交通安全対策特別委員会
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会
会議録情報#0
昭和六十三年四月十三日(水曜日)
午前十時一分開議
出席委員
委員長 近江巳記夫君
理事 粟屋 敏信君 理事 加藤 卓二君
理事 片岡 武司君 理事 亀井 善之君
理事 柳沢 伯夫君 理事 関山 信之君
理事 正木 良明君 理事 伊藤 英成君
太田 誠一君 岡島 正之君
川崎 二郎君 北川 石松君
左藤 恵君 山村新治郎君
緒方 克陽君 永井 孝信君
早川 勝君 新井 彬之君
柴田 弘君 辻 第一君
出席国務大臣
国 務 大 臣
(総務庁長官) 高鳥 修君
出席政府委員
警察庁交通局長 内田 文夫君
総務庁長官官房
審議官 紀 嘉一郎君
総務庁長官官房
交通安全対策室
長 原田 達夫君
運輸省地域交通
局陸上技術安全
部長 清水 達夫君
運輸省航空局技
術部長 中村 資朗君
建設大臣官房審
議官 青木 保之君
建設省道路局長 三谷 浩君
委員外の出席者
内閣官房内閣審
議官 藤田不二男君
大蔵省銀行局保
険部保険第二課
長 山本 孝之君
文部省体育局学
校保健課長 込山 進君
厚生省健康政策
局指導課長 松村 明仁君
厚生省健康政策
局医事課長 阿部 正俊君
運輸省地域交通
局自動車保障課
長 村上 伸夫君
自治省財政局財
政課長 遠藤 安彦君
消防庁救急救助
課長 蓼沼 朗寿君
特別委員会第一
調査室長 諸岡 昭二君
─────────────
委員の異動
四月十三日
辞任 補欠選任
新井 彬之君 柴田 弘君
同日
辞任 補欠選任
柴田 弘君 新井 彬之君
─────────────
本日の会議に付した案件
交通安全対策に関する件
────◇─────
この発言だけを見る →午前十時一分開議
出席委員
委員長 近江巳記夫君
理事 粟屋 敏信君 理事 加藤 卓二君
理事 片岡 武司君 理事 亀井 善之君
理事 柳沢 伯夫君 理事 関山 信之君
理事 正木 良明君 理事 伊藤 英成君
太田 誠一君 岡島 正之君
川崎 二郎君 北川 石松君
左藤 恵君 山村新治郎君
緒方 克陽君 永井 孝信君
早川 勝君 新井 彬之君
柴田 弘君 辻 第一君
出席国務大臣
国 務 大 臣
(総務庁長官) 高鳥 修君
出席政府委員
警察庁交通局長 内田 文夫君
総務庁長官官房
審議官 紀 嘉一郎君
総務庁長官官房
交通安全対策室
長 原田 達夫君
運輸省地域交通
局陸上技術安全
部長 清水 達夫君
運輸省航空局技
術部長 中村 資朗君
建設大臣官房審
議官 青木 保之君
建設省道路局長 三谷 浩君
委員外の出席者
内閣官房内閣審
議官 藤田不二男君
大蔵省銀行局保
険部保険第二課
長 山本 孝之君
文部省体育局学
校保健課長 込山 進君
厚生省健康政策
局指導課長 松村 明仁君
厚生省健康政策
局医事課長 阿部 正俊君
運輸省地域交通
局自動車保障課
長 村上 伸夫君
自治省財政局財
政課長 遠藤 安彦君
消防庁救急救助
課長 蓼沼 朗寿君
特別委員会第一
調査室長 諸岡 昭二君
─────────────
委員の異動
四月十三日
辞任 補欠選任
新井 彬之君 柴田 弘君
同日
辞任 補欠選任
柴田 弘君 新井 彬之君
─────────────
本日の会議に付した案件
交通安全対策に関する件
────◇─────
近
片
片岡武司#2
○片岡(武)委員 現在はちょうど春の全国交通安全運動の真っ最中でございまして、全国各地におきまして大変な御努力をいただいておるわけでございます。そのような期間の中で、先日は四大臣に所信を表明していただきました。それに対して若干の質問をさせていただきたいと思う次第でございます。
我が国は、高度経済成長から安定成長へ、そして数々の困難を克服して、今や国民一人当たりの総生産は世界一だと言われるほどになっております。しかし、実感としてこの豊かさを感ずるにはまだまだ課題を残しております。したがって、これからはゆとりと潤いのある豊かな生活を求める志向がますます強くなっていくと考えられ、人、物の交流がさらに増大をし、それを担う交通の果たす役割というものはさらに大きくなっていくと考えられます。昨年策定されました四全総におきましても、東京への一極集中を是正して、交流ネットワークの推進による多極分散型国土形成を目指し、基本的課題の一つに、安全で質の高い国土環境の整備をうたっております。しかしながら、この基本課題を達成するには、国の内外に及ぶ交流体系の整備が必須条件であり、安全、迅速、快適などの条件を備えた交通体系の確保が必要であります。
ところが、近年における道路交通事故の増加や大量高速交通下の鉄道、航空等における事故の大規模化など、常に国民生活を脅かしつつあるのがこうした交通に関する事故であります。特に、最近の自動車輸送の増大等によって、生活環境の中における交通事故への不安は深刻になりつつあります。昨年の総理府の調査によりますと、道路歩行中に交通事故の不安を感ずると答えた方は六六・二%に上り、五十九年の調査に比べて、わずか三年の間に一〇%以上ふえておるわけであります。こうした交通事故への不安を解消することが安全でゆとりと潤いのある豊かさが実感できる社会を築くことになると思うわけでありますが、こうした観点に基づきまして若干の質問をさせていただきたいと思うわけであります。
まず最初に、三月九日に当委員会におきまして、四大臣より所信を表明していただきました。特に高鳥総務庁長官は、国民を交通事故の脅威から守り、安全、円滑かつ快適な交通社会を実現することは、国民福祉の根幹にかかわる極めて重要な政治課題であると考えていると述べられております。さらに、国民の皆様の御理解と御協力を得ながら、交通事故の増勢傾向に歯どめをかけ、減少を図ってまいる所存であると強く述べられました。また、梶山国家公安委員長は、交通事故を防止し、安全な交通社会を築くことは国の基本的な責務であり、人命尊重を基本理念とした総合的な交通安全対策を強力に推進してまいりたいと考えておりますと述べられております。
まことに心強い所信表明であったと思うわけでありますが、最近の交通事故による死者の数は実は上昇傾向にあります。昭和四十五年の一万六千七百六十五人まではいきませんが、ここ数年は実は九千人台を突破しておるわけであります。しかも、ことしに入ってからは一月が一五・九%増、二月が九%増、三月が一〇%増と、平均しますと一〇%以上増加いたしております。今年度末には多分一万人を突破するのではないかとさえ考えられておりますが、この際、緊急に具体策を示し、また実行しなければならないと考えますけれども、いま一度両大臣、きょうは国家公安委員長はまだお見えではございませんが、高鳥総務庁長官の御決意のほどをお伺い申し上げます。
この発言だけを見る →我が国は、高度経済成長から安定成長へ、そして数々の困難を克服して、今や国民一人当たりの総生産は世界一だと言われるほどになっております。しかし、実感としてこの豊かさを感ずるにはまだまだ課題を残しております。したがって、これからはゆとりと潤いのある豊かな生活を求める志向がますます強くなっていくと考えられ、人、物の交流がさらに増大をし、それを担う交通の果たす役割というものはさらに大きくなっていくと考えられます。昨年策定されました四全総におきましても、東京への一極集中を是正して、交流ネットワークの推進による多極分散型国土形成を目指し、基本的課題の一つに、安全で質の高い国土環境の整備をうたっております。しかしながら、この基本課題を達成するには、国の内外に及ぶ交流体系の整備が必須条件であり、安全、迅速、快適などの条件を備えた交通体系の確保が必要であります。
ところが、近年における道路交通事故の増加や大量高速交通下の鉄道、航空等における事故の大規模化など、常に国民生活を脅かしつつあるのがこうした交通に関する事故であります。特に、最近の自動車輸送の増大等によって、生活環境の中における交通事故への不安は深刻になりつつあります。昨年の総理府の調査によりますと、道路歩行中に交通事故の不安を感ずると答えた方は六六・二%に上り、五十九年の調査に比べて、わずか三年の間に一〇%以上ふえておるわけであります。こうした交通事故への不安を解消することが安全でゆとりと潤いのある豊かさが実感できる社会を築くことになると思うわけでありますが、こうした観点に基づきまして若干の質問をさせていただきたいと思うわけであります。
まず最初に、三月九日に当委員会におきまして、四大臣より所信を表明していただきました。特に高鳥総務庁長官は、国民を交通事故の脅威から守り、安全、円滑かつ快適な交通社会を実現することは、国民福祉の根幹にかかわる極めて重要な政治課題であると考えていると述べられております。さらに、国民の皆様の御理解と御協力を得ながら、交通事故の増勢傾向に歯どめをかけ、減少を図ってまいる所存であると強く述べられました。また、梶山国家公安委員長は、交通事故を防止し、安全な交通社会を築くことは国の基本的な責務であり、人命尊重を基本理念とした総合的な交通安全対策を強力に推進してまいりたいと考えておりますと述べられております。
まことに心強い所信表明であったと思うわけでありますが、最近の交通事故による死者の数は実は上昇傾向にあります。昭和四十五年の一万六千七百六十五人まではいきませんが、ここ数年は実は九千人台を突破しておるわけであります。しかも、ことしに入ってからは一月が一五・九%増、二月が九%増、三月が一〇%増と、平均しますと一〇%以上増加いたしております。今年度末には多分一万人を突破するのではないかとさえ考えられておりますが、この際、緊急に具体策を示し、また実行しなければならないと考えますけれども、いま一度両大臣、きょうは国家公安委員長はまだお見えではございませんが、高鳥総務庁長官の御決意のほどをお伺い申し上げます。
高
高鳥修#3
○高鳥国務大臣 ただいま片岡委員御指摘のように、最近の交通事故による死傷者数というのは非常に深刻な事態になっておるわけでありまして、ここのところずっと九千人を突破いたしております。昨日現在の数字で申し上げますと、二千五百九十三人の死者でありまして、二百五十人増加をいたしておりまして、昨年に比べまして一〇・七%の増加というような事態であります。このままに推移をいたしますれば一万人を超えるという非常に懸念せざるを得ない状況にございますので、私どもといたしましては、この際、全力を挙げて交通安全対策の推進をしなければならない、このように考えておるところであります。特に、世論調査などの結果を見ますと、歩道の整備をもっと図ってほしいというのが四四・一%ございますし、あるいはまた交通の取り締まり関係では、スピード違反や無免許運転、酔っぱらい運転などをもっと厳しく取り締まれという声が五三・六%というような数字も出ております。
そうした面で、施設の整備あるいは交通マナーをきちっとやってもらうとかいろいろな方策を徹底させまして、何とかして私どもの目標といたしております昭和六十五年には八千人以下という目標を達成したいというふうに考えているところでございます。緊急に総合的な対策をやれという御指摘につきましては、関係各省庁と十分協議をいたしまして取り進めてまいりたい、このように思っております。
この発言だけを見る →そうした面で、施設の整備あるいは交通マナーをきちっとやってもらうとかいろいろな方策を徹底させまして、何とかして私どもの目標といたしております昭和六十五年には八千人以下という目標を達成したいというふうに考えているところでございます。緊急に総合的な対策をやれという御指摘につきましては、関係各省庁と十分協議をいたしまして取り進めてまいりたい、このように思っております。
片
片岡武司#4
○片岡(武)委員 ありがとうございます。ぜひ目標に向かって頑張っていただきたいと思うわけでございますが、一つだけお伺いをいたします。
いろいろとお話しいただいたわけでありますが、一部には、予算が少ないのではないかという指摘も実はございます。昭和四十六年に死亡事故のピークを迎えて、その後いろいろと安全施設の整備に相当の予算をつけたわけであります。そして、自動車保有率の伸び率の大体二倍ぐらいのペースでこの安全施設の整備が行われてまいりました。その結果昭和五十四年には八千四百六十六人まで死亡事故は減少いたしました。大臣は今、六十五年に八千人以下という目標を言われましたけれども、こうした減少した中において、実はそのあたりからだんだんとこの予算がどうも削られているような感じがする、あるいは、ふえてはおりますけれども、自動車保有率の伸び率に比べて少ないのではないかと言われておりまして、非常にその点を苦慮している方もおみえになるわけであります。現在、自動車一台当たりの安全施設に関する予算というものがどれだけあるかちょっとわかりませんですが、平均をいたしますと大体一万五千円ぐらいになるのではないかとさえ言われておるわけであります。いたずらに予算をふやせということは申し上げませんが、要は必要なものについてはしっかりつけていただく。また、信号機等いろいろと問題があるわけでありますが、質の高い改善というものも必要になってくるわけであります。その点につきまして、これは警察庁になりますでしょうか、御見解を伺いたいと思うわけでございますが、よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →いろいろとお話しいただいたわけでありますが、一部には、予算が少ないのではないかという指摘も実はございます。昭和四十六年に死亡事故のピークを迎えて、その後いろいろと安全施設の整備に相当の予算をつけたわけであります。そして、自動車保有率の伸び率の大体二倍ぐらいのペースでこの安全施設の整備が行われてまいりました。その結果昭和五十四年には八千四百六十六人まで死亡事故は減少いたしました。大臣は今、六十五年に八千人以下という目標を言われましたけれども、こうした減少した中において、実はそのあたりからだんだんとこの予算がどうも削られているような感じがする、あるいは、ふえてはおりますけれども、自動車保有率の伸び率に比べて少ないのではないかと言われておりまして、非常にその点を苦慮している方もおみえになるわけであります。現在、自動車一台当たりの安全施設に関する予算というものがどれだけあるかちょっとわかりませんですが、平均をいたしますと大体一万五千円ぐらいになるのではないかとさえ言われておるわけであります。いたずらに予算をふやせということは申し上げませんが、要は必要なものについてはしっかりつけていただく。また、信号機等いろいろと問題があるわけでありますが、質の高い改善というものも必要になってくるわけであります。その点につきまして、これは警察庁になりますでしょうか、御見解を伺いたいと思うわけでございますが、よろしくお願いいたします。
内
内田文夫#5
○内田(文)政府委員 お答えいたします。
安全施設の整備につきましては逐年努力を重ねてきているところでありますけれども、今お話のありました信号機の問題につきましては、先生御指摘のとおりこれからの整備の重点として、ただ信号機の数をふやすということじゃなしに、信号機の性能を向上化することによって円滑を図ることがひいては安全につながっていくということでこれに対応していきたい、こう思っております。
この発言だけを見る →安全施設の整備につきましては逐年努力を重ねてきているところでありますけれども、今お話のありました信号機の問題につきましては、先生御指摘のとおりこれからの整備の重点として、ただ信号機の数をふやすということじゃなしに、信号機の性能を向上化することによって円滑を図ることがひいては安全につながっていくということでこれに対応していきたい、こう思っております。
片
片岡武司#6
○片岡(武)委員 ありがとうございます。細かいことを申し上げますとちょっと時間がありませんので、個別にもう一つだけ伺いたいと思います。
これも多分警察庁になると思うわけでありますが、今大都市においては違法駐車というのが非常に問題になっておるわけであります。飛び出し事故が大変多い。その原因は何かといえば、違法駐車によってドライバーからは歩行者をなかなか発見できない、歩行者からは車の距離感というものもなかなか見にくいという面があるわけであります。そこで、昭和六十一年に実は道路交通法の改正が行われたわけでありますが、その改正の趣旨というのが都市部における違法駐車の取り締まりの強化、もう一つはパーキングメーターの増設とパーキングチケットの交付であったわけであります。いわゆる片方で取り締まりの強化を図りながら片方で道路に駐車ゾーンを広げたというわけでありますが、こうした理由は一体どういうことか、またこの改正によってどういう効果があったのか、お聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →これも多分警察庁になると思うわけでありますが、今大都市においては違法駐車というのが非常に問題になっておるわけであります。飛び出し事故が大変多い。その原因は何かといえば、違法駐車によってドライバーからは歩行者をなかなか発見できない、歩行者からは車の距離感というものもなかなか見にくいという面があるわけであります。そこで、昭和六十一年に実は道路交通法の改正が行われたわけでありますが、その改正の趣旨というのが都市部における違法駐車の取り締まりの強化、もう一つはパーキングメーターの増設とパーキングチケットの交付であったわけであります。いわゆる片方で取り締まりの強化を図りながら片方で道路に駐車ゾーンを広げたというわけでありますが、こうした理由は一体どういうことか、またこの改正によってどういう効果があったのか、お聞かせいただきたいと思います。
内
内田文夫#7
○内田(文)政府委員 駐車の問題はまさに世界各国の大都市の抱える大変大きな問題でございまして、このまま放置すれば都市機能を喪失するのじゃないかということを危惧するわけでございまして、そういった意味でこの駐車対策を考えていかなければならないと思っておるわけであります。
現実の駐車問題というものを考えてみますと、例えば東京を見ましても、数年前に調査したところによりましても、瞬間的に違法な駐車というのは十六万台ぐらいある、こう言われておるわけであります。といいますことは、それだけ駐車の需要が多いということでございます。それで、それを収容するだけの路外の駐車場――本来、駐車というのは道路外に駐車することがあるべき姿だと我々も思うわけでありますが、その路外の駐車場が十分整備されていないということからこれだけ大量の車が道路にとまっているということになるのだと思うのです。そういった意味で、もちろん取り締まりも必要でありますけれども、取り締まりだけでこれをなくすということはなかなか難しい。そこで、やはり需要に見合った秩序立った交通安全ということから駐車というものを考えていくべきじゃないかということで、警察庁の方針といたしましては、危険性の高い場所における駐車に対してはこれを厳しく取り締まっていく、道路に駐車をさせることによってそれほど道路の交通に支障を来さないといいましょうか、そういう場所については極力道路に秩序立った駐車を認めていこうということで実はこの制度を始めたわけでございます。
現在まだ緒についたばかりでございまして、昨年一年間で約五千五百台の駐車スペースが新たにできたというにすぎないわけでございます。これからもこれの整備に努めていきたいと思っておりますが、その効果といたしましては、マスコミ等のあれを見てみましても、大変車の流れがよくなったということで好評をいただいているわけでございまして、例えば、埼玉県で路線バスのドライバー六十五人を対象にアンケート調査をいたしたところによりますと、約三分の二の方から、違法駐車車両が少なくなってバスの運行がスムーズになったというお答えをいただいているわけでございます。
この発言だけを見る →現実の駐車問題というものを考えてみますと、例えば東京を見ましても、数年前に調査したところによりましても、瞬間的に違法な駐車というのは十六万台ぐらいある、こう言われておるわけであります。といいますことは、それだけ駐車の需要が多いということでございます。それで、それを収容するだけの路外の駐車場――本来、駐車というのは道路外に駐車することがあるべき姿だと我々も思うわけでありますが、その路外の駐車場が十分整備されていないということからこれだけ大量の車が道路にとまっているということになるのだと思うのです。そういった意味で、もちろん取り締まりも必要でありますけれども、取り締まりだけでこれをなくすということはなかなか難しい。そこで、やはり需要に見合った秩序立った交通安全ということから駐車というものを考えていくべきじゃないかということで、警察庁の方針といたしましては、危険性の高い場所における駐車に対してはこれを厳しく取り締まっていく、道路に駐車をさせることによってそれほど道路の交通に支障を来さないといいましょうか、そういう場所については極力道路に秩序立った駐車を認めていこうということで実はこの制度を始めたわけでございます。
現在まだ緒についたばかりでございまして、昨年一年間で約五千五百台の駐車スペースが新たにできたというにすぎないわけでございます。これからもこれの整備に努めていきたいと思っておりますが、その効果といたしましては、マスコミ等のあれを見てみましても、大変車の流れがよくなったということで好評をいただいているわけでございまして、例えば、埼玉県で路線バスのドライバー六十五人を対象にアンケート調査をいたしたところによりますと、約三分の二の方から、違法駐車車両が少なくなってバスの運行がスムーズになったというお答えをいただいているわけでございます。
片
片岡武司#8
○片岡(武)委員 確認をいたしますと、どうしても大都市においては商売上いろいろな理由がありまして駐車スペースがない、したがって道路上へ置かざるを得ないものも出てくる。荷物の積みおろし等があるわけでありますが、また片方ではその駐車がいわゆる車両交通の妨げになっておる、それを何とか解決したいということでこういう対策をとられたわけでありますが、いろいろと検討した結果だと思うわけであります。今のお話だと大変効果があるようなお話もあるわけでありますが、しかし現実としては、やはり道路というものは車が通行するものでありまして駐車するものではない、これはわかり切っておる話であります。
そこで、建設省にちょっとお伺いをいたしますが、これは私の一つの提案でありますけれども、今あるビルに新しく駐車場をつくれなんということはなかなかできるわけではないので、新しく開発するところあるいはビルをつくるところ、こういったものについては商売上必要な駐車スペースを義務づけするような、そういった手だてはございませんでしょうか。
この発言だけを見る →そこで、建設省にちょっとお伺いをいたしますが、これは私の一つの提案でありますけれども、今あるビルに新しく駐車場をつくれなんということはなかなかできるわけではないので、新しく開発するところあるいはビルをつくるところ、こういったものについては商売上必要な駐車スペースを義務づけするような、そういった手だてはございませんでしょうか。
青
青木保之#9
○青木(保)政府委員 現在、駐車場法という法律がございまして、その法律によりますと、いわゆる附置義務条例の規定というものがございます。これによりますと、例えば、駐車場整備地区内または商業地域内あるいは近隣商業地域内におきまして、延べ面積が三千平方メートル以上で条令で定める規模以上の建築物を新築したり、延べ面積が当該規模以上の建築物について増築をする、または建築物の延べ面積が当該規模以上となる増築をしょうとする者に対しましては、条令で駐車場の設置を義務づけることができるような仕組みができております。
この発言だけを見る →片
片岡武司#10
○片岡(武)委員 一通りの基準があるわけでありますけれども、やはりどうしても横着をする人もいます。となれば、新しくつくるものについては面積を問わずそういったものをしっかりと設置するような方向で検討していただかないと、結局は道路に駐車をする。先ほどの法律改正で、これは批判するつもりは全くありませんが、片方で料金を取って駐車を認める、片方では認めないという相反する政策が実はあるわけであります。となれば、これは当然駐車を意図する人から見れば、払う払わぬの問題は二の次でありまして、あそこが認められてここが認められぬという話になってくるわけであります。ましてや子供の皆さん、お子様たちにそれを説明するについても、金を取るからいいとか金を払ってないからいかぬとかという話にこれはなっていくわけでありますから、その点、もう一度抜本的な改革が必要ではないかと思うわけであります。
先ほど言いましたように、もしそこのビルにいろいろなテナントが入るならば、確実に荷物の積みおろしのスペースを確保するだとか、あるいは必ず二台、三台駐車できるスペースを確保するだとか、そういった建築基準法上の義務づけみたいなものも当然必要になってくると思いますし、道路を設置する場合にも歩道をはっきりと区別させること、それからやはり駐車スペースをはっきり区別させること、これは土地と金といろいろなものが要りますけれども、そういった方向で考えていただきたいと思うわけでございますが、これは警察庁と建設省、両方からちょっとお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →先ほど言いましたように、もしそこのビルにいろいろなテナントが入るならば、確実に荷物の積みおろしのスペースを確保するだとか、あるいは必ず二台、三台駐車できるスペースを確保するだとか、そういった建築基準法上の義務づけみたいなものも当然必要になってくると思いますし、道路を設置する場合にも歩道をはっきりと区別させること、それからやはり駐車スペースをはっきり区別させること、これは土地と金といろいろなものが要りますけれども、そういった方向で考えていただきたいと思うわけでございますが、これは警察庁と建設省、両方からちょっとお伺いしたいと思います。
内
内田文夫#11
○内田(文)政府委員 お答えいたします。
道路での駐車の問題というのは、先生のおっしゃるとおり道路に車をとめないということ、これが本来一番理想的な姿であると思うのです。我々も、パーキングメーター等を設置してとめるということを必ずしも理想的ないい姿だと思っているわけではございませんけれども、先ほど申し上げましたように、瞬間的に東京に十六万台の駐車が現実にある。それを全部違法だと言って取り締まることが社会的に妥当なのかどうか。今この車社会において、車の動きというものが国の経済社会を支えているものだと思うのです。そういった意味で、確かに路上に駐車することによって車の流れに影響を来すということがあることはやむを得ないと思うのですが、それを最小限にして、秩序立った駐車を路外の駐車場が整備されるまで認めていくということがやはり現実的な対応ではないか、こう考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →道路での駐車の問題というのは、先生のおっしゃるとおり道路に車をとめないということ、これが本来一番理想的な姿であると思うのです。我々も、パーキングメーター等を設置してとめるということを必ずしも理想的ないい姿だと思っているわけではございませんけれども、先ほど申し上げましたように、瞬間的に東京に十六万台の駐車が現実にある。それを全部違法だと言って取り締まることが社会的に妥当なのかどうか。今この車社会において、車の動きというものが国の経済社会を支えているものだと思うのです。そういった意味で、確かに路上に駐車することによって車の流れに影響を来すということがあることはやむを得ないと思うのですが、それを最小限にして、秩序立った駐車を路外の駐車場が整備されるまで認めていくということがやはり現実的な対応ではないか、こう考えておる次第でございます。
青
青木保之#12
○青木(保)政府委員 先生おっしゃいますように、駐車場の整備は、道路の円滑な交通を確保するためにおきましても非常に重要な問題だと私どもは認識しておるわけでございます。先ほど申しました附置義務条例によります駐車施設は、現在全国で六十万余の台数を収容できるようになっております。特に名古屋市などは、五万台を超える附置義務の駐車施設が完備しているわけでございます。私ども、このような附置義務をさらに徹底してやってまいりたいと思いますと同時に、附置義務のついていないいろいろなものもあるわけでございますので、そういったものに対しましてはいろいろな融資の制度、税制の措置等もやっておるわけでございますが、これらの制度もあわせ拡充を次第に図ってまいりまして、駐車場の整備を円滑に進めてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →片
片岡武司#13
○片岡(武)委員 持ち時間が余りありませんので、このままやりますとちょっと時間がかかりますから飛ばさせていただきますが、いずれにいたしましても、違法駐車については、世論調査でも厳しくやってほしいという声が大変強うございますので、ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。
いま一つ、違法駐車で一つだけ提案でありますが、先ほど言いましたように、飛び出し事故の原因としてやはり違法駐車があるわけであります。この賠償責任についてであります。事故が起きますと、運転した当事者と飛び出した人、この二つが実は事故原因としてやられるわけでありますが、違法駐車等については全くかかわっていない、今そういう扱いであります。できるかできないか、非常に難しい法律的な問題、いろいろな問題がありますが、事故を起こしたときの違法駐車車両の過失責任、こういった方向で、賠償責任があるのではないかという考え方で検討していただくというようなことは無理でございますでしょうか。
この発言だけを見る →いま一つ、違法駐車で一つだけ提案でありますが、先ほど言いましたように、飛び出し事故の原因としてやはり違法駐車があるわけであります。この賠償責任についてであります。事故が起きますと、運転した当事者と飛び出した人、この二つが実は事故原因としてやられるわけでありますが、違法駐車等については全くかかわっていない、今そういう扱いであります。できるかできないか、非常に難しい法律的な問題、いろいろな問題がありますが、事故を起こしたときの違法駐車車両の過失責任、こういった方向で、賠償責任があるのではないかという考え方で検討していただくというようなことは無理でございますでしょうか。
内
内田文夫#14
○内田(文)政府委員 違法駐車の直前直後の横断によりまして歩行者が被害に遭うというようなケースが大変ふえてきておるところでございまして、まさに先生御指摘のとおりであるわけでありますが、そういった意味では、この違法駐車車両が事故にかかわりを持っているということは間違いないところでございます。ただ、この事故の責任の問題で、我々といたしましては、そういったケースがあった場合に、その違法駐車車両につきましても駐車違反としてこれの検挙の徹底を図っているところでありますけれども、それ以上の刑事責任の追及というのは、先生言われているようになかなか難しい問題がある。我々もいろいろ検討はいたしておるわけでありますが、大変難しい問題があるわけであります。
それから、事故の賠償責任の問題ということになりますと民事上の問題になって、直接警察として関与をするという問題でもございませんので、その実情をちょっと私の方でもつまびらかではないわけでございますけれども、我々としては、違法駐車車両として確実に検挙していくという方針でこれからも臨んでまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →それから、事故の賠償責任の問題ということになりますと民事上の問題になって、直接警察として関与をするという問題でもございませんので、その実情をちょっと私の方でもつまびらかではないわけでございますけれども、我々としては、違法駐車車両として確実に検挙していくという方針でこれからも臨んでまいりたいと思っております。
片
片岡武司#15
○片岡(武)委員 ありがとうございます。賠償責任までいけば多分相当数の車が駐車しなくなるんじゃないかと思うわけでありますので、ちょっと申し上げた次第であります。
時間もございませんので、最後に高鳥総務庁長官にお伺いをいたします。
長官は所信表明の中で、先ほど私も言いましたが、「国民を交通事故の脅威から守り、安全、円滑かつ快適な交通社会を実現することは、国民の福祉の根幹にかかわる極めて重要な政治課題である」と表明をされました。私は、この「国民の福祉の根幹にかかわる」ということに非常に強い感動を実は覚えておるわけであります。
そこで、総理府が昨年十一月に行った調査によりますと、交通対策について何を望むかという項目で、第一位が交通安全対策で六五・二%、第二位が交通の円滑化対策で五〇・二%、あとは数字が相当落ちるようであります。いわばこの二つが非常に強く希望されておるわけでありますが、総合的な安全対策を強く求めているわけであります。私は、国民福祉という観点から見ても、総合的な交通に関する専門的な研究機関の設置が必要ではないかと思うわけであります。
我が国では、運輸省の交通安全公害研究所を初めといたしまして、建設省、通産省、科学技術庁、気象庁等にそれぞれ研究所はありますが、総合的な交通問題を考える専門的なものとなりますと実はいささか疑問があります。ヨーロッパをずっと見れば、西ドイツには連邦交通研究所、イギリスには道路交通研究所、フランスには国立の道路研究所など、非常に権威がありまして、政策が実行できるだけの力を持っている、そういった国の研究機関が実はあるわけであります。我が国におきましても自動車との共存がこれから半永久的に続くわけでありますし、車社会でいかに国民の不安をなくしていくか、これが切なる希望であります。したがって、非常に権威のあるナショナルセンター的な政策が実行できるような研究所、総合的な交通問題を研究する研究所、こういったものをぜひつくっていただきたい、しかも総務庁が中心となってつくっていただくわけにはいきませんでしょうか、この辺ひとつお伺いをしたいわけであります。
今、実際に交通事故で亡くなっておみえになる方が平均一万人あるわけであります。正確には九千人台でありますが、約一万人あるわけであります。負傷される方は七十万人を実は超えております。全国各地で、単純に計算いたしましても一時間に一人の方が亡くなっておられます。また四十五秒に一人の方が負傷しておられるわけでありまして、今この交通問題というものに真剣に取り組んでしっかりとした政策を実行しないことには、せっかく経済的に豊かになっても、その豊かさというものの実感がないその一つにはこうした不安というものがあるのではないかと思うわけであります。こうした不安を解消する上においてもこの研究所の創設ということが不可欠なものではないかと思うわけでありますが、その点についてお伺いをしたいと思うわけであります。
この発言だけを見る →時間もございませんので、最後に高鳥総務庁長官にお伺いをいたします。
長官は所信表明の中で、先ほど私も言いましたが、「国民を交通事故の脅威から守り、安全、円滑かつ快適な交通社会を実現することは、国民の福祉の根幹にかかわる極めて重要な政治課題である」と表明をされました。私は、この「国民の福祉の根幹にかかわる」ということに非常に強い感動を実は覚えておるわけであります。
そこで、総理府が昨年十一月に行った調査によりますと、交通対策について何を望むかという項目で、第一位が交通安全対策で六五・二%、第二位が交通の円滑化対策で五〇・二%、あとは数字が相当落ちるようであります。いわばこの二つが非常に強く希望されておるわけでありますが、総合的な安全対策を強く求めているわけであります。私は、国民福祉という観点から見ても、総合的な交通に関する専門的な研究機関の設置が必要ではないかと思うわけであります。
我が国では、運輸省の交通安全公害研究所を初めといたしまして、建設省、通産省、科学技術庁、気象庁等にそれぞれ研究所はありますが、総合的な交通問題を考える専門的なものとなりますと実はいささか疑問があります。ヨーロッパをずっと見れば、西ドイツには連邦交通研究所、イギリスには道路交通研究所、フランスには国立の道路研究所など、非常に権威がありまして、政策が実行できるだけの力を持っている、そういった国の研究機関が実はあるわけであります。我が国におきましても自動車との共存がこれから半永久的に続くわけでありますし、車社会でいかに国民の不安をなくしていくか、これが切なる希望であります。したがって、非常に権威のあるナショナルセンター的な政策が実行できるような研究所、総合的な交通問題を研究する研究所、こういったものをぜひつくっていただきたい、しかも総務庁が中心となってつくっていただくわけにはいきませんでしょうか、この辺ひとつお伺いをしたいわけであります。
今、実際に交通事故で亡くなっておみえになる方が平均一万人あるわけであります。正確には九千人台でありますが、約一万人あるわけであります。負傷される方は七十万人を実は超えております。全国各地で、単純に計算いたしましても一時間に一人の方が亡くなっておられます。また四十五秒に一人の方が負傷しておられるわけでありまして、今この交通問題というものに真剣に取り組んでしっかりとした政策を実行しないことには、せっかく経済的に豊かになっても、その豊かさというものの実感がないその一つにはこうした不安というものがあるのではないかと思うわけであります。こうした不安を解消する上においてもこの研究所の創設ということが不可欠なものではないかと思うわけでありますが、その点についてお伺いをしたいと思うわけであります。
高
高鳥修#16
○高鳥国務大臣 交通安全対策の推進のためには総合的な研究体制の整備が必要であるということにつきましては、私どもも痛感しているところであります。第四次基本計画におきましては、道路交通の安全に関する各関連分野の協力による総合的な研究開発を一層推進するため、研究開発に関する総合調整機能の充実、試験研究機関相互の連絡協調の強化等を行うということにいたしておりまして、独立した研究機関の設置ということについてはまだ固まっておらないわけであります。基礎的な面につきましては大学、応用面にあっては民間の試験研究機関との協力にまつということになっておるところであります。
御指摘の総合交通研究所構想につきましては、反面、行政の簡素化、行政改革という問題もあるわけでありますけれども、私どもといたしましては、貴重な御提言として今後研究してまいりたい、このように思います。
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片
片岡武司#17
○片岡(武)委員 ありがとうございます。いろいろと難しい問題はあろうかと思うわけでありますが、交通事故そのものを考えますと、法的な規制あるいは道路の構造上の問題、また運転する方あるいは歩行者の方の心理的なものが非常に大きく作用するわけであります。こうしたことを考えますと、やはり短期的な展望、対策あるいは長期的な対策、そういったものを全部総合してやらないと、なかなかこれは一朝一夕に解決できるものではないと思うわけであります。先ほど長官言われましたように行政改革等の問題ということがありますが、私は、行政改革ということを考えれば、なおさらこの研究機関の設置というものは絶対に必要ではないかと思うわけであります。できるならば自動車の依存の高い我が名古屋の方につくっていただくのが一番ありがたいわけでありますけれども、この研究機関構想についてもし前向きに御検討いただくならば、その決意をいま一度お聞かせいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
この発言だけを見る →高
高鳥修#18
○高鳥国務大臣 いろいろな機関で実は今やっていただいておるわけでありまして、科学技術庁あるいは警察庁科学警察研究所、それから総務庁自体もやっておりますし、北海道開発庁でございますとか、あるいは運輸省、建設省土木研究所等々それぞれの機関で交通安全に関する研究をしていただいておりまして、それなりの成果は上がっておると思います。しかしながら、ただいま御指摘のございましたことにつきましては、まさに国民全体の福祉にかかわる重要な事項でございますので、今後、私どもといたしまして、また関係各方面と相談をしながら勉強してまいりたいと思います。
この発言だけを見る →片
近
関
関山信之#21
○関山委員 ただいまも豊かな日本における貧しく、かつ不安に満ちた交通安全対策という御主張がございまして、私も全く同感であります。二十世紀は自動車の世紀、こう言われておるわけでございまして、四十四年、四十五年、交通事故死一万六千という数字を踏まえて交通戦争という言葉も使われたわけでありますが、まさに交通事故は現代の戦争でありますし、交通事故死は現代の最大の悲劇だと言っても差し支えないのだろうと思うのであります。
それにしても、ただいまもお話がありましたように、交通事故の発生件数、死亡事故が非常な勢いで増勢を示していることはお互い憂慮にたえないところでございますけれども、先ほども御答弁ございましたが、このまま行くと一万人を超えるのは不可避ではないか、そんな感じがいたしておりまして、まずもって、この見通しの問題についてぜひひとつ長官の御見解をいただきたいと思いますし、なぜこの時期に急増し始めているのかということについての原因などについても、お考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。
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高
高鳥修#22
○高鳥国務大臣 先ほどもお答えしたところでございますが、四月十二日現在における死亡者数は二千五百九十三人ということで、二百五十人の増加、一〇・七%の増というのが現況であります。そういうことからいたしますと、今年はどうも一万人を超えるという非常に厳しい状況にあるものと考えられます。
そこで、このような増加をしてきた原因でございますが、一つは、昨年も今年もそうでございましたけれども、多雪地域における雪が比較的少ないことによって、その地域においてかなり数がふえたということがございます。さらにまた、ことし、新車の登録台数が物すごく増加してきております。一般的な景気の回復と申しましょうか、そういうものを反映しているのだろうと思いますけれども、そうしたことからいたしまして、車の数がふえれば事故数もそれに伴ってふえていくというような状況にございます。さらにまた、もう一つ言えることは、いわゆる高齢化社会、年を追って高齢化現象が進んでまいっております。そしてお年寄りの方が事故に遭われる、あるいはお年寄りの方が事故を起こす、そういう率もだんだんふえてきておる。そういうことが増加の一因ではないかというふうに考えられます。
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関
関山信之#23
○関山委員 交通局長、いかがでございましょうか。同じ問題について警察サイドからの御見解もいただいておきたいと思います。
それからもう一つ、死亡者の伸びが、ことしに入ってからの数字を見ておりますと件数の伸びを非常に大幅に上回っているのです。件数では、大したことがないとは言えないでしょうけれども、三月などはむしろ四・三下がっている。この辺の因果関係、何か説明つくものでしょうか。あわせお答えいただけるとありがたいと思います。
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内
内田文夫#24
○内田(文)政府委員 先生おっしゃるとおりに、発生件数だとか負傷者はほぼ横ばいということなのですけれども、死者だけが一〇%ふえているというのが現状でございます。
その原因ということでございますけれども、一つ大きなものとしては、若者の二輪車の事故だとかお年寄りの歩行者の事故が大変ふえているという面があるわけでございますが、全体的に見まして、ただいま総務長官のお答えがございましたように、冬場雪が少なかった、暖かかったということから冬の交通量が減らなかった。殊に二輪車など、平年ですと冬の二輪車事故というのは減るわけでございますけれども、ことしは暖かかったせいか、若者の二輪車がかなり活発に動いていたということもあるのだろうと思います。それから、新車も大変売れていると同時に、トラック業界などに聞きましても、今車が足らないぐらい荷動きが激しいということを聞きますけれども、そういった景気全体の動きといいますか、そういうことでそもそも交通の動きの量がふえているというようなことだと思います。それから、高齢者の死者がふえているということにつきましては、全体の人口のふえ方は少ないのですけれども高齢者がかなり急速に伸びてきている。運転免許を持っている方でも、その中に占める高齢者の人口の率というのは年々かなりの率で上がってきている。そういったようないろいろな総合的な問題がこういった結果になっているのではないかと考えているところでございます。
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関
関山信之#25
○関山委員 件数と死亡者の因果関係というのは今の御説明でちょっと出ておりました。私も詳しい資料をいただいておりませんから御見解を伺ったわけでありますが、かなり大型の自動車の事故がふえているのじゃないかなという懸念がありましたので、これはまたいずれの機会に数字を明らかにしながら議論させていただきます。
そこで長官、私はあえてこの時期、異常な事態というふうにとらえなければいかぬと思うのですが、交通安全基本計画で、先ほども御答弁の中に出てまいりましたように、この十年間第三次、第四次と引き続いて、死亡事故を八千人以下にするという抑止目標を掲げているわけです。その抑止目標は当時のものとしては決して間違いだったと思わないのですけれども、今日ここまで来ますと、一体こういう目標を掲げること自体に意味があるのかというよりは、むしろ実際に実現性のない目標を掲げることは、いわば目標なれをするといいましょうか、対策の焦点を欠くといいましょうか対策の緊張感を失うといいましょうか、私はあえてこの時期、この死亡事故抑止目標というのは修正をする、あるいは修正をしないまでも棚上げをして、当面の緊急目標あるいは緊急対策を明らかにすべき時期にあるのじゃないだろうか、こう思うのです。この点について、これは今簡単にそうですねとも言いにくい問題かもしれませんけれども、そのスタートの心構えが、異常事態に対する異常な決意というものがきちっと示されませんとすべては動かないのじゃないか、こういうふうにも思うものでございますからお尋ねをしておきたい。
この発言だけを見る →そこで長官、私はあえてこの時期、異常な事態というふうにとらえなければいかぬと思うのですが、交通安全基本計画で、先ほども御答弁の中に出てまいりましたように、この十年間第三次、第四次と引き続いて、死亡事故を八千人以下にするという抑止目標を掲げているわけです。その抑止目標は当時のものとしては決して間違いだったと思わないのですけれども、今日ここまで来ますと、一体こういう目標を掲げること自体に意味があるのかというよりは、むしろ実際に実現性のない目標を掲げることは、いわば目標なれをするといいましょうか、対策の焦点を欠くといいましょうか対策の緊張感を失うといいましょうか、私はあえてこの時期、この死亡事故抑止目標というのは修正をする、あるいは修正をしないまでも棚上げをして、当面の緊急目標あるいは緊急対策を明らかにすべき時期にあるのじゃないだろうか、こう思うのです。この点について、これは今簡単にそうですねとも言いにくい問題かもしれませんけれども、そのスタートの心構えが、異常事態に対する異常な決意というものがきちっと示されませんとすべては動かないのじゃないか、こういうふうにも思うものでございますからお尋ねをしておきたい。
高
高鳥修#26
○高鳥国務大臣 交通事故による死亡者数が一番多かったのは、昭和四十五年の一万六千七百六十五人であります。その後、交通安全対策あるいは交通マナー、安全思想の普及徹底等々によりまして死者が減ってまいりまして、昭和五十四年には八千四百六十六人になった。特にがくっと下がりましたのにつきましては、いわゆるオイルショックなどによって車を運転するにも慎重を期したというようなことがあったというふうに考えられます。したがいまして、昨年の実績では九千三百四十七人でありますが、私どもといたしましては、減らせば減らせるのだ、減らせるはずだというふうに考えております。特に、二輪車の乗車中の事故が二五・七%、高齢者の事故が二八・四%、もっとも自動車乗車中というのが三四・一%で一番多いわけでありますけれども、二輪車とか高齢者とか、そういう方にもう少し重点を置いてやればかなり減らせるのではないかというふうにも思いますし、また、交通安全思想の普及徹底によりまして自動車乗車中の事故もさらに減らすことが決して不可能ではないというふうに考えておりますので、当面八千人という目標はやはり何とか掲げて努力をしていきたい。そのために、交通安全施設等の整備充実などについてももっともっと努力をしていかなければならぬ、このように思っているところでありまして、今、もうその目標は棚上げだというわけにはちょっといかないのじゃないかというふうに思っております。
この発言だけを見る →関
関山信之#27
○関山委員 私が申し上げているのは、数字そのものの持つ意味を見直すことからしかこの時期の緊急事態に対する対応は始まらないのじゃないかと思うものですから申し上げておりまして、今直ちに長官から基本計画の目標の数字を変えるという御答弁をいただけるとは思わないのですが、どうですか、せめて、ことしは九千人を切るぐらいなことを緊急目標にされたらいかがでしょうか。
この発言だけを見る →高
高鳥修#28
○高鳥国務大臣 八千人という数字は昭和六十五年の数字でございますので、御指摘のようにことし九千人以下に抑える、非常に厳しい状況ではございますが、私どもといたしましては当然そうした努力をしなければならない、このように考えております。
この発言だけを見る →関
関山信之#29
○関山委員 先ほどの御答弁の中でも、緊急対策等につきましても各省間協議をしながらと、こういうお話もございましたので、これ以上このことで議論をしてもしようがないと思いますが、ぜひひとつ緊急対策も含めて抑止目標を、これはそれぞれ地域におりてきますと具体的な県警の目標になるわけですから、どこをどうずればどうなるという答えも個別的にはやはりあり得る、対策として出てくる、そういう数字になるものですからお願い申し上げておきたいと思うわけです。
そこで、実は今いろいろとお話もございましたが、確かに交通安全対策というのは総合的に行われなければならない。しかし、ハードの面の整備というのはそれなりにかなり進んできている。そしてまた、これは進めるにしてもまだまだ十分ではない、たくさんやらなければならない。しかし、それは一挙に事態を解決するほどの、予算の枠組みの中でできることでもないということも一方で踏まえながら、私もかつて申し上げたこともあるのですが、安全教育というものについてやはりもう少し本気にならなければいけないのじゃないのかな。つまり、そういうものでなければ、今日の事態の交通事故を減らす手だてとしては、ある意味で言えば、ハードの面やあるいは警察の指導取り締まりでもある種の限界があるのじゃないか。例えば、高速交通の時代に入ってきて、高速自動車道というのは、ハードの面からいえばこれほどすばらしい安全施設が整備した道路はないわけですね。ないのだけれども、そこで大きな事故が続いているということの問題はまた別な解決を待たなければならない。
日本交通心理学会の会長で、もと科学警察研究所の仕事をされておった宇留野藤雄さんという方の御発言を先般サンデー毎日で読んだのですが、「欧米で行われている安全対策(ハードウエア)は日本ではすべて実施され、車、道路など交通環境はかなりよくなっているのに、しかし、一方でドライバーの安全運転に対する意識がかなり低いのも事実です。交通安全運動を「またか」という目で見る傾向もあります」といったようなことがございます。この面で、先ほど全体的な予算の少なさという問題がありましたが、私も先般の所信のときに資料をいただきまして拝見をいたしましたら、この安全教育の予算というものが、ごくごくわずかではございますけれども、交通安全思想の普及というのは百万円減っているのですね。百万円はわずかじゃないかと長官お考えになるかもしれませんが、全体の枠が一億七千九百万円ですからね。何はともあれ、減っていること自体にこの面での対策のおくれが象徴されているような気がしてならないわけでございます。
ところで、総務庁の安全教育に関する額は幾らか、あるいはふえたか減ったか御存じでしょうか。そして高齢者の安全教育は、今も高齢者のお話がありましたが、何をどれぐらい予算でやるのか。所信の中でも個別の課題としてお取り上げになっているのですけれども、安全教育の問題についてお答えをいただきたい。
この発言だけを見る →そこで、実は今いろいろとお話もございましたが、確かに交通安全対策というのは総合的に行われなければならない。しかし、ハードの面の整備というのはそれなりにかなり進んできている。そしてまた、これは進めるにしてもまだまだ十分ではない、たくさんやらなければならない。しかし、それは一挙に事態を解決するほどの、予算の枠組みの中でできることでもないということも一方で踏まえながら、私もかつて申し上げたこともあるのですが、安全教育というものについてやはりもう少し本気にならなければいけないのじゃないのかな。つまり、そういうものでなければ、今日の事態の交通事故を減らす手だてとしては、ある意味で言えば、ハードの面やあるいは警察の指導取り締まりでもある種の限界があるのじゃないか。例えば、高速交通の時代に入ってきて、高速自動車道というのは、ハードの面からいえばこれほどすばらしい安全施設が整備した道路はないわけですね。ないのだけれども、そこで大きな事故が続いているということの問題はまた別な解決を待たなければならない。
日本交通心理学会の会長で、もと科学警察研究所の仕事をされておった宇留野藤雄さんという方の御発言を先般サンデー毎日で読んだのですが、「欧米で行われている安全対策(ハードウエア)は日本ではすべて実施され、車、道路など交通環境はかなりよくなっているのに、しかし、一方でドライバーの安全運転に対する意識がかなり低いのも事実です。交通安全運動を「またか」という目で見る傾向もあります」といったようなことがございます。この面で、先ほど全体的な予算の少なさという問題がありましたが、私も先般の所信のときに資料をいただきまして拝見をいたしましたら、この安全教育の予算というものが、ごくごくわずかではございますけれども、交通安全思想の普及というのは百万円減っているのですね。百万円はわずかじゃないかと長官お考えになるかもしれませんが、全体の枠が一億七千九百万円ですからね。何はともあれ、減っていること自体にこの面での対策のおくれが象徴されているような気がしてならないわけでございます。
ところで、総務庁の安全教育に関する額は幾らか、あるいはふえたか減ったか御存じでしょうか。そして高齢者の安全教育は、今も高齢者のお話がありましたが、何をどれぐらい予算でやるのか。所信の中でも個別の課題としてお取り上げになっているのですけれども、安全教育の問題についてお答えをいただきたい。