岡田正勝の発言 (地方行政委員会)
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○岡田(正)委員 質問に先立ちまして、民社党・民主連合を代表して、本日はぜひ申し上げなければならないことがあります。それは、皆さん御承知のとおり、楽しかるべき修学旅行に向かいました高知学芸高校の皆さんが、昨日、上海の郊外で列車の大事故に遭われたことであります。春なお浅き今日、桜の花に先駆けて若い生命を異国の地に散らされました皆さんとその御遺族の皆さんに対し、謹んでお悔やみを申し上げる次第であります。
また、聞きますところによりますと、大勢の不明の方々がおいでのようでございます。その方たちの御無事を心から祈願いたし、負傷者の皆さんの一日も早い御全快を心からお祈り申し上げたいと思います。
さて次に、私は大臣にこの機会にぜひお礼を申し上げたいと思うのです。それは、去る三月二十二日、当委員会におきまして質問をさせていただきました。社会正義に関して三つの案件を出して大臣の所信をただしたところでございますが、梶山大臣は私の意見に深く共鳴をされまして、こう言われました。人の災難を見過ごしにはできないという風潮を助長しなければならないと私は思いますと、大変力強い決意を表明していただきました。私は信じたいのです。そのおかげであったと思うのでありますが、淡路島の何回も何回も空き巣ねらいに入られた単身赴任の銀行員が、ことしの一月に、今度来たらというので用意しておりましたバットを持って空き巣ねらいを殴りましたところ、不幸にして死んでしまったという事件がありました。その件が起訴猶予になったということをお知らせを受けたのであります。私は本当にうれしかったのです。心から大臣に対して厚く厚くお礼を申し上げたいと思います。
さて次に、いよいよ本題の地方税関係の質問に入らせていただくわけでございますが、大体昔から税金というものはありました。その昔の税金というのは我が国は米でありました。年貢と称して米を納めておったのでありますが、侍や役人の皆さんもその俸給は米をもって支給されました。例えば何石何石取りというように米で勘定されたものであります。すべてが米が単位でございました。
ゆえに私は、従来から日本における米というものは小麦や大豆や他の農産物とは違う、税金と大変大きなかかわりを持っておるというふうにいまだに信じておりますので、地方税の審議に当たりまして、この時間をかりて米の問題について大臣の、あるいは大臣という立場でお答えが難しければせめて個人としての見解でも結構でありますから伺いたいと思って、以下質問を申し上げる次第であります。
今、アメリカは米の完全自由化を日本にぐんぐん迫ってきております。しかして、国内の空気を見てみますと、最終的にはアメリカの圧力に屈して米の輸入自由化も避けられないかなという悲観論がだんだん広がりつつあります。まさに今重要な段階に差しかかっております。
そこで私は、外交評論家の加瀬さんの御意見も交えながら私の意見を申し述べ、大臣の御見解を伺いたいと思うのであります。
日本では稲作というものは民族信仰である神道の基礎となっていると加瀬さんは主張をしております。稲作なしには神道の祭りはあり得ない。稲作がもしなくなったら、それは日本がなくなるときであるとさえ言及をしております。アメリカ人は大変信仰心の厚い、宗教心の厚い国民であります。国民の八割が宗教心を持っておると伝えられております。そこで、日本人にとって米というものはアメリカ人の皆さんにとってクリスマスツリーのようなものであるというようなことを加瀬さんはアメリカ各地で説いて歩かれたそうであります。したがって日本人にとって米は小麦や大豆のような単なる農産物ではありませんと説明をしていくと、ほとんどのアメリカ人が驚いておるそうであります。知らなかったと言います。米がそんなに日本人にとって神聖なものであったのかと大変驚いておると伝えられております。
また、こういう説明もされたそうです。これは私は気のつかなかったことですが、超近代都市の東京のど真ん中に皇居があって、その皇居の中心に天皇みずから毎年田植えをされて収穫をされる水田があります。米が他の農産物とは違って、事ほどさように日本人には宗教的、文化的な大きな意味を持っているのですと説明をすると、大抵のアメリカ人は直ちに理解をしてくれると言っておられます。これが加瀬さんのアメリカ行脚の結果の報告であります。
米の輸入自由化というものを阻止することは不可能ではないと私は今でも信じております。アメリカの米の生産をしておる州というのは五十州の中でわずか五つでございます。五つの州だけで米を生産しております。日本はアメリカの農産物の最大のお客様であります。小麦、大豆、飼料など、日本市場に依存をしておるアメリカの農業生産者を味方につけてアメリカの議会に働きかけるべきとき、今まさにそのときであると思うのであります。
ここに私は、総理府が昨年九月に行われた日本人の食生活世論調査の結果を一部持ってまいりました。その中で、外国産より高くても、少なくとも米などの基本食糧は生産コストを引き下げながら国内でつくる方がよい、いわゆる自給自足をしてもらいたいという人が七一・二%もおられたということであります。また、九五%の人が主食として日本人に最もふさわしいのは米であると言っておられるそうでございます。このことは、国民の皆さんは基本食糧だけは自給自足をするべきだという食糧の安全保障を求めておられるのではないかなと私は読み取りました。本当に力強いことだと私は大変この世論調査の結果に感謝をしておるのであります。また一方では、日本農業の近代化とコストの低減、流通や加工システムを合理化して中間のむだをなくして経費の圧縮に努めるということもまた必要なことであります。こういうことをサボってしまえば日本の国民の支持はやがてなくなるでありましょう。日本の国民の支持がなければ稲作を守り抜くこともできないと私は考えるのであります。
以上簡単に私の米というものに対する考え方、昔の税金に対する考え方を申し述べたのでございますが、大臣の許せる立場で、大臣の心に思っていることを、アメリカに届けと言わんばかりに力強く御見解を表明いただきたいと思うのであります。