一井淳治の発言 (決算委員会)
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○一井淳治君 現在の最高裁判所の矢口長官は、ことしの一月一日の「裁判所時報」の年頭のお話にも出ておりますけれども、開かれた裁判所という方向で御努力いただいているようにお受け取りいたしております。国民の目に見えるように、表現、報道の自由が拡大されていく方向に一層の御配慮といいますか、なかなか今までの制度を一挙に変えることは難しいと思いますけれども、御努力をお願いしたいと思います。
それから、今お聞きしたのは法廷内の問題でございますけれども、庁舎内での取材活動というふうな問題が一つ残されております。やはり写真、テレビが一番大事だと思いますけれども、これは全国一律にはいかないと思います。最近では恐らく庁舎内で許されておるのは民事事件の受付ぐらいではないかというふうに私は感じ取っておりますけれども、しかしそれだけでは本当に裁判活動の十分な取材ができていないというふうに思うわけです。よくテレビに出てまいりますのは、例えば公害の被害者が訴状を裁判所に提出するというふうな場面が放映されることが多いわけですけれども、受付で事務的に出しているというだけでは本当の姿があらわれない。
やはり裁判所の階段を受付の方に向かって歩いている、公害の被害者で体調が余りよくありませんから、階段を上がるにしてもかなり足を踏み締めて頑張って階段を上がっていくという状況があると思いますけれども、裁判所に向けて何とか自分の権利を守ろうとして、裁判所の中で一生懸命階段を苦労して上がっておるとかそういったときの顔の表情、そういったものがテレビの画面に出て初めて絵になるといいますか、現在の裁判所の映されておる状態というのは魂が抜けた殻といいますか、模型の裁判所が放映されておる。本当にどういう姿をした人間がどういうふうに動いているかということが出ていないということで、私ども国民の立場に立ってもいま一歩というふうな感じを持っておりますし、また記者諸君の方も、本当にああいった点を報道したいという気持ちを持っておっても、それが裁判所の方で許してもらえないので取材意欲が満たされないということで非常にストレスをためているという状況もあると思います。そういうこともありますので、どうかお持ち帰りいただきまして十分なる検討をお願いいたしたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。