高沢寅男の発言 (外務委員会)
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○高沢委員 次へ移りまして、インドの経済の問題でお尋ねしたいと思います。
ここにありますのは、内閣情報調査室で発行されている資料です。「国際情勢資料」。これは、ことしの八月十五日のアメリカのインターナショナル・ヘラルド・トリビューンという新聞が「成長期に入ったインド経済」という特集をしていて、そのことをここでもってまた紹介しているわけです。その特集記事の中でこういう言い方をしているわけですね。過去四年間の力強い経済成長からすると、一九八九、九〇両年のインドの国民総生産は年平均五・二%の高い伸び率になると見られる。これはインド経済が過去三十年にわたる低成長の時代を抜け出したことを示すものである。政府はさらに第八次五カ年計画、九〇年から九四年の成長率目標を六%かそれ以上に設定する可能性もある。それからインド経済の現状は、過去五年間の民間部門の活況に負うところが大きい。現行の第七次五カ年計画に占める民間部門のシェアは五〇%前後であるが、今後このシェアは拡大するものと見られる。それから工業生産は、石炭、鉄鋼、セメントといった基幹産業の好調に支えられ、過去四年間平均八%という空前の高水準で拡大した。一方、ことしの穀物生産も近代技術の普及によって一億七千二百万トンの史上最高に達するものと予想されている。それからインドの国内の金融状況ですが、金融部門の発展も著しい。銀行の預金総額は、六九年の四百六十四億ルピーから今では一兆四千百八十億ルピーに拡大、預金者も百六十万人から三億人に急増した。こういうふうなインド経済の状況を紹介しているわけであります。
この数字をそのままに受けとめてみれば、確かにインドは非常なカースト制度があって、ごく少数の大富豪の人たちと非常に多数の極端に貧しい人たちというような社会的な分裂状態というのがインドだ、こう伝えられておりましたが、今のこの預金者が百六十万人から三億人に、銀行に預金する人が三億人にもなったということは、インドでもそういう国民経済的な基礎がいわゆる下層というところまでずっと浸透してきているというふうな状況ではないか。こうなれば、インドの経済成長というものの活力は、本格的な力というものは、この中から出てくるのじゃないか、そういう段階に来たんじゃないのか、私はこんなふうに考えます。これから日本、インドのそういう租税条約で、日本がインドといろんな経済関係を結んでいくのに、これは非常に重要な要素として着目し
なければならないのじゃないか、こんなふうに思いますが、政府の御認識はいかがでしょうか。