中曽根康弘の発言 (予算委員会)

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○中曽根内閣総理大臣 朝鮮半島の平和と安定の問題は、我々も隣のことでございますから非常に大きな重大な関心を持っております。
 朝鮮半島の平和的統一というものを我々も念願しておるものでございますが、これはあくまで北と南の当事者の話し合いが第一義でございます。しかし、歴史はジグザグの道を通ってきまして、必ずしもたんたんたる一本の道ではない、これはどこの国の歴史にも通ずることでございます。まあ不幸なことにラングーン事件のようなああいう爆弾事件等もありまして、国際環境というものは著しくあれから変わりました。そういうような不幸な事件を経過した後も、その傷をみんなでいやし合う時間が必要であります。そういう形で、今度オリンピックを機に南北オリンピックをやろうじゃないかということで、それが来年に差し迫ってまいりまして、韓国の皆さんもオリンピックを最大限に成功させるように今全力を振るっております。
 先般の韓国の政局に関する一大決断が行われたというのも、一つにはオリンピックを成功させようという民族的悲願に燃えてあれだけの大英断を韓国の野党、与党の皆さんがおやりになったんだろうと私は敬意を表しておる次第でございますが、こういうようないろいろな経過をたどりながらも、オリンピックというものを機に、ラングーン事件以来いろいろな問題が起こったその傷をいやして、そしてこの大きな追い風のもとに、北と南が平和的話し合い、さらに平和的統一への軌道を設定されんことを私は願ってやみません。
 朝鮮半島に隣接する関係国といたしましても、みんなその点については同じような関心を持っていると思います。朝鮮半島の問題については、不幸な朝鮮戦争がありまして、米軍、国連軍の存在というものを無視できません。また、北の方を応援した中国というものもまた無視できません。また、朝鮮半島の問題については、ソ連も日本も大きな関心を持っておるわけでございます。そういう周辺の関係国の平和的統一へ向けての話し合いが徐々に徐々に進行していくように、我々としても環境づくりをやることが望ましい。そういう意味で、韓国の御要望等も私はこの四年半ずっと聞いてきてまいったのであります。
 韓国は中国との間で貿易を広げあるいは友好関係を増大することに非常に熱心でございまして、そういう面につきまして日本側の協力も求められましたから、私は中国へ参りまして韓国側のその意思を伝達したこともございます。韓中貿易は非常に大きく増大しつつあります。そういうことで、中国と韓国との接近というものの比例に応じて日本と北朝鮮との関係というものの打開も考えでいいのではないか。そういう点については韓国の皆さん方の御意見もよく承って行動する必要がある、そういう考えに立ちまして秋は御意見を承ったこともございます。
 そういう面から見まして、この一番近い関係にある北と南と、それから中国と日本、それからアメリカとソ連という関係になりましょう。中国と日本との関係で、もし打開できる分野があれば我々としては相応の貢献をしたい、韓国の皆さんの御意見も承りつつ前進するのがよろしい、そう思って、そういうような努力をしておるところでございます。このオリンピックというものを機に、さらに南北の話し合いが進められて緊張が緩和される、そしてそういう場が開けてくることを願ってやまない次第でございます。

発言情報

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発言者: 中曽根康弘

speaker_id: 15356

日付: 1987-07-13

院: 衆議院

会議名: 予算委員会