角谷正彦の発言 (大蔵委員会)
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○政府委員(角谷正彦君) リクルート事件につきましての証券行政上の対応でございます。
私ども、この問題につきましてはいろいろな側面があろうかと思いますけれども、未公開会社の店頭登録に関連してこれが起こったといったことに関連いたしまして、一つは現在の証取法上これにどういうふうに対処をするかといった問題と、二番目はこういった事案の再発を防止するためにどういう措置を今後とったらいいか、大きく分けて二つ問題があるわけでございます。
第一点の問題について申しますと、まずリクルートコスモス株については、五十九年十二月にリクルート社がリクルートコスモス社の株式を延べ七十六人の者に対しまして五百円額面で十二万五千六百株、一株一万二千円で売却したわけでございます。この行為がいわば証券取引法第四条にいうところの有価証券届出書を提出し、これによってディスクロージャーを図るべきはずであったかどうかといった問題が一つ問題になるわけでございますが、これにつきましては、私ども事実関係を調査いたしました結果、証取法第四条第一項違反ではないかという判断をいたしまして、これは昨年の八月に既に国会に、参議院の予算委員会においてお示ししたところでございます。そういう判断のもとに、リクルートコスモス社に対しまして有価証券届出書を提出すべく行政指導をしているといった点が第一点でございます。
第二点の問題は、六十一年九月に行われましたリクルートコスモス株式の譲渡でございまして、これは御承知のように六十年の四月に行われました第三者割り当て先五社からいわゆる株が還流した形で、延べ八十数人に売却されたといった問題でございます。
この問題につきまして証取法上の問題と、それから証券業協会の自主ルールとの関係と二つあるわけでございますが、まず証券取引法上の問題といたしましては、この株式のうち十七名の役職員に対しまして第三者割り当て先から還流している、そのほかにリクルート社の役員から還流しているといった問題がございます。役員につきましては、その後有価証券報告書等が出されておりまして、そこで役職員の株式数が記載されるべきはずでございますが、どうもそのときに譲渡されました役職員、リクルートコスモス社の役職員全体で十一人、二十二万五千株の株式につきましては、その後の提出されました有価証券報告書に記載がないのではないかといった疑いで調査いたしました。確かに記載がないといった事実が判明いたしましたので、この点につきましてはことしに入りまして、去る二月でございますが、リクルートコスモス社から訂正報告書を提出させたということでございます。
と同時に、このリクルート社の役職員につきまして株が還流したという事実につきましては、これは証券業協会の自主ルールでございますところの公開前一定の期間内は会社の役職員等特別利害関係人が株を譲渡してはいけないという内規に違反するという事実が判明いたしました。この点につきましては証券業協会において調査いたしまして、これにつきましても違反であるという判断をいたしまして、リクルートコスモス社等に対して適切な対応措置を協会においてとったといったことがございます。
と同時に、六十一年九月の譲渡でございますが、これは延べ八十数名、ネットでは七十数名でございますけれども、こういったものにつきまして、やはり証取法第四条違反で、すなわち有価証券届出書を提出すべきではないかといったケースについての疑いがございます。こういった点につきましては、昨年来この点について大蔵省としても事実関係あるいは法律適用上の問題、これについて検討、調査を進めてきたところでございますけれども、検察庁におきまして、この問題につきましては強制捜査を開始したといったこともございますので、こういった問題につきましては、検察庁とも協力しつつ、今後その事案の解明に努めてまいりたいというふうに考えているわけでございます。
以上が大体現行証券取引法に係るリクルートコスモス事件の問題でございます。
第二番目の再発防止策でございます。これはやはり、非公開会社の株式を店頭登録するに際しまして起こった問題でございます。安定株主工作ということで割り当てられた第三者割り当て先から店頭登録前に株がいろいろ動いているといった問題、あるいは特別利害関係人にそういったものが一部移動しているという事実、さらにはこういった問題が起こるそもそもの原因というものが、公開に当たりまして、公開価格というものと初値との間に相当大きな乖離があることによって、この公開株を事前に手に入れるということが特別の者に特別の利益を与えるような行為になっているのではないか、こういった問題等がございます。
こういった問題等につきましては、私ども昨年の九月から証券取引審議会におきまして不公正取引部会を開催いたしまして、十二月には所要の結論を得ました。第三者割り当て先に対する規制、特別利害関係人に対する株式移動の規制の強化、と同時にこういった問題が起こった場合にはこれをディスクローズするという措置、さらには公開価格の算定に当たりまして株価をできるだけ市場実勢に合うような形でこれを改善するというふうな措置、こういった問題につきましては、昨年十二月に証券取引審議会の不公正取引部会の報告を得まして、本年に入りましてそれぞれ取引所の規則あるいは証券業協会の規則あるいは大蔵省令の改正等々を行いまして、本年四月から新しい方式によりまして公開制度を実施する、公開制度の改善に努めるといったことを準備しているわけでございまして、こういったことによって今後の再発防止に努めている、こういうことでございます。