中曽根康弘の発言 (予算委員会)
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○中曽根内閣総理大臣 結果的には、上院において民主党が非常に進出をした、それから下院においても民主党はふえましたが、いわゆる中間選挙の大体の傾向を示した結果である。それから、知事選においては共和党が八人知事をふやして、全国的にはほとんど半分半分ぐらいの情勢になった。こういう情勢で、一般的に新聞やテレビが報ずるように、民主党が優勢である、そういう印象はぬぐえないであろうと思いますが、知事選で共和党が八人もふやしたということは、これはやはり地域的にかなり変化を、将来影響を与える要素はあるだろうと思います。
それで、世界じゅうがアメリカの今後の動きを注目していると思いますが、日本も同じように重大な関心を持って、アメリカの議会がどういうふうに編成されていくか注目してまいりたいと思います。アメリカの場合は、割合に委員会中心主義であり、かつ委員長の政策が非常な影響力を持つという特色を持っております。したがって、日本の貿易関係、安全保障関係にとっても重要な意味を持つ軍事委員会であるとかあるいは財政委員会であるとか、そういうような関係委員会の委員長にどなたがおなりになるか、そういう点について我々は非常に関心を持っております。しかし、アメリカの場合には割合に上下両院とも交錯投票が多いわけでございます。そういう面から、政党的縛りの強い日本のような場合とは状況もまた違ってまいります。ですから、政策、政策ごとにいろいろな変化、対応が出てくる、そう言えると思います。
それから、今度の選挙の結果自体は、一般に言われますように、割合に地域的な問題に関心が強くてこういう結果も出たと言われております。しかし、恐らく八八年の大統領選挙を目指して両党とも体制を整備し、政策を国民にアピールするためにスタートする、そういうことに政治的には流れていくのではないかと思います。最大の関心事はもう次の大統領選挙に移っている。そういう面からアメリカの世界政策あるいは対日政策というものがどういう影響を受けるか、そういう点についても私たちは注目してまいりたいと思っております。
しかし、一般的に言いまして、やはり国家間の関係というものには基本線があるのであって、日本とアメリカの間にある日米安全保障条約を基調とする両国の安全保障の提携、それから太平洋を挟む経済、文化の大きな交流関係を基礎とする日本とアメリカとの揺るぎない友好協力関係、こういう基本線は微動だにもしないと考えております。私は、日本政府の立場も変更はない、そう考えております。今後とも、この基本線を両方で大事にし合いながら、時々刻々起こる問題についても適切に対処して、協調と協議を進めて、世界の平和や安定、繁栄のために協力してまいりたいと考えております。