松田岩夫の発言 (文教委員会)

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○松田(岩)委員 心豊かな人間をつくっていく、いつの時代でも大事なことでございますが、さらにそうした観点からもう少しく具体的なお話を申し上げたいと思うわけでございます。
 教育の基本というのは、やはりそれぞれの生徒、それぞれの子供の成長に応じてさらに一歩一歩、一層の成長を引き出していく、そこに恐らく教育の最も理想的な姿があるんだろうと思うのでございます。一人一人の子供に最もふさわしい教育の場を保障していく、言うべくしてなかなか難しいことではありますが、しかし、豊かな社会における教育というのはまさにそういうものでなければならないと思うのでございます。そうした観点から、一般的ではないかもしれませんが、非常に大事な分野を取り上げてみたいと思うのであります。
 それは言うまでもなく、普通の児童に比べれば知恵の発達がおくれ、あるいは障害を持った子供たちへの教育の問題であります。たまさか私自身もそういう子供を持ちましてしみじみ感ずるわけでありますが、この子供と一緒にアメリカに住む機会を得まして、そしてまた東京に住み、我がふるさと岐阜に住みと、いろいろなところに我が愛する子供とともに住んできたわけでございますが、そうした経験の中からしみじみ感じましたことは、私ども日本の国の教育というのは、果たして本当に一人一人の子供に最もふさわしい教育の場を与えるということになっておるだろうかということでございます。
 例えて申しますれば、こうした子供たちはほとんどの場合言語の障害を持っております。アメリカにおりましたときは、スピーチセラピストという、特別に大学で教育を受け、資格を持った方々が何人も学校に配置になっておりました。と同時にまた、こうした子供たちは精神的な問題をたくさん持っております。そういうことも手伝って、学校には必ずサイコロジストと言われる専門家が配置になっておりました。と同時にまた、こうした子供たちは多かれ少なかれ体の発達、筋肉の発達が不完全であります。そういう特別の訓練のために、フィジカルトレーナーと申しますか、通常の体操の先生以上の、いわば今日的に言えばリハビリの専門家が学校に配置されておったのであります。
 そうしたことを思い比べてみますと、これは一つの分野でございますけれども、しかしどんな子供であれ、よくできる子であればよくできる子なりに、あるいは絵が好きな子なら絵が好きな子なりに、それぞれの子供に応じてその子の発達にふさわしい教育を施していくということは、我が現実を見ますとまだまだ大きなおくれを感ずるわけであります。理想を求め、これからも一層ひとつ、ここまで来た日本の国でありますので、それぞれの子の能力に合わせてそれぞれの子の能力を一層引き出していくという、こうした教育が教育の基本だと思うのであります。そうした意味でも、一つの分野として、こうした障害者教育、養護教育といった面にも、他の子供と比べればそれだけ障害があるだけに一層多くの個人的なケアが要るわけでございますので、現状を考えますと、我が国においてももちろん大変な進歩ではありますが、しかし、なお一層の充実強化のために文部大臣、御尽力を賜りたく思うわけであります。所見を承れればありがたく思います。

発言情報

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発言者: 松田岩夫

speaker_id: 4025

日付: 1986-11-26

院: 衆議院

会議名: 文教委員会