小幡政人の発言 (決算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○説明員(小幡政人君) 先に六十年七月の行革審答申の実施状況から説明させていただきますが、六十年七月には物流関係で四十一項目にわたりまして指摘されているところでございます。このうち、積み合わせ運送許可の弾力化あるいは宅配便の標準約款の制定などを含めまして三十九項目につきましては、現在もう実施済みということになってございまして、残りは二つでございまして、これは先生御指摘のような中期課題二つでございます。
具体的には、トラックの事業区分の見直し等の規制の見直しと、複合一貫輸送を促進する方向での規制の見直しということでございますが、これらにつきましては、昨年から貨物流通局内に検討会を設置いたしまして、実態把握であるとか問題点の整理等の検討作業を行っておるところでございます。この検討作業の結果を踏まえまして、近く運輸政策審議会におきましてこの二つの課題につきまして御審議いただけるようにということでの準備を現在進めておるところでございます。
次に、物流関係規制の強化なりあるいは我々の規制緩和問題に対するスタンスの問題でございますけれども、まず我々といたしましては、物流事業は、宅配便などのように不特定多数の利用者から貨物をお預かりいたしまして、これを破損したり、紛失したりしないようにということで管理し、あるいは保管し運送するということを前提とした事業でございます。
そういう意味から、そのサービスにつきましては、安全性であるとか確実性などの基本的要請にこたえる一定の水準が維持される必要があると考えておりまして、このような見地から事業者に対しましては、一定の資格なり資質等というものを維持させていくことが必要であるというふうに考えております。
さらに加えまして、物流事業は比較的事業の参入が容易であるという特性を持ってございます。そういうことにより、状況によりましては著しい供給過剰というようなことにもなりやすく、その結果労働条件へのしわ寄せなどの弊害を生ずるおそれもあるように考えております。そういうことから、需要に見合った適切な供給力を確保することが必要であるというふうに考えておりまして、これらの要請を担保する手段として、物流にかかわる事業規制というものは十分合理性を有しているというふうに判断してございます。
一方また、物流事業は御案内のように、労働集約的であることから長時間労働というような問題を生じやすい、あるいは経営基盤の弱い中小企業が多い、さらにはまた道路などの公的な場における活動であるということで、第三者を含めた安全問題を惹起しやすいというようないろいろな特色がございます。そういうことでこれらの労働条件の改善であるとか、中小企業の体質強化であるとか、事故防止という観点からの実効性ある政策手段として、この我々の物流事業規制というものは有効に機能しておるのではないかというふうに評価してございます。
一方また、物流事業というものは御案内のように、産業活動と国民生活に伴って発生する非常にダイナミックな物流需要にこたえましてサービスを供給していくという事業でございます。そういうことで、産業、消費構造の転換ということに伴って変化する物流ニーズに柔軟に弾力的に対応していくことが求められているわけでございます。そういう観点から、物流事業をめぐる社会経済環境の変化の中に、そういうものによく対応した形で規制について見直しを適宜行っていくということも必要であろうというふうに考えております。ただその際には、先ほど申し上げましたような物流の特性というものもございますので、現在の物流にかかわる事業規制の果たしている役割なり機能というものが損なわれることのないよう十分留意していく必要があるというふうに考えている次第でございます。