片岡武司の発言 (交通安全対策特別委員会)
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○片岡(武)委員 現在はちょうど春の全国交通安全運動の真っ最中でございまして、全国各地におきまして大変な御努力をいただいておるわけでございます。そのような期間の中で、先日は四大臣に所信を表明していただきました。それに対して若干の質問をさせていただきたいと思う次第でございます。
我が国は、高度経済成長から安定成長へ、そして数々の困難を克服して、今や国民一人当たりの総生産は世界一だと言われるほどになっております。しかし、実感としてこの豊かさを感ずるにはまだまだ課題を残しております。したがって、これからはゆとりと潤いのある豊かな生活を求める志向がますます強くなっていくと考えられ、人、物の交流がさらに増大をし、それを担う交通の果たす役割というものはさらに大きくなっていくと考えられます。昨年策定されました四全総におきましても、東京への一極集中を是正して、交流ネットワークの推進による多極分散型国土形成を目指し、基本的課題の一つに、安全で質の高い国土環境の整備をうたっております。しかしながら、この基本課題を達成するには、国の内外に及ぶ交流体系の整備が必須条件であり、安全、迅速、快適などの条件を備えた交通体系の確保が必要であります。
ところが、近年における道路交通事故の増加や大量高速交通下の鉄道、航空等における事故の大規模化など、常に国民生活を脅かしつつあるのがこうした交通に関する事故であります。特に、最近の自動車輸送の増大等によって、生活環境の中における交通事故への不安は深刻になりつつあります。昨年の総理府の調査によりますと、道路歩行中に交通事故の不安を感ずると答えた方は六六・二%に上り、五十九年の調査に比べて、わずか三年の間に一〇%以上ふえておるわけであります。こうした交通事故への不安を解消することが安全でゆとりと潤いのある豊かさが実感できる社会を築くことになると思うわけでありますが、こうした観点に基づきまして若干の質問をさせていただきたいと思うわけであります。
まず最初に、三月九日に当委員会におきまして、四大臣より所信を表明していただきました。特に高鳥総務庁長官は、国民を交通事故の脅威から守り、安全、円滑かつ快適な交通社会を実現することは、国民福祉の根幹にかかわる極めて重要な政治課題であると考えていると述べられております。さらに、国民の皆様の御理解と御協力を得ながら、交通事故の増勢傾向に歯どめをかけ、減少を図ってまいる所存であると強く述べられました。また、梶山国家公安委員長は、交通事故を防止し、安全な交通社会を築くことは国の基本的な責務であり、人命尊重を基本理念とした総合的な交通安全対策を強力に推進してまいりたいと考えておりますと述べられております。
まことに心強い所信表明であったと思うわけでありますが、最近の交通事故による死者の数は実は上昇傾向にあります。昭和四十五年の一万六千七百六十五人まではいきませんが、ここ数年は実は九千人台を突破しておるわけであります。しかも、ことしに入ってからは一月が一五・九%増、二月が九%増、三月が一〇%増と、平均しますと一〇%以上増加いたしております。今年度末には多分一万人を突破するのではないかとさえ考えられておりますが、この際、緊急に具体策を示し、また実行しなければならないと考えますけれども、いま一度両大臣、きょうは国家公安委員長はまだお見えではございませんが、高鳥総務庁長官の御決意のほどをお伺い申し上げます。