佐藤守良の発言 (日本国有鉄道改革に関する特別委員会)

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○佐藤(守)委員 団長の細田委員長にかわりまして、私が第二班、香川県班の派遣委員を代表して御報告を申し上げます。
 派遣委員は、団長の細田吉藏君、野中広務君、井上普方君、上田卓三君、石田幸四郎君、遠藤和良君、工藤晃君、それに私の八名で、現地参加として委員森田一君、月原茂皓君が参加されました。
 会議は、香川県高松港湾合同庁舎において開催し、現地各界の意見陳述者の方々から、日本国有鉄道改革法案等十一法案について意見を聴取し、これに対して熱心な質疑が行われました。
 意見陳述者は、株式会社四国新聞社監査役阪根義雄君、日本労働組合総評議会香川県地方評議会議長加治美夫君、徳島商工会議所会頭布川隆美君、交通問題評論家田中誉君、鉄道労働組合四国地方本部委員長宮道義幸君、四国学院大学講師橋本了一君の六名でありました。
 その陳述内容につきましてごく簡単に申し上げますと、国鉄改革政府八法案に賛成の立場からの意見としては、分割・民営化することは、地域のニーズの反映、責任体制の明確化、競争意識の触発、企業の活性化につながるので賛成である。経済活動の官営、国営の時代は終わり、経営能力により適正規模で行うこと、すなわち小さい方が効率的であり、対応性がある。四国においては、現在、電車は一メートルも走っておらず、ほとんどの鉄道路線は単線であるが、分割・民営になれば、経営のきめ細かいサービスが期待できる。今後、高速道路、空港の整備、本四架橋の開通を考えるとき、四国の鉄道を取り巻く環境は一層厳しいと思われるので、バス部門、関連事業による収入増を図る必要がある。それには、会社法第十条の中小企業との関係について十分なる行政指導あるいは適用除外等を考える必要がある。今後の鉄道近代化のため、設備投資の増大をも考えねばならず、経営安定基金の増額、できれば二千億円にすることが望まれるとともに、物価変動、金利の低下に対する措置も考える必要がある。また、四国は台風常襲地帯で、大災害があれば経営安定基金があっても飛んでしまうので、相互補完措置あるいは特別立法による救済措置を考慮する必要がある。なお、宇高連絡船についても四国鉄道会社の企業に即した船舶の就航方法を十分検討するとともに、雇用問題については四国地方はおくれているので、公務員、地方公務員、産業界に対する確保について一層の努力を願いたい、法律案の早期成立を望む等の意見が述べられました。
 また、反対の立場からの意見としては、国鉄財政の破綻の発生原因別の額、責任の所在が不明確である。本来国鉄の債務でない鉄建公団、本四連絡橋公団等の債務を算入していることは不当である。分割・民営化での地域密着性というが、四国の鉄道事業は伸びる余地がないので、鉄道経営は成り立たない。貨物は減少の一途をたどり、全廃につながる。瀬戸大橋に電化の鉄道を運行させるためには国有鉄道の保持が必要である。新会社の経営予測、収支見通しについて、その根拠は不明確であり、特に営業費用の圧縮は労働者の犠牲と国民へのサービス、安全交通を損なうものである。企業性、効率性の追求は運賃値上げ、ローカル線の切り捨て、要員の削減になる。基金制度は内部補助の変形で、先行き不安である。国鉄改革法第二十三条は違法であり、人材活用センターは精神的アウシュビッツである。国民の財産である国鉄用地は、私的企業の営利目的のために売却すべきではない。資産の切り売りは新会社の経営基盤の破壊につながるので反対である。法律案の慎重審議を望む等の意見が述べられました。
 次いで、各委員から陳述者に対し、関連事業についての住民の私鉄並みの協力、設備資金に係る財政措置の必要性、民営のメリット、貨物会社の旅客会社への統合、地方交通線廃止の歯どめ、金利の動向による経営への影響、安定基金によらなければやれない会社を民間企業と言えるのか等について活発な質疑が行われ、滞りなく、全部の議事を終了した次第でございます。
 以上が第二班の概要でありますが、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと存じますが、速記ができましたならば、第一班と同様のお取り計らいをお願いいたします。
 以上をもって第二班の報告を終わります。(拍手)

発言情報

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発言者: 佐藤守良

speaker_id: 10765

日付: 1986-10-20

院: 衆議院

会議名: 日本国有鉄道改革に関する特別委員会