橋本龍太郎の発言 (日本国有鉄道改革に関する特別委員会)
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○橋本国務大臣 今整備新幹線にお触れになりましたけれども、整備新幹線につきましては、今検討委員会でそれこそ収支のバランスから、あるいは財源から、将来影響等々を勘案して結論を出すということで検討が進められております。しかしこれも、全く赤字になり、あるいは地域の交通体系がそれによって大きく影響を受けるような形で検討委員会の結論が出されるとは私は考えておりません。
同時に、これは上田委員、大変恐縮でありますけれども、ちょっと私は数字を申し上げさせていただきたいのです。
実は、確かに敗戦後、私は敗戦のとき小学校の二年生でありますけれども、敗戦後の混乱期において国鉄が国民生活の維持向上のために果たした役割というものは極めて大きかったと思います。そして、その当時においてはまさに国鉄というものは国民の動脈であり、本当に大きな役割を果たしてきたと私は思います。しかし、その後、一方では自動車交通というものがどんどん伸びてきた、道路も改良されてきた、また、最近特に航空輸送が人的輸送、貨物の一部を含めまして非常に伸びてきた、そういう中で鉄道の果たす役割というものは変わってきたと思うのですね。そして、その変わりつつある交通体系の中で従来と同じ考え方で国鉄を考えていったら、また鉄道を考えていったら、これは狂いがくると私は思うのです。現に今鉄道輸送に対して一番国民の要望の強いのは、実は五百キロから七百五十キロの移動であります。次に高いのは三百キロから五百キロの移動であります。千キロを超えればもう完全に航空機の輸送量がふえる。百キロから三百キロの間の移動は自動車が圧倒的なシェアを占めている。そうしますと、私は先ほど申し上げたように、都市圏における通勤通学輸送あるいは中距離都市間の輸送、こういうものが中軸になる鉄道というものを頭に描く限り、従来の国鉄に求めたと同じイメージを今後とも鉄道に求めるというには無理がありはしないか、私も率直に申し上げるとそういう感じがするのです。