葉梨信行の発言 (地方行政委員会)

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○国務大臣(葉梨信行君) ただいま先生と財政局長との質疑を拝聴しておりました。特に昭和五十年代になりましてから地方財政が困難な中でいろいろの工夫を加えながら今日に至った経緯、あるいはその中における政府の対応の仕方、また国会のいろいろな御論議等を伺った次第でございます。
 この御論議を伺っておりまして感じることは、戦後新しい地方自治制度ができ、新しい理念のもとに出発しました地方自治がまあまあ何とか今日まで至ったけれども、今やややりくり財政になって、また窮迫している地方公共団体もたくさん出てきたという状況から抜け出すためには一体何をやったらいいのか、どういう考え方で対応したらいいのか、こういう問題の御提起であろうと思います。まさにそれを解決するために国、地方を通ずる行財政の改革ということが行われているのであろうと思います。
 地方自治を健全に運営していくためには、理念だけでなくて財政的な裏づけがなければならない。同時にまた、行政的にも行政改革、簡素化ということをさらに一層進めなければならない。この車の両輪のような二つの改革を行っていくことが必要であろうと思うのでございます。
 日本の国が、戦後我々が終戦のときに予想していなかったような大変な発達を遂げ、先ほども御答弁申し上げましたが、世界の中における日本の存在が政治的にも経済的にも大変大きなものになっていて、国民の資産も、国民の経済力もまた大きなものがある。この国民の経済力が国政に、そしてまたある程度の拠出によって、税制によって吸い上げられ地方行政も回っていかなければならない。その日本の国民の力というもの、資産というものあるいは先ほど御質問でもお答え申し上げましたが所得に関する税制、資産に対する税制、消費に対する税制、そういうものを考えますと、それぞれの分母が非常に大きなものになっていて、四十年たった税制のあり方の見直しの中でもう少し素直にそれらの税制が機能してくるならば、これだけ偉大な日本の国あるいは日本国民の力が地方自治体の運営に必要にして十分なほどに拠出されないわけはない、こんなふうな感想を私は持っているわけでございます。
 まさに国、地方を通ずる税制改革というのはそういうものをやっていこうということで、政府が皆様に呼びかけている改革の基本的な考え方であろうと思います。
 ことしの通常国会におきまして御提案申し上げました税制改革についての政府の御提案が廃案になりました。これについては、いろいろなこれに対して考え方がございましょうけれども、国民の理解と協力を求めなければ税制改革ができないという一点について考えてみれば、やや政府税制調査会とか自民党税制調査会の議論は尽くしたと思いますけれども、国民の皆様に対して御理解を求める努力が少し足りなかった。こういうことが廃案に至った原因であろうと私は認識しておりますが、改めて衆議院におきます税制改革協議会等の御論議を通じ、また各界の御意見を伺いながら、もう少し国民の活力を国政と地方行政に生かせる税制のあり方を国会の御協力も得ながらこれから考え出していくべきであろう。そうすれば私は新しい道が必ず開けてくる。日本の国の経済力、繰り返して申し上げますが、国民の力というものは我々が考える以上に偉大なものがあるはずであろう、このように認識している次第でございます。

発言情報

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発言者: 葉梨信行

speaker_id: 14748

日付: 1987-09-17

院: 参議院

会議名: 地方行政委員会