渡辺四郎の発言 (社会労働委員会,地方行政委員会連合審査会)

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○渡辺四郎君 厚生大臣の今の御発言、六団体は、今度の改正案で市町村の国民保険財政の健全化については国の責任を都道府県に転嫁し何らメリットはないんだと、こういう決議をしておるわけです。ですから、さっき自治大臣もおっしゃったように、私は、あくまでこれは国の責任そのものを県なり市町村に転嫁するものであって、これについては絶対にやっぱり容認することはできないというのが地方六団体のあのかたい決議にあらわれておりますから、そこらを踏まえて、ひとつこれからあと質問を続けてみたいと思うんです。
 私自身も、国民皆保険制度のもとで、今大臣がおっしゃったように、他の医療保険との不公平の問題、あるいは国の制度として設けた国保財政の現状の悪化の中で、特に市町村財政がこのことによって大きく圧迫されているということについては両大臣も御承知だと思うんです、自治大臣もさっきおっしゃったわけですから。そういう現状のもとで、国の負担の軽減のみを今度のやっぱり改正案では策しておるんではないか。さっきも申し上げましたが、どう見ても今度の改正案そのものは国の財政的な問題の責任を自治体に転嫁するばかりであって、ほかに何ら地方自治体関係について、あるいは国保関係についてメリットはないんだ、だからいま少し私は地方財政問題についての財政的な問題を述べてみたいと思うんですが、国保の財政そのものは知らされている以上にたくさんの赤字があるんだということを、まず私は厚生大臣に知っていただきたい、自治大臣は所管庁ですから幾らか御存じだと思うんですけれども。
 地方財政白書の中でも、五十八年は赤字団体が三百八十、再差し引き収支の赤字が八百六十二億円だったわけです。これが五十九年には五百八十団体、千六十九億円、そして六十年では八百十一団体に膨れ上がりまして千七百七十億円の赤字と実は報告をされたわけです。知らされている以上に別に赤字があるんだというふうに私が申し上げたのは、市町村関係でもう今既に国保の税あるいは料はもう限界に来ておるものですから、これ以上率の引き上げはできない、そういう中で今日まで一般財源からの繰入金を相当額実は出しておるわけです。例えば、事務費関係の超過負担分だったら五〇%以上各自治体は負担をしておるわけです。それにプラスの自治省が明らかにした部分であって、地方財政白書の中で、六十一年三月に出されたものですが、この中でも、いわゆる他の会計からの繰入金、これが五十八年度が一千二十四億二千四百万円ですね。それから五十九年度が一千百三億八千五百万円、こういう繰入金をいわゆる保険会計の中に入れておるわけです。
 ですから、これはわかった部分だけでもそういうことですから、それ以外にたくさんの実は繰り入れをしながら、あるいはこの町村長会の大会宣言、決議の中にもありますが、例えばここの中の老人医療の関係についても、各町村の実費支弁費と基金からの交付金との乖離が非常に大きい、だからこの部分についてもやはり概算交付金がおくれたりするものですから、その部分についての金利の部分まで含めますと、非常に目に見えない部分というのが、たくさんのやはり自治体の負担金が出ておるということを、まずひとつ厚生大臣、十分頭に入れておいていただきたいと思うんです。
 そこでお聞きをしますが、国保以外の他の政管健保あるいは組合健保なんか、大変な努力をした結果、ここ近年が黒字基調に入っておるわけです。そういう中に立って、国保の場合が何で赤字がこんなに続くのか、いろいろ研究されておるようですけれども、その赤字の原因が老人加入率が高いからというのも私一つの原因だと思うんです。しかし、一番大きな原因はそこではない。国民健保の加入者そのものが全体的に圧倒的に低所得者層が集中をしておる。
 ですから、発足当時は農家の皆さんとかあるいは本当に地域におられる主婦の方とかそういう方たちが加入の中心であったわけですけれども、今では既に四千万を超す加入者になっておる。ところが、その中でも約五百万以上は若い勤労者が入っておるわけです。ところが、そういうふうな中で、先ほど申し上げましたように、非常に圧倒的に低所得者層が集中をしておるというように思いますから、これは事務局で結構ですが、ひとつ所得階層別の加入状況あるいは割合でも結構ですからお示し願いたいと思うんです。

発言情報

speech_id: 110714415X00119861217_005

発言者: 渡辺四郎

speaker_id: 19526

日付: 1986-12-17

院: 参議院

会議名: 社会労働委員会,地方行政委員会連合審査会