でございましたが対策を打ちましたし、五月にも中小企業対策を中心にいたしましてあるいは円高差益還元というようなことを中心にいたしまして対策を打ったわけでございまして、こういうことでいろいろやってまいったわけでございます。そういうことでございますが、その結果、九月の対策を策定し、それを踏まえまして現在実施面につきまして全力を投入しているということでございます。そういう考え方でやったわけでございます。
この発言だけを見る →
加藤万吉#20
○加藤(万)委員 その計画によって内需を押し上げてその効果が年度間で〇・七%ぐらい出るだろう、このために内需が四・七%ぐらい、当初計画から見てGNPは上がっていくだろう、そういうものを含めて内外需合計しても三・五%前後だ、こう言われているのじゃないですか、経済企画庁では。民間の調査機関ではもっと厳しいですね。それをやっても三・五%いかない。まごまごすれば二%台ではないか、こう言われているわけですね。
 さてそこで、今の総合経済対策の中には当然のことですが、先ほどちょっと御指摘しました地方の単独事業の八千億も含まれているわけですね。大臣は本会議で、八千億の単独事業は地方団体は消化可能です、こういう答弁をされておりました。これを興味深く聞いておったのですが、これは新たなる地方団体の単独事業の追加を見込んでいらっしゃるわけでしょう。経済企画庁、どうですか。
この発言だけを見る →
大塚功#21
○大塚説明員 総合経済対策の効果につきましては、地方単独事業につきましては当初に対する追加補正というふうに私ども理解をいたしておりまして、八千億につきましては当初の経済に対してその八千億に見合った経済効果を持つものと考えておるわけであります。
 ただし、技術的な話になりますけれども、その中で用地費に相当するような部分は国民所得統計の計算上は除かれるというようなことになりますので、そういったものは除いて考えなければいけないと考えております。
この発言だけを見る →
加藤万吉#22
○加藤(万)委員 財政局長、今おっしゃったように八千億というのは新しい追加事業。地方財政計画では八千億はもう繰り込んでいるのじゃないですか。八千億は繰り込まれておって、地方単独事業は全部で幾らですかね、八兆何千億ですか、今ここで数字を拾うことはちょっとできませんけれども、繰り込まれておるものと新しい追加事業とは違いますよ。私は後で大臣にも聞きたいと思うのですが、新しい追加事業八千億を負担する地方団体の財政が可能かどうか、これは後で引き続き議論します。
 その前に、新しい地方の単独事業八千億を追加する結果、あわせて内需が四・七%増加し、全体では〇・七%GNPを押し上げるだろう、経済企画庁はそう言っているのです。違うのじゃないですか。
この発言だけを見る →
矢野浩一郎#23
○矢野政府委員 今回の総合経済対策に盛り込まれました八千億の地方単独事業、これは地方団体がいわゆる九月補正及びそれ以降において、当初の、それまでの予算に対して追加をする見込み額、こういうことでございます。したがいまして、この中身については地方団体が現実に追加をするわけでございますので、当初予算に比べてそれだけふえることはこれは間違いないということでございます。
 ただ、それが地方財政計画との関係でどうなっておるのか、こういう御質問でございますので、その点についてお答えいたしますと、地方財政計画におきましては、既に見込んだ地方単独事業の範囲内、こういうことになるわけでございます。現実の総合経済対策では、具体的に地方公共団体がそういった補正という具体的な行動をした、その事実をつかまえて、これが景気にどう影響するか、こういうような御判断を経済企画庁の方においてはなさるもの、このように考えております。
この発言だけを見る →
加藤万吉#24
○加藤(万)委員 そこで大臣にお聞きしたいのですよ。
 今財政局長は、九月ないしは来年の二月の地方団体の補正予算でそれぞれ事業量として八千億程度ふえていくだろう、しかし、それは地方財政計画に織り込んだものだと。恐らく経済企画庁は、八千億というのは新しい総合開発計画ですから、それは織り込んでないのですよ。プラスなのですよ。そういうとらえ方をしなければ、円高で落ちている今の日本の景気、この浮揚策が出てこないのです。
 そこで、八千億を新しい追加事業としてやる場合には、当然それに伴う地方財源の負担というものは裏打ちされてこなければならぬわけですね。ですから、恐らく大臣は本会議の答弁で八千億はできます、こう言ったのは、地方財政計画上はちゃんと組み込まれているわけですから、それに伴う地方財政もそうあるわけですから、これはできるでしょう。まあ、これから地方財政問題は別途しますけれども、少なくとも今までの進行ないしは今までの計画の段階ではできるのです。大臣の答弁に間違いはないのです。しかし、経済企画庁が言っているように新たな追加事業で八千億ということになりますと、さあこれはできますかどうか、大臣、どっちの観点で答弁されたのですか。
この発言だけを見る →
矢野浩一郎#25
○矢野政府委員 地方財政計画とそれから現実の地方公共団体の予算の追加といういわばある意味では大変技術的な問題を含んだ御質問でございますので、私よりお答えさせていただきます。
 先ほど申し上げましたように、八千億円の追加見込み額に対しては改めて財源措置をしておりません。それは当初の地方財政計画において財源措置をしたということになるわけでございます。ただ、現実には、地方財政計画というのはあくまでもマクロのものでございますから、個別の地方公共団体において、その地域、地域の実情に応じて、単独事業を計上する場合に具体的には地方債といったようなものをより弾力的に活用する必要があるというような場合には、私どもの方としてはそれに積極的に対応するという意味でのいわば財政的な手当てにとどまる、このように申し上げてよろしいかと思います。
 今回の総合経済対策において八千億の追加を地方公共団体が行ったということと、それからそれが本年度の経済成長にどのように影響をもたらすかということと、それからもう一つはそれが既に地方財政計画の枠内ではないかということとの絡みについての結局は御質問だろうと思いますが、これは私どもの方からお答え申し上げるのが適当かどうかと存じますけれども、経済企画庁の方におかれて経済成長率を計算される場合には、地方財政計画に盛り込んだ単独事業そのものの絶対値を基礎にして行われているわけではないのではないか。いわば地方公共団体の単独事業の決算上と申しますか、実績というのが従来あるわけでございます。こういう成長率を計算するのは随分以前から行われているわけでございますが、その時点からのいろいろの従来の実績がある、そういったものをかみ合わせて当初の見通しを立て、そして、その上にさらに今回の八千億を地方公共団体が追加するとすれば、それがどのように成長率に影響を与えるか、こういうような判断をされているのではなかろうか、このように考えます。
この発言だけを見る →
加藤万吉#26
○加藤(万)委員 相当明らかになりましたが、五十三年度のときに景気浮揚策、たしか五十三年度かと思いますけれども、二千何百億か追加事業をやったことがありますね。あのときには、いわゆる単独事業として追加をしましたから当然地方債を増発する、同時にそれを交付税会計にリンクさせる、こういう措置をとられたわけです。たしか、五十三年度ですかね、年度が間違っておったら訂正します。今度八千億を今財政局長が言われたような形でやるならば、経済企画庁が考えておられるのは今の地方財政計画プラス八千億の中で経済成長率をこう見ておられるのじゃないかと言うならば、もしもその成長率を維持させようとするならば、八千億に対する地方財政の財政的な裏づけというものは別途新たな視点で、しかも強力な財政負担ができるような指導なり条件が整いませんとできませんよ。これは前の、五十三年度ですか五十二年度ですか、もし間違っておったらそこは訂正しますが、そういう措置をとられたわけです。今度だってそうでしょう。そうしなければだめでしょう。ですから、私は、大臣が八千億の単独事業は可能だと言ったときに、はてな、大臣はそこを御存じかなという感じが実はしたのですよ。これは、大臣になられてまだ間がないからなかなか難しかったかもしれませんけれども。もし、経済企画庁が求められているように、数字の上でなくて、実効としても八千億を繰り込んで内需の拡大を四・七%に押し上げて、全体では〇・七%押し上げて、なおそれでも三・五%という経済成長率なんですが、とするならば、それに対する、地方単独事業に対する財政的な措置というものは相当強力にされませんと可能ではないのじゃないですか。どうですか。
この発言だけを見る →
矢野浩一郎#27
○矢野政府委員 委員御指摘のとおり、確かに昭和五十三年度でございます。
 このときには、総合経済対策といたしまして地方単独事業について二千七百億円の追加をいたしました。この二千七百億円につきましては、主として地方債によって措置をした、あとは給与改善費の残等が地財計画の中に見込まれますので、そういうものを充てるということをしたことがございます。このときには、地方債そのものをさらに増発するという形でのいわば経済対策としての具体的措置であったわけでございます。その後、例えば昭和五十七年あるいは昭和五十八年、それから昨年の昭和六十年と、いずれも総合経済対策を行っておるわけでございますが、この段階におきましても五千億、四千五百億あるいは昨年の場合八千億というものを同じように見込んでおるわけでございますが、これらにつきましては、当初の地方財政計画の中で既に財源措置をしてあるものという考え方のもとに対応しておる、こういうことでございます。
 したがいまして、御指摘の点は、さらに八千億についてそれ以上の財源措置をするならばより効果が上がるのではないかという意味では私どもわかりますけれども、今回の総合経済対策においては、財源措置そのものは当初の枠内であって、ただ、地方債の弾力的な措置、これについてはいろいろ地方公共団体からの御相談に応じてまいりこの追加措置の実効が上がるようにしたい、このように私どもの方の立場としては考えた次第でございます。
この発言だけを見る →
加藤万吉#28
○加藤(万)委員 どこに問題点があるかおわかりいただいたと思うのですが、相当な地方財源の裏づけというものを考えませんとこの実効は上がらないと私は思いますから、財政局長はもうベテランですから、そういう地方財政上、弾力的な運用とおっしゃいましたけれども、実際は地方債の増発をどう考えるかということなしにはこれはできませんよ。当然のことですが、ひとつ措置をしっかりとされるように期待をしておきます。
 さて大臣、今度の補正予算ですね、大蔵大臣は、今度の補正予算はやや今の景気の落ち込みに対する緊急避難的な、しかも景気浮揚策を含めた内容として公共事業ないしは災害その他行った、こう言っていらっしゃいますが、大臣も今度の補正はそういう性格のものだというように御認識ですか。
この発言だけを見る →
葉梨信行#29
○葉梨国務大臣 先生おっしゃるとおりだと認識しております。
この発言だけを見る →
← 戻る