上田卓三の発言 (日本国有鉄道改革に関する特別委員会)

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○上田(卓)委員 運輸大臣、今のお話のように、当初在来線も含めて十一年ぐらいでペイするんじゃないかということが、今なかなかその後の社会的変化等も含めてその独算のめどがつかない、こういうようなことのようですね。私は大体そんなものだと思うのですね。だからそういう点で、ある程度長期的、と言ったってどの程度ということになるかわかりませんけれども、少なくとも五年とか十年という一つの見通しの中で何とか採算が合うんだというようなことであっても、これはなかなか難しい、こういうことになっておるわけでありますから、こういう部分というのは相当長期間というように我々考えなければならぬのではないか。そういう意味では短期的には利子補給も含めて相当な赤字になってくる、こういうことは明らかになっておるんじゃなかろうか。
 例えばもう一つ、青函トンネル、これも十五年で約六千億円ですね。実際完成しても、それを後どのように利用するのかというようなめどが立っていない、こういうこともありますね。
 それから本四架橋、これも非常に大事なことでありますけれども、しかしこれとても、これは鉄道が通るわけじゃないんでしょう。通りますか。(橋本国務大臣「備讃線が通ります」と呼ぶ)ああ将来。そういう点で、この本四架橋というものを一つとりましても、直接国鉄というものと一体どこまで関連性があるのか、こういうことにならざるを得ないし、いわんやこの採算性ということになれば一体どうなるのかということで、これ自身も非常に大きな問題があるのではないか、こういうように思っておるわけであります。
 あるいは大都市圏の輸送力の整備とか、あるいはその中でも東海道線とか総武快速とか京葉線など一つ見ましても、それらが採算に乗る部分もあるし乗らない部分もあるわけでありますが、現在の東海道新幹線、非常にドル箱的でありますが、しかしこれ自身もやはり開業まで相当な期間が要ったし、また開業後どの程度で採算がとれたのかということに、一番いいところでも相当無理をしているということになるのではないか、私はこういうように思うわけであります。
 こういう点については、例えば昭和三十七年三月二十八日でありますけれども、きのう、おとといですか、ある委員からもお話があったようでございますけれども、当時の鉄道建設審議会での小委員長をされておりました田中角榮先生がこういう発言をしておりますね。「採算のとれないところの投資をしてはならないということは間違いと思う。鉄道の制度の考え方でペイするとかしないとか考えていたら、鉄道の持つ本当の意義は失われると思う。私は、鉄道はやむを得ないことであるならば、赤字を出してもよいと考えている。」私はこれは全く正しい意見だと思っておるわけでありますが、この点について運輸大臣はどのようにお考えでしょうか。

発言情報

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発言者: 上田卓三

speaker_id: 22814

日付: 1986-10-09

院: 衆議院

会議名: 日本国有鉄道改革に関する特別委員会