渡辺四郎の発言 (社会労働委員会,地方行政委員会連合審査会)
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○渡辺四郎君 結局、寒村の方とか過疎の地域で、いわゆる自分のうちの農業を守るあるいは家を守るということで働いておられる方たちなんかについても、非常に年齢が若い人たちも今農業を守ろうということで頑張っておられるわけですが、そういう方たちに対する、いわゆる低所得者層あるいは働きたくても働く場所がない、だからパートをしながら今食いつないでおるといいますか、そういう低所得の労働者層というのが非常にふえてきておるわけですから、そういう点から見ても私は、今申し上げましたように、低所得者層に対する一つの対策としてこの国民健保問題も考える必要があるんじゃないかという点からお尋ねをしたわけです。
先ほど冒頭に申し上げましたが、自治大臣ははっきりおっしゃいました、今度の改正というのは地方に転嫁をするものだと。ですから、今日まで各市町村ももう最大限国保税の徴収については努力をし、大体もう限界に来ております。そうすると、今の収納率を九一あるいは九二、よいときは九三ぐらいありましたけれども、これ以上上げるというのは大体不可能ではないか。私ら各自治体の、全国的な自治体の状況を聞くわけですからね。ただ聞く場所は違いますよ。しかし、本当に働いておる人たちの意見を調査すれば、もうこれから後どんなに努力しても、今大臣がおっしゃったように、転勤してわからないとか、何でもかんでもある物を持っていってくださいというふうに言われる方もおるわけですよ。
そういう状況の中から見れば、市町村はこれ以上国保の収納率を上げていくというのはもう限界ではないかというようなことで厚生省が思いついた、思いつくというのは大変失礼な話ですけれども、だからこれを県に持っていこう。県に持っていってそれじゃ収納率が上がるか、これは絶対に上がりませんよ。市町村の職員は本当に地域生活圏の中で生活をしておるわけですから、住民の皆さんとは一番直接関係をしておる。その方たちが一生懸命努力をしても、現在最高で九三%しかない。これを県に切りかえたって、なお収納率が落ちてくるというのははっきりしておる。だから、こういうようにかえていくというのは、六団体が指摘をしたように、あくまで財政的な問題ばかりで国がその責任を自治体に転嫁をしたんではないか。ですから、このことについては私自身もやっぱり地方六団体の皆さんと全く同じ意見でありますから、これについては絶対に受け入れるわけにいかないということを強く申し上げておきたいと思うんです。
その次に、老人医療費について若干お尋ねしてみたいと思うんですけれども、健康保険組合の資料によれば、按分率を一〇〇とした場合、健康保険組合の保険料の三〇%がいわゆる今言われております老人医療費の拠出金になる、老人加入率が一〇%を超えると保険料の五〇%が拠出金になるんだ、こういう試算をされておるようです。そうなれば、社会保険そのものがもう崩壊だというふうに分析し指摘もしていますが、私は、今政府が、特に国保の赤字のために、そしてその大きな原因が老人医療にある、だから国保に対してサラリーマンの皆さんやあるいはサラリーマン保険の労使の皆さんたちにどうぞひとつ支援をしてください、そして大変あれですけれども按分率により拠出金の拠出を今提案しておるというような実態であるわけです。
そういうことであれば、さっきから幾らか国保関係の問題を申し上げてまいりましたが、まずもって政府が、厚生省が国保対策についての政府のやはり中長期の展望を示すべきではないか。あるいはこういう展望なり方針を示さずに他の健保の皆さんに拠出金として出してくださいと言うのは、私は礼儀だと思ってないです。無礼だと思うんです。だから、やり方が逆ではないか。今、政府は今後の見通しについて検討中でしょう。検討した結果こういう結果になりましたからという中長期の展望を出して、だからこういう財政の実態ですから他の健保の皆さんもひとつ御協力を願いますよ、お願いしたいですよと、こういうふうにやっぱり持ち出すのが順序ではないかと思うんですよ。だから、今のこの改正案そのものは、私は全く順序が逆だというような気がしてなりません。
先ほど言いましたように、いわゆる健康保険組合そのもの、社会保険制度そのものの崩壊ではないかというふうに言われておりますし、そういう点から見ても私はそう思うわけですが、大臣どうですか、老人医療はもう保険制度でなくて社会保障としてやっぱり実施すべきだというふうにたくさんの皆さんが言われておる。以前はそうだったわけですね。それをずっと逆行してきた。アメリカの場合は、六十五歳以上のお年寄りについては全国民が一緒に見るという社会保障でやっておる
わけです。老人保健法そのものの本来の趣旨から見ても、あるいは言っても、私は社会保障として国民全体として見ていただく、見ようじゃないか、そういう政策をこの時点でつくるべきではないか。
先ほど健康保険組合のことを申し上げましたけれども、だから厚生省の今の出しておること自体が逆ではないか。逆さまではないか。まずもってこういうことを踏まえて、政府の中長期の展望と方針を出し、そして全体的な国民の皆さんに理解をいただく、そういう政策転換をすべきではないかというふうに思うんですけれども、大臣のひとつ所見を聞きたいと思います。