予算委員会

1986-11-06 衆議院 全405発言

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会議録情報#0
昭和六十一年十一月六日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 砂田 重民君
   理事 今井  勇君 理事 野田  毅君
   理事 浜田 幸一君 理事 林  義郎君
   理事 吹田  愰君 理事 上田  哲君
   理事 川俣健二郎君 理事 近江巳記夫君
   理事 吉田 之久君
      相沢 英之君    愛野興一郎君
      井出 正一君    伊藤宗一郎君
      上村千一郎君    江口 一雄君
     小此木彦三郎君    小渕 恵三君
      越智 通雄君    大野 功統君
      海部 俊樹君    小坂徳三郎君
      左藤  恵君    志賀  節君
      田中 龍夫君    武村 正義君
      渡海紀三朗君    中村正三郎君
      西岡 武夫君    原田  憲君
      福島 譲二君    細田 吉藏君
      前田 武志君    宮里 松正君
      武藤 嘉文君    村山 達雄君
      森  喜朗君    山下 元利君
      井上 一成君    井上 普方君
      稲葉 誠一君    川崎 寛治君
      菅  直人君    嶋崎  譲君
      細谷 治嘉君    長田 武士君
      冬柴 鉄三君    正木 良明君
      渡部 一郎君    木下敬之助君
      楢崎弥之助君    安藤  巖君
      石井 郁子君    岩佐 恵美君
      柴田 睦夫君    寺前  巖君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  中曽根康弘君
        国 務 大 臣 金丸  信君
        法 務 大 臣 遠藤  要君
        外 務 大 臣 倉成  正君
        大 蔵 大 臣 宮澤 喜一君
        文 部 大 臣 塩川正十郎君
        厚 生 大 臣 斎藤 十朗君
        農林水産大臣  加藤 六月君
        通商産業大臣  田村  元君
        運 輸 大 臣 橋本龍太郎君
        郵 政 大 臣 唐沢俊二郎君
        労 働 大 臣 平井 卓志君
        建 設 大 臣 天野 光晴君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     葉梨 信行君
        国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 後藤田正晴君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 玉置 和郎君
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)
        (沖縄開発庁長
        官)
        (国土庁長官) 綿貫 民輔君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 栗原 祐幸君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      近藤 鉄雄君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)     三ツ林弥太郎君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 稲村 利幸君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 味村  治君
        内閣法制局第一
        部長      関   守君
        内閣総理大臣官
        房審議官    本多 秀司君
        警察庁刑事局長 仁平 圀雄君
        総務庁人事局次
        長
        兼内閣審議官  田中  史君
        総務庁行政管理
        局長      佐々木晴夫君
        総務庁行政監察
        局長      山本 貞雄君
        防衛庁参事官  瀬木 博基君
        防衛庁参事官  古川 武温君
        防衛庁参事官  千秋  健君
        防衛庁参事官  筒井 良三君
        防衛庁長官官房
        長       友藤 一隆君
        防衛庁防衛局長 西廣 整輝君
        防衛庁教育訓練
        局長      依田 智治君
        防衛庁人事局長 松本 宗和君
        防衛庁経理局長 池田 久克君
        防衛庁装備局長 鎌田 吉郎君
        防衛施設庁長官 宍倉 宗夫君
        防衛施設庁総務
        部長      平   晃君
        防衛施設庁施設
        部長      岩見 秀男君
        防衛施設庁建設
        部長      大原 舜世君
        防衛施設庁労務
        部長      西村 宣昭君
        経済企画庁調整
        局長      川崎  弘君
        経済企画庁物価
        局長      海野 恒男君
        経済企画庁総合
        計画局長    及川 昭伍君
        科学技術庁科学
        技術政策局長  中村 守孝君
        科学技術庁研究
        開発局長    長柄喜一郎君
        科学技術庁原子
        力局長     松井  隆君
        科学技術庁原子
        力安全局長   佐々木壽康君
        環境庁長官官房
        長       山内 豊徳君
        環境庁企画調整
        局長      加藤 陸美君
        環境庁企画調整
        局環境保健部長 目黒 克己君
        国土庁計画・調
        整局長     星野 進保君
        国土庁大都市圏
        整備局長    柳   晃君
        国土庁地方振興
        局長      澤田 秀男君
        法務省刑事局長 岡村 泰孝君
        外務大臣官房長 北村  汎君
        外務省アジア局
        長       藤田 公郎君
        外務省北米局長 藤井 宏昭君
        外務省欧亜局長 西山 健彦君
        外務省経済局長 渡辺 幸治君
        外務省経済協力
        局長      英  正道君
        外務省条約局長 小和田 恒君
        外務省国際連合
        局長      中平  立君
        外務省情報調査
        局長      新井 弘一君
        大蔵省主計局長 西垣  昭君
        大蔵省主税局長 水野  勝君
        大蔵省関税局長 大橋 宗夫君
        大蔵省理財局長 窪田  弘君
        大蔵省証券局長 北村 恭二君
        大蔵省銀行局長 平澤 貞昭君
        大蔵省国際金融
        局長      内海  孚君
        国税庁次長   冨尾 一郎君
        国税庁調査査察
        部長      日向  隆君
        文部省初等中等
        教育局長    西崎 清久君
        文部省教育助成
        局長      加戸 守行君
        文部省学術国際
        局長      植木  浩君
        文部省体育局長 國分 正明君
        厚生省健康政策
        局長      竹中 浩治君
        厚生省保健医療
        局長      仲村 英一君
        厚生省生活衛生
        局長      北川 定謙君
        厚生省薬務局長 森  幸男君
        農林水産大臣官
        房長      甕   滋君
        農林水産省経済
        局長      眞木 秀郎君
        農林水産省構造
        改善局長    鴻巣 健治君
        農林水産省畜産
        局長      京谷 昭夫君
        農林水産省食品
        流通局長    谷野  陽君
        食糧庁長官   後藤 康夫君
        林野庁次長   松田  堯君
        水産庁長官   佐竹 五六君
        通商産業大臣官
        房審議官    末木凰太郎君
        通商産業省貿易
        局長      畠山  襄君
        通商産業省産業
        政策局長    杉山  弘君
        通商産業省機械
        情報産業局長  児玉 幸治君
        工業技術院長  飯塚 幸三君
        資源エネルギー
        庁長官     野々内 隆君
        中小企業庁長官 岩崎 八男君
        運輸省運輸政策
        局長      棚橋  泰君
        運輸省国際運
        輸・観光局長  塩田 澄夫君
        運輸省航空局長 山田 隆英君
        郵政省郵務局長 富田 徹郎君
        郵政省通信政策
        局長      塩谷  稔君
        郵政省電気通信
        局長      奥山 雄材君
        郵政省放送行政
        局長      森島 展一君
        労働省労働基準
        局長      平賀 俊行君
        労働省婦人局長 佐藤ギン子君
        労働省職業安定
        局長      白井晋太郎君
        建設大臣官房長 高橋  進君
        建設省建設経済
        局長      牧野  徹君
        建設省河川局長 廣瀬 利雄君
        建設省道路局長 萩原  浩君
        自治省行政局長 大林 勝臣君
        自治省財政局長 矢野浩一郎君
        自治省税務局長 津田  正君
 委員外の出席者
        会計検査院長  大久保 孟君
        参  考  人
        (国際協力事業
        団総裁)    有田 圭輔君
        参  考  人
        (海外経済協力
        基金副総裁)  青木 慎三君
        予算委員会調査
        室長      右田健次郎君
    ─────────────
委員の異動
十一月六日
 辞任         補欠選任
  宇野 宗佑君     大野 功統君
  奥野 誠亮君     武村 正義君
  海部 俊樹君     井出 正一君
  松野 幸泰君     前田 武志君
  村田敬次郎君     江口 一雄君
  森  喜朗君     中村正三郎君
  矢野 絢也君     冬柴 鉄三君
  安藤  巖君     石井 郁子君
  柴田 睦夫君     岩佐 恵美君
同日
 辞任         補欠選任
  井出 正一君     海部 俊樹君
  江口 一雄君     渡海紀三朗君
  大野 功統君     宇野 宗佑君
  武村 正義君     奥野 誠亮君
  中村正三郎君     森  喜朗君
  前田 武志君     松野 幸泰君
  冬柴 鉄三君     矢野 絢也君
  石井 郁子君     不破 哲三君
  岩佐 恵美君     金子 満広君
同日
 辞任         補欠選任
  渡海紀三朗君     宮里 松正君
同日
 辞任         補欠選任
  宮里 松正君     村田敬次郎君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 昭和六十一年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和六十一年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和六十一年度政府関係機関補正予算(機第1号)
     ────◇─────
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砂田重民#1
○砂田委員長 これより会議を開きます。
 昭和六十一年度一般会計補正予算(第1号)、昭和六十一年度特別会計補正予算(特第1号)及び昭和六十一年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 各案審査のため、本日、参考人として国際協力事業団総裁有田圭輔君及び海外経済協力基金副総裁青木慎三君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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砂田重民#2
○砂田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ─────────────
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砂田重民#3
○砂田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近江巳記夫君。
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近江巳記夫#4
○近江委員 まず初めに、私は、当面いたします外交、防衛、対外経済、こうした問題につきまして御質問をしたいと思います。
 まず、アメリカの中間選挙の結果が出たわけでございますが、総理はこの結果についてどのような見解、感想をお持ちか、お伺いしたいと思います。
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中曽根康弘#5
○中曽根内閣総理大臣 結果的には、上院において民主党が非常に進出をした、それから下院においても民主党はふえましたが、いわゆる中間選挙の大体の傾向を示した結果である。それから、知事選においては共和党が八人知事をふやして、全国的にはほとんど半分半分ぐらいの情勢になった。こういう情勢で、一般的に新聞やテレビが報ずるように、民主党が優勢である、そういう印象はぬぐえないであろうと思いますが、知事選で共和党が八人もふやしたということは、これはやはり地域的にかなり変化を、将来影響を与える要素はあるだろうと思います。
 それで、世界じゅうがアメリカの今後の動きを注目していると思いますが、日本も同じように重大な関心を持って、アメリカの議会がどういうふうに編成されていくか注目してまいりたいと思います。アメリカの場合は、割合に委員会中心主義であり、かつ委員長の政策が非常な影響力を持つという特色を持っております。したがって、日本の貿易関係、安全保障関係にとっても重要な意味を持つ軍事委員会であるとかあるいは財政委員会であるとか、そういうような関係委員会の委員長にどなたがおなりになるか、そういう点について我々は非常に関心を持っております。しかし、アメリカの場合には割合に上下両院とも交錯投票が多いわけでございます。そういう面から、政党的縛りの強い日本のような場合とは状況もまた違ってまいります。ですから、政策、政策ごとにいろいろな変化、対応が出てくる、そう言えると思います。
 それから、今度の選挙の結果自体は、一般に言われますように、割合に地域的な問題に関心が強くてこういう結果も出たと言われております。しかし、恐らく八八年の大統領選挙を目指して両党とも体制を整備し、政策を国民にアピールするためにスタートする、そういうことに政治的には流れていくのではないかと思います。最大の関心事はもう次の大統領選挙に移っている。そういう面からアメリカの世界政策あるいは対日政策というものがどういう影響を受けるか、そういう点についても私たちは注目してまいりたいと思っております。
 しかし、一般的に言いまして、やはり国家間の関係というものには基本線があるのであって、日本とアメリカの間にある日米安全保障条約を基調とする両国の安全保障の提携、それから太平洋を挟む経済、文化の大きな交流関係を基礎とする日本とアメリカとの揺るぎない友好協力関係、こういう基本線は微動だにもしないと考えております。私は、日本政府の立場も変更はない、そう考えております。今後とも、この基本線を両方で大事にし合いながら、時々刻々起こる問題についても適切に対処して、協調と協議を進めて、世界の平和や安定、繁栄のために協力してまいりたいと考えております。
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近江巳記夫#6
○近江委員 日米関係というものは基本線で今までのそうした友好協力関係は揺るぎのないものである、しかし今後出てくるいろいろな問題については真剣に取り組みたい、こういうお話でございます。
 特に貿易黒字の問題でございますが、我が国の黒字の中では特にアメリカの黒字というものが非常に大きいと思うのですね。そういう点で、民主党が上下両院を制したという中で今後やはり対日圧力というものは非常に強くなると思います。そして特にこの貿易摩擦の問題が非常に大きな問題だと思うのですが、このままで推移しますと、六十一年度どのくらいの対米黒字になるか、経企庁長官か通産大臣、ちょっとお伺いしておきます。
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近藤鉄雄#7
○近藤国務大臣 お答えいたします。
 今年度の貿易収支の見通しでございますが、先生御案内のように、円高によりまして輸入は数量的には前年同期から二割以上ふえているわけでございますけれども、輸出は、いわゆるJカーブ効果がございまして、これも前年同期に比較いたしますと、ドルで申しますと二割くらいふえているわけでございます。そういうことで、六十一年度上半期の収支を見てまいりますと五百億ドルに近い数字になっておりますので、下半期がどうなるかまだわかりませんが、相当の貿易収支の黒字になる予想でございます。
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近江巳記夫#8
○近江委員 今御報告ございましたように、上半期で約五百億ドル、このままで推移いたしますと、強い場合は一千億ドル、あるいは九百億ドル台はいくのではないかと観測されるわけでございますが、そうなってまいりますと、議会の圧力というものが、今まで貿易法案等が上程されたこともあるわけでございますけれども、相当強くなってくる。そうなってきますと、我が国としても当然真剣な対応をしなければならぬと思うわけでございますが、特に貿易摩擦という点につきまして、今後総理はどういう腹構えで進まれるか、お伺いしたいと思います。
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中曽根康弘#9
○中曽根内閣総理大臣 やはり経済構造の調整政策、私が本部長で推進本部で今実行しつつあるこの政策、それから前から実行しておるアクションプログラムの遂行、これを我々の大きな太い政策としてうまずたゆまず前進させていく必要がありますし、それから内需の喚起、このための税制の改正、こういうような問題についても精力的に努力してまいりたいと思っております。
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近江巳記夫#10
○近江委員 政策としては、一つは輸出を抑えるという方法もあります。しかし、これは実際できるかどうか、大変難しい問題でございます。そうすると今度は輸入の増大。輸入ということになってきますと日本は原材料の輸入はどんどんやっておりますけれども、製品の輸入が非常に少ないわけでございますね。そういう点で、今後は製品輸入等をどうしていくか。内需喚起、これは当然やっていかなければならない大事な問題でございます。昨年おとりになったアクションプログラム、これも本当にまだまだ効果もそう出ておらないようでございますし、いろいろあらゆる対策をとって真剣にやっていく必要があろうかと思います。総理も今、特に内需の喚起に力を入れたいとおっしゃっておるわけでございますし、今この補正予算も審議しておるわけでございます。後ほどまた補正予算の中身もやりたいと思いますけれども、実際の成長率、プッシュしていく力としては、補正予算を中心とした政府の緊急対策としても非常に弱いと思います。したがって、総理がおっしゃった内需喚起という点におきましても、もう一段の力を入れていかなければいけないのではないか、このように思うわけでございます。
 それで、今回の民主党の躍進でレーガン大統領としても相当苦境に立つのではないかと思うのですけれども、これについてはどのように思われますか、非常に仲のいい総理でございますので。
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中曽根康弘#11
○中曽根内閣総理大臣 新聞やテレビの報ずるように、民主党が勝って共和党が少し後退した、そう言われておりますが、もしそうであるということになれば、議会関係においてホワイトハウスは今までよりも多少困難が増してくると考えざるを得ません。ただしかし、先ほど申し上げましたようにアメリカの議会は政党的な縛りが弱いものでございますから、やはり委員会の委員の政策、特に委員長の政策というものが非常に影響してくるので、その顔ぶれによりましてはそう変化がないということもありますし、あるいは個々の政策によっていろいろな対応が変わってくる、そういう問題があり得ますので、今その顔ぶれがどういうふうになるか注目しておるところでございます。
 一般的に言いまして、私は、国際関係というものについては、多数党になった場合には今まで以上に責任が出てくるものでございますから、アメリカは今世界をリードしている最強国でありますから、そういう意味において世界をリードしている最強国としての立場を忘れないで上下両院とも政策が形成されるであろうと思いますし、それを強く期待をしているし、日本のみならず全世界がそれを期待している、特に自由世界圏においてはそれを期待しているのではないかと思うのです。アメリカの議会がこの世界の期待にこたえてくれるように要望しておる次第であります。
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近江巳記夫#12
○近江委員 今後、対日圧力といいますか、そういうものが強くなることはあっても弱くなることはないわけでございますし、そういう点では一段と日米間のそうした問題解決に向かって努力をしていただきたいと思うのです。
 今、貿易摩擦という点で私はこれを特に申し上げたわけでございますが、その他日米間で特に総理として今御心配になっておられる問題が何かありますか。
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中曽根康弘#13
○中曽根内閣総理大臣 米ソ首脳会談がどういうふうに今後展開されるか、その場合にSS20等がアジアにおいてどういうふうな処置がとられるか、これが米ソ首脳会談等の中における我々が最も関心を持っている問題で、かねてから我々はレーガン大統領に要望を出して、レーガン大統領にもこれを採用してもらっておりますが、こういう問題が一つあると思います。
 それから、両国間及び世界的意味における日本の黒字の処理の問題、この問題も引き続いて精力的に努力をして、そして一面においては我々みずからすべきことはどんどん遂行すると同時に、アメリカやヨーロッパそのほかにおいて日本の実情について誤解があるという場合には積極的にその誤解を解くように努力していく必要がある、そのように考えております。
 いずれにせよ、この大きな貿易黒字というものは現存する問題でありますから、理屈を超えてこれが処理対応に我々は全力を尽くさなければならぬと考えております。
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近江巳記夫#14
○近江委員 今総理は、その他の問題として特に米ソ間の首脳会談、その結果もたらされる極東のそうした軍縮の問題を非常に心配しておるというお話ございました。
 そこで、続いて日ソ問題についてお伺いしたいと思いますけれども、ゴルバチョフ書記長が来年早々来られるというようなニュースも伝えられておるわけでございますが、このゴルバチョフ書記長の訪日の意義と見通しにつきましてどのようにお考えでございますか。
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倉成正#15
○倉成国務大臣 お答えいたします。
 ゴルバチョフ書記長の来日の問題については、御案内のとおり当方からゴルバチョフ書記長の来日を、年内もしくは来年の一月までに来られるようにという要請をいたしました。なお、私はニューヨークにおいて先方のシェワルナゼ外相との会談においていろいろと懇談をいたしましたけれども、先方は、米ソ会談のこともこれあり、ことしじゅうはいずれにしても無理だ、来年なるべく早い時期に来たいという返答でございました。その後カピッツァ次官が日本に参りまして、なるだけ日本に早く来たいという希望は申しましたけれども、その時期は申しませんでした。
 我が方といたしましては、しばしばこの委員会でもあらゆる委員会でも申し上げておりますように、国会におきまして、また委員会において議決をいただきました北方領土の問題、すなわち我が国の悲願としております平和条約の締結のためには、北方領土問題の解決なくしてはゴルバチョフ書記長の来日が本当に友好かつ意義あるものにならないということをしばしば申し上げまして、政経不可分の立場であるということを申しまして、これを強く我が方の立場を相手に伝えておるわけでございます。しかし、先方はいずれにしてもこちらに来たいという希望を申しております。したがって、ボールは先方の方にあるわけでございますから、これについては時期をいつであるかということを私の方が今云々する立場にはないと思うわけでございます。
 なお、ゴルバチョフが来日された場合にどのようなことが議題となるべきかという問題は、御承知のとおり先ほどから申し上げましたように、やはり平和条約の基本となるべき北方領土の問題、これは当然大きな議題の一つになると思います。同時に、国際情勢あるいはその他の諸問題について、広範な問題について、隣国であるソビエトとの関係において中曽根・ゴルバチョフ両首脳の間において会談が行われることは当然のことだと思うわけでございまして、そのー々がどのような内容のものであるかということは、先方の考え方もございましょうし我が方の立場もございましょうから、ゴルバチョフ書記長が来日の時期を確定した段階におきましては、十分事務当局においてその議題については詰めてみたい。また同時に、議題はそのようにいたしましても、なお首脳同士が会談されることでありますから、もろもろの問題がそれ以外に出てくることも予想されると思う次第でございます。
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近江巳記夫#16
○近江委員 総理は、このゴルバチョフ書記長の来日というものを強く期待されておられるのか、あるいは一部報道によりますと、これは自民党の七夕会というのですか、この席におきましては、必ずしもそうじゃないのだというような、そういう突っぱねたような発言もされたというようなことも報道されておるわけでございますが、総理としての御心境はいかがなものでしょう。
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中曽根康弘#17
○中曽根内閣総理大臣 我々の方からは招待は出してありまして、今先方がいつ来るかということを選択する段階にあって、先方の意思にかかっているということであります。おいでになれば歓迎いたしたい。そして、世界の諸情勢及び日ソ間の重大案件あるいは今後のいろいろな日ソ間の問題等についてもいろいろ懇談をし、話し合いをして、先方の意見も聞きたいし我々の考え方も述べたい、そう考えております。
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近江巳記夫#18
○近江委員 私たちも、特に北方領土の問題につきましてはしばしば私も本委員会におきましてもお伺いしておるところでございますが、これは何回確認しても重大な問題だと思っておりますし、あくまでも四島返還、これは変わらないわけですね。
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中曽根康弘#19
○中曽根内閣総理大臣 きのうもこの席で御答弁申し上げましたが、先般、日ソ復交三十年に当たりまして、衆議院及び参議院においてこのことはまさに満場一致で北方四島返還の決議をしたところであり、これが国民の悲願であります。政府は、これを体しまして全力を振るっていくということでございます。
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近江巳記夫#20
○近江委員 四島ということでございますから、私も当然のことだと思います。
 これは確認だけしておきたいのですけれども、日ソ共同宣言におきましては歯舞、色丹、これは平和条約の締結の後に日本側に引き渡される、このように述べておるわけですが、この二島というものは共同宣言によって外交的に決着済みということになっておるのかどうか、この点いかがですか。確認でございます。
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小和田恒#21
○小和田政府委員 従来からたびたび申し上げておりますように、日ソ共同宣言は日本とソ連との間で厳粛に締結された重要な国際約束でございます。したがって、この第九項に述べられておりますこと、すなわちソ連が日本に対して歯舞及び色丹を日本に引き渡すというのは、ソ連が国際法上日本に対して負っている義務でございます。
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近江巳記夫#22
○近江委員 それから一九七三年の田中・ブレジネフのいわゆる共同声明、この際におきまして、いわゆる領土問題、これを含むということで、しかしソ連側としてはそれを後になりまして違うとか、いろいろなことで必ずしも見解が一致しておらないわけなんです。これは口頭了解ということで来ておるようでございますけれども、その間にありますメモであるとか、そういうような根拠というものはないのですか、ありましたらひとつお答えいただきたいのですけれども。
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西
西山健彦#23
○西山政府委員 お答え申し上げます。
 その間の経緯につきましては、これはそのときの会議に出席しておりました当事者の間の口頭了解ということでございまして、口頭了解という限りにおいてはいささかも疑いのないことでございます。
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近江巳記夫#24
○近江委員 これは以前にも質問したが、同じ答弁でございます。では、次に進みたいと思います。
 そこで、先ほど日米間のことをお聞きしましたときに、総理は極東の、日本の安全という点を非常に懸念しておる、これを米ソでよく話し合ってもらいたいというお話がございましたけれども、ゴルバチョフ書記長が去る十月二十四日、金日成主席との会談の際に、米日韓の軍事ブロックは東のNATOでありソ連の真の脅威である、このように述べておるのですね。さきのレイキャビクの米ソ首脳会談の際も、御承知のようにSS20の極東配備は削減するということだけでございまして、欧州のINFというのは廃絶する、こういう提案もあったということも聞いておるわけでございます。最近のこういう北方領土の軍事力の増強などもあわせまして、ソ連がこのようにアジアに対しまして非常に不信を持っておると思うのでございますけれども、この東のNATOであるというゴルバチョフ発言というものを総理はどのように受けとめておられますか。
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中曽根康弘#25
○中曽根内閣総理大臣 日本は個別的自衛権の範囲にとどまっており、憲法上もそういうことと言われております。集団的自衛権には入らない。そういう点からも、韓国との間において同盟があるということは全く存在しない。したがって、米日韓の関係を極東のNATOであるという考えは認識が間違っている、よく日本の実態を見てもらいたい、そう思います。
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近江巳記夫#26
○近江委員 米ソ首脳の今後の平和への取り組みに強く期待する、総理のそういうお話がございますが、それだけにゆだねるというわけにもいかないわけでございますし、特に総理といたしまして、今後アジアでのそういう核兵器の撤去を含めましてそうした軍縮、そういう管理というものをどのように今後進めていけばいいとお考えでございましょうか。
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中曽根康弘#27
○中曽根内閣総理大臣 国際緊張を緩和していくということ、それから軍縮を推進するということは我が国の政策でございまして、そのためにも今まで努力しておるところでございます。アジアの場合では、朝鮮半島における緊張緩和及びベトナム、カンボジア問題の解決あるいはアフガニスタン問題、こういういろいろな問題がございまして、これらが緊張を呼んでおる一つの原因でもありました。これらの問題が緊張緩和の方向に強く前進されるように、我々は今後とも努力してまいりたいと思っております。
 日本の防衛に関しては、憲法の精神に従いまして、また我々が今まで言ってきておる非核三原則あるいは専守防衛あるいは外国に対して脅威を与えない、そういう考え方に立った限定的小規模による本土防衛、そういう防衛というものを貫いて節度のある防衛政策を実行していく、効率のある防衛政策を実行していく、こういう考えで進んでおりますし、そのことも世界じゅうによく理解してもらうように努力してまいりたいと思います。
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近江巳記夫#28
○近江委員 次に、総理は八日、九日訪中されるわけでございます。これは日中青年交流センターの定礎式に出席されるわけでございますけれども、当然中国首脳と会談をされるわけでございますが、今、こういうアメリカの中間選挙もあり、いろいろと世界も非常に大きな一つの変化といいますかそういうものもあるわけでございますし、どういうような問題を中国首脳と話し合われようとしておるのか、それにつきましてお伺いしたいと思います。
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中曽根康弘#29
○中曽根内閣総理大臣 今回は、私と胡耀邦総書記の間で話しました日中青年交流センターの定礎式に招待が参りまして出席させていただく、そういうことになりましたが、この機会に日中の友好協力を増進していく、そういう見地に立ちまして世界的な諸問題あるいは両国間の諸問題等について隔意なき懇談を先方の指導者としてまいりたい。ちょうど二年ぶりの訪中になりますが、その後いろいろな変化もございましたから、よく話し合ってみたいと考えておる次第でございます。
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