大島良満の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)

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○参考人(大島良満君) 御紹介をいただきました大島でございます。
 私は、十六年間サラリーマンの減税運動と言われるものを東海地方で取り組んでまいりました。きょうは現場の生の声を皆さんにお伝えをするために参りました。
 保育園で、リクルートコスモスという花の株を植えるとお金がふえるそうだが、園に植えるといいねと、先生に質問したそうです。また、政府の高官は自粛だとか襟を正せとおっしゃっておみえになるようですが、新聞を拝見いたしますと、毎日高級料亭で大会社の偉いさんと飲み食いしておみえになるようですが、この金は一体だれが負担をしておるんでしょうか。
 リクルートで何千万円ももうけて一円も税金を払わぬ人たちが中心になって、私たちの暮らしに丸ごと税金をかけようとしている。こんなでたらめのことが数だけで押し通せると思っておるのかという声です。皆さんの耳に庶民の声は聞こえませんか。ごちそうをただで食べ過ぎると聞こえなくなると言っております。少しでも値打ちな品物がないかということでバーゲンカレンダーをつくって、母ちゃんたちが一銭でも安く買いたい、こういう気持ち皆さんわかりますか。たった二週間ぐらいの審議で何が十分な審議をしたと言えるのでしょうか。竹下国会と私たち国民生活とのずれがわからないですか。わからぬ人は、次に当選するのではなくて、落選確実です。はっきり申し上げておきたいと思います。世論調査の結果を皆さんたちは一体どういうふうに思っておみえになりますか。これが現場の声です。自信がおありになるなら国会を解散してみなさい。結果ははっきりします。去年の売上税で一割も県会議員の皆さん落ちられたんじゃないんですか。
 所得減税が目玉だそうですが、最低生活費には課税しない原則からも、生活保護基準より課税最低限度を上げるのかと思ったら、標準世帯でたった八万円の引き上げです。六十二年度の夫婦子供二人の四人世帯の生活扶助基準は約二百三十五万円、改革案では所得税で最高の人で百九十五万、個人住民税で百六十万円です。減税というパンを求めておる人に増税の石を与える、こういう内容に税制改革案はなっておるんじゃないですか。
 源泉徴収制度の欠陥のために、今、年末調整が職場で行われております。翌年三月十五日までに払えばいい税金を私たちは十五カ月も前から払わされておるんです。私たちの所得税は、収入を得るために必要とした経費の実額控除は認められず、画一的な根拠不明の控除があるだけです。その控除の最低額が五十七万円で、控除率は四〇%から五%までの低さです。税務当局が資料を公開しないので、私たちは税金の経費の計算根拠がわからぬままずっと税金を取られております。
 新聞報道によると、大蔵省の算定基準は、年収五百万円のサラリーマンの必要経費はたったの四十八万六千三百十三円です。
 明細の一部を皆さんに念のために紹介をしますと、衣料品は一年間三万五千八百五十二円、背広は三年で一着、オーバーは二十六年で一着、ワイシャツはたったの一・七枚、ほかにシャツ二枚という内容です。身の回り品は一万三千二百五十九円、ネクタイは〇・八本、ケミカル靴が五年で一足。理容、洗濯は二万二千九百八十七円、床屋さんは年に四・六回、これでは床屋さんがつぶれるはずです。文房具は五百六円、万年筆は何と二十九年に一本だそうです。私は、中小企業に三十五年働いておりますので買えるかどうかということですが、年収五百万ありません。つき合い費は一万三千八百七十八円。ここはどういうわけか、さすがの大蔵省も内訳の説明ができぬそうです。皆さんが料亭へ行けば一人前一万円では済まぬと思います。私たちだって忘年会やせんべつや香典、人のつき合いをやるのは当たり前でしょう。どうしてこんな金額でやれますか。これが税金の根拠にみんななっておるんですよ。
 この金額は、本人以外に家族の分も入れてあるんだそうです。生きていてこそ働けるのですから、食事代、住居費、家賃、子供の教育費など一円も、何で認めぬのでしょう。今この計算で私たちの税金が天引きされておるんです。公表できぬはずです。知ればだれでも怒ってまじめに税金を払うのがばからしくなるからです。税制改革はこの点何の改善もしておりません。国会は何をやっておるのかというのがみんな怒っておる声です。
 交代制勤務や住宅や交通政策の無策の結果、マイカー通勤をせざるを得ませんが、自動車には自動車税、重量税、自賠責保険料などがかけられております。任意保険も加えると年間十九万三千百七十五円も負担をさせられておりますが、私たちだけは、自動車は通常の生活に通常必要な資産ではないとの理由で、一円も必要経費が認められず、他の所得者には、これらのほかに修理、車検、ガソリン、減価償却、車を買いかえれば譲渡損など全額の金額がオーケーです。なぜ認める改正をやらぬのですか。
 マル優の廃止は、サラリーマン世帯全体で一兆六千億円もの増税となり、リクルートや土地転がしでぼろもうけした大金持ちの源泉分離課税三五%を一五%も引き下げたために、これらの人に四千億円もの大減税をやっておるじゃないですか。最高税率の引き下げで高額所得者への減税額は大盤振る舞いではありませんか。
 所得二百万円で、六十二、六十三年の減税額合わせて十三万六千六百四十円、五百万円では二十八万七千六百二十円。一億円の人では千三百八十七万四千八百円、十億円の人では何と二年間で一億三千五百六十九万二千五百円も大減税になるんですね。自民党の議員の皆さんの中には、これを政治献金で当てにしておる人がおると新聞に書いてありました。だれが改革の恩恵を受けるのですか。答えは高額所得者の人たちだけじゃないですか。私たち平サラリーマンはだしに使われておるだけです。年収五百万円以下はサラリーマンの七八・六%、二千九百六十二万。みんな有権者ですよ。
 年金生活者の場合どうなったでしょうか。扶養家族になれるのは、六十五歳以下で百五十三万円以下になっちゃいました。去年までは百六十八万円までオーケーだったんです。増税されたわけですね。皆さんたち帰っていって老人クラブで顔向けできますか。年金が上がってもおらぬのに扶養控除がなくなり、家族手当がカットされ、国保料金や固定資産税が上げられるんです。おまけに所得税、税金まで取られるんです。
 相続税、贈与税でも最高税率の引き下げで大資産家を優遇する結果になっております。贈与税の基礎控除六十万円を何で引き上げぬのでしょう。
 株式譲渡益課税もどんなにぼろもうけしても二〇%の分離課税でおしまい。源泉分離課税では売買価格の一%の税金だけで済み、架空名義や他人名義が野放しになります。配当所得者は政府の資料によっても五百九十二万二千円までは所得税がゼロですね。
 法人税は既に六十二年度住民税のはね返りを入れると年間六千億円ぐらいの減税が行われております。これも減税の中身に入れられておるわけです。
 これとは逆に、私たちがつくっておる、暮らしを守るために努力しておる消費生活協同組合には課税強化がたくらまれておるのだそうですね。税制調査会でも論議されておらぬのに突然法案の中に強引に入れられ、適正な手続を経ておらぬというふうに私ども思っておるんですが、国会の民主的な運営からも許せぬことだと思います。絶対反対です。条文を削除すべきだと思います。
 消費税は、皆さんやると言って公約されて当選なさったんですか。うそをついちゃいかぬですよ。うそは神様も仏様も許しません。消費税は、生きていくためのすべてに課税し、税金を払えない人たちにも課税をする不公平な最たる税制であり、絶対反対です。一億円の宝石、一千万円のコートも、千円の私たちの着る下着も同一税率ではたまりません。
 帳簿方式では、売り上げた商品がA、B、Cの三種類で、売り上げの比率が一緒ならAに六%、Bに三%、Cはゼロ、こうすれば平均三%の税率でいいということになるわけです。

発言情報

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発言者: 大島良満

speaker_id: 18590

日付: 1988-12-17

院: 参議院

会議名: 税制問題等に関する調査特別委員会