税制問題等に関する調査特別委員会

1988-12-17 参議院 全131発言

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会議録情報#0
昭和六十三年十二月十七日(土曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
十二月十六日
    辞任         補欠選任
     岩本 政光君     野沢 太三君
     斎藤 文夫君     小野 清子君
     渡辺 四郎君     及川 一夫君
     塩出 啓典君     中野 鉄造君
     和田 教美君     中野  明君
     吉井 英勝君     吉川 春子君
     野末 陳平君     秋山  肇君
     青島 幸男君     下村  泰君
十二月十七日
    辞任         補欠選任
     佐藤謙一郎君     林 健太郎君
     対馬 孝且君     大森  昭君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         梶木 又三君
    理 事
                斎藤 十朗君
                林  ゆう君
                平井 卓志君
                降矢 敬義君
                吉村 真事君
                志苫  裕君
                安恒 良一君
                峯山 昭範君
                近藤 忠孝君
                栗林 卓司君
    委 員
                井上 吉夫君
                井上  孝君
                板垣  正君
                小野 清子君
               大河原太一郎君
                大木  浩君
                岡部 三郎君
                加藤 武徳君
                久世 公堯君
                後藤 正夫君
                斎藤栄三郎君
                下稲葉耕吉君
                田辺 哲夫君
                仲川 幸男君
                野沢 太三君
                林 健太郎君
                藤井 孝男君
                松浦 孝治君
                森山 眞弓君
                及川 一夫君
                大森  昭君
                千葉 景子君
                福間 知之君
                山口 哲夫君
                山本 正和君
                太田 淳夫君
                中野  明君
                中野 鉄造君
                橋本  敦君
                吉川 春子君
                柳澤 錬造君
                秋山  肇君
                下村  泰君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹村  晟君
       常任委員会専門
       員        片岡 定彦君
       常任委員会専門
       員        保家 茂彰君
   参考人
       会 社 社 長  井上 光一君
       会  社  員  西川 元啓君
       生活協同組合E
       コープ中期計画
       委員       米山久美子君
       総評・愛知県労
       働組合評議会常
       任幹事      大島 良満君
       富士短期大学講
       師        西川 寿子君
       大阪しろきた市
       民生活協同組合
       専務理事代行   藤永 延代君
       会 社 役 員  本間 幸男君
       税  理  士  右山昌一郎君
       全国高齢者退職
       者連絡協議会事
       務局長      庄司  中君
       立教大学教授   和田 八束君
       税  理  士  金子 圭賢君
       弁  護  士  中村久瑠美君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○税制改革法案(内閣提出、衆議院送付)
○所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○消費税法案(内閣提出、衆議院送付)
○地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○消費譲与税法案(内閣提出、衆議院送付)
○地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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梶木又三#1
○委員長(梶木又三君) ただいまから税制問題等に関する調査特別委員会を開会いたします。
 税制改革法案、所得税法等の一部を改正する法律案、消費税法案、地方税法の一部を改正する法律案、消費譲与税法案及び地方交付税法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
 本日は、各案につきまして、お手元の名簿の十二名の参考人の方々から御意見を拝聴いたします。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。
 皆様には、御多用中にかかわりませず本委員会のために出席を賜りまして、まことにありがとうございます。委員会を代表いたしまして、心から厚く御礼申し上げます。
 本委員会におきましては、目下税制改革法案外五案を審査中でございますが、本日は忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にしてまいりたいと存じますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 次に、会議の進め方について申し上げます。
 まず、お一人十分程度で御意見を順次お述べいただきまして、その後で委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 それでは、これより順次御意見を承ります。
 まず、井上参考人にお願いいたします。井上参考人。
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井上光一#2
○参考人(井上光一君) 御指名をいただきました井上でございます。
 こういうところで自分の所見を述べる光栄に感謝をいたします。
 最初にお断りをさせていただきたいと思うんですが、十分だそうでございますので、非常に抽象的になったり、それから舌足らずの点があると思いますので、あらかじめお許しをお願いしておきたいと思います。
 私は、税制改革の必要性について二つに絞つてお話を申し上げたい。一つは消費税でございます。もう一つは、事業者の承継税制について特にお願いをしたい、こういうふうに考えております。
 さて、税制改革の必要性でありますけれども、私はこれを是とするものでございます。なぜならば、昭和二十五年のシャウプ税制以来、税制には抜本的な改革がなされておりませんので、当時、経済も小さく、そして流通もほとんどなかった時代の税制と今日の税制では比較にならない相違があって、その間に生ずるアンバランスは大変大きいものではないか。こういうふうに考えますと、今日的現象の中では、これはやはり抜本的に改正すべき必要がある、かように思うからであります。ただし、これを改正するのには、私どもには若干の希望がございますので、その希望についてお話を申し上げたいと存じます。
 まず第一番に消費税でございますが、消費税導入に対する問題については、やはり相当の不安感と懸念が中小企業界にあることは覆いがたい事実でございます。したがって、反対する人も多少おりますし、その意図は依然強いものがございます。これは、そういう制度で価格転嫁ができるか、あるいは納税事務負担費はどうなるのか、将来税金のパーセンテージがどんどん上がっていってしまうんではないのか、こういう不安があるからでございますが、それらのものが明快に改善されれば私はこれはやはり改正する必要がある、こういうふうに思うのでございます。
 それにはまず価格転嫁の問題ですが、中小企業は業種、業態、規模、取引実態、取引の力関係、まさに千差万別でございますので、その中ではなかなか私どもが想像しがたいような取引もありますし、とても中間者が下まで税を転嫁できるというような取引のできない業種もあるわけでございます。したがってこれらについては、本当に価格転嫁の保証をどうするのか、あるいは中小企業者が締結する転嫁・表示カルテル等の必要がどうしても生じてまいりますので、そうしたものについて取引実態に即したガイドラインを早急に示すことが非常に必要ではないか、こういうことをぜひやってほしい、こういうふうに思うわけでございます。したがって、実効性のあるカルテル手法についての情報提供やそうした条項をしっかりつくってほしい、こういうふうに思うわけでございます。
 次には、税の転嫁の問題でございますが、業者間取引で、特に優越的な地位にある大企業とか企業者の消費税負担分をその価格の中に吸収さしてしまうようなものがあることがいろんな取引の中では習慣化されております。そういうことをさせないためにはいかに適正な処理をするか。すなわち取引の下請代金支払遅延等防止法やいろんな問題がありますが、これらのものを若干手直しをして、さらに強固なものにしてこれらのことをさせないような工夫をしてもらうことが必要である。もしこれがないと、私どもが一番心配する一物二価、一つのものが二つの価格構成と、消費者の手に渡るのに、こういう場合が生ずるからでございます。
 次には、中小企業者に対する研修あるいは講習を含めた消費税のPRを初めといたしまして、特に転嫁問題の最前線になる中小企業者には魅力ある商店街づくりや、あるいはこれを支援する方法や転嫁力と転嫁するための事業基金、これはいろいろの問題がこれから生じてまいりますので、それに必要なエキスを生む整備基金事業、こうしたものの創設とか、あるいは商店街の共同利用施設の整備整とん等の促進を図れるような御援助がお願いできればというふうに思うわけでございます。それでないと納税負担がかかる問題、いわゆる納税コストが高くなってまいりますので、そういう点では簡易課税制度やあるいは帳簿方式等の採用を考えられているようですが、さらに加えてこういう配慮が大変必要になってくるということを御認識をいただきたいわけでございます。
 次に、消費税は以上のことにしておいて、承継税制の問題でございますけれども、これは大変大きな問題でございまして、今私どもの周辺で一番困難なのは承継税制の問題だろうというふうに考えております。したがって私どもは、従来、承継税制に対するもっと有利な方向やあるいはまた生前贈与制度や、そうしたものについてあらかじめそういう措置を講じていただくよう長い間かかってお願いを申し上げてきたところでございますが、なかなかこの実現を見るに至っておりません。
 それで、生前贈与制度の創設をこれから考えてまいりますには、いろんな問題点があろうかと思いますが、農業者には既にできておるわけでありまして、一つのサンプルもあるわけでございますから、こうしたものをひとつ手本にしながらも、十分お考えおきをいただきたい、かように思うわけでございます。
 さらに、中小企業者の場合、事業を相続いたしますと、その相続による負担のために事業の縮小を余儀なくされたり、あるいはひどいのになると廃業に追い込まれたりする場合が随所に見受けられまして、これらについては特にお考えをいただきたい、こういうふうに思うわけでございます。
 それから、特に近年の著しい地価の高騰等によりまして自然に財産がふえてきておりますので、そういう意味で、承継税制の場合にこれらの総額がまともに対象になるというのは、実益のないところに対象額がふえるわけでございますので、とても納める方としてはたまったものではないわけでありまして、こうしたことによってそういう今申し上げた倒産とか廃業とかいうものに追い込まれる例が非常に多くなってきた、こういうことでありまして、特にこの辺についての御配慮をお願いしたい。
 個人事業者については、事業用資産の贈与に関する生前の特例制度を設けない、こういうことができるということでございました。中小会社においても株式の評価方式の改善を行い、中小企業における事業承継が円滑にできるようなラインができ上がらないと、なかなかこれは言うにはやすくして行うことは困難ではないかというふうに思いますので、この点については特に御配慮をお願いしたい、こう思う次第でございます。
 それから、税制改革についてはもう私が申し上げるまでもありませんが、公平であり、中立であり、簡素を旨とした中で、中小企業の活力ある維持増進を念頭に置いたものでありますことを切にお願いを申し上げまして、委員長から指示された時間が参りましたので、私の意見の開陳を以上で終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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梶木又三#3
○委員長(梶木又三君) どうもありがとうございました。
 次に、西川元啓参考人にお願いいたします。西川参考人。
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西
西川元啓#4
○参考人(西川元啓君) 会社に二十年間勤務いたし、現在課長の職にあります西川でございます。
 本日は貴重な機会をお与えいただき、まことにありがとうございます。
 それでは、御審議の法案につきまして、これに賛成いたします立場からサラリーマンとしての個人的意見を述べさせていただきたいと存じます。
 私は、今回の法案につきまして全容を把握しているわけではございませんので、見当違いの点もあるかと存じますけれども御容赦いただきまして、日ごろ考えておりますことをこの場で申し述べさせていただきたいと存じます。
 まず最初に、私どもサラリーマンの生活に最も関係の深い所得税法の改正につきまして述べさせていただきます。
 私は、自分を中堅サラリーマンの一人であると認識いたしております。サラリーマンの多くがそうでありますように、会社のため、ひいては、大げさではございますけれども、日本経済の発展のために、仕事に喜びを求め、一生懸命働いておりますけれども、若いときには、毎月会社からいただく給与明細書の所得税でありますとか住民税の額につきまして、まあこんなものかなとそれほど意識していなかったのでございますけれども、近年これがずしっと肩にのしかかってくる、こういう思いを強くいたしております。この理由は二つございます。一つは、私どもの年齢になりますと教育とか住宅の関係でお金がかかること。二つ目には、給与が伸びるその率以上に税金の伸び率、これが高いために、税負担の重みを強く感じる、こういうことからでございます。この現行税制の持つ小刻みな大幅累進税率構造のもとではややもすると働く意欲も減少しかねない、こういうふうに考えている次第でございます。
 したがいまして、このたびの改正によりまして、中堅所得者を中心として税負担の累増感の解消を図るために、これは単に昭和六十三年度の単年度の措置としてのみではなくて、税率の累進度が緩和され、さらには高校とか大学生の年齢の子供を持つ者の扶養控除等の割り増し等が盛り込まれまして所得税の負担が軽減されますこと、これは私の非常に大きな喜びでございますし、多くのサラリーマンも同じように感じているのではなかろうかと思います。
 続きまして、法人税の改正につきましても触れさせていただきたいと思います。
 申すまでもなく、私どもサラリーマンは会社からの給与によりまして生計を維持しているわけでございますから、会社の存続、発展なくして私どもの生活向上は図れないということとなります。企業が競争力を維持し続けるためには、不断の研究開発投資や設備投資をしてまいらなければなりません。このためには、企業には適切な内部留保を必要といたします。しかるに、我が国法人の実質的税負担は世界で最も高いと言われております。企業活動のグローバル化が進む中で、世界の企業は同一の土俵で競争すべきであると考えます。日本の企業のみ高い税金を納めることは、日本の企業を国際競争上著しく不利な立場に追いやるものでございまして、このようなことはもはや許される状況ではないと考えます。また、我が国法人税制上のかかる不利が私どもサラリーマンの生活に大きな影響を及ぼすこととなる国内産業の空洞化につながる懸念、これを払拭していただかなければなりません。
 以上によりまして、このたびの法人税率を引き下げる法案を強く支持いたす次第でございます。
 しかしながら、今回の引き下げによりましても、地方税を含めた実効税率は、いまだ米国等と比べ、なお高い水準にあるわけでございますので、今後の課題といたしまして、さらなる税率の引き下げを御検討願いたく、要望するものでございます。また、税率を引き下げましても、この財源を確保するために課税ベースを拡大するということのないようお願いいたしたいと思います。特に、退職給与引当金でございますとか賞与引当金、これらは私どもサラリーマンに対する債務を積み立てているものでございますので、これを廃止したり圧縮したりすることがないよう強くお願いいたす次第でございます。
 このように、所得税及び法人税の減税を強くお願いするところでございますが、次に消費税の導入につきまして述べさせていただきます。
 消費税は、サラリーマンの家計に大きな影響を与えること、これは否定できません。しかし、当面の自然増収に着目して、所得税減税はしてほしい、消費税は払いたくないというようなことは、中長期の視点でとらえれば、ないものねだりをするものではないでしょうか。私は、所得税、法人税の減税を行うためには、消費税の導入もやむを得ないと考え、これを支持いたすものでございます。以下にその理由を申し述べさせていただきます。
 私は、現行の税の徴収に強い不公平感を抱くものの一人でございます。私どもサラリーマンは、自営業や農業を営む方々とは異なりまして、源泉徴収により所得の捕捉が完璧になされております。この税務執行上の不公平を是正するために、申告納税制度に改善すべき点はないか、このあたりの検討も望まれるところでございますが、すべての納税者の所得を捕捉することが徴税コストの関係で不可能であるといたしますと、国民の多くが不公平と考えております現在のありよう、これは何か別の手段で是正してしかるべきでございます。消費する者だれもが負担する消費税の導入、これはこの不公平の是正に寄与するものと考える次第でございます。
 また、国の財政の健全化の観点でございます。適正な直間比率はいかほどかなどの難しい議論、これを展開する能力はもちろん私にはございません。しかし、企業とサラリーマンに税収入の半分以上をも依存するのはおかしいのではないか、そういうふうに思います。特に、企業の収益は大きく変動するものでありますから、これにかなりを依存する財政では、安定的、堅実な国の施策を期待することはできません。財政基盤の健全化を図るためには、これらの税への偏りを是正し、これを補うものとして消費者が広く薄く負担する消費税を導入する以外に道はないと考えます。
 国の重要な施策の一つに社会保障制度がございます。私どもサラリーマンも年をとります。今後到来する高齢化社会に向けまして、適切な社会保障を受ける財源を今からぜひとも確保していっていただかなければなりません。この社会福祉の充実のためにも消費税の導入を図らざるを得ない、こう思います。
 以上、申し述べました理由から消費税の導入を支持いたす次第でございますけれども、ここで少し要望がございます。
 一つは、よほどの事情がない限り、三%の税率を引き上げるべきではないこと、二つ目は、所得税が課されていない低所得のサラリーマンにとりまして、今回の消費税の導入は明らかに増税となるものでございますので、このための措置として歳出面からの手当てをぜひ御検討いただきたいと存じます。
 以上、御審議の法案に対します賛成意見を申し上げ、また、一部要望事項を述べさせていただきまして、私からの発言を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
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梶木又三#5
○委員長(梶木又三君) どうもありがとうございました。
 次に、米山参考人にお願いいたします。米山参考人。
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米山久美子#6
○参考人(米山久美子君) 私は江戸川区に住んでおります一主婦でございます。今回の参考人としての意見を、家計を預かる主婦、消費者、生活者の立場から述べさせていただきます。
 今、多くの国民は本当に怒っていると思います。十一月十六日の衆議院での採決の強行には、私も本当に腹が立ちました。私たち国民の生活に大きな影響をもたらす税制の改革を、単に時間をかけただけで、中身の審議はろくにもしないで、採決を強行するなどということは絶対に許せません。
 なぜ、今の時期に三兆円もの自然増収があって、景気も上向きになっているというのに、無理やりに増税を私たちに押しつけようとするのでしょう。とても不満でございます。一たん撤回して、時間をかけて審議を尽くしていただきたいと思います。
 私たち町の主婦の素朴な疑問と怒りは、内閣の中軸にいる方々や高級官僚のお歴々が、リクルート疑惑の汚れた手で国民大衆に新しい税金を負担させようとしていることです。率直に言って、今の政府にはそんな資格はないと思います。自分たちは、ぬくぬくとぬれ手にアワで、一千万円も二千万円ももうけさせてもらって、ばれてもその責任をとらずに知らぬ顔で私たちに増税を押しつけようとするなんて、全く許せないわよねえというのが、私たち主婦の町の会話になっております。こうした庶民の感情について、どうお答えになるつもりでしょうか。私は、まず、リクルート疑惑を徹底的に明らかにしていただいて、きれいな身になってからこの問題を通していただきたいと思うのです。最初にどうしてもこのことを言わずにはいられません。
 今回の消費税については、いろいろ主婦の立場としては疑問がございますが、これだけはどうしても納得がいかないという点、二つに絞って言わせていただきます。
 まず一つ目は、今度の消費税は、すべて最終的には消費者に負担をかぶせるというのが前提になっているということですね。これがまず第一に気に入らないんです。新聞やテレビでも、金持ち優遇、一般庶民や弱者にしわ寄せという形で多々指摘はされておりますけれども、とにかく不公平を一層に拡大するとんでもない税制だということでは一致していると思うのです。内閣は、今回の税制改革に当たって、不公平の是正ということを強調していたはずなのに、実際には全くの逆で、中身を知れば知るほど、私たちとしては不公平感が深まるばかりでございます。
 いろいろ勉強してみますと、非課税になるものがほとんどなくて、何を買ってもそれに税金がかかる。つまり、私たちには逃げ場がない、選択の余地がないということなんです。毎日食べるお肉とかお魚、電気代、水道料金、郵便料金、家賃など、暮らしに欠かせないものにすべて税金がかかるなどということは、本当に考えてもみないことでした。サービスにまで課税されるというのも驚いたことです。お産の費用や火葬場の手数料にまで税金がかかるなんて、本当に信じられません。言ってみれば、生活すること、生きていくことそのものに税金がかけられるということではないでしょうか。そうなれば、イギリスのように揺りかごから墓場までの社会福祉の完備ではなくて、私たちの住んでいる日本では、揺りかごから墓場まで税金、税金で一生苦しめられるということなんですね。
 宝石や毛皮など、ぜいたく品に一五%の税率で課税されていた物品税を廃止して、今度は一律三%にするということですが、これは私たち多くの消費者から見れば、ダイヤモンドなど、生活になくても済む品物をうんと安くして、御飯とか飲み水とか、どんな所得の低い人でも、暮らしていくためには節約できない生活の必需品を値上げするということになると思います。一体皆さんの頭の中はどちらの方を向いて政治を行っているのかというふうに、私たち主婦としては疑わずにはおられません。
 二番目に申し上げたいことは、三%という税率と、物価の便乗値上げの問題です。これは歯どめがないということです。この点は、リクルートでこれだけ国民を欺いて平気な顔をしている政治家の言うことは、本当は信用できないということもあるのですけれども、実際には国会のいろいろな答弁を聞いていても、非常に不安になります。
 付加価値税を実施している西ドイツ、フランス、イギリスなどヨーロッパの共同体十二カ国でも、一律税率は負担を不公平にするという理由で、デンマークを除いては、複数の税率を採用しているということですから、今回の税制改革で、竹下内閣の行おうとしていることは、非課税なしと三%の一律税率とを組み合わせた、とにかく世界一不公平な税制をつくろうとしていることではないでしょうか。
 私は、税金の負担が、言われているように三%で本当に済むのかなという不安がございます。税率の一律引き上げを牽制する仕組みが全くないわけですから、将来、情勢がちょっと変われば、必ず増税になるような気がいたします。既に大蔵省は、五%にすることを要求するとおっしゃっているのですから、これを聞けば、竹下さんがどんなに私の代ではやりませんとおっしゃっても、代がかわればフリーハンドですよ、というようにしか聞こえないわけです。
 消費者物価への転嫁の問題でも、便乗値上げは数限りなくあると思います。転嫁カルテルとか表示カルテルなどいうのは、複雑でわかりにくいですし、個々の商品ごとではなくて、売り上げ全体の消費税負担額を見込み計算でできることとか、免税や簡易課税など業者の側のいろいろな納税特例など、私たち消費者にはわかりにくいことが多過ぎます。私たちが負担させられたことになる三%の消費税が、本当に国庫に税金として納められることを約束してくれるでしょうか。
 再販商品のように、たとえ免税業者であっても、同じ価格で売ってもよいということになれば、三%前後の値上げがされても、便乗値上げとはみなさないということになって、実際には政府自身がある程度の便乗値上げは業界に対して認めているということになりはしませんでしょうか。
 要するに、かつての売上税に反対した中小業者に対して今度は受け入れやすいように配慮はしたけれども、私たち消費者には相変わらず犠牲をかぶれということだと思うのです。私たち消費者は一向に守られていないのだと思います。
 さらにもう一つ申し上げたいことは、共働き世帯の不公平の問題です。これは所得税減税のわかりにくい大きな一つの落とし穴になっていると思うのですが、増減税の損得分岐に関する計算というのもいろいろあって、プロの税理士さんに聞いてさえ、どれを信じていいのかわからない状態だというほど複雑だと思います。いずれにいたしましても、上に厚く下に冷たい減税だという不公平は、既に多くの方々が指摘していらっしゃると思います。
 これに加えて、共働き世帯の年収八百万円以下では増税になってしまうという問題がございます。日本生協連の試算では、年収六百万円世帯では、いわゆる片働きと共働きの格差が八万八千円にもなってしまいます。
 東京都の女性の有業率は、既に十五歳以上で四七・五%、二十から五十歳では六〇%近くになっております。この比率はこれからもどんどんふえていくと思います。私たちがこれからの生活を少しでも豊かにと願えば、何らかの形で働きに出るというのが時代の流れだと思いますが、そういう共働き世帯が働くことがばかばかしくなるというような時代逆行の税制改革は、ぜひとも考え直していただきたいと思います。
 一人一人でしかない私たち主婦は、今非常に無力さを感じておりますけれども、これ以上なめられてなるものかという声は大きく大きくなっていると思います。恨みをどうして晴らしてやろうかとも考えております。どうしてもこの消費税を押し通そうとするんだったら、直ちに国会を解散して、総選挙で民意を問うていただきたいと思う思いでいっぱいでございます。お笑いになっていらっしゃいますけれども、私たちの国民の素直な感情というのを素直に耳を傾けてくださるということが為政者としての態度ではないでしょうか。一主婦の立場としてはこれだけは申し上げたいと思います。
 よろしくお願いいたします。拍手
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梶木又三#7
○委員長(梶木又三君) どうもありがとうございました。
 次に、大島参考人にお願いいたします。大島参考人。
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大島良満#8
○参考人(大島良満君) 御紹介をいただきました大島でございます。
 私は、十六年間サラリーマンの減税運動と言われるものを東海地方で取り組んでまいりました。きょうは現場の生の声を皆さんにお伝えをするために参りました。
 保育園で、リクルートコスモスという花の株を植えるとお金がふえるそうだが、園に植えるといいねと、先生に質問したそうです。また、政府の高官は自粛だとか襟を正せとおっしゃっておみえになるようですが、新聞を拝見いたしますと、毎日高級料亭で大会社の偉いさんと飲み食いしておみえになるようですが、この金は一体だれが負担をしておるんでしょうか。
 リクルートで何千万円ももうけて一円も税金を払わぬ人たちが中心になって、私たちの暮らしに丸ごと税金をかけようとしている。こんなでたらめのことが数だけで押し通せると思っておるのかという声です。皆さんの耳に庶民の声は聞こえませんか。ごちそうをただで食べ過ぎると聞こえなくなると言っております。少しでも値打ちな品物がないかということでバーゲンカレンダーをつくって、母ちゃんたちが一銭でも安く買いたい、こういう気持ち皆さんわかりますか。たった二週間ぐらいの審議で何が十分な審議をしたと言えるのでしょうか。竹下国会と私たち国民生活とのずれがわからないですか。わからぬ人は、次に当選するのではなくて、落選確実です。はっきり申し上げておきたいと思います。世論調査の結果を皆さんたちは一体どういうふうに思っておみえになりますか。これが現場の声です。自信がおありになるなら国会を解散してみなさい。結果ははっきりします。去年の売上税で一割も県会議員の皆さん落ちられたんじゃないんですか。
 所得減税が目玉だそうですが、最低生活費には課税しない原則からも、生活保護基準より課税最低限度を上げるのかと思ったら、標準世帯でたった八万円の引き上げです。六十二年度の夫婦子供二人の四人世帯の生活扶助基準は約二百三十五万円、改革案では所得税で最高の人で百九十五万、個人住民税で百六十万円です。減税というパンを求めておる人に増税の石を与える、こういう内容に税制改革案はなっておるんじゃないですか。
 源泉徴収制度の欠陥のために、今、年末調整が職場で行われております。翌年三月十五日までに払えばいい税金を私たちは十五カ月も前から払わされておるんです。私たちの所得税は、収入を得るために必要とした経費の実額控除は認められず、画一的な根拠不明の控除があるだけです。その控除の最低額が五十七万円で、控除率は四〇%から五%までの低さです。税務当局が資料を公開しないので、私たちは税金の経費の計算根拠がわからぬままずっと税金を取られております。
 新聞報道によると、大蔵省の算定基準は、年収五百万円のサラリーマンの必要経費はたったの四十八万六千三百十三円です。
 明細の一部を皆さんに念のために紹介をしますと、衣料品は一年間三万五千八百五十二円、背広は三年で一着、オーバーは二十六年で一着、ワイシャツはたったの一・七枚、ほかにシャツ二枚という内容です。身の回り品は一万三千二百五十九円、ネクタイは〇・八本、ケミカル靴が五年で一足。理容、洗濯は二万二千九百八十七円、床屋さんは年に四・六回、これでは床屋さんがつぶれるはずです。文房具は五百六円、万年筆は何と二十九年に一本だそうです。私は、中小企業に三十五年働いておりますので買えるかどうかということですが、年収五百万ありません。つき合い費は一万三千八百七十八円。ここはどういうわけか、さすがの大蔵省も内訳の説明ができぬそうです。皆さんが料亭へ行けば一人前一万円では済まぬと思います。私たちだって忘年会やせんべつや香典、人のつき合いをやるのは当たり前でしょう。どうしてこんな金額でやれますか。これが税金の根拠にみんななっておるんですよ。
 この金額は、本人以外に家族の分も入れてあるんだそうです。生きていてこそ働けるのですから、食事代、住居費、家賃、子供の教育費など一円も、何で認めぬのでしょう。今この計算で私たちの税金が天引きされておるんです。公表できぬはずです。知ればだれでも怒ってまじめに税金を払うのがばからしくなるからです。税制改革はこの点何の改善もしておりません。国会は何をやっておるのかというのがみんな怒っておる声です。
 交代制勤務や住宅や交通政策の無策の結果、マイカー通勤をせざるを得ませんが、自動車には自動車税、重量税、自賠責保険料などがかけられております。任意保険も加えると年間十九万三千百七十五円も負担をさせられておりますが、私たちだけは、自動車は通常の生活に通常必要な資産ではないとの理由で、一円も必要経費が認められず、他の所得者には、これらのほかに修理、車検、ガソリン、減価償却、車を買いかえれば譲渡損など全額の金額がオーケーです。なぜ認める改正をやらぬのですか。
 マル優の廃止は、サラリーマン世帯全体で一兆六千億円もの増税となり、リクルートや土地転がしでぼろもうけした大金持ちの源泉分離課税三五%を一五%も引き下げたために、これらの人に四千億円もの大減税をやっておるじゃないですか。最高税率の引き下げで高額所得者への減税額は大盤振る舞いではありませんか。
 所得二百万円で、六十二、六十三年の減税額合わせて十三万六千六百四十円、五百万円では二十八万七千六百二十円。一億円の人では千三百八十七万四千八百円、十億円の人では何と二年間で一億三千五百六十九万二千五百円も大減税になるんですね。自民党の議員の皆さんの中には、これを政治献金で当てにしておる人がおると新聞に書いてありました。だれが改革の恩恵を受けるのですか。答えは高額所得者の人たちだけじゃないですか。私たち平サラリーマンはだしに使われておるだけです。年収五百万円以下はサラリーマンの七八・六%、二千九百六十二万。みんな有権者ですよ。
 年金生活者の場合どうなったでしょうか。扶養家族になれるのは、六十五歳以下で百五十三万円以下になっちゃいました。去年までは百六十八万円までオーケーだったんです。増税されたわけですね。皆さんたち帰っていって老人クラブで顔向けできますか。年金が上がってもおらぬのに扶養控除がなくなり、家族手当がカットされ、国保料金や固定資産税が上げられるんです。おまけに所得税、税金まで取られるんです。
 相続税、贈与税でも最高税率の引き下げで大資産家を優遇する結果になっております。贈与税の基礎控除六十万円を何で引き上げぬのでしょう。
 株式譲渡益課税もどんなにぼろもうけしても二〇%の分離課税でおしまい。源泉分離課税では売買価格の一%の税金だけで済み、架空名義や他人名義が野放しになります。配当所得者は政府の資料によっても五百九十二万二千円までは所得税がゼロですね。
 法人税は既に六十二年度住民税のはね返りを入れると年間六千億円ぐらいの減税が行われております。これも減税の中身に入れられておるわけです。
 これとは逆に、私たちがつくっておる、暮らしを守るために努力しておる消費生活協同組合には課税強化がたくらまれておるのだそうですね。税制調査会でも論議されておらぬのに突然法案の中に強引に入れられ、適正な手続を経ておらぬというふうに私ども思っておるんですが、国会の民主的な運営からも許せぬことだと思います。絶対反対です。条文を削除すべきだと思います。
 消費税は、皆さんやると言って公約されて当選なさったんですか。うそをついちゃいかぬですよ。うそは神様も仏様も許しません。消費税は、生きていくためのすべてに課税し、税金を払えない人たちにも課税をする不公平な最たる税制であり、絶対反対です。一億円の宝石、一千万円のコートも、千円の私たちの着る下着も同一税率ではたまりません。
 帳簿方式では、売り上げた商品がA、B、Cの三種類で、売り上げの比率が一緒ならAに六%、Bに三%、Cはゼロ、こうすれば平均三%の税率でいいということになるわけです。
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梶木又三#9
○委員長(梶木又三君) 参考人の方に申し上げます。時間が来ましたのでまとめてください。
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大島良満#10
○参考人(大島良満君) はい。それじゃ最後に申し上げます。
 物品税法四十二条二項、ここには、売った物の値段と税額を分けて書けと書いてある。今回、消費税で守られますか。今ある法律でさえ守られておらぬわけです。簡易課税方式では、税金と言って私たちから取っておいて、最高一千三百五十万円も国庫へ納めずに懐へねじ込めるわけでしょう。
 こんな政治と税への不信をもうこれ以上募らせることはやめてください。国会を解散して国民に聞いてもらえばはっきりわかる。これが現場の多数意見だということをお伝えして、私の意見を終わらしていただきます。
 ありがとうございました。
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梶木又三#11
○委員長(梶木又三君) どうもありがとうございました。
 次に、西川寿子参考人にお願いいたします。西川参考人。
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西
西川寿子#12
○参考人(西川寿子君) 御紹介をいただきました西川でございます。
 私は、税制改革法案について、消費者の立場から幾つかの問題と思うところを述べさせていただきたいと思います。
 まず、何と申しましても、消費者が関心を持っているのは消費税の問題です。この税制改革は、国民が公平感を持って納税し得る税体系の構築を目指しているとのことでございます。消費税はその税体系の三本の柱の一つになっております。消費税を実際に納税なさるのは事業者ですが、真の納税者はほかならぬ私ども消費者です。そこで、この消費税が公平感を持って納税し得る税金かどうかが、消費者にとっての最大の関心事になっております。
 課税の仕組みを見ますと、メーカーから末端の消費者に至るまで、各段階で既に納付された税額を次々に差し引き、最終的に消費者に転嫁されることになっております。けれども、御承知のように、我が国の流通経路は非常に複雑で、仕組みの説明に用いられておりますような単純な経路というのはむしろ珍しいのではないかと思われます。さらに、事業者の課税免税点が年間売上高三千万円、簡易課税適用の上限が五億円というのは、余りにも緩やか過ぎるのではないでしょうか。
 昭和六十一年度ベースの試算によりますと、年間売上高三千万円未満の企業数はおよそ四百十四万社、全企業数の六八%に達します。簡易課税が適用される五億円未満の企業まで入れますと五百八十七万社で、何と九六・七%になるわけです。これを消費者が最もなじみのある小売業に限ってみますと、免税される業者が七四%、つまり四軒のうち三軒までが納税しない業者なんです。もちろん理屈の上では、この小売業者の手に渡るまでに課税された分は小売価格に含まれますが、業者が免税されている分については、たとえ少額といえども安くなることになっております。
 しかし、こんなことが現実になるとは考えられません。あちらの大型店は三%の消費税がかかるが、こちらの一般小売店ではそれがかからないからといって、じゃどれだけ安くなるでしょうか。しかもあらゆる業種、流通のすべての段階に免税の事業者、簡易課税の事業者は存在しています。消費者、すなわち国民のすべてですけれども、そのだれでもが識別できるよう大きなマークでもつけてくださるのなら別ですけれども、そうすれば私どもでも見分けることができますけれども、それは今の皆さんが考えていらっしゃるお話では見分けることができませんし、まして、きちんと納税しているかどうかわかるはずもございません。
 事ほどさように、末端の消費者からこの制度をさかのぼってというか、逆の流れでもって見てみますと、この消費税は全く不透明な税制です。私どもが払った税金をだれがいつ、どこで幾らぐらい払ってくれているのか、私どもには一切わからない、そういう仕組みです。初めにも申しましたように、真の納税者は私たち消費者です。その納税者にわからない課税の仕組みでも、なおかつ納税者は信頼して払うとお考えになっていらっしゃるのでしょうか。
 世の中、善人ばかりではないのと同様、事業者もまた善良な事業者ばかりではありません。この消費税の脱税は消費者が払った税金の横領であり着服です。しかし、制度そのものがこのように不透明であれば、脱税する事業者が出かねないと私どもは危惧いたしております。脱税についてはかなり厳しい罰則を設けてありますが、何しろ企業数は六百万社以上、仮に免税点以下の企業を除いても二百万社近い数字になるんです。現在の税務行政体制はこれに対応できるんでしょうか。もしその対応というのも、取りやすい事業者だけ厳しく捕捉して、結果的にまた新たな不公平を生むことがないように対応することができるんでしょうか。なぜなら、そのような不公平が生じると、小売価格の上昇という形で結局その被害は私ども消費者にはね返ってくるという可能性があるんです。
 もう一つここで心配なことは、今回の税制改革全体の収支のつじつまが合わないということなんです。所得税、住民税、相続税、贈与税、法人税などの減税分と、消費税、有価証券譲渡益課税などによる増税分との収支を締めてみますと、二兆六千億円のマイナスになってしまいます。来年の経済予測を見ますと、まだ好景気が持続するという楽観的な見通しが出ており、税収が自然増収を見込むということはできるかもしれませんが、これがいつまでも続くものと当てにするのは少し見通しが甘過ぎるのではないかと思います。しかも、このような新しい税制を取り入れればそのための行政コストもかかってくるはずです。総理は、竹下内閣では税率を上げないと答弁されていますが、この竹下内閣ではというのは客観的な時間を示す言葉ではありません。したがって、私はこの税率がいつ変更され、つまりその変更というのは値上げしかないと思いますけれども、そういう値上げされるという不安をぬぐうことはできません。
 さて、もし消費税が実施されたとすると、まだ懸念されることは幾らもあります。既存間接税の廃止によって下がるはずの小売価格、これが本当に下がるだろうかということです。これまでの物品税などが、消費者から要求されていたにもかかわらず、税額を明示したものが極めて少なかったので、多くの消費者はどれだけ間接税を払っていたのか知らない場合が多いのです。政府にすれば、国民の知らないうちに税金を取れるというところが間接税の魅力なのかもしれませんけれども、この税制を今変える、あるいは税率も変わるとなると、消費者にとっては知らないということが大変不利なことになってまいります。便乗値上げもさることながら、値下げされたのを知らぬ顔の半兵衛を決め込んで値下げしないという事態が恐らく起こるでしょう。これまでにも円高差益還元について、あれやこれやの理由づけによって消費者に還元されないでいるという腹立たしい経験を私どもはしております。さらにこれから、広く導くかもしれませんけれども、消費税を負担して、その上に税制改革差益というようなものが事業者にひとり占めされるようなことは、到底私どもは容認できません。
 そして、これだけ不安材料がそろっているものを、なぜ来年四月から実施することにこだわっておられるのか、どうしても納得ができません。政府の方々は、こんな短期間ですべての消費者、つまり納税者に理解させる自信がおありになるんでしょうか。いわんや事務手続をする事業者の理解と実行がスムーズにいくと本気で考えていらっしゃるんでしょうか。
 税制改革というのは大変大事なことで、それをやらなくていいとは私は考えておりません。しか、し土地問題、教育制度問題、農産物の自由化問題など焦眉の問題が山積している中で、消費税だけがなぜ、十分な合意も、納税者の納得もないまま、かくも慌ただしく実施されようとしているのでしょうか。これが、私たち消費者が持っている大変素朴な疑問でございます。
 以上、私の意見を述べさせていただきました。
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梶木又三#13
○委員長(梶木又三君) どうもありがとうございました。
 次に、藤永参考人にお願いいたします。藤永参考人。
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藤永延代#14
○参考人(藤永延代君) 私は、大阪のしろきた市民生活協同組合で、現在は専務理事代行をしています藤永延代でございます。
 私は、民主主義のルールを無視する強行採決や消費税に反対する圧倒的多数の消費者、国民の立場から意見を述べさせていただきます。
 まず初めに、台所の立場、暮らしを預かる主婦の目で見て、この消費税が家計にどんな影響を与えるのか、私どもの生協がことしの九月に行いました「わが家の増、減税チェック」の集約の一部を参考に報告をさせていただきます。
 今回の税制改革では、年収五百二十四万円のサラリーマン家庭で平均五万一千円の減税になると言われています。しかし、私たちのところに返ってきましたものでは、年収五百六十三万の片働き家庭で十一歳と七歳の子供二人の家庭では、八万三千七百二十円の増税になっています。この人は、税金の多さにびっくりした、その上まだ取られるなんて取るところが違っているんじゃない、これ以上サラリーマンを税金でがんじがらめにしないでと感想を書いています。また、年収六百八十万の片働き家庭で七歳と九歳、二人の子供を持つ家庭でも、年収六百七十万以上の減税対象世帯のはずだけれども、減税はわずか千二百八十円にしかならない、このことを実感しました。もし、五%になると七万八千円もの増税ですと言っています。一千万を超え、四人家族で五万円減税になる人でも、二人で働いている割に消費支出が少ないので減税に見えますけれども、ローンに追われ老後も不安で消費をふやせないだけですと書いています。それぞれに数字を出してみて改めてびっくりした、甘い言葉にごまかされてはいられないと感想を寄せてくれました。
 家計簿をきちょうめんにつけている人は、収入の中に占める税金や社会保障費の比率の大きさをよく認識しています。「くらしからみた社会保障費しらべ」、この調査では、給与世帯では収入の三〇・九%が社会保障費、税金、医療費で占められて、大きな負担になっていることが浮き彫りになりました。これ以上取って一体何に使うの、台所の目が国家の予算案を見ますと、軍事費の増加が目立ちます。平和憲法を持つ日本で、高齢化社会に必要な財源だと言われるならここを削ればいいじゃありませんか。
 私たち大阪の婦人は、九月二十一日、「なまえを変えてもいややねん消費税」、消費税法案の撤回を要求する大集会を持ちました。近畿二府四県はもとより、愛知からも広島からも四国からも、子供の手を引いたお母さんたちが七万二千人も集まったんです。消費税の内容を知るにつれ、何に使われるかを知るにつれ許せないと怒りを持って立ち上がったのです。
 大粒のダイヤにも赤ちゃんの粉ミルクにも同率にかける悪税を許せない、黒いうわさの手で台所を直撃する消費税をごり押しする政治は許せない。何よりも間接税は導入しませんと約束した人たちが主権者国民をだまして導入しようとしている民主主義破壊を許せない、こんなことを許したら日本がむちゃくちゃになる、社会がむちゃくちゃになる、そんな思いのお母さんたちが、日差しの強い大阪城に七万二千人も集まったのです。消費税絶対反対の一致点で、消費者、事業者、市民百五十七団体、六百十七単位団体が集まりました。障害者の皆さんの姿もありました。短冊に消費税ノーの意思を託して五万個の風船を空に放ちました。あのときのどよめき、今も耳に残っています。
 私は二人の子供の普通の母親でした。家事が大好きな専業主婦でした。その私が石油パニックのとき物不足で振り回されました。これではいけない、私たちの暮らしは私たち自身の手で守ろうと生活協同組合づくりに参加したんです。自分たちでお金を出して、仲間を誘って、みんなで分け合って、そんなことを通してたくさんのことを学びました。障害者のお友達もできました。障害者の福祉後退で障害者にどんなことが起こっているか御存じですか。私たちの生協のすぐそばに知恵おくれの子供たちの施設がありますが、軽度で少し仕事のできる子は職場実習に出かけます。そこでもらう四、五万の小遣いがあっても、二十過ぎた子はあらゆる措置をストップされるんです。親があろうがなかろうがストップされます。私たちの精米所で働くある子は、アパートとの約束で、極寒の冬の日でも電気あんか一つしか使わせてもらえません。厚い援助の要る子への補助はカットして、消費税はこの子からも取るのです。今、私たちはこの子たちの家をつくろうとカンパ活動を進めています。
 今回の税制改革で、私たちが見過ごせない重大なことが隠れています。それは生協への課税強化です。私たち自身が暮らしを守ろう、生活を文化的に向上させようと小さな力と大きな知恵を寄せ合ってつくってきた生協、お母さんたちが生き生きと活動している生協、法人税減税のもとでなぜ生協にだけ課税強化をするのですか。大きな生協だけといいますけれども、組合員が五十万人いても百万人いても一万人でも、一人の組合員の利用高は同じです。願いは同じです。利益追求を目的とする一般企業の税金は引き下げて、お母さんの暮らしを守る事業に、ここだけになぜ課税強化をするのですか。こんな不公平なことは絶対許せません。
 おしまいに、先ほど申しました消費税集会に参加したある組合員の感想文を読ませていただきます。
  今の政治家は江戸時代から進歩していない。悪徳代官みたいだ。一人でどなっていても生活は変わらない。どなりたい人が七万二千人集まった。このパワーで庶民の暮らしを守る方法はないのか。私は考えた。炎天下で考えた。私たちの生活を守る唯一の方法は選挙だ。消費税に賛成した政治家には金輪際入れないことだ。婦人は子育てだけでなく政治家も育てよう。立派な政治家を育てれば庶民の暮らしは進歩する。
 今、子供たちの中に国会への関心が高まっています。今どきの大人はと言って見ています。今私たちがどんな判断をするのか、子供たちがにらんでいます。国際化の時代、二十一世紀に向けて、もう政治は陰湿な駆け引きの場では済まされません。理論的で科学的で人間的で、そして正義まかり通る場でなければなりません。今このとき、きょう大阪の中之島中央公会堂で、私たちの仲間二千人が集まって、「消費税あくまでNO! 主権者・怒りの集会」を開いています。公約違反の消費税は断じて許しません。どうしても入れたいのなら解散をして国民に聞け、これがみんなの声です。
 諸先生方に心から訴えます。子供たちのお手本となるような民主主義と、正義感あふれる政治活動を進めてください。それが今一番求められています。
 終わります。
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梶木又三#15
○委員長(梶木又三君) どうもありがとうございました。
 以上で参考人の方々の御意見の陳述は終わりました。
 この際、参考人の方々にお願い申し上げます。質疑応答の時間が限られてわずかでございますので、質問には簡潔にお答えいただきたいと存じます。
 それでは、これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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松浦孝治#16
○松浦孝治君 ただいまは、参考人の皆さん方からそれぞれの立場で、またそれぞれの言い方で御意見がございました。
 私は、自由民主党の松浦孝治でございますが、かつて商工中金に勤務したこともございます。また中小企業が主体の徳島県の選出でございますので、井上参考人が申されました御意見、全く同感でございまして、また中小企業者に対する認識も同じだと思っておるわけでございますが、所得の捕捉状況を称してクロヨンとかあるいはトーゴーサンとか言われるのをどのように考えて受けとめておられるのか、御意見をお聞かせ願いたいと思うわけでございます。
 また、全国に中小企業が幾らぐらいありまして、そのうち消費税の課税対象企業が幾らぐらいになるのか。また、小規模企業はその面でどのようになるのか、お伺いをいたしたいと思います。
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井上光一#17
○参考人(井上光一君) 今、松浦先生から急所急所についての御質問をちょうだいいたしまして、私も先生ほどの知識はございませんが、知っている範囲でお答えをさせていただきたいと思います。
 最初のクロヨン問題、トーゴーサンと言われておりますが、今はそれを通り越して、十、四、二、トヨニという数字に変化しつつあるようでございます。この問題は、もちろん十が給与所得者で、五ないし六が中小企業、それから三ないし二が農業である、こういう認識に立っているわけですが、そこから出てきた数字がこういうふうに言われております。それはやはり私は、税の仕組みの問題と捕捉の仕方に大変違いがあってこういう不公平な数字が出ているように考えております。
 と申しますのは、給与所得者は最初から源泉徴収その他でもう逃れようもなく税金というものは最初に払っているわけですが、その他の商業、工業については申告納税でございますので、多少ともそこに微妙な食い違いが生じてくる。そういうものがこういう数字で言われるような形を形成しているのじゃないか、こういうふうに思っている次第でございます。その辺で今のことはよろしゅうございましょうか。
 それから次に、今、中小企業のどれくらいが課税対象になるかというお話が二つ目の御質問のようでございますが、先生も御承知のとおり、日本の中小企業は大体六百四十五万人で九六・四%が今の実態でございまして、これらの関連人口その他を一切含めますと、これほどの国家の安定勢力になる数字はないと私は確信をいたしております。そういう意味で、税金を納める段階においても、中小企業者が最も多いことは当然の結果でございます。私どもの試算によりますと、おおよそ中小企業が納める税金というのは幾つかの分類ができようかと思いますが、まずそれを申し上げる前に、中小企業が平均付加価値といいましょうか、納めている税法上の付加価値を申し上げますと、全業種が一八・五%、製造業が二四・九、卸売業が八・八、小売商が一六・七というふうになっておりますが、今回御審議をされている消費税がもしストレートにそのまま通ったということになりますれば、この対象になる企業数はおおよそ全体の六二%くらいではないかというふうに考えております。といいますのは、このところ若干、インフレ的様相はないにしても、物価の値上りはないにしても、企業を取り巻く環境が土地を中心に非常に上昇ムードにありまして、それらのものを対象に加えると、その辺まで行くのではなかろうかというのが私どもの試算でございます。非常に科学的根拠に薄い御返答になりますが、そんなことが今答えられる、私が持っておる考え方でございます。よろしゅうございましょうか。
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松浦孝治#18
○松浦孝治君 ただいまトーゴーサンとかクロヨンとかの御認識、若干私と違うわけでございます。
 私は、商工中金で融資を九年ほど担当しておりましたし、また地域でいろいろ中小企業の実態を見ておりますと、世間で今言われておりますようなトーゴーサンとかクロヨンとかの四とか六とかのそういう財務内容でない非常に厳しい過当競争を強いられておりまして、実際にそれだけの税金が上がってない、六割も四割も脱税をしておるようなそういう状態では絶対にない、私はそう信じております。また、客観的に見ておるわけでございまして、若干ちょっと私のとらえ方と違いましたので申し上げました。
 私が何でそんな御質問をしたかと申しますと、現在、多様化した価値観なりあるいは消費ニーズがあるわけでございます。それに反して供給過多の経済情勢になっておりますので、税率三%で消費税が導入されましても私は消費者の購買意欲は減退しない、このように考えておるわけでございます。転嫁問題は、最前線に立っておる多数の中小企業、先ほど数字を示されましたが、多数の中小企業の納税義務者が努力していただくか否かが今回提案している消費税の定着の成否を私は握るものだと、このように考えておるからそういう御質問をさせてもらったわけでございます。
 そういう点で、先ほどお話がいろいろございましたが、転嫁の問題とかあるいは事務負担軽減対策等について、中小企業政策当局と財務当局が調整をいろいろやっておりまして、消費税導入等に対する円滑な執行体制ができるようにということで今努力をしておるということを私は聞いておるわけでございます。
 ところで、ちょっとほかのことになるわけでございますが、この委員会で簡易課税制度の選択を今回認めておるのに、付加価値率、これが二〇%、あるいは卸売では一〇%ですか、これに対する論議が非常に強いんですが、井上参考人はどのように考えておられますか。
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井上光一#19
○参考人(井上光一君) 今ちょっと私の言い方がそれこそ舌足らずなところがありましたが、クロヨンというのは要するに税金を払った後の結果を言うのではなくて、申告の場合の過程の中で出てくる数字をそういうふうに押さえて言っているわけでございまして、実際には青色申告といえども白色といえども、税務署でいろんな御注意をいただいたり何かして修正されますと、これはおおよそは十に近いだけのものを納めている、これは事実でございますので、申し開きをいたしておきます。
 それから、後半の問題は選択の問題ですけれども、私はやはり極めてフランクに考えて、ある一定のところで線を引かれた以上は、引かれたところの部類に属する人たちの自由な体系でそれらを選択できる、こういうふうにしておいていただければ問題はないであろう、こういうふうに非常にこれは楽観的に考えておるわけでございます。
 ただ問題は、非常に数が先ほど申し上げたように多いわけでありますので、この人たちに徹底をさせ、周知を図り、そしてさらにそれを御納得いただくということにするのには、私は今までのような税制行政の指導やあるいは諸団体が行っている指導だけではとても半年や一年では間に合わない。こういう意味から、先生がおっしゃるように、これらについては農業関係ですら九百億からの今回の特別予算を組んでそういう費用に充てる、経費に充てるようでございますが、この数からいったら、あるいは金額からいっても、これに数十倍するほどのものでいいと思いますが、やるべきだろうと思います。
 以上でございます。
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志苫裕#20
○志苫裕君 どうも参考人の皆さんありがとうございました。社会党の志苫です。
 何せ時間がないもので、皆さんからじっくりお伺いする機会がないんですが、まず最初に、幸いお二方サラリーマンの立場でお話をいただきましたので、西川参考人と大島参考人に端的に聞きます。
 たまたま西川参考人のお話がありましたが、中堅サラリーマンというのはライフステージにおける税金の累増感があって困る、もう働く意欲もだんだんなくなるというたぐいの話なんですが、ならば消費税を導入いたしますとそれが解消されますか。これが両参考人にお伺いすることの一つ。
 二つ目は、たまたまこれも西川参考人のお話でありましたが、法人税がどうも国際的に高い、これには議論がございますけれども、だから引き下げてくれ、回り回ってサラリーマンにはね返るというたぐいのお話がありましたが、そのようなサラリーマンの実感でございましょうか。そして、サラリーマンは同時に消費者です。法人税減税のために消費税の財源を法人税の減税に回してくれ、個人の所得を法人の方に移転してくれと、こういうお話なんですが、これがサラリーマンの実感になるだろうかということについて両参考人から簡潔にお願いしたいこと。
 全部もう聞いてしまいます、時間がありませんので。
 それから、主婦の立場で米山参考人、藤永参考人からお話いただきましてありがとうございました。
 端的に聞きますが、この税金、いろいろ議論しておりますと、実は税金というのはお上に納めるものだと思っていましたら、今度の税法というのは、お母さん方が支払った税金が必ずしも納税されるとは限らない、途中でどこへ行っちゃうんだかわからないと。だが、消費者であるお母さん方は、この税法では、いわば何というんですか、法律的には当事者能力を持っておりませんので、どこにも物を言っていく場所がないわけですね。あら私のお金どこへ行ったのといったってどこにも訴える場所もないという、そういう仕掛けになっていることを普通のお母さん方は知っているでしょうかね。このことをお聞かせ願いたい。
 それから、済みません、一番最後になるかもしれませんが、一番最初の井上参考人にお伺いします。
 賛成の立場で御発言がありました。賛成にもいろいろあるんですが、歓迎する立場なんでしょうかね。消費税の導入を歓迎する立場でお述べになっておるんですかということと、お話を聞きますと、転嫁の問題など中小企業が抱えておるさまざまな懸念も表明されましたね。こういうことを解決してくれぬかというふうに御意見を伺いまして、実は我々も、賛否はともあれ、そういう御意見もあろう、だからもう少しじっくり相談するところは相談をして、これはおかしいなというところが直せるものなら直すという意味でも、今急がぬでもいいじゃないの、もう少し時間をかけたらという議論もしているんですが、実施の時期などについてせっぱ詰まって急ぐ必要があるのかないのか、こういう点について御意見をいただければありがたい。
 以上です。
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西
西川元啓#21
○参考人(西川元啓君) お答え申し上げます。
 私ども中堅サラリーマンの累増感、これが消費税の導入によって解消されるかという一点目の御質問でございますけれども、私どものこの累増感というのは不公平感と一緒に強くなっているものでございまして、消費税はだれもが負担する、こういうものが導入されることによって不公平感が減少されること、またこれが我々特に中堅サラリーマンにとって強くなっております税負担の減少に使われるということ、これで累増感は消費税の導入によってかなり減少してくると私は思っております。
 次に、一般のサラリーマンが法人税と消費税とを比べて法人税を議論するのはどうもおかしいじゃないかというふうなことでございますけれども、私申しましたように、少なくとも中堅サラリーマンは常に会社の動向に注意し会社の発展のために働いているわけでございますから、法人税が小さくなること、これが消費税の導入によってその財源がてん補されること、これについて賛成をするサラリーマンは、特に中堅サラリーマンにおいてはかなりの数に上るだろう、私はそう認識しております。
 以上、お答え申し上げました。
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大島良満#22
○参考人(大島良満君) 志苫先生の御質問、二点ございましたのでお答え申し上げたいと思います。
 まず第一点目のサラリーマンといってもいろいろおるということですね。今、西川参考人は中堅とおっしゃいました。この中堅というのは実はあいまいなんです。これは政党の皆さんの、学者、専門家の皆さんの試算によっても、大体年収八百万以上の人は消費税が入って減税があると、その影響力がどっちかというと減るというところへ向くという試算が出ているようでございます。
 問題は、大多数のサラリーマン、先ほども数字を申し上げましたように、五百万以下で約七九%、これが七百万、八百万になると九割近い人が消費税が導入されることによって大増税になるわけでございます。したがって、まじめに考えておる人は、当然のことながら税金の使い道自身も余りサラリーマンの役に立つことをやっておっていただけぬものですから、反対というのは至極当然なことであろうと思います。解消はできないどころか、不公平が拡大するものと言わざるを得ません。
 次に、なぜ不公平というのがあるのか。これは国会の論議を拝見しておりますと、税率に問題があるやに言われておりますが、私どもはそうは思っておりません。先ほどもちょっと指摘をいたしましたように、いわゆる給与の概算控除、これをもっと大幅に引き上げる、そして課税最低限度額を生活保護基準よりもっと引き上げる、こういうことをまずやって、その次に税率の問題を私どもは議論すべきであろう。この前提条件を抜きにしておやりになるものですから、今回の改正案でいきますと、例えば三百万をわずか十円越えても一〇%の税率が二〇%になっちゃう、こういういうことに実はなりまして、依然として不公平というものは現実的に残ることになると私は思います。したがって、これらについても十分なひとつ御議論というものをお願い申し上げたい、かように思います。
 以上でございます。
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米山久美子#23
○参考人(米山久美子君) 端的に申しまして、私たち消費者は余りにも消費税について知らされてなさ過ぎると思います。一般の主婦が得る情報源というのは、毎日配られる、家庭でとっている新聞でしかございません。ですから、その中でかなり解説記事を詳しく読んでも、私の実感ではやはり消費者がどういう仕組みで毎日買うものに税金がかけられ、それがどういう形で納税されているのかというのが非常にわかりにくくなっていると思います。そこがともかく第一の問題点だということを、本当に声を大にして言いたいと思うんです。何が何だかわからないうちに値上げされて、それで取られてしまうというこういう怒り、これをよく御理解いただきたいと思います。
 志苫先生の御質問にありました本当に税金が納められるかどうか普通の主婦はわかっているだろうかということですが、わかってないんじゃないかと思います。それも実際に物価に、何か物を買ったときに、結局その中に税金が含まれているんだよという程度の理解でしか実際には私たち国民には実態は知らされてないのではないかと思います。
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藤永延代#24
○参考人(藤永延代君) 私は、そもそも納税という言葉が古いと思うんです。本当は私たちは税の支払い者であるというふうに思いますが、この転嫁の方法でスーパーなどで最後の集計の一括で三%かけていいというふうになっているというのを聞いています。そうなりますと、支払わなくてもいい分まで私たちが支払うことになるという不合理があること。それから端数処理、端数の切り上げとか切り下げでトータルで三%になればいいというふうになっていることも聞いております。それからもう一つはカルテル、お互いに相談をしてもいいというふうになっているということもお母さんたちは知っております。だから、知るにつれてこれは許せないというふうに立ち上がっております。
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井上光一#25
○参考人(井上光一君) 賛成については本音で積極的な意思で申し上げました。それは先ほど申し上げたほかに、国際化なりあるいは高齢化なりがどんどん進んでいる中でまごまごしてはいられない、安定するようなものに早くつくってほしい、こういう考え方でございます。
 それから二つ目のお問いかけにつきましては、担税力の問題等もございますので、それらも含めて積極的に前向きでやっている、こういうことでございます。
 それから最後の問題でございますが、だからゆえに、私どもがお願いすることを、要望することをやってください。それはゆっくりやってくれということは意味いたしません。急いで早くそういうふうにしてくれ、それによって私どもそういう余日を、余った日にちを真剣に業界その他の指導、啓蒙をしていく、こういうゆとりが欲しいからでございます。
 以上でございます。
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太田淳夫#26
○太田淳夫君 参考人の皆様方には貴重な御意見を賜りまして本当にありがとうございました。
 時間もございませんので、皆さん全部にお聞きするというわけにもまいらないと思いますので、とりあえず西川寿子先生にお尋ねしたいと思うのでございます。
 先ほど消費者の立場からるるお話がございました。私ども拝聴いたしておりまして、まさしく私どもが主張している消費者の皆さん方の御意見の立場を代表されているものだと、このように拝聴いたしておったわけでございます。
 今回の消費税、考えてみますと、事業者の皆さん方の立場というものが主として中心的にこの制度をつくるときに論ぜられてきたんではないか、消費者の皆さん方の立場というのは忘れられていたんじゃないかというような思いがしております。きょう貴重な御意見を賜りましたので、私ども早速その意をまた生かしていきたい、このように考えておるわけでございます。
 最初の第一点は、消費税、パーセントとしては低率でございますけれども、これが導入された場合には非常な逆進性と申しますか、高い所得のある方々に対しましては軽い税金の負担で済むし、あるいは低い所得の皆さん方には重い税金の負担となってくるんじゃないか、こういう懸念が消え去りません。その点について先生のお考えをお聞かせいただきたいことと、先ほど土地の問題あるいは教育の問題についてまだまだ緊急的に解決しなきゃならない問題があるんじゃないか、こういうお話でございました。
 土地の問題についても、私ども六十三年度の国民生活白書等を見ますと、第一分位と第五分位の皆さん方の間の資産の格差というものはますます広がる一方である。やがてはそれが日本の国の中で二つの大きな階層をつくっていくんじゃないか、新たな階級社会を日本の中に形成していくんじゃないかという心配、それがまたこの消費税によって助長されていくんじゃないかというような心配を持っておるわけでございますが、先生のお考えの土地の問題あるいは教育制度の問題について御意見を承れれば幸いでございます。
 それから井上参考人にお尋ねしたいわけでございますが、今、消費税につきましては積極的に賛成であるということをおっしゃっていただきました。私どもは反対という立場でございます。
 そこでお尋ねしますが、先ほど西川参考人の方からも税率のアップについての懸念がございました。当委員会でも竹下総理は、自分の時代にはないであろう、しかし、この歯どめについては、この内閣で一つ一つ決めて先に縛りをかけるわけにいかないということでございまして、非常にこの税率のアップについての懸念が残っているわけでございます。商工業者の皆様方は、三%ならば賛成なのか、あるいは一〇%まではいいのか、ヨーロッパのような軽減税率あるいは重い税率、そういった複数税率でいいのか。また総理は、この委員会でもおっしゃっておりましたが、帳簿制度については見直しをしていきたい、こういうこともおっしゃっておりますが、その点についての参考人の御意見を承れれば幸いでございます。
 以上でございます。
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西
西川寿子#27
○参考人(西川寿子君) お答えをいたします。
 第一番目の問題の逆進性の懸念でございますが、これは私も懸念をいたしております。いろいろ数字が出されまして、この程度であれば逆進性があるといっても大したことはないだろうとか、あるいは、いやそれでも大変だと、いろんな議論が行われていることも承知いたしております。しかし、現代の社会というのは単に統計で割り切れるようなそんな単純な社会ではございません。生活というのも極めて多様化いたしておりますので、統計でこのぐらいの所得があれば大丈夫だろうとか、そんなものじゃないわけです。特に、高齢者それから身体障害者、いろいろなどうしてもここは何とかしなければならないと思われる方々、あるいはそういう世帯というのがたくさんございます。そういうところには、これは別途の配慮というものが絶対に必要です。それがセットして考えられなければならないというふうに私は考えております。
 二番目の土地問題でございますけれども、これは相続税の改正ということで多少軽減されるかと思います。けれども、基本的に今、問題になっておりますのは、大変に高くなった土地を抱えている人たちの問題にかなり集中的に出ているわけでございまして、この問題は大都市周辺などに特に顕著に見られますけれども、そこに居住して、しかも長年居住している人、それが連れ合いが亡くなったために住むところさえ失ってしまうような問題になってきているわけです。今、これは相続税だけで多少改正いただきましても焼け石に水の問題でございまして、基本的には政府が土地の問題をもっと大幅に改革する、あるいは土地問題に対する極めて斬新な思い切った政策をとっていただかなければ解決しない問題だと思います。
 三番目の教育の問題、これは教育費の高さということにまず一つはあらわれておりまして、今回の税制改革の中では扶養控除割り増しということで、若干、高い教育費に悩んでいる親たちに少しの救い水ということになります。けれども、これは私が学校で今教えている生徒たちを見ております立場からいいますと、何か大変に間に合わせの小手先の解決でしかない。基本的な解決になっておりません。なぜかと申しますと、そもそもこんなに高い教育費を払わなければならないということ自体、変えていかなければならない問題だと。だから、そこにちょっとばかり何かお金が、私たちが楽になるからといって、じゃ変わるかというと変わらない問題で、この問題もやはり基本的には教育制度の改革ということを考えていただきたいというふうに思っております。
 以上です。
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井上光一#28
○参考人(井上光一君) 先生のおっしゃられるように、問題点が幾つかありまして、一物二価の問題、逆進性の問題、率の問題、そういうことでありますが、その中でも一番気になるのが、私はやはり今は三%ですけれども、スタートしたらすぐ上がってしまう、こういうことではないかと思います。実際に巷でもそういう議論をしているわけであります。少なくとも何%というふうに決めたら、そういうコンセンサスが得られたら相当長年月、——長年月といいますと、五年が一区切りか十年が一区切りということになりましょうが、そのぐらいはそれでもってやっていくというようなことでないと問題であろうと思います。ぜひそういうふうにお願いをしたい、かように考えます。
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吉川春子#29
○吉川春子君 参考人の皆さん、きょうは年末の忙しいときに大変貴重な御意見を伺わせていただきまして、本当にありがとうございました。
 時間の関係で、まず藤永参考人にお伺いしたいと思います。
 国会でリクルート疑惑の解明がなかなか進んでいない。新聞の投書を見ても世論調査の結果を見ましても、国民の怒りの声が伝わってまいります。藤永参考人が生協の運動の中で主婦の皆さんあるいは組合員の皆さんと接触されるわけですけれども、リクルート疑惑に対してどんな声があるでしょうか、具体的に紹介していただきたいと思います。
 二番目は、参考人の大阪しろきた生協では、家計簿による増減税チェックを組合員の皆さんの協力で行ったという御報告でした。現在の家計簿を基礎に、万が一消費税が導入されるとどうなるかという、こういう数字なんだと思いますが、もう少し具体的に伺わせていただきたいと思います。集計の途中なら、わかる範囲で結構なんですけれども、何人ぐらいの組合員さんを対象にして行い、またこの調査の過程でどういうような感想が寄せられているか、そういうことにも触れていただければと思います。
 三点目は、障害者あるいは低所得者など今まで税金を納めていなかった人々にも情け容赦なく課税されるのが消費税ですが、新たに課税される人々の数は一千万人以上といわれています。おむつやミルクにも課税がされる。そういう中で、婦人がこの消費税のどこに一番不安を感じているんでしょうか、お伺いいたします。
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