中曽根康弘の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(中曽根康弘君) 中沢議員にお答えをいたします。
 まず、老人保健法の趣旨に対する認識でございます。
 私は、中沢議員が今おっしゃいましたように、公徳心は非常に大事であると思います。我々も心から老人をいたわりまして、老後をせめて安穏に生活できるようにこれからも最大の努力をしてまいりたいと思っております。
 人口の高齢化が急速に進む間におきまして、老人の医療費も非常に増高してきております。大体平均して年一〇%から一二%ぐらい最近の統計ではふえております。老人医療費が大体四兆二千億円から三千億円の間でありますから、したがいまして、一〇%といいましても四千億円以上のお金が毎年毎年余計要ってくるというわけであります。そういうような情勢を見まして、老人医療の体系を世代間の公平を維持しつつ長期・安定的に持続していくということは大問題であります。そういう観点から、政府は、世代間の公平を図り、長期・安定を行うためにこのような改革を行おうとしておるのでありまして、この点については国民の皆様方にもぜひ御理解を得るように努力してまいります。したがいまして、法案撤回の考えはございません。
 次に、長寿社会への対応という問題は政治の最も重大な課題であると思います。政府は、総合的な観点から、六月六日に長寿社会対策大綱を決定いたしまして、それを各省挙げて努力しておるところでございます。この長寿社会対策大綱におきましては、まず第一に雇用・所得保障システム、健康・福祉システム、学習・社会参加システム、住宅・生活環境システム、それから研究開発の推進等々の項目を盛りまして、一つ一つ着実にこれを実行してまいりたいと思っておるわけでございます。このようなビジョンを持ちまして今後とも鋭意努力してまいります。
 次に、六十二年度概算要求における医療費の問題でございますが、国民の医療費負担を適正な水準にしていくためには、医療費自体の適正化作業というものをやはり推進せざるを得ません。今後の医療費適正化対策及び各種関連施策の拡充強化作業については、ただいま幅広く検討中でございまして、六十二年度の対策についても予算編成時までに関係各省との協議及び政府・与党との協議を行うつもりでおります。
 防衛費との問題でございますが、医療費は医療費としての価値があり、防衛費は防衛費としての価値がございます。我々は、防衛費については、他の諸施策との調和を図りながら必要最小限に計上して、節度ある防衛体系を持っておるのでありまして、この点についても御理解を得たいと思います。
 残余の答弁は関係大臣がいたします。(拍手)
    〔国務大臣斎藤十朗君登壇〕

発言情報

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発言者: 中曽根康弘

speaker_id: 15356

日付: 1986-10-17

院: 衆議院

会議名: 本会議